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2020-02-10

再スタート

ずいぶん日があいてしましました。

noteには書いていたのですがこちらも再始動します。
どうぞよろしくお願いします。

ーーーー

noteに書いていた記事をこちらに後で転記しますが
先にリンクを貼っておきます。


2019年印象に残った展覧会10+1

2020年東南アジアで注目したい美術館、ギャラリー、アートイベント4つ

Wei Ling Gallery「18@8 Turning Points」


theme : ひとりごと
genre : 学問・文化・芸術

2019-11-16

ミズマアートギャラリー「青山悟展「The Lonely Labourer」」を観てきました。




ミズマアートギャラリーにて

「青山悟展「The Lonely Labourer」」

を観てきました。


古いタイプの人間なんで、手仕事が好きです。
料理、手芸。実は大好きです。
いわゆる女子力的なものからは程遠い人格の私ですが
日本的に女子力を要するスキル(料理、手芸)は
実は結構あります。
しっかしセレブ力が全くないので、息子の友人から「メイドに間違えられる」
こと数回。。ううう。。。

話が逸れました。



青山さんの刺繍を中心とした作品。
作品は随分前から拝見させて頂いていますが
手を使う暖かさと独特のユーモアと社会性の
ハーモニーにいつも驚かされます。

青山さんは本当にユーモアあふれる方。
拙ブログもずっと読んでくださってるそうです。
「子供がおっきくなってく美術ブログ」という
素晴らしいネームをつけてくださったのも青山さん。

青山さんの作品には
冷静な社会観察と、その冷静さをユーモアで包み込む
優しさが同居しているように感じます。
展覧会に伺って作品を何度も何度も拝見していると
先ほどは見つけられなかった発見を毎回体験するので

「実は、この作品生きてる?」

と感じてしまうほどです。

そしてその冷静さの視線の中に

「このまま突っ走っていいのかな?」

という冷静な問いかけを投げかけてきます。








今回の作品のメインテーマである「ウィリアム・モリスさん」。
19世紀、英国でデザイナーとして活動していたそうです。
同時に当時の環境に問題提起を行う社会活動家でもあったとのこと。
労働で生み出される成果物に芸術性が備わることで
労働は浄化し、永遠に続くというのが
彼の主張だったそうです。

参考;
アートから世界を読む
労働の喜びとは?ウィリアム・モリスの夢を刺繍する青山悟のアート




でも実際はそうはならなかった。現実がもっと厳しく、
悲しいものであったような気がします。
現在日本を拠点にせず、保護者VISA滞在なので
「保護者であること」を主として生活している私は
対価を得る労働をマレーシア国内では行えないので
「私の労働ってなんだろう」
って考えてしまう時があります。

そしてこのアクティブ感満載なお土地柄。

東南アジアに住んで丸5年、現在は6年目になります。
インフラが整いきっていないからこそできる様々な「カイゼン」と
80年代のバブル期を知っている私としてはワクワクしっぱなし。同時に
なんだよこれ!って叫びたくなるようなトラブルも
ある意味ワクワクします。

そして現在は80年代にはなかった様々なテクノロジーがあります。
東南アジアの発展は日本のバブル期を知ってる者としては
とても懐かしいと同時に予想がつきません。
このテクノロジーがこれからの人間社会にどのように影響していくのか。
考えれば考えるほど、怖くなります・
私たちの未来、そして次世代の未来はどうなっていくのか。。
私たちは何が出来るのか。

ダンスを踊るようなミシンの音を聴きながら、考え込んでしまいました。


展示は既に終了しています。


来年はニューヨークで池田さんとの二人展も予定されてるそうです。
こちらも楽しみですね。
(久しくアメリカ行ってないなあ。。。)

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-11-12

一時帰国してました

10月、手続き関係で一時帰国していました。
まだあまり寒くなかったのでありがたかったです。

今回は短い滞在だったので本当にドタバタ。
それでも素晴らしい体験をたくさんすることができました。

次回の一時帰国予定は4月。来年はオリンピックの時期は帰らないので
(チケット高すぎて無理)日本の夏を外から拝見します。

theme : ひとりごと
genre : 学問・文化・芸術

2019-09-26

私はずっとアートに救われてきました。だから今度は私がアートを救いたい。「文化庁が、「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金不交付決定の撤回を文化庁に要求します」



驚くニュースが飛び込んできました。


愛知 国際芸術祭への補助金 不交付の方針 文化庁


今日は1日、心身穏やかでありませんでした。


私自身は正直、表現に関してどちらかの主張に
ガッと寄ってるタイプではありません。
5年間日本にも居住していません。


このあいちトリエンナーレで内覧会、初日に参加しました、

「完成されたあいちトリエンナーレを実際に見ている数少ない鑑賞者」

でもあります。
ものすごい暑さではありましたが
すごく見応えのある芸術祭でした。

外国住まい故、感想を書こう書こうと思っていたら
どんどん事が展開していって
追いつけないって思っていたら


9月26日のニュースに崩れ落ちました。


これ、マジで怖いです。
私自身は本当に、ただ、「美術展を楽しんでる鑑賞者」です。
この楽しんでるという行為は私にとってとても重要です。


おかげさまでこのブログももうすぐ13年目。
長く続けてきたおかげで
たくさんの作品、展覧会、美術関係者、そしてアーティストと
交流を持ち続ける事が出来ています。


私は知っています。
展覧会や芸術祭で展示されている作品が

アーティストがだけが孤独に、独りよがりに作ってきたものではなく
アーティストと、彼らを取り巻くスタッフ、キュレーターが
長く長く年月と労力とお金をかけて大事に構築した集大成であり
そして私のような鑑賞者が関わり


そこに作品の世界が完成されるということを。


私はその作品の世界を楽しむ事が好きです。
だから、その芸術作品ができる過程のアクションに対して
全ての作業が終了した後に「対価を支払わない」と急に国が言う事は
その芸術作品に関わる多くの人にとって
経済的だけでなく心身の大打撃になる事が
容易に想像できます。
全ての審査が終わり、芸術作品が完成して展示された後に
国が支払い予定だった助成金を支払わないというのは
ものすごく危険です。それは

アーティストやキュレーター、スタッフは
そのアクションに怯えてしまうことになる
鑑賞者はそのアクションを常に意識して
作品をみることになる


芸術作品の持つメッセージは怯えという「織」に閉じ込められてしまうことになります。


現代アートなんてわかんないしー
だってほら表現のなんちゃら展のことでしょー
私が好きななんとか美術館展とかなら
関係ないしー


って自分は関係ないって思ってる人にこそ聞いてほしい。
今回はとても危険。
今回の助成金支払い拒否は話題になってる展示のみでなく
あいちトリエンナーレ全体。
そして「報告と違う」というのが支払い拒否の理由だそうですが
このようなプロジェクトって別に美術展に限らず
最初の報告通りに全て実行できるなって方が少ないはず。。


つまり。


この助成金支払い中止を認めてしまうと
後出しジャンケンで「お金出さないから!」という事が
起こりうる可能性が格段に高くなる。
そして芸術に関わる人たち全てが
「お金出さないよ」という表面化しない圧力を
常に感じて芸術と向き合うことになってしまう。


別に現代アートに限ったことではないです。
映画や音楽、教育だって同じ事が起こる事が
考えられます。


今回、助成金支払い拒否が通ってしまったら
日本の文化は「一部の人が決めるもの」になってしまう。
子育てしてるひとりの人間として、そんな文化は、とても悲しい。
私は現在日本に居住していないけど
日本のアーティストもギャラリストも美術館もギャラリーも
とってもとっても大好きなんですよ。
だって、私は彼らに救われて生きてきたから。
今でも一時帰国の度にみんな私に勇気と元気とエネルギーをくれます。


これを読んでくださってる方にもそれぞれ

「自分が救われたと感じる何か」

があると思うんです。その何かが倒れてしまっている、
立ち上がれないような重圧を与えられている。


助けたいと思うでしょ。そう、その気持ちです。
私は、今、日本のアートを助けたいです。


ぜひ、賛同をお願いします。
スクリーンショット 2019-09-26 22.01.28

文化庁は「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金交付中止を撤回してください。

2019-09-24

あいちトリエンナーレ「キュンチョメ:声枯れるまで」を観てきました。そして10/5は「円頓寺クリケットクラブ」!



随分遅くなってしまいましたが
やはり記録に残しておこうと思います。

あいちトリエンナーレに行ってきました。
私自身は今の形ではない、
最初のトリエンナーレを完全体験した
数少ない目撃者のひとりであります。
でも、今は、その目撃に関して全体感をまとめる能力は
私にはないなって思います。
なので、今回は想いとして
残しておきたい作品について個々に書く予定です。

——————————————


あいちトリエンナーレに行ってきました。
名古屋の地に降り立ったのは7月30日。
内覧会の前の日でした。
赤道近くから来たはずなのに、とにかく、とにかく暑かった。。。

朝、名古屋城に行きたくて今回は前日に訪問、
内覧会の朝に名古屋城にいくプランを考えていました。
そんな私たちにがあいちで楽しみにしていた作家がキュンチョメ。
前日にいくのよって話をしたら「ぜひ」とお誘い頂き
前の日にゆっくり作品を拝見させてもらいました。


あいちトリエンナーレの紹介ページはこちら


彼らとの交流も随分長く、そして熱いものになっています。
私自身はアートにおいて批評家にもエッセイストにも有名ブロガーになりたいわけじゃない。
唯一なりたいのは


「私みたいなダメ人間が芸術鑑賞で救われて生きていけてるから、
あなたも好きなこととわちゃわちゃやってもうちょっと生きてみるといいよ」

と伝えるおばちゃん。


海外長く住んでていいじゃん
息子聡明でいいじゃん
何言ってんの、喧嘩売ってんの?

という人もいるかもしれません。
でも人は人それぞれの悩みがあるわけです。日々いや瞬時瞬時

「ほんと生きててごめんなさい」

って思う時ってあると思うんですよね。
みなさんあると思うんです。
ほんと、生きててごめんなさいって。


キュンチョメの作品や文章は
そんな風に「ほんと俺ダメ人間」って落ち込んでる時に


おれ達だってダメ人間~
でもこのうまい棒美味いぞ!

みたいな
落ち込んでる自分の心の高さまで降りてきてくれるような
寄り添いと優しさに満ち溢れいると思うんです。
随分前から作品拝見していますが
彼らの作品が語る物語と、彼ら自身の寄り添う優しさ。
この優しさこそ、アートだよねって思うのです。


(写真提供:キュンチョメ)


今回の作品は2つ、1つは習字の作品。
女性から男性になった若者とその母親が名前を重ねて書く。
その間の会話、空気が胸を締め付けられる、
言いたいことがそれぞれあるんだろうな。でも、言わない、言えない。。。
お子さんの気持ちも、お母さんの気持ちもわかる。もう泣きそうでした。




(写真提供:キュンチョメ)

そして室内の大きな作品「声枯れるまで」
3名の若者を通じて考える名前、家族、そしてその人自身。
色々なこと(あえて「こと」としか書けないほどの大きな出来事が
彼らにあったはずだ)を名付けられた名前を共にに過ごしてきた。
そして多くのことを経て自分の意思でつけた名前。
振り返る度に苦笑いしかない波乱万丈の半生だった私。
母は自殺のニュースを聞く度に「あんたよく死ななかったね」
とメーをよこす。
そんな私はお子さんの気持ちも、
そして親になった今は親の気持ちも痛いほどわかる。



一緒に叫んだ時、みんな嬉しかったろうな。
カセットで一緒に叫んだ気持ちを共有するのも
私世代には嬉しかった。
(ちなみに息子さんはこの時「初めて」カセットを触りました!)


彼ら作品が、そして彼らのことが大好きで
ついついあれやこれや
世話を焼いてしまいますが
心から癒してもらってるのは
私だよなあって思います。



心に悲しみや辛みの割合が増大して辛い人や
押し付けじゃないひとの寄り添いを
感じたい人は
絶対に絶対に行ってほしい。

絶対に作品に触れる前のあなたと違うあなたがそこいるから。
あいちトリエンナーレは色々な方面で
非常に大きな議論を呼んでいますが

本来芸術というのは
心揺さぶられるものであってほしいと
芸術に触れる者は皆思っていたはずです。

そしてキュンチョメは
レクチャー&パフォーマンスイベントが10月5日に控えています。
それは「円頓寺クリケットクラブ」。

ちなみにうちの息子さん!豪系、英系インターナショナルスクールに
通っているのでクリケット経験者です。
クリケットのルールは何回聞いてもわからんっって断言してます。
私自身マレーシアのスポーツチャンネルや、
オーストラリアに行った時のテレビ中継でクリケットを観たことがあります。
ルールは全くわからなかったけど、
観客の盛り上がりやスポーツ雑誌の盛り上がりから

「心を鷲掴みにするスポーツなんだろうな」

と個人的に感じています。

外国暮らしってどんなに慣れたと思っても緊張感は抜けないです
(あ、でも日本も緊張します。つまり私はどこでもリラックスしてないです)。
彼らにとって「クリケット」は
その緊張感を少しでもほぐすためのセラピーでもあるんだと思います。
私が彼らの作品に触れて心をほぐしてもらっているように。

10月5日、そこには暖く、優しい交流が産まれることでしょう。
それこそ「情の時代」に必要なものではないでしょうか。

私は海外にいるので参加できませんが
素晴らしい作品を楽しみにしています。


あいちトリエンナーレは10月14日まで。
急いでください!




10月5日前にはこちらもぜひ読んでね。
「あいちトリエンナーレ2019」市原佐都子×ホンマエリ(キュンチョメ )×サエボーグ

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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