2012-01-10

森美術館「MAMプロジェクト015:ツァン・キンワー」展を観てきました。

IMG_0294_convert_20120110205841.jpg
森美術館にて

「MAMプロジェクト015:ツァン・キンワー」

を観てきました。


最近のMAMプロジェクトってすごくきてる感じがします。
この作品は何度か拝見していたのですが
心にぐんぐん刺激が来てなかなか言葉にできなかった作品でした。
気がつくともうすぐ会期終了でないですか。

文章をテーマにした作品なのにね。私もまだまだですね。



世界には多数の言語があるわけですが
人が直感的に立ち回れる言語には限界があるわけです。
自分がその国の言葉を「音」ではなくて「言語」と認識出来るか判断することで
人間という生き物は自分以外の人間と壁を構築しているのかなと感じます。
つまり「言語」と判断出来た瞬間壁は崩壊出来るのではないかと。
そこで争いがまたあるかもしれません。
でも壁が無くなればそこから対話が生まれる可能性は上昇します。きっと。
もしかしたら都合のいい幻想かもしれませんが。。。



そんな風に思うようになったきかっけはこんなことでした。
サッカーをするのが大好きな息子は観ることも好きです。
本人が大好きなのはもちろんブンデスリーガ。
現在ドイツに縁が深い我が家。読めないけどドイツ語で書かれた
ブンデスの選手名鑑や本が何冊かあります。

その本を眺めながら息子がある選手の名前の読み方を聞いてきました。
当然すぐには分からないのでぐーぐる様に助けを求めることに。
「これかな。。」と半信半疑ながら読み方を教えるとなんと息子がこんなことを。

「そんな名前なの?へんな音!」

よそ様の名前を変な音とは何て失礼なことをほざくのかボケ!
と凄みたい気持ちをぐっと押さえ

「世界には沢山の言語がある」
「この選手の名前はその国の言語では「かっこよくて元気で勇気ある男の子」という意味かもしれん」
「そして君の日本語の名前は日本語ではかっこいい意味があるけどこの選手の国の言葉では
「おなか空いたからにんじん生で食べた後にお腹出して寝てるよコイツ」って意味かもしれんぞ!」

つまり

「その人の親が考えてつけた名前を「変な音」なんて言ってはいかんのだ!」


息子は分かったような分からないような顔をしていました。
その時テレビの音が大きくなりました。録画したサッカー番組を観ていて
ちょうどその選手が画面に大写しになったのです。
その時息子が叫びました。

「あ!この選手だね!かっこいいね!!!」

私はその様子を見ていて直感しました。

「これが「音」が「言語」に変わる瞬間か!!!!」

何も印象がない時は「音」でしか判断出来なかったその名前が
テレビでその選手がサッカーをしている場面を目撃して
「サッカー大好き」「サッカーしてる人はかっこいい」「(だから)この名前もかっこいい!」と
変換してその「(何の存在か分からない)音」が「(相手の存在を尊重する存在である)名前」に
可変した結果なのではないかと。


こうやって人は「他言語を「言語」として尊重出来て行くのではないか」
と改めて感じました。
そう、世界ってこうやって広がるのね。


実際の作品に入ってみると色々な感情が入り乱れます。
そう、入り乱れるのです。
それは私には文字の洪水は言語として自分に問いかけというか詰め寄ってきます。
だから心乱れます。

IMG_0291_convert_20120110205938.jpg

comon
作家:ツァン・キンワー
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利 - 改変禁止 2.1 日本」ライセンスでライセンスされています。


言葉の洪水というのはとても簡単な表現ですが
でもこの1つ1つのパーツを

「音」「言葉」「文章」

どのように感じるかで本当に感じ方が変わってきます。
それはその人のその言語に対する理解度だけではなく
その人の歴史とか現在の状況とか未来に対する想いとでも変わっていきます。


ああ、これって生きてる作品なんだなと。


また別の場所で作品を拝見したいです。
またきっと違った気持ちになる自分に会ってみたいです。


★この作品は撮影が可能です。
 撮影時子供が撮影することを現場のスタッフさんには許可を頂いております。

1月15日まで。無休です。
ぜひお急ぎください。
スポンサーサイト

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

comment

管理者にだけメッセージを送る

No title

こんにちは。私もこの作品拝見し、ブログにも記録しましたが、
言語と音の関係についての深い考察、そこまで自分は到達しなかったので、
さすがと思いながら拝読しました。
作者がいたら、どうしてこの単語を、言葉を選んだのかきいてみたいです。
そして、日本語、英語以外のバージョンでも見てみたいです。

Re: No title

私ひとりで見ていないからいろいろな視点が産まれるのかもしれません。
色々な文字の洪水に埋もれてどんな気持ちになるか確かめてみたいです。
アクセスカウンター
カウンター
プロフィール

seina

Author:seina
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
Blogram
blogram投票ボタン
カテゴリー
小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

QRコード
QR
ブログ内検索
RSSフィード
リンク