2011-12-04
TOTOギャラリー・間「311 失われた 街」展を観てきました。

TOTOギャラリー・間にて
「311 失われた 街」展
を観てきました。
とても気になっていた展覧会です。
この展覧会では、地震と津波により失われた14地域の街並みを1/500のスケールで復元した
模型を展示しています。
また、被害の影響を正しく伝えるためにビジュアル化された4つのデータから構成される
「311 SCALE(サンイチイチスケール)」を展示しています。

会場に入ってみると
とても静かな空間でありました。
強い無音を感じました。そう、夢の中のような。
3月は夢であってほしかったと思う自分がいます。
でも夢ではありませんでした。
今、かつての街はそこにはありません。
それぞれの模型の横には説明文と共に
かつての写真と地震後の写真が並べて展示されています。
「かつてそこにあった街」は写真を飛び出して
実際に自分の目の前にあるわけです。
そしてそこにある模型は真っ白でありまして
そこに現実感を得るには鑑賞者側の努力を要します。
夢を必死に思い出すかのような感覚で模型をじっとみつめます。
建築に携わる方ならきっと
「後世に残る建築物を建てたい」と考えるのだと思います。
しかし今回の地震や津波は
人間の作ったものはとてもこわれやすいものということを
見せつけられる結果となりました。

非常に沢山の人が黙って模型をみていました。
こちらのギャラリーは展示が2階と3階で
外階段を使って移動をするのですが
その時港区の街並を一望することが出来るんですね。
移動中その街並を観ていると
そこには模型ではなくて実際に1つ1つの生活があって
それぞれの家族がそれぞれの人生を歩んでいたことが
じんわり伝わってきて本当に胸が苦しくなりました。
静かに、そして力強いメッセージを伝えてくれる展示でした。

オススメします。
英語の解説もとても充実しているので
ぜひいろいろな国の方に観て頂きたいです。
★写真の撮影は許可を頂いております。
12月24日まで。
日曜日、月曜日休館です。
詳細はスケジュールのページをご覧下さい。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術