2011-12-02
新宿シネシティ広場・大久保公園「歌舞伎町アートサイト」を観てきました。

新宿シネシティ広場・大久保公園にて
「歌舞伎町アートサイト」
を観てきました。
人には「相性のいい街」「相性の悪い街」があります。
新宿は私にとって「相性の悪い街」であります。
なぜかどうもいつもうまくいかない。
なのでドキドキしていたのですが
以前から観ていてとてもドキドキする作品を発表されてる
クワクボリョウタさん、ギル久野さんが新作を発表しているので
勇気を出して歌舞伎町に母子で行ってきました。
しかし最近本当に忙しくて出向いたのがサッカースクールの後。
ギルさんから直々に「日没後にどうぞ」とメッセージも頂いたので
ちょうどよかったのですが
金曜夜の歌舞伎町のパワー全開の雰囲気に正直どきどきでありました。
この展覧会は歌舞伎町の中心地に設置された「アートコンテナ内」で
新宿をテーマとする体験および参加型のメディアアート作品を展示するというもの
なんだそうです。
テクノロジーとアートとかよく言われますけどそれを
「歌舞伎町」というとても生物臭いやりとりがかわされる街を舞台にすると
相手に対する「表現」がとても生々しくて
うごめくパワーがダイレクトに飛んできそうな感じを
ついつい期待してしまいます。
しかし。
コマ劇場があった時代から知ってることが邪魔をして
いまいち開催場所が分からず右往左往。
歌舞伎町の歓楽街を子供の手を引いて足早に歩きます。
まだ息子に出会うなんて想像もしていなかった頃から見覚えのある飲み屋に
懐かしさを感じる自分がなんだか不思議です。
まず大久保公園。暗がりにコンテナがものすごくマッチしています。
公園の隅で新人の漫才コンビが壁に向かってコントの練習とかしています。
なんかとっても生々しい。すごく。
弱肉強食的な生き物同士の戦いの気配を感じます。
この異次元感。めっちゃドキドキする!
アートフェアには「異空間感」「お祭り感」が必要といつも思っているのですけど
今回のこの「歌舞伎町アートサイト」にはそのお祭り感満載でした。
まるでアトラクションの中のセットみたいなドキドキ感が
ものすごく気持ちよく出ていて驚かされました。
異空間感、お祭り感が出ないから都心のアートフェア的イベントは盛り上がらない!
と思い込んでいたのですが
設定をきちんと把握すればお祭りに出来るのですね。
では気になっていたお二人の作品について。
大久保公園ではクワクボさんの新作を。
息子には「まっくらプラレールを作った人の新しい作品だよ」と言うと
「ワクワク!」と一緒にコンテナに入ってくれました。
クワクボさんご本人から事前に「チカチカに気をつけて」と伺っていたので
その点に気をつけながら鑑賞。
コンテナのなかで点滅の中ダンスをする女の子。
なんだか胸がきゅんとします。
この街いは閉じ込められた中で踊ってる子が多いよなあとか
想像が連鎖していきます。
(道中「棒のぼりしてるおねーさんだー」「よそ見しないで歩きなさい!」なんて会話を思い出したりして)

ギル久野さんの作品は外との雰囲気にマッチしすぎて
なんかビデオクリップの中の1シーンの様でした。
最初ギルさんから「コンテナの外壁に作品を投影」と伺った際
「コンテナの中で投影してくれたら昼間も行けるのになー」と思ったりしたのですね。
でも今回改めて投影された作品を観て
「外で人の気配を感じながら作品のエネルギーとそのエネルギーに満ちた場を楽しむ」
ってなんて楽しいんだろうと思いました。
ギルさんの作品にはそういうインタラクティブな要素を強く感じます。
息子は「かっこいいね!これかっこいいね!でも蟻いないよ!」と
話していました。
これは影を投影したのではないのよ。映画みたいな感じよ。
と話すと「!!!!」と驚いていました。
他の作品も世界観というか社会観が明確て
鑑賞している側も気合いを入れて鑑賞しました。
とても見応えがありました。
寒さが思った以上に厳しかったので
ギルさんに直接ご挨拶したかったのですが
電話でのご挨拶をさせて頂き帰宅しました。
寒かったけど行ってよかったです。
そして感激したのが今回のイベントのスタッフさん達。
日も落ちて雰囲気満載の会場を
挙動不審気味に右往左往する私たち親子を暖かく見守り
作品を観ている時には分かりやすく説明して下さり感謝感謝です。
ものすごく勉強されてるのかしら。すごいです。
困った時には助け舟を出さって本当に助かりました。
ありがとうございました。
12月3日まで。
寒いですけど日没後お薦めします。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術