2011-10-24
三井記念美術館「「華麗なる -三井家と象彦漆器」展」を観てきました。

三井記念美術館にて
「「華麗なる<京蒔絵> -三井家と象彦漆器」展」
を観てきました。
蒔絵はとても好きです。
以前蒔絵について色々な体験をさせて頂くことが出来たからでもあります。
特に漆器というのは「生活で活用されるもの」ということで
当時の生活を思い描いたりすることも出来るので
観ていて本当に想像力が膨らみます。
私はとても貧乏性なので
実際につかうお皿は量販のものしか使えません。
息子を妊娠中~乳幼児の頃に腱鞘炎にかかり
数多くの更をクラッシャーのように落として割りまくった時期があって
皿の破損についてとても敏感になっています。
高級の万年室とかも同じ理由で無理です。
絶対に折ります。折る自信があります。
さて三井家はなぜ漆器商を応援したのか。
公式HPの解説を部分引用します。
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明治維新をきっかけに、日本の美術工芸は大名や社寺など有力な支持基盤を失い、
西洋文化の流入とともに衰退の途をたどります。
江戸に大店を構え京都に居住する「江戸店(えどだな)持ち京商人(きょうあきんど)」として
京文化を担ってきた三井家は、この危機的状況を危惧したためか、
京焼の永楽家など京都の工芸を積極的にパトロネージしてゆきます。
この展覧会で紹介する象彦も、三井家が手厚く庇護した京都の漆器商です。
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文化の保護という概念も踏まえて沢山の作品を発注していたのですね。
当時の西洋化の「流れ」というのは想像を絶する程激しいものだったのだろうな。
今回の亀彦の漆器類を1つ1つ拝見しながら
文化を守るという信念を感じさせて頂きました。
それにしても皆本当に美しい。
丁寧に使われてるのかしらと感心しながら見ていました。
高貴な家柄の方々はモノの扱いも丁寧なのか。。
と思ったら!!
なんと殆どは飾り棚用で実際には使わないとのこと。
使いたくなったりしないのでしょうか。
飾り棚に置かれたままの漆器は
一度も袖を通さず飾られているだけのオートクチュールの様。
こんなに美しいのに使われることがない品々達。
うーん私ってやっぱり庶民だなと思いました。
三井家綱町別邸で展示されていたという
「葵祭・祗園祭蒔絵衝立(あおいまつりぎおんまつりまきえついたて)」
「菊慈童蒔絵額(きくじどうまきえがく)」
は作品が生活の中に組み込まれていた吐息を感じることが出来て
とても興奮しました。
この衝立や額の前をどのような人たちが通り過ぎていったのか。。
想像が無限に膨らみました。
11月13日まで。
月曜休館です。
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genre : 学問・文化・芸術