2011-09-08
ギャラリーハシモト「青木野枝 新作版画展「玉曇」」を観てきました。

ギャラリーハシモトにて
「青木野枝 新作版画展「玉曇」」
を観てきました。
青木野枝さんの作品はgallery21yo-jさんで拝見させて頂きました。
瀬戸内国際芸術祭で青木さんの作品を巡ってはいろいろな事がありました。
人の印象、言葉、そして伝わる速度。
本当にいろいろな思いが巡りました。
実際に海を渡り実際に島を巡り
豊島に渡り他の作品をいくつか拝見した後に
青木さんの作品を拝見させて頂きました。

ギャラリーさんから頂いた麦茶を飲みながら
版画や立体作品を鑑賞しながらいろいろなことを思い出しました。
豊島の気持ちのいい清水の水のにおいや
向かいに見える休憩所の可愛らしさとか
藤島藤十郎の家の二階に上がった時の床のきしむ音とか
沢山のその時感じた空気を思い出していました。
灼熱の大陽の下でほのかに感じる鉄と森と水の匂いを体で感じながら
鑑賞する青木さんの作品には
とても大きな包みこまれ感を感じることが出来たのは得難い体験でした。
ああ、これ鑑賞ではなく体感だなってとても純粋に感じたことを思い出していました。
青木さんの版画作品は私は初めて体験したのですが
奥行き感を感じる不思議な感覚を覚えました。
彫刻というものは「自立した状態で360度鑑賞可能な作品」という定義を聞いたことがあります。
版画はその定義にはどう考えても当てはまらないはずなのですが
青木さんの版画作品は作品の前で鑑賞しているはずなのに
版画の後ろには行くことなど出来ないはずなのに
作品が生き物のように立ち上がり動き出してそしてその際鉄が動く時に感じる匂いまでを
体感できたような感覚を感じることが出来ました。
改めて「私は目の前にある作品に集中して鑑賞出来ない感情的な人間」なんだなあと。
作家さんの作品に対する思いをいろいろな文章で読むとか
作家さんが展示した作品を旅をして見に行くとか
作品が完成するまでの経緯を伺うとか
そういう行為がないと世界に入り込めない
客観的にみられない感情的な人間です。はい。
でもそれでいいと思っています(^^)。
こちらの展示を拝見して豊島や佐久島にまた行きたくなりました。
青木さんの作品は鑑賞と体感が同時に出来る
私にとってとても刺激的な作品でした。
また豊島に、そして今度は佐久島にも行きたくなりました。
9月24日(土)まで。
休廊日 月・日・祝日です。
スポンサーサイト
theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術