fc2ブログ

2011-06-23

太田美術館「没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳」を観てきました。

IMG_2458.jpg
太田美術館にて

「没後150年記念 破天荒の浮世絵師 歌川国芳」

を観てきました。


訪れて驚いたのが混雑具合。太田美術館というと

「靴をぬいで、下駄箱にいれて、こんにちは」

という感じなのですが
今回は混雑のため靴を脱がないで閲覧してくださいとのこと。
最近の休日の太田美術館ってこうなのか!と
びっくりしました。観にきている人は若い人ばかり。
場所柄ということもあるのかもしれませんがこれはとても嬉しい傾向です。


さて国芳といいますと
グロテスクな雰囲気を連想させます。
現代の劇画の原点とてもいいましょうか。
私が伺った展示は前期だったので
武者絵、妖怪画等が中心でした。

個人的に好みなのはやはり妖怪画です。
特に三枚つづりの作品の迫力は
今みても大迫力です。

自分が体験したから分かるのですが
多色刷りって本当に大変なのです。
だからこんなに細かいものよく綺麗に印刷出来てると思います。

でも歌舞伎好きなので役者絵も好きです。
国芳の役者絵はあまり評価されていないそうです。
確かに個性をどこで引き出すか迷い感は感じるけど
これはこれで好きだった人がいるのではないかな。

今回はその作品達がとてもしっかりしたデッサン力で
成り立っていることがよくわかる作品が展示されています。
私が注目したのが5m近くに及ぶ絵巻の中に
所狭しと歌舞伎役者たちを描いたデッサン「国芳芝居草稿」です。
(個人蔵、前期展示)

こちらをみると国芳のデッサン力、観察力に驚かされます。
そしてあまりに無駄のない描きっぷりに
紙を無駄にしないぞ!というとても庶民的な人だったのだなあと
親近感も感じる事が出来ました。


浮世絵というのは「共同作業」で完成するものです。

下絵を書く人
版下を掘る人
刷る人
売る人

このそれぞれの役割が機能してこそ
浮世絵は江戸の生活に入り込んで行くことが出来るのです。

国芳を描いたお弟子さんたちの絵も
いくつか展示されていましたが
国芳がとても生き生きと描かれていて
「プロジェクトリーダー」として
皆にとても好かれていたんだなあと
しみじみ感じる事が出来ました。


7月28日まで。

リピーター割引があります。
(会期中2回目以降にご鑑賞の方は、半券と引換にて100円割引)

前期、後期で展示替えがあります。
かなり人気なので混み合っています。
楽しみたい方はどうぞお早めに。
スポンサーサイト



theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

comment

管理者にだけメッセージを送る

アクセスカウンター
カウンター
プロフィール

seina

Author:seina
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
Blogram
blogram投票ボタン
カテゴリー
小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

QRコード
QR
ブログ内検索
RSSフィード
リンク