2011-06-29
サントリー美術館「開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」II 不滅のシンボル 鳳凰と獅子」を観てきました。

サントリー美術館にて
「開館50周年記念「美を結ぶ。美をひらく。」II 不滅のシンボル 鳳凰と獅子」
を観てきました。
去年の夏親子で「「鳳凰」を描く」ことに挑戦しました。
よみうりカルチャー自由が丘「こども水墨画スペシャル」に参加してきました。
親子水墨画教室というものでとても素敵な体験になりました。
特に自分が鳳凰を描いていた時のあの独特な高揚感はなかなか体験できるものではなかったです。
息子も描き終わってから
「ほーおーは幸せを呼ぶんでしょ?
お母さんと僕が書いたほーおーはおかしなほーおーだから
おかしな幸せが来るね!」
と満足げに話していたものです。
今回の展覧会はその「ほーおー」というシンボルがテーマです。
皆あの高揚感を体験しながら書いていたのかと思うと
入る前からワクワクしていました。
構成は実は細かく分かれています。
最初は章立てに注意していましたが
正直途中でどうでもよくなりました。
それほど1つ1つの作品の力強さがはんぱないです。
第1章 暮らしの中の鳳凰と獅子 - 御輿・獅子舞・狛犬
第2章 古代における鳳凰と獅子 - 銅鏡や磚をめぐって
第3章 獅子舞と狛犬 - 正倉院の頃から始まる守護獣の歴史
第4章 仏教における獅子 - 文殊菩薩像を中心に
第5章 鳳凰降臨 - 彫像や神宝にみる高貴なシンボル
第6章 よみがえる鳳凰 - 東アジアにおける鳳凰図の展開
第7章 工芸にみる鳳凰と獅子 - 唐物や茶道具を中心に
第8章 屏風に描かれた鳳凰と獅子 -「唐獅子図屏風」から若冲まで
第9章 獅子の乱舞 - 芸能と獅子をめぐって
第10章 江戸文化にみる鳳凰と獅子 - 色絵陶磁器から水墨画まで
第11章 蘭学興隆から幕末へ - 洋風画と浮世絵をめぐって
第12章 不滅のシンボル - 人間と共に生きる鳳凰と獅子
現在2回訪問させて頂いておりますが
これほどまでに行く度に発見がある展覧会は久しぶりです。
特に楽しみで仕方がないのが
「第8章 屏風に描かれた鳳凰と獅子 ―「唐獅子図屏風」から若冲まで」
このコーナーは見応えがありすぎます。
「樹花鳥獣図屏風」伊藤若冲は何度見てもその度に発見があります。
鳳凰ももちろん素晴らしいのですが
まわりを飾る花鳥のデザイン力に驚かされます。
「唐獅子図屏風」も楽しみにしていたもの。
永徳!と思っていくと山楽さんという
素敵なトラップにまたドキドキさせられます。
「唐獅子・白沢図屏風」にいるとまるでおとぎ話の中に紛れ込んだ様です。
そうです。
ここに魅了された人はこの展覧会には3回行かなきゃいけないのです。
サントリーさんにもうやられっぱなしです。
そして私は展覧会会場の中で高揚感に包まれそして
なんともいえない包容感に包まれました。
不滅のシンボル。
人々はきっとこの鳳凰を見上げてどれだけ勇気をもらったんだろう。
今不安で仕方が無いのなら自分でシンボルを築き上げてみせるぜ!!!
この手の技術で神を描き出しみんなを安心させてやるぜ!!!
職人さん達のそんなガチな気持ちが
時を超えて現代に飛んできていることに
日本という国の歴史の深さを感じます。
この歴史については日本人はもっと自信を持っていいのではと思いました。
今の不安な気持ちに立ち向かう勇気をくれる展覧会です。
私もう1回行く予定です。
7月24日(日)まで。
原則火曜日休館です。詳細は公式ホームページをご覧下さい。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術