2011-01-27

東京国立近代美術館「「日本画」の前衛1938-1949展」を観てきました。

IMG_9637.jpg

東京国立近代美術館にて
「「日本画」の前衛1938-1949展」

を観てきました。


日本画って好きです。
特に生き様感が出てきている日本画が好きです。
あと去年の夏に水墨画を初体験してから
「日本人というかアジア人のルーツ」を筆遣いに感じているからです。

古典的な日本画ももちろん好きですが
革新的な日本画にもとても興味があります。
伝統を意識しながら革新を模索して行くなんて
どんな刺激が待っているのかしら!
今日は子供登園中だから自分でじっくり観ちゃいましょう!
と思いながらわくわくして出かけました。


なんて前置きを書いてみましたが
美術史に疎く完成で作品を体感してしまうタイプ。
名前分からないだけど大丈夫なのかなあと不安になってしまいました。
そこでちらしで内容確認。


最初に今回の定義。

1938年4月に結成された歴程美術協会を起点とした「日本画」における果敢な挑戦を
日本で初めて具体化された「前衛」意識と位置づけ多角的に検証するものです。
本展では、これらの「日本画家」たちが交流を深めた洋画家たちとの影響関係も探ると同時に
戦争の拡大とともに未完の前衛と化した様相にも触れていきます。
歴程美術協会の戦後における再興とも言うべきパンリアルの誕生までを扱っているのだそうです。


そして展覧会構成はこんな感じでした。

1. 「日本画」前衛の登場
2. 前衛集団「歴程美術協会」の軌跡
3. 「洋画」との交錯、「日本画と洋画」のはざまに
4. 戦禍の記憶
5. 戦後の再生、「パンリアル」結成への道



なんだか難しそう。。。


ちょっぴり不安に思いながら入室。
いきなり水墨画とはかけ離れた作品に遭遇しました。
本展覧会の冒頭を飾るのは山岡良文「シュパンヌンク」と山崎隆「象」の2点。
とても純粋抽象。1つ1つの色青がとても綺麗。
ちなみにこれが日本画?という感じもありますがあることに気がついてから
完全に私の中で「これ日本画」!になりました。

それは。。。【折り紙】です。

うちの子の工作の折り紙作品とかこんなんあったなあなんて
ある意味失礼な感想を抱いてしまいました。
この最初の2枚があまりにも楽しい衝撃だったので
前衛闘争も案外作ってるほうは楽しかったのではなんて思ったりして。

船田玉樹「花の夕」対面した時その思いは確信に変わりました。
通常の日本画なら1枚1枚の花びらを愛でるように描いて行くのに
ここではまる!まる!まるーーーー!!!

なんか書いていて楽しくなっちゃったんですよ絶対。
早く梅咲かないかなあなんて思ったりして。

伝統から脱却し新しい表現が模索されていくのですが
なんかいつも根底に親近感を感じてしまいます。
その後も続くどこかでみたことあるような
独特の懐かしさと心地よく感じる違和感を楽しみました。
この作家さんはここらへんに影響を受けたのかななんて想像したり。

必死に斬新さを模索する様は私には
新しいお味噌汁を必死に考案しているような感覚に近いのかななんて感じました。
伝統技法や古典に使われるモチーフにどれだけ敬意を示しながら
斬新な手法を酷使して新たな表現を探す旅。

その旅は戦争という大きな波に阻まれ行き場を見失いますが
新たに再生の道を探って行きます。

しかし最後の「パンリアル」に関しては作品からは
猛烈な寂しさを感じました。
「ああやっぱりみんなお味噌汁は葱と豆腐だってよ。。。」って感じ。

確かに私自身も知らない作家さんばかりだった。
これはやはり前衛活動は次世代に引き継がれなかったということか。
結局は日本画の前衛は戦い破れてしまったのでしょうか。
(私が高校までの美術史の授業で眠ってばかりいたのだろうか)

そして展覧会全体で感じることが出来た心地良いフィット感がとても楽しかったです。
日本画ってどんな斬新なものでも
日本人にはまる独特のフィット感があるのではと勝手に思っています。
じっと観ているといろいろなものが見えてきて体になじむような感覚です。
丸木位里「不動」のような一瞬単なる塗りつぶしにしか見えないような掛け軸でも
よくよくみると不動明王が浮かんできたり
山崎隆の「海浜」のように
遠くから観ると「写実?」のように見える作品を近くで見つめると
戦場で倒れた兵士が沢山浮かんで見えてきたり。

とても体感して楽しめた展覧会でした。



普段あまり美術館に行かない人って
知らない名前やなじみのない分野だと
訪問を尻込みしてしまう人も多いですよね。
教科書に出てる作家だと行くけど、知らない、しかも日本画のなんて。。
なんて思う人が多いのかな。


この展覧会は事前に勉強することはいらないと思います。
感覚的に日本人の描く日本画を体感出来ます。

「じっと観てると何か見えてきた!」
「これ、ジブリ作品みたい!」

なんて全然美術史とかけ離れた感想も十分ありです。
作品の目の前に立つと作家と自分が共通に感じるものを
感じれると思います。

「やっぱお味噌汁っておいしいよね!」

みたいな感じをぜひ体感してみてほしいです。



2月13日(日)まで。
月曜日休館です。


こんな講演会も開催予定です。詳細は当展覧会ホームページをご確認ください。


山野英嗣(京都国立近代美術館学芸課長・本展企画者)
「日本画の前衛―『歴程美術協会』を中心に」
日程: 2011年1月29日(土)
時間: 14:00-15:30
場所: 当館地下1階講堂
聴講無料、申込不要、先着140名

スポンサーサイト

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

comment

管理者にだけメッセージを送る

アクセスカウンター
カウンター
プロフィール

seina

Author:seina
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
Blogram
blogram投票ボタン
カテゴリー
小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

QRコード
QR
ブログ内検索
RSSフィード
リンク