2010-12-14
サントリー美術館「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」を観てきました。

サントリー美術館にて
「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」
を観てきました。
今回は美術ブロガートしても母親としても
人生の大先輩であるあべまつさんとご一緒させて頂きました。
二人とも歌舞伎が好きなのでもう心躍る踊る。
来年の3月に写楽の大展覧会もあることだし
どんな風になっているのか小躍りしながら出かけました。。
浮世絵浮世絵を思って入ると
予想外の展開に驚かされます。
この人は今で言うなら雑誌の敏腕編集者でした。
前半に版本を数多く拝見することが出来たのですが
こちらが版木を再利用したものだったり
漫画のようなカット割りがしてあったり
風刺的なものがあったり等等
今でも斬新なデザインが施されたものが多数。
まるで今の雑誌コーナーをひとりでまかなっているよう。
この版本の面白さに目を奪われてしまい
浮世絵までなかなかたどりつけませんでした。。
なんだか多方面の雑誌を一気読みしたような気分。
とても見応えがありました。
歌麿、写楽に関しては真打ち登場の貫禄。
そして配置や背景(吉原を連想させるような格子や写楽の浮世絵の拡大背景)で
視点を分散させているので鑑賞時にあまり待たせない工夫もあってよかったです。
浮世絵の展覧会って観づらいことが多いので。。。
それにしてもこの蔦屋重三郎という人。
きっと魅力あふれる人だったのでしょうねと推測です。
才能を輝かせるのってその才能の持ち主だけでは
限界がある場合が多いんですよね。
その才能を開花させ浸透させていくには継続的なプロモーションが不可欠。
その仕切りを各才能に各方面ごとに行う事も立派な才能です。はい。
今の日本だと誰にあたるのか誰が蔦屋重三郎になるのかいろいろ想いを巡らせます。
最初思いついたのは小山薫堂さんとかどうしかしらでした。
しかしあまりに多彩でユーモアがあふれていて
そして面白すぎるのでこれは現在の作家さんに置き換えるより
蔦屋重三郎ご本人が現代に来たらを考えたほうが面白くなりそう!と思い始めました。
蔦屋重三郎が今生きていたら
いろんなツールつかいまくりでしょうね。
MBAもってtwitterして
きっと今回の海老蔵さんの騒動を詳細に取材してストーリーを考えて
漫画かなんかにしてさっさと電子書籍で販売してそうですね。
そこでどっかの都知事に罵倒されても規制されても
その目をかいくぐって新たな世界に飛び込んでいく。
今現在そんな風に表現を引っ張っていけるようなクリエイターって存在するのかしら。
東京都がおかしくなっている昨今、心配です。
12月19日まで。お急ぎください。
そして歌舞伎に興味を持って下さった方はこちらもおすすめ。
歌舞伎座さよなら公演 記念ドキュメンタリー作品「わが心の歌舞伎座」
映画ですからお気軽に。
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