2010-10-18

国立新美術館「没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」を観てきました。

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国立新美術館にて

「没後120年 ゴッホ展 こうして私はゴッホになった」

を観てきました。

ゴッホが没後120年ということより
活動期間が10年あまりということに改めて驚かされる展覧会です。
ゴッホだけでなくゴッホに影響を与えた作家の作品も同時に沢山みることができます。
インターネットなどもちろん無かった時代。
浮世絵なんてものはまさに異国からの文化だったでしょう。
このようなさまざまな要素からどうやってゴッホになっていったのか。
親子でじっくり考えながらの鑑賞になりました。

まず前半で
土台になる部分を再確認していきます。絵を書くときの小道具も登場します。
まずここで基礎をしっかり作り上げていくという感じです。

そし後半に進むにつれて色彩は豊かになり
筆はうねりをあげ複雑に動いていきます。

そのうねりを急激に上げないため「アルルの寝室」のコーナーもありました。
実際にあると絵に現実味を深く感じることが出来るのでこういう展開好きです。

これがゴッホでこれは違って。。と最初は意識していたんですけど途中で止めました。
なんか違うなって感じがして。時代全体を感じるつもりで見ることにしました。



ゴッホ以外で私たち親子でいちばんじっくり鑑賞してしまったのは浮世絵のコーナー。
広重とかなんだーとかしみじみ。写楽とかゴッホ好きそうですけどねえ。お金なかったのかな。
それにしても浮世絵の存在感は本当に凄い。
構図の大胆さはこのような中で改めてみると際立ってくる感じがします。
ゴッホさんはきっと浮世絵見て面白いという気持ちと焦る気持ちでぐるぐるだっただろうなと
改めて感じました。

前半の静物やクロッキーのコーナーが
思ったほどというか予想以上に写実的ではなかったのも意外でした。
師事してる人がいなかったからなのでしょうか。
でもなぜか全体的にとても必死感も出ている気がするのですね。
師事はされたくないけど他人に認められたかったって感じなのかな。


どのエリアも常に「情熱」を熱く感じさせる展覧会でした。
見終わったあと親子ともども正直疲れました。。。


息子と有名どころを鑑賞するときはなるべく事前に作家さんの性格とか姿勢等を
分かりやすく教えるようにしています。今回のゴッホさんは

「これがしたい!っていう気持ちがとっても強い人。やりたい!って思う気持ちがうねうねしちゃうの。
 でもそのうねうねはあまりに強いうねうねなんでお友達はあまりいなかった人なんだよ」


今回息子の感想で面白かったのは「手紙」の展示です。
ゴッホは作成中の絵のスケッチをかなり正確に書いて
友人に送付していたのですね。
訳を読み上げながらどんな手紙が息子に話していると突然

「おかあさんこの人お友達欲しかったんだよ」

??という顔をしていると

「だってお手紙にこんなにうまくできたんだよ!って書くんだから本当はお友達がほしかったんだと思うよ」

そうだったのかもしれませんね。
もしかしてゴッホさんが天国で見ていたら
「判ってくれるか!ありがとう!」と
息子と熱い抱擁をしてくれたかもしれませんよ。



12月20日(月)まで。毎週火曜日休館。
ただし11月23日(火)は開館、24日(水)は休館です。
私たちは月曜の昼間に行きました。
思ったほど混んではいませんんでした。
日曜美術館放映前がオススメではないかと思います。



ものすごく動揺しそして考え込んだこと。
運動会シーズンだからだと思います。
うちもそうでしたが昨日運動会で本日代休というお子さんが多いからでしょうか
展示室には親子連れがとても多くいました。
私たちとしては予想よりリラックスして鑑賞することができました。 最初は。


しかしリラックスな気持ちも長くは続きませんでした。
こんな声が耳につくようになってきたからです。それは親が子に話すこんなこと。


「教科書に載っている絵が殆どないね。残念だね。」


後半は「え!ちょっと待ってくださいよ」と言いたくなるのを堪えるのに必死でした。

子供にとって絵の知識を学ぶことに「教科書」という教材が
とても重要であるのは正直私も分かります。
でもね今目の前に本物の絵が、ゴッホが書いた絵が目の前にあるんですよ。
後半なんて絵の具がうねうねしてたりとか筆使いがぐるぐるしてたりとかが
ものすごくよく分かる「本当にゴッホさんが書いた絵」が時を越えて海を越えて
目の前にあるんですよ。



なのになんで「教科書に載ってるかどうか」「日本で有名かどうか」なんて
ちいさな単位でその本物絵の価値を計ってみなさいなんてことを教えるのでしょうか。。
なぜ目の前にある作品たちに向き合って感想を話し合ったりしないのですか?
そのほうが絶対楽しいと思うのですが。。。。


日本における学校や家庭での美術との関わり方って一体どうなってるのかしらと
怒りと恐怖を実感するという特異な体験をした鑑賞になってしまいました。


有名かどうかとか教科書にのってるかどうかとかそんな視点ではなく
目の前にある「自分以外の人間が作り上げた表現の完成形」を
どんな風に感じるのかを話しそこから作った人や作った人が住んでいた時代や国や思いを
話し合えるような鑑賞をしていきたいなと改めて思いました。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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