2010-09-13
東京都写真美術館「黒澤明生誕100年記念画コンテ展「映画に捧ぐ」」を観てきました。

東京都写真美術館にて
「黒澤明生誕100年記念画コンテ展「映画に捧ぐ」」
を観てきました。
息子から
「がっつがっつ戦う馬の絵が見たい」
という希望がありました。
その希望のぴったり!って思ったからです。
写美のB1Fというのはいつも重量感溢れる作品が多いのですが
今回もものすごく見ごたえがありました。
私はどちらかというと映画には疎いほうなので
黒澤作品をすべて見ているわけではありません。
そんな私でも映像から動きや躍動感や馬の走る等を全身で感じることが出来ました。
サイトには本展覧会をこんな風に紹介しています。(日本語転載)
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世界中の映画人に多大な影響を与えた映画監督故 黒澤明 は、18歳で二科展入選を果たすほどの画才の持ち主でもありました。「影武者」の製作が予算面で暗礁に乗り上げた際も、黒澤は内にある熱い想いと気迫を絵コンテに込め、その素晴らしさにフランシス=フォード・コッポラ、ジョージ・ルーカス両氏が感服し、製作が実現したというエピソードも残っています。このサイトでは、黒澤監督の絵コンテの展覧会や商品のご紹介をしております。ごゆっくりお楽しみ下さい。
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映画「影武者」の製作が予算面で暗礁に乗りあげた際
「こんな映画にしたい」という熱い思いと気迫を
絵コンテに込めたとのことですが
実際に拝見するとその気迫を体全身で感じることが出来ます。
「○○したい」
「○○が作りたい」
口で言うのは簡単です。
でも実現するかどうか分からない。
そういう時
自分がどんな風にその夢を実現したいのか
自分が今出来ることは何か
そして【それは具体的にどんなイメージなのか】
実際に表現してみせる力量の凄さに圧倒されました。
このイメージを表現する力量って実はすごい力を使うと思います。
自分が「鞄作りたいわ」って思っていても
実際どんな鞄を作るかメモ書きする行動を起せないから
尚更分かります。(スケールの小さい話だ。。。)
黒澤明監督の偉大さというのを
まだちゃんと理解していなかったんだなとしみじみ。
ってまだ理解には程遠いと思いますが。。。
幼稚園に行ってる間に映画ちゃんと見たいものです。
息子も1枚1枚じっくり鑑賞。
一番気に入った点は「紙に書いてる」点だそうです。
確かにいつも美術館やギャラリーで見る絵は
キャンバスであることが多いですよね。
絵コンテはあくまでもスケッチブックに書くことが多い。
紙に書いてあるからとても見やすい(おそらく親しみやすい?)と話していました。
個人的には「夢」をキーワードにした作品の絵コンテがとても印象に残りました。
姜尚中の「悩む力」を読んだ直後だったので
夏目漱石の「夢十夜」についていろいろ考えていたからかもしれません。
特に印象に残ったのが
「素晴らしい夢(未映像化)」という作品の絵コンテ。
その隣にささっとメモ書きされていたこのメモが忘れられず
思わずメモってきてしまいました。
夢を見よう
一番美しい一番大きな
素晴らしい夢を
世界は一つ
地球は一つ
これは夢か
夢でもいいよ
「隣人を尊重する」たったそれだけのことが出来ないことで
世界中のどこかでこの瞬間も殺戮が続いています。
絵コンテの感動を反芻したいから
まず「夢」をDVDで見直そうと思います。
10月11日まで。
原則月曜休館です。休日が月曜の場合は火曜休館。
詳細はこちらをご覧下さい。 → ★
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