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2010-06-14

千葉市美術館「伊藤若冲 アナザーワールド」を観てきました。

chibasi061402
千葉市美術館にて
「伊藤若冲 アナザーワールド」を観てきました。


幼稚園の父親参観が土曜日にあった関係で
平日お休みの機会が舞い降りてきました。
この日を逃すこと無かれ。
しかも今日からだったら象さんと鯨さんに会える!ということで
母子で千葉市美術館まで行ってみる事にしました。

chibasi061403
しかし外は雨。しかも梅雨。変な天候でなんとなく気分も上がらないので
思い切って品川からグリーン車で千葉へ。
なんでしょうこの旅行気分。お絵かきしたりしながら過ごしました。


雨と時間節約の為タクシー1メータで千葉市美術館まで。
初めて訪れたのですが市役所の上という構造にまずびっくり。
思わずエレベーター乗り間違えました。
平日で通常休業の月曜でしかも雨という悪条件が重なってましたが
それでもお客様はそれなりに。でも少ないほうだったと思います。



「アナザーワールド」って色彩豊かな画風とは別の水墨画メインの展覧会で
名づけられたらしいといくつかの文献を読んでびっくり。
私は「写実の世界とは間逆のデフォルメされた別の世界(アナザーワールド)」
という意味だと思ってました。

それほどに水墨画はとにかく「自由」。
写実があれだけ精巧な人が書くからこそ
あまりに自由な筆遣い。
普段本当に沢山のものを観察して頭の中でその観察がどんどん成長していって
そしていざ書くときに爆発!ってなれるんでしょうか。
私自身は水墨画のほうが好みだったのでこんなに沢山の絵に囲まれて
とても嬉しくなりました。


MIHO MUSEUM所蔵の「象と鯨図屏風」は
驚くほど「普通」に置いてありました。
ガラスケースが浅いのでとても近くでみることができます。

海の王様、鯨。陸の王様、象。
この2つを対比させようというアイデアは
どんな時に思いついたんでしょうか。
そして象の背中に飾られた花は
若沖の目にはどんな色だったのでしょうか。

屏風の前で自分なりのアナザーワールドが展開されていきます。
本当に見ていて飽きません。
息子は「どっちを先に書いたんだろう」と考え込んでいました。
私は「鯨」かなあと思いますがどっちだったのかな?

写実?それって美味しいの?と言い放ってくれそうな
あまりに気持ちのよい造形美。
近くでみると「最近発見された」感がとてもはっきり出ていて
修復作業大変だったろうなあと改めて感じました。


「樹花鳥獣図屏風」にも再会。
森美術館がオープンした時の展覧会で見て以来かな。
数年前に見た時に抱いた感想、そしてその時の自分。
そして現在の感想、現在の自分。
でも作品は存在し続け、オーラを与え続ける。
この時間の流れのギャップがたまならく面白いです。


それにしても水墨画メインだってのに画風がバラエティありすぎる。
若沖さん自身はきっとやりたいことが沢山ありすぎて
自分の体が1つしかないことがとても悔しかったことでしょう。
「派」を名乗ってもおかしくないほどのバラエティ。
毎日発見の連続だったろうなあ。



雨と遠征の疲れもあったりして息子は大人しめの鑑賞。
しみじみと

「書いた人は前から動物を見るのがすきなんだねー」

と話していました。確かに真正面っていう構図多いです。
あとは胸を張っている鶏が多いのも気になったそうです。
とても鶏が威張ってると。大事にされていたんでしょうね。




帰宅後録画していた美の巨人たちで「象と鯨図屏風」を復習。
こちらがその後の調査で1枚の紙に描かれていてその後屏風になったと聞いてびっくり。
現在ですらあそこまでの紙を手に入れるって大変だと思うのに。。。



名品をかなり近くで鑑賞できる貴重な機会です。
6月27日(日)まで。休館日は第一月曜日(6月7日)。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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