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2010-03-15

Bunkamura ザ・ミュージアム「美しき挑発 レンピッカ展」を観てきました。 

bunkamuta0315
Bunkamura ザ・ミュージアムにて
「美しき挑発 レンピッカ展」を観てきました。


若い時の私はNew Yorkが大好きでした。
Edison Hotel Times SquareというHotelにいつも泊まっていました。
部屋が小さいので子連れではとても泊まる気にならない場所ですが
オトナだけで泊まるならロケーション、値段のバランスがなどとてもよいホテルでした。
そのホテルには大きなアール・デコ風の絵画がありました。
作品名等は忘れてしまいましたがその絵が私にとって最初の「アール・デコ」になりました。
今回の展覧会の情報を教えてもらった時
最初に思い出したのはそのホテルのロビーでした。
懐かしさと時の流れを感じながら
息子の手を引いて入場となりました。




作品というかアール・デコ作風と本人の美しさがかなり有名でもあるレンピッカ。
この展覧会ではそんな比喩がほんの一部分でしかないってことを
深く理解することが出来ます。

一番有名な作風である1930年代の作品群は
コレクターが沢山いて作品は世界中にちらばっているとのこと。
なのでここまで集まるのは本当に希なことなんだそうです。

息子はこの時代の作品を観て
「みんな紙の服を着てる。でもみんな強そうだから痛くないと思う」
と不思議な感想を言ってました。なんか分かるような気もします。

その後不況や戦争の影響で田舎に引っ込むレンピッカ。
この頃の作品にはとても牧歌的な雰囲気が漂います。
観るまではこの時代の作品は「あたしはこんな場所でくすぶってる訳にはいかないのよ!」というような
秘めた怒りがあるのかなと思ったのですが
正直あまりそれは感じられなかったです。
もしかしたら彼女自身が一線で「解放の象徴」であることに
疲れ切ってしまったのかもしれません。



今回の展覧会でレンピッカの作品をここまで沢山みることによって
私が注目したのは彼女の中の「母性」でした。
作品群には彼女なり「母性表現」が存在するような気がしています。
ある意味彼女自身が一番隠したがったのは「自身の母性」かもしれませんが。。。
特に愛娘コゼットを描いた作品群にその振動を強く感じました。
彼女の母親としての心の振動を感じたような気がしました。

「娘」という存在は母となった者にとって
自分の分身であり
自由を妨げる鳥籠であり
そして最高の好敵手でもあります。

一生懸命自分のやりたいことをやりたいんだけど
でも子供の存在も大事にしたいんだけど
でも「子供が大事なんです!」ってアピールすると自分の世界を狭めてしまわないか。。
そしてそんな気持ちで育てられた娘はどんな風に育っていくのだろうか。

このジレンマってなんだか育児中の働くお母さんみたい。
働くお母さんに観てもらいたいなあ。
きっとそういう人はこの「振動」が感じられるような気がします。



ちなみに息子には今回の展覧会は不評でした。
確かにお子様の姿は皆無。そして息子自身も

「なんか怒られてるみたい。。。」

と落ち着かなそう。愛娘コゼットの作品の前でも

「これ、女の子じゃないよ。」

と断言。「私の作品はすべて自画像」というのは伝わってるんだなと
私ならではの方法で実感させて頂きました。



5月9日までの開催です。
【会期中無休。月曜日もやってます。】
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

comment

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No title

子供って正直で率直意見が可愛いですね。
私も強くて弱いイメージを受けました
カビラさんとの写真もいいですねv-238

Re: No title

そうなんです。子供の意見って怖いですー。
でも怖い以上に面白いんですよね。
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