2010-02-14

21_21 DESIGN SIGHT -「クリストとジャンヌ=クロード展 LIFE WORKS PROJECTS」クリストと柳 正彦(展覧会ディレクター)によるギャラリーツアーに参加しました。

21DESIGN021401

久しぶりのデザインサイトです。
今日から「クリストとジャンヌ=クロード展 LIFE WORKS PROJECTS」開催です。
そこでクリストと柳 正彦(展覧会ディレクター)によるギャラリーツアーに参加しました。

前日に恒例の母子予習タイム。
息子には「つつむ」「ならべる」ことを表現するアーティストさんだと説明。
まず「つつむ」が分からなかったので実際に毛布で包んでみたりして。
「どうしてつつむのかしらね?」と聞いてみると
「あったかいからじゃない?」と息子。
そうねそうね。暖かいって幸せな気持ちになるもんね。


デザインサイトはもう何度も通っているのでスタッフさんとも顔なじみ。
本日ギャラリートークに参加と話しても「大丈夫でしょう!」と太鼓判。
まあ何かあったら瞬時に対応するつもりでした。



どんな形式なのかしらと思ったら
展覧会会場をざくっと仕切っただけで皆さん立って聴講。
そして場所の流れでクリストさんの殆ど目の前での聴講となった私達。
クリストさん息子の「ハロー」という小さな声かけに気づいて下さるとても優しそうな方でした。

今回のギャラリートークはクリストさんのトークを柳さんが訳すというスタンス。
話の流れとしてはこんな感じでした。

1)今進行中のプロジェクトの説明
2)過去のプロジェクトの説明
3)各プロジェクトの写真・ドローイングの説明
4)質疑応答


大規模作品の写真は本当に迫力がありました。
そしてその作品を完成させるまでの数々のドローイング。
ドローイングは絶えず変化していきます。
そして実施の入念な実験の数々。
本当に長くて深いプロジェクトなんだなあとしみじみ感じました。
作品はクリストさん曰く

「2週間だけその場所を間借りして構築される緩やかな障害物」

なんだそうです。
「障害物」という表現にクリストさんの優しさをものすごく感じました。
自分たちはその場を借りて表現しているという謙虚な気持ち。
その気持ちはプロジェクト進行においても随所に現れてきます。

「この場所を間借りされるとその間交通機関が麻痺するかも。病人がでたらどうする!」と言われたら
「緊急の病人に対応するヘリコプターを用意します」

「消防車が古いんで火事があったら対応できない」と言われたら
「新しい消防車を用意します。終了後もそのままお使い下さい」

「通信事情が悪いので沢山の観光客が来ても。。。」と言われたら
「携帯のアンテナを立てましょう。」

こういう優しさってその人の根本から出てくる感じがするんですよ。
クリストさんにはその優しさが満ちあふれているのが本日間近でお話しを伺って実感できました。



目の前で聞いていたのに今回私がものすごく心に残ったのは
個人象の包まれたオブジェの作品達でした。
特に「黄色い造花のバラをラッピングした作品」にはものすごく心が締め付けられました。

私の勝手な推測ですが
クリストさんはジャンヌさんと「2人だったから」乗り越えられた壁が沢山あったと思うのです。
お二人の作品は大規模故許可を得るまでの地道な交渉活動が必須です。
いろいろ精神的に辛いこともあるでしょう。裁判沙汰もめずらしくないそうです。
そんな試練に立ち向かえる力の源はかけがえのないパートナーとの絆。
この絆だから生み出すことが出来た数々の大規模な作品達。
クリストさんはジャンヌさんが2009年11月に天国に召されたあと悲しみに浸るまもなく
プロジェクトの進行について先頭に立って指示をする日々が続いているのでしょう。
プロジェクトは常に同時進行で数年掛けて行われるそうですしね。


大きなプロジェクトの作品も素晴らしいのですが
ジャンヌさんに贈られたという「包まれた花束の作品」は
お二人のとても純粋で優しい愛が満ちあふれていてとても暖かい気持ちになれます。
そして同時に素晴らしい気持ちを共有できたパートナーを失うという猛烈な喪失感を
表に出すことなく作品を作り続けなくてはならない
クリストさんは精神的にとてもお辛い時もあるのではないかととても心配になりました。


比べたりして申し訳ないのですが
祖母を亡くした後の祖父を重ね合わせていたのかもしれません。
祖父が生前話していた
「体験を沢山共有し記録しなきゃ。そのほうが楽しいよ」
という言葉をふっと思い出したりしました。


私ももっと家族写真とか撮って撮られようと思います。
そして色々なことを家族で行い、記録しておこうと思いました。
かけがえのない絆故体験出来たことは記録しなきゃいけません。




現在進行中のプロジェクトは
「OVER THE RIVER」というコロラド州アーカンザス川のプロジェクト
「The Mastaba」というアラブ首長国連邦でのプロジェクト。
リンク先の写真を観ていただければ分かりますが
どちらもスケールが桁外れ。
でもどちらも既存の設備を有効活用していたりその土地の文化を尊重していたり
とても心遣い溢れたプロジェクトです。
アーカンザス川のプロジェクトとか機会があったら行ってみたいです。



息子は大きな写真には興味津々でしたが
ギャラリートークでは途中から暑さでゆであがっていました。
冬の美術館って本当に熱い。
クロークに上着を預けてましたがそれでも暑かったです。
愚図らなかったので偉かったです。ありがとう。




「包みたくなるのは暖かいからだよ」


息子の呟きを思い出しながら写真を見ながらなんか時々泣きそうになりました。
お二人に包まれたものたちはとても暖かかっただろうな。
どうしてもお二人のお姿が観たくなってDVD買っちゃいました。
21DESIGN021403

サインもしていただきました。(しかも名前入り)
ありがとうございました。


4月6日までの開館です。休館日は火曜日です。
(4月6日は開館するそうです)
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genre : 学問・文化・芸術

comment

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No title

ご無沙汰しております
お元気そうでなによりです
(あ、でも例の傷お大事に・・・)

わたくし、誕生日が一緒なのもあり、勝手に親近感を感じているお二人なので
見に行こうと思っていましたが、二人の交渉エピソードをここで読ませて頂いて、
どうしても見たくて昨日行ってきました(あまりに素敵です)
仕事帰りで、着いたのはツアー終了後でしたが、
クリストさんが鉛筆と思しき短い筆記用具を手の中に包み込むようにして
にこやかにサインされていたのが印象的でした

わたしは新聞とコロンブスの話が好きでした
あと川のプロジェクトのドローイングで布越しの空が描かれているのを見て、
感動でちょっと泣きそうになりました
シンプルでわかりやすく、いい展示でした
映像に字幕を出してくれるとなおよかったですね
英語で聞こうにも音が小さくて・・・

長文になってしまい、失礼しました
アラタニウラノには最近いないですが、またどこかでお会いしましょう
http://twitter.com/saccookie←ここには常時おります笑

Re: No title

こんばんは。
例の傷はおかげさまでなんとか落ち着きました。
いやースケートって怖い。。。

クリストさん実際にお会いすると
カリスマ的な指導力と繊細さが同居するようなとても
魅力的な人だって感じますよね。
数年前に無くした祖父がそういう人だったので
なんかとても胸がいっぱいになりました。
今回の来日でも「ジャンヌが一緒だったらなあ」と
何度も思ったと思います。
なんてことを何度も考えたりしました。
今後ともツイッター等でどうぞよろしく御願いします。

No title

こんばんは。トークの流れがよく分かる記事をどうもありがとうございます。
私は下調べもせず、ただ普通に見に行っただけなのですが、
ちょうどクリストのトーク中でラッキーでした。

UAEのプロジェクトはピラミッドのようですね。
本当にとんでもないスケールだと思いました。

Re: No title

ものすごく楽しみにしていたので
一生懸命書きました。本当に素敵な方でした。

> UAEのプロジェクトはピラミッドのようですね。
> 本当にとんでもないスケールだと思いました。

巨大なスケールをデザインサイトの中で伝えようとしていたので
今回の展示はとてもいいと思います。
今回はトークメインだったのでもう少し展示をしっかり見たいです。
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