2018-09-26
A+ WORKS of ART 「malaysian citizenship A Solo Exhibition by Kentaro Hiroki」を観てきました。

A+ WORKS of ARTにて
「malaysian citizenship A Solo Exhibition by Kentaro Hiroki」
を観てきました。
やっと生活に余裕が出てきてクアラルンプールでも
少しずつアートギャラリーを探す余裕が出てきました。
しかし東京やシンガポールと違い
交通事情の関係で日中に1箇所行ければいいかな状態です。
でも行けるようになっただけ良しとせねば。
この展覧会ももっと早くチェックすべきでした。
なぜならKentaro Hirokiさんは
2016年のシンガポールビエンナーレで
拝見済みの作家さんだから。
今回はどんな展示なんだろう?と
ワクワクしながら出かけました。

商業スペースにあるギャラリーは
KLスタイルはとても広々していて
自由度が高いホワイトキューブ。
そこにとても贅沢な空間を使って展示されていました。
今回は2017年のA+Works of Art の
1年のレジデンスプログラムによる展覧会なんだそうです。
今回の展示のテーマは「市民権」。
市民権に関する書籍を写本しています。
でもその写本のプロセスは後でわかります。
最初はこれ、なんだろう。状態です。

ここでHirakiさんが「市民権」に着目したのは
なんかわかるなあとマレーシアに同じ時期に住んでる者として
感じることが多かったです。
市民であることとその人の歴史。
それは必ずしも同じではない。
これは日本に生活していた時には
私は全く理解できていませんでした。
そして市民であるということは
結婚などで簡単に手に入るのだろうと思ってました。
現在子供の留学の保護者ビザでマレーシアに滞在している私は
合法的に滞在する証明(VISA)の取得を自分で行ったんですが
(後から考えればそれほど大変ではなかったんですが)
でも実際の作業中、取得までは本当に大変でした。
そして今、ビザの取得というのはどの分野も本当に大変で
合法的な婚姻でもそんな簡単に長期間のビザは取得できないと聞いて
市民であること
の再確認が自分の中で行われました。



今回写経のように市民権を数種類の色鉛筆で写し取る作業は
終了したらその過程も見失ってしまいそうなくらい
精巧に行われています。
その写本の行程はまるで市民として住むためのプロセスが
とても大変な過程を踏ませられる、
そうしなくてはいけない理由があるけど
終了過程ではその過程すら見えてこないような
国の独特なプロセスが凝縮されてるようで
なんだかイミグレーションの緊張を思い出したりしました。
特に東南アジアで生活するようになって思うのですが
その国の生活や状況の情報を持っていると
作品への自分なりの理解がより深まっていきます。
私は東南アジアに住んでるというこの立場を活かして
自己解釈になっちゃうけどでもこの解釈の事例を伝えていきたい。
そんな気持ちにさせてくれるのは
本当に親切なギャラリースタッフのおかげです。

どうして来てくれたの?と声をかけてくれたスタッフとおしゃべり。
クアラルンプールのギャラリーのフレンドリーさを伝えたいのって
話したら「もういつでも来てよー!」と言ってくださり感激。
また1つ通いたい場所が増えました。
ありがたいことです。
9月29日まで。
詳細はギャラリーのFBページをご参照ください。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術