2016-05-02

美術館はどのように子供連れに寛容であるべきか論について




「美術館はどのように子供連れに寛容であるべきか。」

ネットでちょと盛り上がっていたので
自分の意見を書き連ねてみました。
まず、私自身の体験を。
私は約9年前から当時1歳以下の息子を抱っこして
美術館に行くようになりました。


当時は赤ちゃん連れで美術館に行くだけで
怒鳴りつけてくるような人もいて
今思い返せば「よく心折れなかったなあ」と
思うのですがそれは

「ママ友がいなかったので出かける場所が美術館くらいしか思いつかなかった」

という死活問題があったからなんですね。
正直子供の教育とか考えてるような余裕もありませんでしたし
出かける場所として「私にはここしかないの!!!」という
感じだったんです。


子供がサッカーに関わるようになって
少しずつ変化していきましたが
でもそれでも私にとって美術館というのは
とても救いの場所でありましたし
今でも救いの場所であります。


そんな私自身は日本を離れて2年ほど経ちますが
7年+2年で感じるのは
「随分寛容になったよなあ」だったんですね。


でも!


今、子育てしてる人が美術館に行くの辛いと
当時の私と同じような悩みを抱えておられることが
最近わかってきました。



あれれれ



改めて考えたいのです。
「美術館が子供に寛容であるべき」の「寛容」ってなんなのよと。


そしてここで考えたいのは「子供の定義」。
子供と言っても赤ちゃんから小学生高学年までいるわけで。
ここでの定義がぐちゃぐちゃなことが
日本の美術館における「親子連れとの付き合い方」を
混乱させているような気がします。
今回は幼稚園から上を対象とします。


よく美術館と子連れという組み合わせで
キッズルームや子供向け展示が挙げられます。
つまり子供が子供のままで居られる状態の
場所を提供すればいいのではないかと。

ちなみに私、この子供向け展示については
すごく言いたいことがあります。

子供向け展示やキッズルームだったら
壊したり触ったりしていいという展示は
結果として「子供を美術館嫌いにしていないかっ?」
ということです。


具体的な例を。
子供むけ展示でテンション上がった子が
その美術館の常設展にそのテンションのまま行って
めっちゃ怒られて泣いて帰るというのは
結構見られるんですよね。子供からしたら


こっちでは何も怒られなかったのに
同じ建物なのにこっちだと超怒られた!何で!何で!


ですよね。
これじゃ嫌いになるよねって思うんです。


じゃあどうしたらいいのかと
いつも考えています。
ちなみに私はシンガポールで美術館ガイドをしているのですが
ガイドを行ってる際にスクールガイドを見かけます。
その際展示品に触ったりする子がいるかというと。。。


いない。


なんでいないんだろう?と更に観察すると
スクールガイドは通常少人数のグループで行動するのですが
そこにはボランティアのお母さんが数名ついているんですよね。
そこでやり取りをしながら回るんですよね。
「遠くない他人」とルールを学びながら
クラスメイトと公共の参加の方法を学ぶんでいるわけです。


これやった方がいいんじゃないかな。つまり。


美術館が示す子供への寛容さというのは
子供が壊したり触ったりするような場を作るのもいいし
子供向けの展示を行うのでもいいんですが


「君たちは将来こんな風に美術品を見るんだよ」
を親以外の他人に教えてもらいながら見る機会を設ける


これじゃないかと思うんですよ。
これが美術館側にも親子連れ側にも
一番受け入れやすい未来へ続く方法ではないかと思うのです。


日本の美術館はもっと
子供を預かるワークショップをしたほうがいいんじゃないかな。
預けてもらってるんだから
やり方は一存してもらったということで
美術館側もその状況に応じて
鑑賞を進めることができるからより安全なはず。
そして親は「ちゃんと見せなきゃ、理解しなきゃ」という
呪縛から子供もそして自分も開放することができる。
その間自分も観れるしね。

幼稚園児なら30分でもいいと思うんです。
親と離れて自分で見るという経験が大事。
そこで「こうやって観るんだ」を本人が自分で学ぶのです。
鑑賞した後に親と美術館のカフェとか前の庭のベンチとか
どこでもいいんだけどそういう場所で
「どうだったー?」とお互いが聞き合ってみたりして。
なんか話が盛り上がったら再入場とかして確認してみたりして。

そういう鑑賞スタイルなら
「満足度」あがると思うんです!どうでしょう?

なのでその日は万が一のことも考えて
スタッフさん増員とかも必要かもしれません。
美大生さんとかその日だけボランティアとかしてくれないかな。
美大からしてもすごく勉強になる1日になると思うんだけどな。
このスタイルを続ければ(私の観察データによるとですが)
確実に子供が自分で美術に向き合えるように
なっていきます。実際シンガポールの子供たちはそう見えます。
親ではない遠くない他人との鑑賞の訓練を
飽きない程度の時間で定期的に行う。
これ、マジで効果ありまっせ。


じゃあ日本でこれができるかとうとやりづらい。それは
「だって料金が高い」なんですよね。
美術館の入場料。高いっすよね。
シンガポールはシンガポール国民だったら無料!という
美術館もありますし
他の国でもこの日は、この時間帯は無料という
システムもあります。
日本は通常の入館料高いです。

そして日本の美術館って安く行けるの
高齢者の方が圧倒的に多いですよね。。
だから日本の美術館は高齢者の方が多い。
そして人によっては子供連れを受け入れ難い人がいる。
怒られる、行きづらくなる。。という悪循環。

うう、ここのシステムを変えないと
やっぱり厳しいと思うんですよ。
「母子手帳提示したら無料日」とかそういうのも
考えてみてもいいんじゃないかな。。?
そういう日は子供嫌いの高齢者の人は避けてもらって。


と、外から色々考えてみました。
シンガポールや他の国の具体例など
もう少し調べてみたいと思います。
スポンサーサイト

theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

comment

管理者にだけメッセージを送る

アクセスカウンター
カウンター
プロフィール

Author:seina
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
検索フォーム
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
Blogram
blogram投票ボタン
カテゴリー
小さな天気予報

-天気予報コム- -FC2-
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

QRコード
QR
ブログ内検索
RSSフィード
リンク