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2015-10-05

【思うこと】東京とアートと「二度目以降の鑑賞者」



今回の一時帰国では
相変わらず精力的に動かせていただきました。


それにしても東京って本当にイベントが多い。
こりゃ大変だよって思うほどに。
これだけイベントあると疲れるのわかります。

そして感じたのは
子供、家族とアートの関係の変化です。

私がこのブログを始めたばかりのころは
美術館にベビーカーで行く人は皆無で
正直その場にいるだけで
舌打ちされたり怒られたりしたもんです。

そして時代は少しだけ変わり
「子供、家族を美術館に呼ぼう」
という流れが出来始めます。しかし当初は
それは正直申しまして「お金を払う層」として
家族層が注目された。それだけだったかなと思います。

なぜなら
門戸が開いてもその門が「そもそも家族は入りやすいのか」から
考えられていなかったわけです。
アニメなどを中心とした「夏休み向け」展覧会で
集客する割には
最寄りのレストランはいつも満杯、
そして常設展では態度を怒られ悪印象だけ残って帰るという
ねえなんか印象悪くすることあえて狙ってない?的な
環境でした。

好奇心こそもっとも重要なのに
静かに見ましょう、並んで見ましょう、
止まらないで見ましょうなど
「また美術館に行きたい」という
感覚を感じさせてくれる環境は
正直すくなかったと思います。



ちなみに私は
初めて美術館に行って楽しかった!また行きたい!
でも別に知識とか全然ないんだけど。。。
という鑑賞者を
「二度目以降の鑑賞者」と勝手に呼んでいます。
日本の美術館はこの「二度目以降の鑑賞者」を
ずっと無視してきたと感じていました。



そして時代はまたまた流れこれではいけない!って
現場の方が活動を始めて下さってる動きが出てきました。
強い希望を感じています。

今回は2つのワークショップに
参加させてもらったんですが
明らかに違う流れがでてきてると感じました。


東京都現代美術館「ここはだれの場所?」展関連ワークショップ「アートの力で変身させよう!?「イタズラ・キッズ探偵団」」に参加してきました。

代官山ヒルサイドテラス 「みらい・ツリー[スペシャルプログラム]集まれ!こどもフォトグラファー!with 写真家 ハービー・山口」に参加してきました。



本物がある場所で
本物が作った人と一緒に
新たなものを作り上げる。
この2つのワークショップは
最初の設定方法、アプローチ方法は違いますが
でも過程は同じ方向を向いている印象を受けました。

そして
「こういう体験こそ今の子供に大事」
と改めて実感することができました。
感謝です。

このようなワークショップは
金銭的な問題、著作などの環境的な問題で
今までだったら安易に開催できなかったスタイルです。

でも、私たちのような「二度目以降の鑑賞者」が
待っていたのはこういう体験なのです。
創造された本物への真の尊敬につながり
そして創造する行為そのものへの
尊敬にダイレクトにつながります。

体験によって芽生えた尊敬の気持ちは
創造されたすべてのものに
リンクしていきます。
つまりこのようなワークショップに参加することにより
美術館で他の作品を壊したり揶揄したりすることが
その作品に関わった人を傷つけるかを
実感できます、その気持ちは
大人に「美術館で静かにしなさい!」と
怒られながら見ることとは違った感情を
植え付けることができるでしょう。

困難も多いと思いますし
無理解も多いと思います。
なので
鑑賞者側の声として
こういう場所を本当に待っていた、
頑張って継続してほしいと
想いを綴らせて頂こうと思います。



ありがとうございました。
ものすごく忙しかったけど、いい一時帰国でした。
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theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

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