2014-12-19

【コラム】リビングルームのホストになって「森美と私」を振り返る。

コラム的なものを。


一時帰国して数日が経過しています。
子供は英語の専門塾に通い
その間私は家の用事等を色々済ませています。
伺いたかった展覧会にも随時まわっています。


どうしても行きたかった場所の1つが
リー・ミンウェイとその関係展」の
「リビングルーム・プロジェクト」でした。
今回は1回ホストを務めさせていただき
そしてもう1回はプロジェクト参加という形で
関わらせて頂きました。


アイスブレイク的な要素として
「森美術館と私」というテーマがありまして
ベビーカーツアーや子供ツアーについて
色々なお話をさせて頂きました。
ほぼ7年通うと本当に思い出はつきません。


考えてみると
私たち親子はずっと
この森美術館でコンテンポラリーアートに
親しんできました。
ただ通うだけでなくここまで親しみ楽しめるようになったのは
この森美術館に関わるすべての皆様が
子供とそしてそこに連れてくる大人について
沢山のことを考えて展覧会を作って下さってるからだなあと
改めて感じます。
本当にありがとうございます。




「どうして子供連れで美術館に行くようになったんですか」


私に実際に会った多くの方から
このような質問をいただきます。
私は笑って答えます。


「それはママ友付き合いができなかったからです」


!!!!!だいたいの人は固まります。
でも事実だからしょうがありません。
私は息子がまだ赤ちゃんの頃、母親が参加する
いわゆる赤ちゃんを遊ばせるような場所に
全く馴染めなかったのです。
しかし

出かけないわけにもいかない。
買い物が好きなわけでもない。
そもそも誰かと行動することがすごく好きでもない
どこだったら


ひとりで行っても楽しめて
滞在時間も自分で決められて
しかも毎回違った驚きが得られるだろう


!!!!


アートだったらどうだろう!
美術館だったら
ひとりで行ってもおかしくないし
滞在時間も自分で決めていいし
そもそも展覧会は定期的に変わる!
ぴったり!!!

だから私は美術館にベビーカーで行くようになったのです。
そこで私は


ひとりで行動しても
知らない人から何か指摘されるわけではないこと
ひとりだからこそ
体験していて楽しい場所があること
子供でも作品を観ることができるということ


を少しずつ学んでいきます。
そして同時に何かに無理にあわせなくても
案外生活していけてるということを
体験の積み重ねで理解していくのです。


本当に森美にはたくさん救って頂きました。
自分にもう少し順応性があれば避けられたであろう
数々の衝突や失敗にいちいち落ち込む私に
「まあそういうこともあるから」と
ありのままを受け入れてくれて
何度も救って頂いた気がします。


そして一緒に来てくれた息子は
だんだん成長し
最初はただ見ていただけだったのが


目の前の作品に反応し
やってはいけない事を学び
反応を言葉に出すようになり
そしてその場にいる人と
議論が出来るようになりました。


でも


ひとりでじっと観ることも出来ます。


交流も楽しいけどひとりも楽しい


この体験を数多く出来たことは
私に、そして息子に生きて行く上で
活動力の源となってくれています。
生活の拠点が変わった今
この時の体験が本当に自分たちの力になってくれていることを
日々感じています。
本当にありがたいです。


つまり私は日々思います。


同じような外見
同じような言葉
同じような文化


の中で暮らす東京において
「真の多様性」を体感出来る場所は
「美術館」なのではないかと。


隣り合う表現が著しく違う表現である場所。
それはまさに展覧会。そのさまざまな表現に対して
「違いを実際に体感すること」
「違いを純粋に楽しむこと」
展覧会を楽しめばそれは実行できていることです。


これから「国際交流」という言葉が
すごくよく言われるようになると思いますが
かといって多様性の体感する場所ある?と聞かれて
そうではないのがこの日本という国。


だったら子供に現代アートを見せましょう。
そこで彼らは
世の中には本当に自分と違う人がいて
その違いは違いでしかないと
体感しながら学ぶことが出来るでしょう。


これから成長していく子供に
あらゆる国のあらゆる文化を
多様性として捉えられるような認識を持たせるためには
「現代アートの美術館」での体験が
一番身近ではないかと思うのです。


関係性
コミュニケーション


がテーマであるこの
リー・ミンウェイとその関係展」を通じて
数多くの展覧会を通じての体験が
自分を造ってきたのだなと
改めて感じることが出来ました。


本当に、本当にありがとう。
心をこめてありがとう。


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theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

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