2014-01-15
シネマライズ「キューティー&ボクサー」を観てきました。

シネマライズにて
「キューティー&ボクサー」
を観てきました。
篠原有司男・篠原乃り子二人展を年末に観ました。
パルコミュージアム 「篠原有司男・篠原乃り子二人展 Love Is A Roar-r-r-r! In Tokyo 愛の雄叫び東京篇」を観てきました。
乃り子さんが気になって気になって
鑑賞時からどうしても観ようと思っていたこの映画。
やっと見に行くことが出来ました。
結論から言うととても面白かったです。そして
「若い女性は覚悟して観たほうがえーよ」でしょうか。
私自身結婚して随分時間が経ってまして
色々な体験や迷惑をかけた結果
「家族として生活することは
他人と始めるということを
認識したほうが我慢することになる」
「我慢を苦痛と考えたほうが結局苦労を呼ぶ」
というのを自分なりに学びました。
あ、別に物質的に苦労をしてきた訳ではありません(^^;)。
ただね。
「男女が二人で住んで」「結婚して」「子供を産んで」「育てて」
という体験を2つ以上してきた女性なら
上記の記述に「あるあるー」と
うなずいてくれると思います。
ちなみに私はこの記述を
「日本で子育てしてる女性なら」
って但し書きをよくつけていたのですが
今回この映画を観て日本女性というものは
「ニューヨークで子育てしても」
日本女性として子育てするんだ!って
実感することになりました。
乃り子さんには
感情移入しまくりでした。特に
「有司男が家からいなくなると家の空気が奇麗になる」
という言葉には思わず身を乗り出しました。
この表現がどうだということより
「その家の支配者がいなくなると家の空気が変わる」
というのにすごく共感したからです。同時に
自分がその支配下にいるということが
自分の精神状態に強く影響を及ぼしていることを
表現しているのかなという印象も受けました。
「女性の芸術家に必要なものは「少しのお金と鍵のついた部屋」」
旨の発言もとても印象的でした。
支配から脱出に必要なのは資金と自分の城と解釈すれば
思いがすべて繋がります。納得です。
この「支配」という表現が
適切かどうかまだ分からないのですが
自分としてはすごくしっくりきます。
でもそれは実質的、政治的、金銭的支配とも違うんです。
それはもしかしたら
自分で作り出した
仮想支配なのかもしれません。
妻としての自分
母としての自分
そして
人としての自分
「3番目の自分でしか自分を表せない」
って日本女性は思い過ぎ
なのかもしれませんね。
そういう私もそうですけど。
どんな私もどれも自分じゃん!
って思えれば
また違うのかもしれません。
でもそう思えないのが
日本女性なのかな。
考えてみたらずっと色々なことを
言われ続けてたら
なんか自分を切り分けて
考えちゃうかもしれませんね。
子供の頃は
いい子でいなさい
女の子らしくしなさい
思春期になったら
清楚でいなさい
勉強しなさい
仕事をするようになったら
女性らしく仕事をしなさい
男をたてなさい
でも成果を出しなさい
年頃になったら
結婚しなさい
家の事をちゃんとやりなさい
結婚したら
子供産みなさい
子供産んだら
仕事辞めてちゃんと子育てしなさい
一人産んだら
ひとりじゃかわいそうだから
もっと産みなさい
子供が大きくなったら
親の面倒をみなさい
年老いたら
旦那の面倒をみなさい
自分で書いてて嫌になっちゃった。
乃り子さんは
とても裕福な家庭だったそうですから
そういう言葉が
ずっと残っていたのかもしれませんね。
だからNYに飛び出したかったのかもしれない。
でも飛び出しても
心の中にずっとしみ込んだ言葉が
消えるわけではなかった。
そして乃り子さんのまなざしを観てると
そういう言葉が残ってる人は
地球のどこにいても
ずっと耳に残っているんだなって
すごく衝撃を受けました。
息子さんとのやりとり等は
私も息子がいるので
強く印象に残りました。
そんな彼女の仮想兵士が
キューティーだったんでしょうね。
実際にキューティーも拝見しましたが
とても嬉しそうなキューティーと
とても悲しそうなキューティー。
それぞれがとても自由、支配されていないんですよね。
乃り子さんはキューティーに出会えて本当によかった。
これからの日本女性は
それぞれのキューティーを見つけられれば
もう少し明るいのかな。
今、私達のまわりの子供達は
私たちの色々な言葉を聞いて
育ってきてる訳ですよね。
そして私たち以上に
大量な情報の波に
揉まれて日々生活してるんですよね。
彼らの心の中には
どんな言葉がしみ込んでいるでしょうかね。
私たち大人はまず、どうしたらいいんでしょう。。。
色々なことを考えされられた
映画でした。
オススメします。
特に女性に。
映画館、上映時間などの
詳細情報は
公式ホームページをご参照下さい。
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genre : 学問・文化・芸術