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2013-07-03

国立新美術館「アンドレアス・グルスキー展」を観てきました。


国立新美術館にて

アンドレアス・グルスキー展

を観てきました。



ずっと前から楽しみにしていたグルスキー展。
どうしても我慢出来なくて初日に出かけました。




ドイツ現代写真を代表する写真家であるグルスキーの初の日本での展覧会。
おそらく初めて作品を拝見したのは森美術館。
「99セント」を拝見しました記憶があります。


そこであまりに大きい世界と
その中で1つ1つ鮮明に解る99セントの商品の数々、
動いていることによるのかそれともデジタル加工故なのか
そこに存在する人々の表情が微妙に判別不可能になっているのと対照的です。
それは消費されるモノの判別は可能で
消費される人間の姿は不明瞭という
現代社会のゆがみのようなものが表現されてるように感じます。



一方、人間性を認めにくい世界での人間性というのも
グルスキーの世界では激しくあからさまにしていきます。
「ピョンヤン」シリーズでの「アリラン」はとても衝撃的でした。
私も「アリラン」は映像で何度は拝見したことがあります。
集団の美は個々の存在を消します。

しかしグルスキーの作品の中では
その表現の世界を構成している少女達の表情まで
しっかりと確認することが出来ます。
テレビ等のメディアでは単なる構成要素にしかみえない
少女達の人間性が垣間見えることに
ある種の猛烈な残酷な現実を感じます。



非常に大きなサイズなのに詳細まで鮮明であると
まるでその世界に吸い込まれそうな感覚になります。
人も写ってるしモノも写ってるし
被写体として別にとても奇抜なものを選んでいるわけではないのに
作品として仕上げられた世界は
異次元を感じさせるようなエネルギーを感じます。



そして今回はグルスキー本人のキュレーションとのこと。
なので年代別というわけではありません。
シリーズものがまとまっているわけでもありません。
なので時々不意に意外な驚きに出くわしたりて
最後まで気が抜けません。


個人的にとても感銘を受けたのは「大聖堂」でした。
今迄数多くの作家さんの「大聖堂を扱った作品」
を拝見してきましたが
グルスキーの「大聖堂」程に
あの実際の場の空気の澄み具合の視覚化を可能にした
作品は初めて拝見しました。
ドイツで沢山観た大聖堂を思い出すことが出来ました。




WEBや印刷物ではこのエネルギーは絶対に分かりません。
ぜひ実際に作品の前で体感して頂きたいと思います。




9月16日迄。
火曜日休館です。
【月曜日やってます。ぜひ足をお運びください】


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このブログのFacebookページを作成しました。
まだ作ったばかりなので本当に作っただけです。
これから色々作っていきます。


https://www.facebook.com/orinchan55withartblog


Facebookで何が出来るかまだ試行錯誤ですが
せっかくなので色々やってみたいと思います。
こちらも「いいね!」どうぞよろしくお願いします。
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私はアンドレアス・グルスキーの作品がとても好きです。
だからなのでしょうか。
想いが強すぎたのでしょうか。
私にとって非常に残念だったことがありました。

写真保護のためのセキュリティシステムアラームがうるさすぎます。
決められたゾーンを超えて近づくとアラームが鳴るシステムかと思いきや
近づかなくても無作為に鳴ります。



そして鑑賞者が近づきすぎて鳴った場合
係員の方が注意するのならまだ解るのですが
全く注意はありません。
つまり鳴らしっぱなしなのです。



グルスキーの作品が高価であることは十分理解できます。
そしてセキュリティを注意しなくてはいけないことも。

だったら鳴ったら注意しましょうよ。
だったら鳴らさないように誘導しましょうよ。

正直鳴らしっぱなしだったので
何のためのセキュリティシステムなのか
途中から全く解らなくなり
非常にイライラしました。
一度気になっちゃったらもう気になりっ放しになってしまい
作品の世界に入り込めなくてとても苦労しました。



この展覧会。必見ですが耳栓も必需品です。
このシステムが発する音声についての調整について
早急に改善を求めます。
作品もキュレーションも素晴らしいので
尚更お願い致します。

私は一度気になり始めたら
猛烈に気になってしまって
集中できませんでした。
次回は耳栓持参で行こうと思います。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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