2013-05-31
東京オペラシティアートギャラリー「梅佳代展」を観てきました。

東京オペラシティアートギャラリー
「梅佳代展」
を観てきました。
正直こういう写真は少し苦手かなと
自分から敬遠していた
ヒューマンスナップショット。
勇気を出して行ってみました。
予想通りとても楽しく、悲しく、涙した展覧会でした。
それは【私だから】だと思います。
写真そのものはとても楽しく思わず笑ってしまうものも
沢山ありました。
いやいや「男子」のシリーズはあまりに日常すぎて。。。
そうなんですよ男子ってああなんですよおバカなんですよ(^^;) 。
男子母だからもう「あるある!」モードでした。
構成はこんな感じ。
1:シャッターチャンス Part 1
2:女子中学生
3:能登
4:じいちゃんさま
5:男子
6:シャッターチャンス Part 2
今回とにかくぐっと心に刺さったのは
4:じいちゃんさま
でした。非常に印象的だったのはこちらの文章。
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高校時代に、「じいちゃんは撮っとるうちは死なんと思った」のがそもそもの始まりだといいます。
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ここのエリアは梅佳代さんのおじいちゃんを中心としたポートレイト。
ここには時間の流れが「家族の変化」という形で
明確に現れています。
家族の成長があり
新しい家族の存在に笑みがこぼれる。
そして
避けられない老いがあり
この時期には存在したおばあちゃんが
時が流れて天に召され写真でおじいちゃんを見守るという
別れを見せつけられる。
人生には色々な事があります。
振り返ると
「あの時はこんな事になってるって知らなかったんだ。。」
胸が苦しくなることってありませんか?
私は「好きなことを記録に残すタイプ」だからかもしれません。
記録を見るととても胸が苦しくなることがあります。
記録とはその瞬間をそこで断ち切る行為です。
写真はまさに「その瞬間を切り取る行為」であります。
具体的に言うと写真の中でその被写体は成長が止まります。
それは
「困難からの救済」なのか
「その場に閉じ込めるための監禁」なのか
時々私はわからなくなります。
梅佳代さんの作品はそこらへんが分からないところが
とても魅力的でありそしてとても暴力的。
ペットの犬を亡くした後で道で人懐っこい犬に飛びつかれるような感じ。
心の揺さぶられかた半端ないです。
梅佳代さんの作品には
日付がプリントされているものも多く存在します。
この日付がけっこうぐっときます。
最近日常悲しいことが多すぎます。
日付を眺めながら
「ああこの時のこの子たちはこの後こんな事が起こるのを知らないんだ」
と考え始めるとなんだかとても苦しくなります。
その時のとても素敵な瞬間で切り取っているから
尚更そう感じるのだと思います。
私が色々なことを悲観的に受け止め過ぎなのかもしれません。
梅佳代さんの作品には日常が生き生きと描かれていてとても鮮やか。
だからこそいろいろな人のいろいろな心の形に入り込んでくるのだなと
改めて思いました。

現在私が見守る立場をメインに生きてるからでしょうか。
楽しくて、悲しくて、とても涙した展覧会でした。
6月23日(日)迄。
月曜日休館です。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術