2012-11-10

森美術館「会田誠展「天才でごめんなさい」」が11月17日から始まります。

もうすぐ「会田誠展:天才でごめんなさい」が始まります。
すごく楽しみです。
真っ先に行こうと思っています。


私は会田誠作品という存在は前からすごく気になっていて
気になったきっかけは「自殺未遂マシーン」でした。
たしか横浜トリエンナーレで観たんだけど
ブツと映像作品が並んでいて
その映像作品から目が離せなくなったのを覚えています。



そして私は数年後この映像の作者の男性と実際に話をすることになります。
会田さん個展のワンダーサイト本郷の最終日。
この日は家族で本郷を訪れたんです。
会田さんは2階でカレーを作っていました。
彼はとても紳士的で「カレーにはセロリを入れることが重要なんですよ」
と私たちに丁寧に語ってくれました。そして息子の目を見て
「このカレーは子供には辛すぎると思いますよ」
と話しているのを私はぼんやりみていました。



過去の個展にも何度も足を運び
会田作品について
いくつかの文献も読破している私は
それまでなぜ会田作品に自分がひきつけられるのか
正直よくわかっていませんでした。

会田さんの息子への対応をみながら
ああ私が会田作品に感じる魅力は
これではないかと思ったんです。


私たちは暴挙に走る沢山の人間達が
とても紳士的な風貌、態度をとることが多いを知っています。
そしてその暴挙的行為が危うい程の簡単なきっかけで
始まることも知っています。
そしてそのような行為に遭遇する可能性は
私たちの日常のあらゆる場所に隠れていることも分かっています。



私が会田誠作品に憧れるのは
この暴挙的行為(と言われても仕方が無い作風)を
平和的に芸術作品として排出出来る行為に対する
猛烈な敬意があるからなのではと思うのです。



人間というのは皆「普通」というカテゴリーにかこまれて
(というかその中に隠れて)
自分を守って生きています。

自分の中に見え隠れする暴力性に
気がついているけどどうしようもなくて
見て見ぬ振りをしてる人の方が大半でしょう。
そして「いっそのこと」と思う反面
実際はそんなこと出来るわけもなくて
そして他の人がそんな想いを感じた瞬間をみつけたら
一斉に複数で攻撃することで気持ちを必死に整えて
だからなおさら自らの心の暴力性を力づくで封じ込める。
私たちの日常はそんな心の葛藤に満ちあふれています。


その暴力性とひょうひょうとつきあってる会田さん。
そしてそのつきあいっぷりを恥ずかしくもなく
高度な芸術性を使って表現している会田さん。
そんな会田さんの生き方が
私は羨ましくてたまらないのですきっと。



その魅力ってどうしたら他の数多くの人、特にこのような
現代芸術に縁のない子育て層に伝わるのか。
展覧会が開催されると聞いてから私はずっと【勝手に】考えていました。



私はこの展覧会は会田さんの奥様でご自身も現代芸術家である
岡田裕子さんのトークショーがあったらいいと思います。
というかなぜないのかを声高らかに問いただしたい気分です。


テーマは何か。
ダンナの愚行を笑い合うことから始まるような
たわいもない話でいいと思うのです。
そのような「たわいもない日常」の中に潜む暴力と隣あわせの状態。
ぶつかりそうでぶつからないこのバランス感覚こそが
作品から感じるダイレクトなエネルギーなのではないかと思うからです。


狂人的なエロティシズム表現と隣り合わせで日常を送るで岡田さん。
彼女の「強烈な個性の隣で表現者であり妻であり母であること」
というのは実はすごくグレードの高い行為であり
そして今万人に求められる必須スキルなのではないでしょうか。


岡田さんの包み込むオーラと優しい語り口と
日々変化する状況に対する
冷静で冷酷ででも愛に溢れている佇まいに
私たちのような主婦層は皆涙を流すことになるでしょう。

そしてトークショーが終わった後に
みんなで「天才でごめんなさい」を鑑賞するんです。


ギャラリーツアーにしちゃだめです。
各自それぞれでの鑑賞で。
自分の心の中と対話する様な感じで。
なぜってこの芸術表現との日常のコラボを自分で体験する為には
解釈は自分で探し出さなくてはならないからです。


この展開はきっとすごいコラボレーションが産まれますよ。
会田作品に溢れるエロティシズムと暴力性。
それと危ういバランスで共存する暖かい家庭。
その共存の現場の話を聞いた後に
その環境から産まれた作品を鑑賞する。
なんだか書いてるだけでもドキドキしますよ。


そしてね、黙って帰るんです。
帰ったらみんなでPCや携帯で
その人達だけが知ってるパスワードで入れるSNSに入って
そこに匿名で想いを書きなぐってもらうの。

その言葉達もきっとすごいエネルギー。
その掲示板を元に岡田さんが何か作品を作って下さったらいいのに等
私の暴走は続きます。



この「天才でごめんなさい」は
「自分普通だから」と常に言い続けるような人にこそ観てほしい。
そして「自分の中にある数々の自分に対して会話」という行為を
ぜひ実行してほしいと思います。


なんて色々書いてみたんですがつまり何が言いたいかというと
なんでこの映画は昼間の上映をやらないのかってことですよ。

駄作の中だけに僕がいる


これは会田さんのドキュメンタリー映画です。
私が上で書き連ねた
「会田誠という人間を芸術家岡田裕子が語る」という体験を
映画という形で体感出来るのではと予告編を見て感じています。
この映画を見にいける機会がもっと増えれば
この「天才でごめんなさい」が放つエネギーの意味が
絶対にダイレクトに伝わると私は予告編を見た時から思っていました。


それなのに


レイトショーのみ上映って何なの。
絶対行けないじゃんプンスカ。



まあ映画館行けなくても何とかしますよ。
この映画は絶対に見に行きたいと思ってますから。
絶対に何とかしてみせますから。



会田誠展「天才でごめんなさい」
11月17日土曜日より森美術館で開催です。

「駄作の中だけに僕がいる」は11月10日より
ユーロスペースで上映がはじまっています。
【レイトショーのみの開催です】。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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