2012-03-28
XYZ collective「竹内公太 「公然の秘密」」を観てきました。

XYZ collectiveにて
「竹内公太 「公然の秘密」」
を観てきました。
XYZ collective。
アートフェア等で何度も拝見させて頂いているのですは
実は訪問は初めて。
ちょっとドキドキしながら出かけました。
3月になりました。
3月11日を振り返るテレビ番組、沢山あったようですが
私実は殆ど観ていません。
写真や本や新聞や記事は沢山読みましたが
テレビというメディアに作られた映像はどうしても観る気分になれなくて
結局テレビ番組は殆ど観ませんでした。
テレビの映像って作ってるのに「これが事実!」って押し付てきて
自分の判断力を奪っていくような気がしてならないのです。
3月11日に関連した作品は沢山観ました。
それを制作した人、発表した人、それを観ている私全部を
観るつもりで自分でも親子でも拝見しました。
そういう体験のほうがなんか自分の中で震災についてじっくり考えることが
出来る様な気がしたからかもしれません。
そして「この事実について自分はこう思って表現している」
と作り手さんと直接話せているような気がするというのもあります。
私は事実と押し付けられることに恐怖を感じすぎているのかもしれません。
だってここまで状況が混乱してしまうと何が事実か本当に分からない!って思うのです。
自分で確かめて自分で判断したい。
そしてその判断を押し付けることなく自分の中でしっかり消化したい。
そう思うには現在は情報量があまりに多すぎるし
判断を迫る人が多すぎるような気がします。
Tokyo Art Beatのメルマガでこの展覧会の案内を見て
これは観に行かなくては!と思い親子で出かけました。
まさに住宅街なのですね。オススメはやはりバスです。
ギャラリーに入ろうとすると
外側にケースがありそこに人が。。。???
動かないけど人?って思いながら
タイトル用の写真を撮って入場。
以前ウルトラでお会いしたスタッフさんが暖かく迎えて下さいました。
展示内容を1つ1つ拝見していくと
「あの時」のライブ感を思い出し胸が苦しくなります。
こちらは当時のPC画面を表示した作品。
twitterの流れを見ていると心が締め付けられます。
TLを作品にって結構見かけるようになりました。
最初は驚いたけど人間の慣れって怖いですね。。。

そして話題になった「ふくいちカメラ」の映像を再び。
こちら音声も聞けました。
この音声を聞いて思わず後ずさりしてしまいました。
この映像が公開されたのが去年の8月。
スタッフさん曰く「我々が傍観者になり始めた頃でしたよね」
と言われ思わずはっとしてしまいました。
確かにそうだった。確かその頃あたりから地震も減少傾向でした。
私たちは「自分は安全な場所にいるから」と勝手に自己を正当化して
現場を防寒していたような気がします。
安全かどうかなんてまだ誰にも分からないのに。
息子が「あの指は何をさしてるの?」と訪ねてきました。
思わず「私たちにじゃない?」と答えてしまいました。

ちなみにこんな風に撮影されていたそうです。
そして私たちの心がぎゅんとなったのは
Jヴィレッジ内部の写真。
サッカーをこよなく愛している息子には
「Jヴィレッジ」は憧れの場所でもありました。
日本サッカーミュージアムでのJヴィレッジの展示を見て
いつか日本代表に選ばれてJヴィレッジで合宿するんだ!って
話していました。
だからJヴィレッジを連想させる建物が
今こんな感じなんだと思うと本当に胸が締め付けられて苦しかったです。
もうあの時は戻らないんだよなと
改めて痛感させられました。

ちなみに竹内さんは毎日パフォーマンスをしておられます。
竹内さんは会場内にはいらっしゃらないんだけど
なんと糸電話で話すことが出来ます。
この崎に竹内さんがいらっしゃいました。
かなり衝撃的な形で!!!
息子はどうしても竹内さんとお話したかったみたいです。
ずっと待ってたのですがお話している方が盛り上がっていたので断念。
騒ぐことなく帰ることが出来たので後で沢山褒めてあげました。
そうそう、スタッフさんに許可を頂き聞きたいことを芳名帳に書かせて頂きました。
竹内さんお時間があったら息子の質問をみてやって下さい。
ちなみに息子は「「白い服にお絵描きしたらいいと思う」と伝えたかったそうです。
お薦めします。
今東京にいるならぜひ観て頂きたい展示だと思います。
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【追記】
再訪してきました。
どうしても息子は竹内さんと糸電話で話してみたかったそうです。
聞きたかった質問が出来て満足していました。
ありがとうございました。
私もお話をさせて頂きました。
このブログも読んで頂いたそうで本当にありがとうございます。
「ぼくがあなたから見えますか?」
「あなたが見ている時計は本当にあってますか?」
「あなたが見た映像は本当に僕ですか?」
「あなたと話してるのは本当に竹内ですか?」
問いかけをリアルでやりとりすると
本当に深く考えさせられるんだなと
実感することが出来ました。
自分にとっての「本当」ってなんなのでしょう。
今改めて問い直してみたいです。
ちなみにこのパフォーマンスかなり人気があるみたいです。
どうしても竹内さんとお話してみたいと思う方は
開廊時間に行くことをお薦めします。
4月1日(日) まで。月曜休廊です。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術