2019-09-26
私はずっとアートに救われてきました。だから今度は私がアートを救いたい。「文化庁が、「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金不交付決定の撤回を文化庁に要求します」
驚くニュースが飛び込んできました。
愛知 国際芸術祭への補助金 不交付の方針 文化庁
今日は1日、心身穏やかでありませんでした。
私自身は正直、表現に関してどちらかの主張に
ガッと寄ってるタイプではありません。
5年間日本にも居住していません。
このあいちトリエンナーレで内覧会、初日に参加しました、
「完成されたあいちトリエンナーレを実際に見ている数少ない鑑賞者」
でもあります。
ものすごい暑さではありましたが
すごく見応えのある芸術祭でした。
外国住まい故、感想を書こう書こうと思っていたら
どんどん事が展開していって
追いつけないって思っていたら
9月26日のニュースに崩れ落ちました。
これ、マジで怖いです。
私自身は本当に、ただ、「美術展を楽しんでる鑑賞者」です。
この楽しんでるという行為は私にとってとても重要です。
おかげさまでこのブログももうすぐ13年目。
長く続けてきたおかげで
たくさんの作品、展覧会、美術関係者、そしてアーティストと
交流を持ち続ける事が出来ています。
私は知っています。
展覧会や芸術祭で展示されている作品が
アーティストがだけが孤独に、独りよがりに作ってきたものではなく
アーティストと、彼らを取り巻くスタッフ、キュレーターが
長く長く年月と労力とお金をかけて大事に構築した集大成であり
そして私のような鑑賞者が関わり
そこに作品の世界が完成されるということを。
私はその作品の世界を楽しむ事が好きです。
だから、その芸術作品ができる過程のアクションに対して
全ての作業が終了した後に「対価を支払わない」と急に国が言う事は
その芸術作品に関わる多くの人にとって
経済的だけでなく心身の大打撃になる事が
容易に想像できます。
全ての審査が終わり、芸術作品が完成して展示された後に
国が支払い予定だった助成金を支払わないというのは
ものすごく危険です。それは
アーティストやキュレーター、スタッフは
そのアクションに怯えてしまうことになる
鑑賞者はそのアクションを常に意識して
作品をみることになる
芸術作品の持つメッセージは怯えという「織」に閉じ込められてしまうことになります。
現代アートなんてわかんないしー
だってほら表現のなんちゃら展のことでしょー
私が好きななんとか美術館展とかなら
関係ないしー
って自分は関係ないって思ってる人にこそ聞いてほしい。
今回はとても危険。
今回の助成金支払い拒否は話題になってる展示のみでなく
あいちトリエンナーレ全体。
そして「報告と違う」というのが支払い拒否の理由だそうですが
このようなプロジェクトって別に美術展に限らず
最初の報告通りに全て実行できるなって方が少ないはず。。
つまり。
この助成金支払い中止を認めてしまうと
後出しジャンケンで「お金出さないから!」という事が
起こりうる可能性が格段に高くなる。
そして芸術に関わる人たち全てが
「お金出さないよ」という表面化しない圧力を
常に感じて芸術と向き合うことになってしまう。
別に現代アートに限ったことではないです。
映画や音楽、教育だって同じ事が起こる事が
考えられます。
今回、助成金支払い拒否が通ってしまったら
日本の文化は「一部の人が決めるもの」になってしまう。
子育てしてるひとりの人間として、そんな文化は、とても悲しい。
私は現在日本に居住していないけど
日本のアーティストもギャラリストも美術館もギャラリーも
とってもとっても大好きなんですよ。
だって、私は彼らに救われて生きてきたから。
今でも一時帰国の度にみんな私に勇気と元気とエネルギーをくれます。
これを読んでくださってる方にもそれぞれ
「自分が救われたと感じる何か」
があると思うんです。その何かが倒れてしまっている、
立ち上がれないような重圧を与えられている。
助けたいと思うでしょ。そう、その気持ちです。
私は、今、日本のアートを助けたいです。
ぜひ、賛同をお願いします。

文化庁は「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金交付中止を撤回してください。
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