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2019-05-28

SNOW Contemporary「竹内公個展「盲目の爆弾」」を観てきました。



SNOW Contemporaryにて

「竹内公個展「盲目の爆弾」」

を観てきました。


竹内公太さんは1982年生まれのアーティスト。
現在は福島県を拠点に活動を行っているそうなんです。
この個展は4月13日まで。
先月の一時帰国の際に伺うことができました。

今回の一時帰国は父の墓参りが主目的でした。
父の墓は福島の会津若松にあります。
4月だから桜って期待してたらなんと
雪が降ってきたというサプライズもありました。
この福島に行ってからこの個展を拝見したというのは
とても重要でした。




竹内公太さん、最初の出会いからもう衝撃で衝撃で・・・。
金属バッドで殴りまくるパフォーマンス
「ふるさと」には心底驚かされました。
そして彼が代理人を務めた
指差し作業員の代理人として
ボックスに1日入るパフォーマンスを行った
「公然の秘密」(SNOW Contemporary、東京、2012)
も忘れられない展覧会でした。
こちら、竹内さんとどうしてもお話ししたい!って
息子の願いがあって2回行ったんですよね。。。
ギャラリーの方も知らない秘密が聞き出せて
びっくりしたのも良い思い出です。



さて。



この映像作品「「盲目の爆弾、コウモリの方法」は
第二次世界大戦時の44年から翌年にかけて
日本軍によって投下された
風船爆弾の歴史を扱った映像作品。
40分近くあるので息子が
飽きちゃうかなって思ったんですが。。。



もう引き込まれまくりでした。



風船爆弾。
今にして思えばなんだそれ状態のものを
劇場で市民が身を粉にして作り、
そして大本営が伝える
フェイクニュースに喜び、
また作成する、
繰り返される虚構の世界。。

なんだか身につまされます。


こちらは竹内さんがレジデンスで
2017年にアメリカに滞在していた時に
行った調査を元にした作品とのこと。



このような作品って
もちろんすごく深いんだけど
でも退屈してしまうような
箇所があったりするんだけど
この作品には全くそれがなかった。
エンターテイメントとしてもすごく面白かった。



特に、いま東南アジアで暮らしているので
私たちにとって第二次世界大戦というのは
中側の想いと外からの想いという2つの想いがあります。

中側は、私が子供の時に授業で勉強した歴史、
読んだ本、行った博物館。
外側は東南アジアからみた「日本軍」という存在です。
この中側と外側の視点を持つようになってから
私自身が「戦争」をモチーフにした
作品への鑑賞方法が確実に変わりました。


戦争の多面的な部分を常に意識し、
そして現在生きてる自分は何をすべきか。
それを常に、常に考えます。


私は英国、オーストラリアの関係したコミュニティに
生活しているのでまた米国側とは違った視点な感じがします。。
この複数の視点を大事に維持しながら
これからも色々な作品を拝見したいと思います。


展示は既に終了しています。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-05-23

森美術館「森美術館15周年記念展:六本木クロッシング2019展:つないでみる」を観てきました。



森美術館にて

「森美術館15周年記念展:六本木クロッシング2019展:つないでみる」

を観てきました。

ちょとマジですか15年ってすごくないですか。
うちの息子さんよりちょっとだけ兄さんの森美術館さん。
ほんと、ここに来ると「ただいま」って気持ちになれます。
ある意味、自分の実家より「ただいま」感強いです。

今回は若手アーティストのいもちゃんも
一緒に鑑賞。ありがとうね。


今回のクロッシング展はよく知ってる作家さんも多くて
立派になってお母さん嬉しいよって感じで楽しませて頂きました。








その中でものすごく衝撃を受けた作家さんについて
記録に残しておきたいと思います。

こちらの展覧会、2005年から続く企画で
若手作家さんを紹介する展覧会なのですが
私が衝撃を受けたのは磯谷博史さん。




彼のこのネックレスの作品に強い衝撃を受けました。
磯谷さんは

「身の回りの出来事を再構成することで
日常の感覚や認識に疑問を抱かせ、
それらの意義を改めて問いかける作品」


を作る作家さんだそうです。
この2600mの真鍮の鎖はお母様、お祖母様のネックスレスでつながれ
「森美術館の既存の柱」に巻き付けられています」。


!!!!!!!


既存のものに対して、
とてもシンプルで美しい方法で、
しかもキャプションを読むと
誰もが「ああっっ」て感じる物語があって。


ちょっとこれすごくね?と強い衝撃を受けました。


昨今、表現は科学技術の進歩と共に急激な選択の広がりがあります。
「こんなこともあんなこともできちゃう」からこそ

「何を伝えたいのか一見でわからないほど情報量が多すぎる」

のが現状。

特に、この森美術館は「美術館に行きたい人」だけではなく
「展望台に行ったから一緒に美術館にも行っとくか」
スタンスの人が一定数存在します。
つまり、表現の受け止めの心の準備ができていない人。


そういう人の混乱ぶりも
また鑑賞ポイントとしてとても
興味深いのですが。



本来、表現で伝えたいメッセージというのは
もっとシンプルであったはずです。

この作品はシンプルさの原点に立ち返り、
しかも探求したい欲求を生み出し、
情報を得ると更に納得を得ることが出来る。


うわちょっとすごくね?




磯谷博史さん、
注目したい作家さんにまた一人出会うことが出来ました。
これだから美術館ってほんまに楽しいのよね!


5月26日迄。
展覧会詳細は公式ウェイブサイトを御覧ください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-05-22

台湾・高雄市立美術館「太陽雨:1980年代至今的東南亞當代藝術」を観てきました。



台湾・高雄市立美術館にて

「太陽雨:1980年代至今的東南亞當代藝術」

を観てきました。

サンシャワーは北京語で「太陽雨」と書くようですね。
なんだかその文字を見るだけでもワクワクしますね。


この展覧会は東京の森美術館、国立新美術館で行われた展覧会の循環。


2017-07-08
森美術館&国立新美術館「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」を観てきました。

参加作家数は約半分になったそうです。
コンパクトになった分どのようなアプローチになっているのか、
見やすくなったのかなあ?など非常に気持ちで出かけてました。



その軽い気持ちは入場した後、私を大きく裏切ることになります。



見覚えある作家さんたちの作品が
入場前のホールにいくつもある光景は思わず笑顔が溢れます。


2年前と思わず比較。息子さん、大きくなりました。


さて。



会場に入ったとき、おおーパンクロックだとか盛り上がってる中
私たちは大きなうめき声に気がつくことになります。
入ってすぐのところに大きな人だかりが出来ていました。
映像作品が置いてありました。



クアラルンプールマレーシア出身の作家
Wong Hoy Cheongさんの
父の記憶を元にした
日本軍を題材とした作品でした。



恥ずかしながら東京で見たはずなのに
私はその作品を全く覚えていませんでした。
(後で図録を確認すると作家さんは出展してたけど
映像作品ではなかったようです)
動揺と同時にその作品に真剣な気持ちで見る台湾の人たちの視線に
私は更に動揺しました。



あれ私この視点を東京で全く気がついていなかった。



それから私はそれぞれの作品の中にある
東南アジアにおける日本軍が行ってきたこと、
戦争の重要性について
改めて問いかけられることになります。
東京で数回見たはずなのに、
シンガポールやクアラルンプールで
何度も図録を読んだはずなのに。


私は日本人として歴史をどう捉えるか、
日本軍についてどう捉えるか、
真剣に言葉にしたことが
なかったことに気づかされました。


東京で見たとき

「私は東南アジアの歴史をよくわかってるんだからね!」

的な驕りがあった。
そしてその虚構の自信は
私が安全地帯の中で考えていただけだった
のだということに気づかされました。



この作品が冒頭で
しかも音声がしっかり聞こえる状況で
あったことにこの展覧会が


「過去のアジアの歴史を日本の美術館として「受け止める」


という覚悟を強く強く感じ心が震えました。


台湾はとても親日な国と言われています。
みなさんとても親切です。
私自身がダイレクトに戦争や日本軍のことで
直接避難を受けたことはありません。

だからこそ、日本人である自分は
過去の歴史を学び知ること。歴史を受け止めること。
この姿勢から逃げてはいけないんだなと深く実感しました。

東京の展覧会を見たとき、
私は無意識のうちに安全なアプローチでしか
見ていなかった。
東南アジアのそれぞれの作家さんたちが
何を表現したかったのか、
その表現の元にある歴史は何なのか。
そしてその歴史を踏まえての表現を
どのように鑑賞者が受け取っていくのか。
そしてその鑑賞者の背景は。



表現において様々な多角化のアプローチ。
それぞれの作品は同じでも
改めて組み替えることで気づかされるメッセージ。
作品の力、展覧会の力というものを
強く実感することが出来ました。



息子は現在、マレーシアのインター中学に通っています。
彼にはマレーシア人の良き友人が沢山います。
この展覧会の冒頭でウォン・ホイチョンさんの作品を見て


「この作品を東京で覚えてない。
ということは僕は「歴史を見ないふりをしてきた」ってこと。
これからどうすればいいんだろう😭。」


と私と同じように動揺していました。
その後東京で印象的だった作品
(日本軍のことが取り入れられている作品が)
数多くあったことに気づきます。
いつも面白いおっさん的なイメージしかない
ホー・ツーニェンさんの作品に出てくる
「マラヤの虎」である山下泰文氏について
深く深く考えたりしました。

















後半は
暖かい表現、交流のアートなどを経て
気持ちは前向きになっていったのが救いでした。


グッズもとてもとても可愛いかった!


この展覧会を台湾まで見に来たのは
本当に私にとって素晴らしい体験だったと思います。
台湾美味しいものも沢山あります。
交通網も発達しているので移動もとても容易です。
UBERもあるので北京語を話せなくても
移動の意思疎通は十分可能です。
是非足をお運び下さい。


この展覧会がまたアジアの別の場所で開催されたら
ぜひ見に行きたいと思います。
待ってます。


2019年9月1日まで。
詳細は美術館のWEBサイトをご参照ください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-05-14

瀬戸内国際芸術祭で感じたこと、あいちトリエンナーレに期待したいこと

今年は久しぶりに日本の芸術祭を訪問できるので
今からワクワクしています。
瀬戸内国際芸術祭とあいちトリエンナーレです。

振り返ってみると私たち、東南アジアの芸術祭ばかり回っていて
本当に久しぶりに日本の芸術祭に行きます。
ちょっと緊張してる部分と
どんなことを期待してるかを
整理してみたいと思います。


瀬戸内国際芸術祭に行っていつも感じていたこと

私が日本の芸術祭訪問、それは

横浜トリエンナーレ
瀬戸内国際芸術祭

ここら辺が1番古いかな。
瀬戸内国際芸術祭は実は開催前から
直島は訪問していました。
1回目、2回目、3回目を全てクリアしている
13歳はあまりいないのではないでしょうか。


瀬戸内国際芸術祭は最初は
非常に手探りであった部分が多かったと思います。
しかし第2回、3回になると
非常にいい感じでお祭り感が出てきて
いい感じで旅感が出てきていい感じで
「冒険感」が出てきていました。

冒険感ってすごく大事なんですよ。
私のような家族鑑賞の人には。
なぜだかわかりますか?
冒険感が満載だと

「静かに見なさい」
「大人の場所でしょ!」

的な感覚が日本人的にかなり減少するので
家族連れが行きやすくなるからです。


特に私が瀬戸内国際芸術祭に過去行った時期は

「あまり混んでない時期」だったのも幸いでした。
(子供の夏休みの関係でいわゆる日本の夏休みの時期に
 瀬戸内国際芸術祭を訪れたことがありません)


混み合ってない環境、そして適度に漂う冒険感は
芸術祭と現地の生活がいい感じで
ミックスが始まっている環境と
同時進行でまるで自分が冒険の主人公になったようで
とても気持ちが良かったです。



アジアの芸術祭はどんな感じなのか

私が言ったことがある頃実際振り返ってみると
あらまぁよくまぁこんなにきましたね状態です。



シンガポール
クアラルンプール
バンコク
オーストラリア。


とにかく楽しい
とにかく自由

その印象が非常に強かったです。

日本の芸術祭訪問時に最初感じていた

子ども連れだからうるさいって言われたらどうしよう
という恐怖感はほとんど感じませんでした。
鑑賞してる人も
とにかくその場を楽しんでいるそういう人がとても多かったです。


観光と芸術がとてもうまくミックスしていることも特徴的でした。
そして観光のベースがあるので鑑賞の移動が行動が
容易でありました。
(午後2時以降のバンコクを除く!)



あいちトリエンナーレに期待したいこと

さて今回新しく初めて訪れるあいちトリエンナーレ。
開催前から非常に注目をされています。
私もとても楽しみです。
仲良しのアーティストもいっぱい参加します。
私自身は内容とかテーマとかそういう事は
正直あんまりここで議論するつもりはありません。


私が重視したいのは

家族で行って楽しいか
家族で行ってその家族それぞれの思い出になるのか
家族全員が笑顔で帰れるか
そこを重視したいと思っています。

今回は都市型の芸術祭と伺っています。
都市型と言うのは非常に行動がしやすいんですけど
その分大人が集まる。
大人が多く集まると

「芸術祭は大人が見るものだ」
「芸術祭は美術を理解できる人が来るべきだ」

と思っている人が
出現する可能性があって
そこで不幸な要素が重なると
家族連れとか気軽に見たい人たちが
追いやられる可能性があります。


あと心配なのは暑さ。
すごい暑いんですよね名古屋ってきっと。
東南アジアに住んでるお前が何を言うかと言う感じですが。
い日本の暑さって非常に攻撃的ですよ。怖いもの。
都市型だからなおさら、鑑賞において全ての人が体調管理を保てるような
環境作りを考えていただければと思います。

帰り道が笑顔だったら
また行こうって思える。
また楽しかったら次は美術館に行こう!って思える。

大事な大事な環境づくりの始まりです。
暑さ対策をぜひお願いします。

そして「情報提供→アクション」のシンプル化を強く期待します。


シンガポールビエンナーレのような
小さな国で、情報網が発達している国で
行われるようなビエンナーレでも
実際は知らない人が
非常に多いものなんです。

そう、情報って案外伝わってない。

なのであいちトリエンナーレがどのような形でどのように継続的に
情報提供してるのかとても気になります。

そして情報提供から提供された側が起こしたいアクションが
どこまでシンプルな道になってるか
とても気になります、

どのように行動を移すようなきっかけ作りがあるのかとても気になります。
都市型芸術祭だからできる様々な次のアクション、とても楽しみです。

時は夏休み。多くの思い出を作りたい親子がたくさんいると思います。
夏休みの宿題の対策を考えたい親子もいると思います。

そのような親子に対してこのアクション。あんなアクションもあると言うような
素敵なそのきっかけが今からたくさん伝わりますように。
そしてその結果きっかけを聞いた人たちが
たくさん足を運びますように。
そして帰り道が笑顔であることを祈っています。

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