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2019-04-28

TAIKO-LAB浅草「まうら」を観てきました。



TAIKO-LAB浅草にて「まうら」を観てきました。

このブログにしては珍しい「音楽」と「ダンス」です。
私は近年、個人的な体験から「喪失」にとても興味を持っています。
「この状態は次の瞬間全てなくなるかもしれない」と常に思っています。

だから

会いたい人には会いに行くし、観たい作品は観に行く。
苦手な場所、人にはなるべく会わない。

そう心がけています。
付き合い悪い、性格悪いって思われてもいいんです。
だって本当に性格悪いもの。



それはこっちに置いておいて。



今回はどうしても鑑賞してみたかったんです。
それは「まうら」に出演する
「まだこばやし」の舞台を観てみたかったから。

どうしてかというとまだこばやしのメンバーの酒井直之さんに、
うちの息子歌舞伎町で拉致られましてね。。
(これだけを文字にするとやばい感じがプンプンですね)。
いや、正確には舞台に飛び入り参加させて頂いたんですね。詳しくはこちらを。

2018年の東京を忘れたくないのならにんげんレストランに行くべき。行くべきだよ


その時思ったんです。


なにこのお兄さんちょっとやばい。
初めて「舞踏」というものに興味が湧きました。


そしてその後もTwitterなどで交流させて頂き、
今回の一時帰国の際に舞台がある情報をゲットして
お席を買わせて頂くことができました。
ちなみにまだこばやしのメンバーは

長谷川暢さん、
酒井直之さん、
齋藤礼人さん(太鼓センター)、
山崎眞結さんの4名。

息子は「小林(こばやし)さんはいないんだ」と驚いてました。
公式サイトはこちらです。



そこでね。あのですね。
下世話な言い方ですけどね。
アーティストさんたちのプロフ写真などを
親子で拝見してて思ったんですけどね。


「カッコいいねえ」
「ジャニーズみたい」
「綺麗なお姉さんもカッコいいねえ」



って二人で言ってたんですよ。
なのできっと会場はジャニーズのコンサート会場みたいなんだろう、
うちわとかあるのかな、
ルールがわかってない私達みたいなモノが
いきなりきたらファンのリーダーみたいな人に
説教とかされちゃうのかなとビビりながら
浅草寺を堪能してたんですね(ビビってない)。



ちなみに息子は2回目の浅草寺。
「僕の学校の友達(インターの中学生)がみんな行ってる場所だ」と
意気揚々とインスタ投稿をしていました。



そして会場へ。どんな会場かと思ったらそこはなんとスタジオでした。
そして、、、


あれ。。。。?ご高齢の方が多い。。。?
そこで私はこの会場が太鼓教室がメインであることを
観客のおばさまたちのお話から理解します。
確かに公式サイトにはレッスンスケジュールが。
そうなのか、そうなのか。。。
そして会場に漂うこの感じは。なんかどこかで観たことがある。。
私は息子に言いました。


「きよし!!!!!!」


年齢層高めだけどとてもポジティブな女性たちと
実力ある美しい若者が向き合う場」。
氷川きよしのコンサート会場はこんな感じではないのか?と。


息子は氷川きよしさんを実際には知らないのですが
聖⭐︎おにいさんで出てくる「マリア様のきよし好き」から
きよしの魅力を理解済み。
このポジティブ空間を「きよし」で一発理解してくれてました。


さあここで「きよしたち」はどんな風に化学反応を仕掛けるのか。。。?


ワクワクしながら始まりました。
作品は前半は太鼓の演奏。
そして後半に「ダンスと舞踏」、そしてフィナーレという流れ。
いやあ楽しかったです!

とにかくすごいなって思ったのは自分たちの目指す芸術と
「きよし感」の絶妙なバランス。
私、現代音楽のコンサートやイベントに
何回か行ったことあるですが、
あれって正直「????」になることがあるんです。
30分過ぎてからは「これは一体いつどんな風に終わるのか」
ということだけが気になってしまって
脳内大混乱になったことがあります。

今回の太鼓の演奏は打楽器のみなので
ある意味現代音楽に近い。
実力がある彼らは本当はもっともっと実験したい。
でも観客が混乱で足を踏み外さないように
長さやビジュアルなどに随所に工夫を凝らしている。

本当はもっと突き詰めてたいんだろうけど、
絶妙にわかりやすい場所で止めてる。
この寸止め感がめっちゃスリル。すごいなあ。




そして「まだこばやし」の演目。
30分というビギナーがついていける最大限の時間を使って
突き詰める場あり、笑いの場あり、これはすごい。

そして私が注目したのは唯一の女性である山崎眞結さん。
今回の舞台、最初の数曲を観ていて
私は1つだけ物足りないって思う点がありました。
それは


「トランス感が足りないな」ってこと。


東南アジアに5年近く住んでしまいますと、
トランスのない打楽器ってなんかとても違和感感じるようになるんですよ。
(東南アジアの打楽器はトランス感満載なんです)
なんかあまりに演者の皆さん日本人男子として
かっこよすぎて綺麗すぎて、
私の中のアイドル目線が抜けなくて、
トランス感が足りないなあって思ってたんです
(その点にんげんレストランはトランスの嵐だった)。

その中で山崎眞結さんのダンスは
巫女的な要素も感じられて
トランスとか小さいことを気にしてる自分を
ひっぱたいてくれるようなキメが何度もあって
とても素晴らしかったです。

演目はエンターテイメントとして本当に楽しめました。
こんなに楽しんでいいのかなって思うほどに楽しめました。
それは演出とか色々な要素もあったのかもしれませんけど
私は本当に楽しかった。
きっと他の観客の皆様も楽しんでおられたようなので、
とても素晴らしいなと思います。


「わかりやすさ」と「かっこよさ」と「すげえ」は同居できるんですね。


外から観ていて、日本という国は芸術に対しての目に見える援助、
必要とされる援助を得るのが本当に難しい国だと感じます。
こういうバランス溢れた表現にこそ目に見える援助をして
どんどん広めてもらいたいものだと改めて思いました。



最後に一緒に記念撮影。
もちろん、にんげんパーカーで行きましたよ!


「ダンス?うーっっちょっとわかんないかな」
って思っていた私たちをブレイクスルーしてくれた
酒井さんに改めて感謝。

「え、ちょっとわかんないからやめようかな」
って思わないで観れるものは観たほうがいいよね。
ほんとそうだよねと改めて感じることができました。
ありがとうございました!



TAIKO-LAB浅草の公式サイトはこちら
太鼓教室も随時行ってるようなのでぜひチェックしてください。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-04-13

東京都現代美術館に行ってきました。



東京都現代美術館に行ってきました。


3年間にわたる休館を経て
2019年3月29日
リニューアルオープンした都現美。
思えば都現美にはずいぶん足を運ばせて
いただきました。
今回新しい展覧会が
どのようなものか
とても楽しみにしていました。

もちろん企画展も素晴らしかったのですが
今回は別の視点から触れてみたいと
思います。

今回、私はコレクション展に
心を奪われることになりました。
今回のコレクション展は
2期に分かれているうちの第1期です。
タイトルは「ただいま/はじめまして」。
都現美はなんと
5000点近い所蔵品があるとのこと。
そして様々なジャンルから
近代から現代に至るまで
現代美術を中心に
様々な作品をコレクション展として
紹介してくださっていました。


今回本コレクションを拝見しながら
非常に懐かしい思いがこみ上げてきました。
その想いの頂点は
意外なところからやってきました。


コレクションは1階と3階に分かれています。
1階から3階に上がるのは
基本的にエレベーターを使います。
私もそうでした。


しかし子供が小さかった頃
どうしても階段上りがしたいと
いうことで3階まで登り下りを
繰り返した事がありました。

都現美は大きな展覧会でなければ
行き交う人は
それほど多くありませんでした。
子供がゆっくり歩くには
適した場所でありました。

色々なことを思い出しました。

今回のコレクション展は
「あこれ見たことあるな」と
感じるものもあったり
初対面の作家さんも多数おられました。

約20人の作家が「はじめまして」
だそうです。
これらの作品は
主に休館中に集められとのこと。
まさにはじめまして。

こうやって美術館は
新しく変わっていくんだなぁと
思いながら鑑賞。
そして3階の奥にいた時、
思わず涙が止まらなくなりました。




それは宮島達郎さんの作品の前での
出来事でした。
改装前も宮島達郎さんの作品は
同じ場所にありました。

タイトルは
「それは変化し続ける、それはあらゆるものと関係を結ぶ、それは永遠につづく」。

静かにそして大きなあの部屋の中に
1つだけあるその作品。

赤いライトの光をぼんやり観ていると
いろいろなことを思い出しました。
私が息子とこの作品を
初めて見たとき、息子は
赤ちゃんだったと思います。
ベビーカーに乗っていた
時もあったはずです。


そして今、
彼はこの都現美で
いろいろな経験をして
経験を経て日本から離れ
そして一時帰国して
今この場に立っています。


私たちはいろいろな世界を
旅してきました。
本当に色々なことがありました。


ああ、ただいま。


公共の美術館と言うのは
パブリックの場所でありながら
鑑賞者それぞれの歴史とのリンクが
如実に現れる場所であると思います。

子供が小さい時
こんなことがあった。
親が動けなくなる前
こんなことをした。

色々なことを
思い出すでしょう。


ここに来たらこの作品がある。
人は変わっていくけれど。

もう息子とこのように来れる機会は
そう多くないでしょう。


息子が、そして自分が
どんな風にこの時を
思い出してくれるかなと
考えていたら
涙が止まらなくなりました。


できることなら
このように「ただいま」と
感じれる空間がある
美術館でずっといてほしい。


息子が彼の奥さん、子供と来た時も
「ただいま」といえる場所で
あってほしい。
そしてどうして「ただいま」なのか
語り継いでほしい。


公共の美術館というのは
いろいろ事情もあるでしょうから
その場所をずっと保っていくのは
とても大変だと思います。
人が生きていくのとは
また違った意味で
その美術館と言う環境も
生きていってる訳ですから。

だからこの「ただいま」と言える場所
に再会できた事に
深く深く感動しました。

そして

「ただいま」と言える人が
これからも増えていけるように
自分の出来ることを
していきたい。

改めて思いました。

いろいろな思いを
この中で感じれるような空間が
いつもその場所にある。
それがどれだけ
その人の人生の中での安らぎになるか。
帰る場所になるか。

本当にありがとうございます。



リニューアル、おめでとうございます。
そして「ただいま」。



6月16日まで。
詳細は公式サイトをご参照ください。
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