2018-05-17
The National Art Gallery 「NATEE UTARIT – OPTIMISM IS RIDICULOUS」を観てきました。

The National Art Galleryにて
「NATEE UTARIT – OPTIMISM IS RIDICULOUS」
を観てきました。
こちら、いつもお世話になっているRichard Koh Fine Artさん所属の
アーティストさんだそうです。

個人的にいい加減すぎていい感じにツボに入りまくりの
The National Art Gallery。
これは行くしかない!ということで行ってみました。
「OPTIMISM IS RIDICULOUS」。
「楽観主義は滑稽だ」って感じでしょうか。

ここには数々の動物達が写実的だけど非現実的に描かれています。
そしてそこにはなんだか「これ、動物じゃないみたい」的な
錯覚を呼び起こします。
絵画において動物を動物らしく描くという作業は
はるか昔から行われてきましたが
そこにはいつも動物の非現実化が
組み込まれていたように思えます。
特に古典を振り返ってみると
宗教的要素も加わって
そこには動物に人間的な要素が加わって
新世界的な感覚を呼び起こします。
そう、神様が作った世界ってこんな感じ?的な。

クアラルンプールのギャラリーはとても場所が贅沢。
その贅沢な空間に描かれた動物たちは
「写実的」なはずなのにとても「非現実的」。
とても宗教的な感覚が呼び込まれてきます。
息子はとてもこの空間が気に入ったようで
(「ボケて!」的な感じで)絵に1つ1つタイトルをつけて
とても盛り上がっていました。
NATEE UTARITさんは1970年バンコク出身。
1987年に the College of Fine Art を卒業、
1991年にタイのバンコクにあるSilpakorn大学の絵画彫刻学部で
グラフィックアートを卒業しました。
ちなみに前回、シンガポールのプライベートミュージアムで
行われた個展も拝見しています。
その時の作品はより宗教色が強く、教会の壁画のようでした。
今回の作品はより写実に近づいているんだけど
でもなんか別世界観が強くて引き込まれます。
普段よく会ってる猫に
いきなり話しかけるような衝撃とでも言えばいいでしょうか。
作品と鑑賞者の間に新たな空気を作るこの感覚が
とても興味深いと感じました。

5月31日まで。
National Art Gallery
2B Gallery, No.2 Jalan Temerloh,
Off Jalan Tun Razak, 53200 Kuala Lumpur.
休館日などはNational Art Galleryの公式サイトをご参照ください。
(でも行ったら実際は違うかもしれないのでドキドキしながらお出かけください)
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術