The Intanに行ってきました。
シンガポールを離れて改めて感じるのは
シンガポールの方は「育って行く自国文化をとても愛している」ということ。
歴史が浅い国だからこそ感じる「育っていく自国文化」。
この感覚、外国人として住んでいた時にはわかりませんでした。
今回ご紹介頂き訪れた
The Intan(インタン)は
個人コレクターの邸宅を美術館として解放している場所。
ジューチャット地区という
中国系プラナカンの人々が多く住んでした地域にあります。
インタンというのはマレー語で「薔薇の花」という意味。
遅刻したら大変だ!ということで
少し早めにタクシーで到着してみました。

屋根が低く、玄関の間口が狭めの住宅スタイル。
窓の数で税金が決まったので細く長いのが特徴です。
京都の長屋と同じ考え方ですね。

猫も可愛かったです。
時間になって訪れるとこちらの家主、
アルヴィン・ヤップ(Alvin Yapp)さんが
満面の笑みで迎えて下さいました。
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このツアーは完全予約制でサイトから予約することになっています。
予約の詳細は
公式WEBサイトに問い合わせをお願いします。
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ツアーは通常は10人以下で行われます。
なぜならそんなに広くないから。
人数がある程度集まったらゆるく始まりました。
プラナカンの圧巻のコレクション アルヴィンさんがプラナカンコレクションに目覚めたのはティーンエイジャーの時。
まずは自分の買える範囲で骨董品屋などで購入を開始。
そしてマラッカなどに足を伸ばし
プラナカン文化のコレクションを続けていきました。
噂が噂を読んでバイヤーがトランクを抱えて
売りに来ることもあったそうです。
現在、このインタンはとても貴重な体験ができる場所ということで
シンガポール航空の機内番組でも特集されてるとのこと。
(普段乗らないから知らなかった。。。。)
伝統的な家屋の中にある数多くのコレクションは本当に美しいです。
そしてそのコレクションがとても「人が集めた感」があります。
お宅訪問気分です。決して広い場所ではないので
訪問する時には貴重品を持つトートバックなどを持参しましょう。
家具には欧州、中国、マレーの文化が混じり合っています。
食器もとても華やかです。
プラナカン料理というのは食事にマレーの影響を
強く受けているので茶系が多いと聞いています。
だからプラナカンの食器はとても色鮮やかなんだそうです。

プラナカンスタイルのティフィン(重ねたお弁当箱のようなもの)の
コレクションは特に素晴らしかったです。
コレクションの下で普通にお話ししながら
お茶の準備をするお母様になんだかとてもうれしくなりました。

料理は茶系が多くても、お菓子は別。
今回はツアーの後、プラナカンのお菓子も頂くことが出来ました。
実はちゃんと食べたことなかったんですよね。。美味しかった!
お母様が入れて下さるお茶も甘くて美味しかった!
東南アジアでは「熱い甘いお茶」は本当に美味しいです。

写真撮影が可能なのは1階のみ。
2階はロフトのような形式なので非常に作りがコンパクトです。
圧巻のプラナカンビーズのスリッパは本当に美しい。
ちなみに、プラナカンビーズ刺繍。
私やったことありますがすごく難しいです。
これをプラナカンのお嫁さんたちは
台所で話しながらやってたと
レッスンで伺ったことがありますが
「私、話しながらなんて絶対に無理!!!!」
と冷や汗が出ました。
自分の中の文化と向き合う 
ツアーをに参加して感じたのは
アルヴィンさんのお話の中で
「僕たちはチャイニーズプラナカンだから」
というフレーズが何度も何度も出てきたこと。
文化に対しての尊敬の念を強く感じることが出来ました。
アルヴィンさんのお話を聞いて
「英語を使ってアジアで勉強しているからこそ
自分の中の日本文化を大切にしなくてはいけない」
と改めて身の引き締まる思いがしました。
ツアーは正味1時間ですが、その後の歓談を含めると2時間近いと考えてください。
そして基本全て英語ですがとてもわかりやすく話してくれるので
ぜひツアーにトライしてほしいと思います。

アルヴィンさん本当にありがとうございました!
theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術