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2017-08-23

MIZUMA GALLERY「「MARK JUSTINIANI / Provoking Space」を観てきました。



MIZUMA GALLERYにて

「「MARK JUSTINIANI / Provoking Space」

を観てきました。



彼の世界に最初に触れたのは私は「チルドレンズビエンナーレ」でした。
この橋、渡ってみてと言われて思わず足が止まります。
吸い込まれるような、どこまでも堕ちていくような感覚は
体験者を美術館の中からファンタジーの世界に引き込みます。


そして橋を渡りきり自分の世界に戻った時の
優しそうな笑顔!
マークさんは私のドタバタ英語にも
十分付き合ってくださるとても素敵な人。
そしてこの5月時に
「ヨコハマトリエンナーレにも参加するんだよ!」と
こっそり教えてくださいました。
(黙っているのが苦しかった。。。)


そこでマークさんの個展が行われるよ!と聞いて
小躍りして出かけました。




マークさんはフィリピンの作家さん。フィリピンといえばキリスト教でしょうか。
とても自然な宗教への敬意はファンタジー小説のような完成された美を感じます。
展覧会タイトルの「Provoking Space」は挑発する空間って感じでしょうか。
作品の前にいると挑発される感覚満載です。
まさに、ファンタジー映画に引き込まれるような感覚に陥ります。



今回は「曲がった作品」があってこの作品の引き込み具合半端ないって感じでした。
吸い込まれそうだった。。。
他の作品にも感じる「見えないこの先」は迷路的なイメージがあるのだけど
実際は鏡とライトの工夫なので作品そのものにそこまで奥行きがあるわけではありません。
だからこそ感じる「見えない奥行き」はテレポーテーションのような移動を感じます。
そう、まるでどこでもドアを見つけたらきっとこんな気分。

そして作品の数、バランスも素晴らしい。
マークさんは1つの作品だけではなく、
作品が相互に作り出す世界を考えておられるのかなと感じました。




ちなみに今回はトークもありました。
トークでは最初に触れた「チルドレンズビエンナーレ」の作品紹介の他、
屋外に展示された作品についての写真がありました。
コンテナみたいな場所に入って鑑賞する形態で、ものすごい人数の人が
作品に辛抱強く並んで作品を楽しみ笑顔で出てくる様が映し出されていました。
トークを拝聴し、作品をじっくり見て思わず「並ぶのわかるわああ」。



これはもうアミューズメントですよ。
マークさんの作品ってとてもファミリーフレンドリーなんです。
とても頑丈に出来ているし作品はガラスの向こうなので安全。
しかもその前やあるいは上を歩くことが前提となっているのでとても丈夫。
そして光の具合が工夫されているのか、
作品の写真を撮る時そこまで自分が映り込みません。

でも、でも実際作品を見たら写真とか考えてる暇ない。
じっくりじっくり見ちゃう。引き込まれます。



舞台芸術とかやってほしいなあ。。。
素晴らしい世界がそこに必ず訪れることでしょう。

彼の作品は現在は横浜トリエンナーレでも体験することができます。
ぜひ足をお運びください。

9月17日まで。休館日などは公式WEBサイトをご参照ください。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-08-19

Japan Creative Centre 「Japanese Balloon Art Exhibition」が8月19日から始まります。


Japan Creative Centreにて

「Japanese Balloon Art Exhibition」

が8月19日から始まります。


バルーンアート。
何気に日本ってクオリティが高いです。
色々な場所で見かけました。
特に子供が小さい時はよく観たなあ。
可愛いんだよなあ、、、と思ったら。。。



めっちゃ大迫力でした。
(提供:株式会社ビルダー・ジャパンさん)
今回のテーマはねぶた祭り。
日本的な色彩や深みを出すために
風船を重ねて色作りをしたりしてるそうです。


バルーンアーティストの作品は
日本では「カワイイ」ものが多くて
今回の作品はとても大迫力。
思わず感じたのは。。。「歌川国芳の寄せ絵」じゃね!?


よこみち日本美術 「寄せ絵」


そう、バルーンアートってパンクだったのね。



日本が好きだけでなく
日本の文化を体験したい、見てみたいという
欲求を前向きに持ってくださっている
シンガポール人の皆さんが
このような展示を見て日本の伝統的なお祭りや
東北にどんどん興味を持ってくれるといいですね。
期間中にHISさんが旅行セミナーをやるそうなので
たくさんの人がきてくれるといいなー。

Tohoku Travel Seminarについてはこちらを。



今回は山形のブースがありました。

けん玉、シンガポールで大ブームでしたねえ。。。



今回は最初にデモンストレーションも行われました。
このような作品、どうやって作るのかと考えちゃいますよね。
Koichiro Kai さん、Hitomi Sugiyamaさんに
お話を伺うと特に設計図とかないそうなんです。
造形の神が「宿る」んでしょうね。すごいなあ。



そして今回驚いたのは
Hitomi Sugiyamaさんの髪飾りもバルーンなんですって!
風船と相思相愛なんですね。素敵。



展示は26日まで。日曜、月曜お休みなのでご注意を。
バルーンアートってそれほど保存がきかないものなんだそうです。
それもまたなんか日本ぽい。
この必見空間は有限です。どうぞ足をお運び下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-08-17

Langgeng Art Foundation「Seeds of Memory : Japanese artists in Yogyakarta」他を観てきました。




突然ですが、父の葬式の日の夜、母から聞いた話。
昔、子供会の夏祭りのがあり、私の母は係で忙しかったそうです。
その日に「浴衣を着たい」と泣いた私は放置されていました(😅だって忙しかったから。。)。しかし母は反省し、来年は浴衣を!と用意したそうです。しかし次の年、娘の私は浴衣を見もしなかったとのこと。

結論;欲望はその時叶えなくては意味がない。



ネットに掲載されたその展覧会に、私は思わず息が止まりました。
これは実際に見に行かねば!と胸が震えました。そして。。。




来ちゃった。



シンガポールから母子二人旅、ジョグジャカルタ特別州まで乗り継いで行ってしまいました。
スカルノハッタ国際空港は2回目でしたが明らかに去年よりも開発が進んでいました。
しかし国内線は遠い、空港内交通早く作って。



ギャラリー近くのホテルにたどり着いて、早速鑑賞開始。
まずは全体のグループ展「Seeds of Memory : Japanese artists in Yogyakarta」を観るために、LAF「ラングーン・アート・ファウンデーション」に向かいました。




この展覧会はインドネシアに関係する20人の展覧会なんだそうです。
息遣いが聞こえるような作品の数々にここに来た意味を感じます。
前からインドネシアという土地は「生命力が溢れている」と感じていたのですが
この生命力は全ての存在に多大な影響を与えていくことを実感します。
それぞれの作家さんのそれぞれの生命力に
多大な影響を与えていることがその場にいると本当によくわかります。

展覧会タイトルである「SEEDS OF MEMORY」は「記憶の種」ですが
インドネシアでの種ってめっちゃエネルギーを感じるんです。
この種がそれぞれの鑑賞の中でどのように成長していくんだろうか。
私の中、息子の中にどのような種が届けられたのか、ワクワクします。



展覧会は2つの階、地下と2階で実施。
その間を紡ぐ階段にも生命力が宿っていました。




特に、早川純子さんの絵本からインスパイヤされた作品群は
ユネスコの無形文化遺産に指定された
インドネシアの伝統的な影絵人形劇「ワヤン・クリ」を連想させます。
神を連想させる造形ってもしかして世界共通なのかもしれません。



そして場所がめっちゃ素敵。
やばいここずっといたい、クッキーおいしい。
インドネシアのコーヒーって甘くないコーヒーもあり、コクがすごく深いのでとても美味しいんです。


ここまで来る親子は目立ちます。おいしいコーヒー&クッキーにキャーキャー言ってたら
参加作家の早川さんからお声掛け頂きました。
そして時間帯は全てジャワ時間であること(適当)と伺いました。



そこで明日に行こうと思っていた今回の主目的でもある栗林さんの展示
「CAN NOT SEE | DO NOT SEE | DO NOT WANT TO SEE | PRAY」へ。


会場にいらっしゃるキュレーターとして参加されている芸術家の横内賢太郎さんにご挨拶。
あ、このひと、めっちゃかっこいい!と直感で感じるめっちゃ素敵な人。




作品の前ではまさに息が止まりました。
私の父の故郷は福島の会津若松です。なので福島をテーマにした展示というのはとても気になります。
そして去年の1月父を亡くしてからより深く展示について考えます。
とくに会津若松は山間部であるので実際の地震の被害がありましたが
でも山間部なのでそれほどでもなかったですよね的なことを言われることもあって。。

純粋に出来事と向き合ってくれるような作品を求めていました。

作品構成は2つのステンドグラスと2つのオブジェ。
そこから木洩れ出す光にはボルブデュールを
連想させるような宗教的な強さを感じます。

オブジェに見とれていた時。。。
思わず、声が上がりました。
これ、動く。

そうです。オブジェは風で動くのです。
その動きはまるで仏教造形に魂が宿りその像が起き上がるようなイメージ。
とても宗教的な力を感じました。
ボルブドゥールの階段を上がりきった時に感じたような「別の力」がそこにはありました。



造形から感じられる「力」。
その力の源から感じられる大きな「エネルギー」。
私たちはなぜ、今、ここにいるのか。なぜ、ここに導かれたのか。



オブジェが放つ光と猛烈なエネルギーを感じながら
父について、歴史について、そして自分自身について深く、深く考えました。



冒頭のエピソードを改めて思い出します。
「欲望はその時叶えなくては意味がない」。



この展示がここに存在してる時は有限。
そう、この時というのは有限。

あの時、明日この時が終わってしまうと知ってしたら

と感じることが近年多すぎような気がします。
だからこそ、行動できる自分でありたい。
改めてそう感じました。


せっかく東南アジアにいるのだから
行こうと思えば行けるんだから
どんどん足を運ぼう。
私は行ってこんな風に感想を書くことしか
出来ないわけだけど
でもこの行動そのものは
自分にとってとても気持ちがいいこと。


もっと自分を気持ち良くしよう。
明日、いや、10秒後、どうなるのかわからないんだから。


展覧会は8月19日まで。
もしお近くまで行かれるのなら
絶対に絶対に足を運ぶべき場所です。
ぜひ、足をお運び下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-08-13

ジョクジャカルタ&ジャカルタに行ってきました。



ジョクジャカルタ&ジャカルタに行ってきました。


お父さんがいない母子旅での「インドネシアでの国内線乗り継ぎ」というミッションを
無事にクリアし、インドネシアで2つの都市を楽しんできました。


それぞれもとても楽しかったのですが
無事に移動が出来て、そして無事に戻ってこれたので
また少し自信がつきました。



なぜ2都市に行ったのか。
それはどうしても見たい展示があったから。




行きたい場所に行くことには意味がある。
そう感じることができる展示でした。
本当に良かったです。


それぞれに関しては別記事で。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-08-04

【雑感】日本人の夏休みって忙しいですよね

日本が夏休みの時期、ここシンガポールでは
教育関係の情報が増えるような気がします。
理由は簡単。


「夏休みは移動(異動)の準備の季節」


だからです。
駐在のご家族のが本移動に向けての準備期間に
この夏休みが使われます。
うちも赴任前の3年前の夏休みは

英語の勉強、サッカーの練習、英語の宿題(号泣)、日本語での通信教育(号泣)

の繰り返しをしながら
日本とシンガポールを行ったり来たりしていました。


なのでこの時期、


あれを学ばなきゃ
これをやらせなきゃ
やらなきゃやらなきゃ


で右往左往する気持ち、痛いほどにわかります。
この学ばなきゃは
勉強だけでなくキャンプとかスクールとか
あらゆる体験学習が含まれます。


お子さんが小さいと
この忙しさは親と一体化するので
益々みんな疲れますよね。


我が家の夏休みの忙しさのピークは赴任直前の3年前でした。
うちの息子はボヤきます。
僕の小学校の2年生の夏休みはなかった。
そして3年生以降は1年中夏の場所にいるので
なにが夏休みなのかわからない。

だから、僕の「夏休み」は日本の小学1年生でもうなくなっちゃった。


本当に申し訳ない気持ちなります。
そして同時に

あのジェットコースターのような日々が
ちょっとだけ懐かしく振り返られることに
息子さんの頑張りと努力に深く、深く感謝します。


日本人家族の夏休みって
実は全然落ち着かない、忙しすぎって
最近深く深く思います。


そして悲しいことに私も
その忙しさを自ら作っていることも確かです。


「自転車操業スタイルの夏休み」を
一旦休憩する勇気を、神様ください。

theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

2017-08-03

Fort Canning Arts Centre「Piece of Peace World Tour Singapore 2017」に行ってきました。

Fort Canning Arts Centre 「Piece of Peace World Tour Singapore 2017」 に行ってきました。 先日レセプションにも呼んでいただいました。 ありがとうございます。 実は2回目の訪問になる「Piece of Peace」展。 あの時、次はシンガポールでみるなんて想像もしてませんでした。 このFort Canning Arts Centreは 以前は別の外国の美術館の分館があったりしたのですが あっという間になくなってしまい どうしてるのかなーって思っていたところでした。 そして実際に行ってみてびっくりしたのは 「BattleBOXのすぐ側なんだ!!!」 「BattleBOX」とは イギリス領マラヤとシンガポールを防衛する軍隊の地下指令室のこと。 現在は資料館として見学が可能です。 まだ未見なので是非行こうと思います。 さて今回はレゴです。 日本から発祥の地であり、世界中の300万人が訪れたこの展覧会。 ピーズオブピース展は、レゴとピース委員会とのコラボレーションです。 レゴのレンガを使って制作されたユネスコの遺産を紹介しています。 今回は初の東南アジア巡回です。 特徴ある建物を入ると数々の世界遺産が展示されています。 私たちにとって前回との感覚の違いは 「あ、ここ行ったことがある」 場所が格段に増えたことです。 インドネシアやオーストラリアの世界遺産などは ああああって感じでみることができました。 そしてびっくりしたのは 最初、私このようなお花パーツとかは特製なのかなって思ったんですね。 息子さんに聞くと「女子レゴにあるパーツ」と言われびっくり! そうなのか女子レゴは私が知ってる男子レゴとはまた違う世界なのか。 きっと女子しか育ててないお母さんは 男子レゴのパーツとか知らないのかそうなのか! 新しい発見でした。 そして日本の世界遺産を結構失念している自分に若干焦ります。 息子に質問されあまり即答できなかった。 平日夕方に行ったのですが思った以上にお客さんがいました。 ちなみにJCC経由で買うと割引チケットが買えます! チェック!!! PIECE OF PEACE World Heritage Exhibit Built with LEGO® Brick Singapore 2017 Satellite Exhibition 息子さんは写真撮影に夢中。 照明とガラスが障害になってなかなか難しかったそうです。 1階に降りると 公募で集められたレゴで作ったシンガポールの 風景があったり、小さい子でも遊べるコーナーがあったり そして大人も思わず夢中になってしまうレゴのコーナーがあります。 注意:このような場で子供にカッコよく見せたいためには 1:おもしろパーツをまず適当にピックアップ 2:1を適当に組み合わせて形を作る 3:2を組み合わせて建物構築 がやりやすいです。その際 【おもしろパーツは実はコーナーごとに違うので場所替え必須】 なのでどんどん動きながらやりましょう! お子さん連れだととても楽しめると思います。 駅などからは少し離れてしまうのでシャトルバスなどもご活用ください。 9月3日まで。 開館時間はかなり複雑なので 是非事前に公式サイトでチェックをお勧めします。 ----------------------------------- Monday to Thursday, Eve of Public Holiday: Operating Hours: 10:00 – 21:00 Last Admission: 20:00 Friday to Sunday, Public Holiday: Operating Hours: 10:00 – 24.00 Last Admission: 23:00 NOTE: Customers have 2 sessions to choose from: 1) AM Session (10:00 to 15:00) 2) PM Session (15:00 to 20:00 / 24:00) Block-off Schedules (CLOSED for Private Function) 27 July AM Session (10:00 to 15:00) 14 to 16 Aug AM Session (10:00 to 15:00) 21 to 23 Aug AM Session (10:00 to 15:00)

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