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2017-07-29

Japan Creative Center「PIECE OF PEACE World Heritage Exhibit Built with LEGO® Brick Singapore 2017 Satellite Exhibition ~ Special showcasing of Japanese World Heritage Sites ~ in conjunction with PIECE OF PEACE at Fort Canning Arts Centre」を観てきました。



Japan Creative Centerにて

「PIECE OF PEACE World Heritage Exhibit Built with LEGO® Brick Singapore 2017 Satellite Exhibition ~ Special showcasing of Japanese World Heritage Sites ~ in conjunction with PIECE OF PEACE at Fort Canning Arts Centre」

を観てきました。


実は、以前拝見したことあります。

2012-11-07
パルコミュージアム 「世界遺産条約採択40周年記念 世界遺産チャリティーアートエキジビション PIECE OF PEACE -「レゴブロック」で作った世界遺産展PART-3-」を観てきました。



びっくり。5年前でした。
息子は6歳です。そう、レゴ的にはジャストな子供の年代。

世界遺産などを食い入るように見つめていたのが昨日のように思い出されます。



日本ユネスコ協会連盟の「PIECE OF PEACE『レゴ(R)』で作った世界遺産展」
をプロモーションしてる株式会社バウコミュニケーションズの
金氏三雄代表取締役社長はレセプションでご挨拶にて


「今回東南アジアでの初めての開催をASEAN50周年の今年に開催できてとても嬉しい」


とコメントされていました。
シンガポールを始め現在の東南アジアの中間層から富裕層は
本当に旅行が大好き!なので
このようなレゴを見てどんどん旅行への欲望が刺激されていくことでしょう。
出口に旅行代理店窓口置いたらきっとすごいことになりますよ。







このJCCでは日本の世界遺産の展示を無料で見ることができます。
正直いうと息子は???という気持ちでみていたそうです。
そうだよね確かに全然行ってないわ。
シンガポールに住んでる子供達にとって
それぞれの国が大事にしているものを
より身近に感じるよい機会になるのではと
思いました。



なんと、テレビ取材も受けました。
日本のテレビだったので私たちが実際に見れるかどうか微妙です。。。



ちなみにレゴで遊べるエリアもあります。
ちょっとちっちゃい子向けですが、楽しいです。


本展示もぜひ伺おうと思います。
フォートカニング、行くの久しぶりだなあ。。。


ちなみにJCCのサイトからチケットを買うと
ちょっとだけ割引になります!
(期間限定のようなのでお早めに)

JCCの展示は
8月12日まで。月曜日は休館です。
詳細は公式WEBをご確認ください。

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2017-07-27

東京都写真美術館「世界報道写真展2017」を見てきました。


世界報道写真展2017を観てきました。
このブログを始めてもうすぐ11年になりますが、
初期から伺ってる展覧会シリーズがこの「世界報道写真展」です。
当時は社会を知るためにというお勉強的な目的でしたが考え方が変化してきました。




やはり拠点が日本から変わったということは大きいです。
今回の大賞を受賞した作品。ブルハン・オズビリジさん撮影の「ロシア大使暗殺の瞬間」は
ものすごい写真でした。

An Assassination in Turkey
World Press Photo of the Year, first prize singles


事件の日はシンガポールでは大騒ぎでした。
ラジオでもなんどもなんどもニュースが流れ、映像が繰り返し流れました。
この日は爆弾テロなども同時に起こり、シンガポールの新聞では
「あなたが寝ている間に起こったこと」としてまとめられていました。


世界はどうなってしまうんだろうって涙が出てしまったことを覚えています。


ちなみにインタビューを読んで初めて知ったのですが
この写真を撮影したジャーナリストのブルハン・オズビリジさん。
別にこの展覧会の取材に行っていたわけでないそうです。
当時とても多忙で、友人と会う際にたまたまこの写真展を
待ち合わせ場所にしたそうです。
いつもカメラを持っていたそうで
今回この瞬間に偶然立ち会ってしまったとのこと。


乱暴な言い方ですが報道写真なのい
こんな戯曲のように「美しい写真」は初めて拝見したので
ものすごく印象に残っています。



私たちが寝てる間に世界では本当に様々なことが起こっています。
それを見て見ぬ振りをしていたら
自分たちには関係のないことと考えていたら
私たちはどうなってしまうんだろう


背筋が寒くゾワっとしたことを覚えています。


大賞の印象があまりにも強烈だったので
今回はそちらばかりに目がいきますが
難民問題とかISISの問題など
世界が目を背けてはいけない問題が山積しています。
写真は明確に伝えていきます。


フィリピンの麻薬撲滅運動に伴う虐殺の悲劇などは
今までだったら何も感じなかったんですが
現在多くのメイドさんなどを目にしている生活なので
彼女たちの故郷はなど想像がどんどん膨らんでいきます。


息子も「友達の家のメイドの○○はフィリピン出身」と気がつくと
食い入るように見ていました。


私たちはこの世界の動向から目を背けるべきではありません。
見つめ続ける勇気を持つこと。
見つめる続けることで更なる紛争を消し去ることができるかもしれません。


まず知ることから始めよう。
素晴らしい展覧会だと思います。
家族づれはあまり見ませんが、こういう展覧会こそ家族で行ってほしい。


今年から報道写真展の写真集も買うことにしました。
笑顔が溢れるような写真に出会えることを祈っています。


8月6日まで。
東京都写真美術館は夜間開催を数多くやっています。
開館時間をチェックして、ぜひ夕涼みにお出かけください。

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2017-07-27

【記録しておこう】7月の一時帰国の訪問記録

7月の一時帰国で行った美術館、ギャラリー。


森美術館
国立劇場で歌舞伎鑑賞
アーツ千代田3331
ミズマアートギャラリー
東京都写真美術館
スノウコンテンポラリー
損保ジャパン日本興亜美術館
有楽町無印良品ギャラリー
国立新美術館
山本現代
ユカツルノギャラリー
URANO
児玉画廊
児玉画廊(白金)
森美術館(再訪)
21_21デザインサイト
国立新美術館(再訪)

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2017-07-23

Maker Faire Singapore へ行ってきました。


Maker Faire Singapore へ行ってきました。


シンガポールに転居してから
毎年行ってるMaker。
実は東京でも行ったことがあります。


2009-11-23
Make: Tokyo Meeting 04(東京工業大学)に行ってきました。


そもそもMaker Faireとは?それは地上最大の(DIYの)展示発表会です。
家族で楽しめる、発明と創造と役に立つ情報がいっぱいの展示会であり
Makerムーブメントのお祭りです。

もちろんビジネスにも視野を広げているのですが
でもどちらかと言うと

「こんなん作ったから見てーーーーー!!!」

的な感じ。

参加してる人も様々。
IT のプロフェッショナルからクラフト作家まで。
Makerは様々な人たちが自分で作った物を見せ合う場所であり、
自分が学んだことをシェアする場所でもあります。


Maker Faireの使命は、開催する場所を、そして見にくるコミュニティを、
そして参加者そのものを楽しませ、情報を提供し、結びつけ、
より大きくすることだそうです。

最初のMaker Faireは、カリフォルニアのサンマテオで開催されたとのこと。
2013年の8回目には、800組を超えるMakerと12万人以上もの来場者が参加しました。

現在はデトロイト、カンサスシティ、ニューカッスル(イギリス)、東京などの他にも
シンガポール、深センなど開催の場所はどんどん成長しています。


最初に参加したのが工業大がだったので
てっきりIT分野だと思っていた私。
でも実際に参加するとあらゆる分野の作り手の祭典で
めっちゃ楽しんです。


シンガポールにおいては学校の参加も多く
(学生さんはインド系が多い気がする)
みなさん様々なプレゼンを見せてくれます。


うちは息子さんがもう英語OKなので、このような場で困ることはなく
お子さん同士で楽しく遊んでくれて満足満足。
今回は学校のお友達にも会えてもう私的には大満足でした。








最初の紹介にも書きましたが
とにかく子供にフレンドリーなんですよね。
そしてすごいなあと思うのはあらゆる子供にフレンドリーであること。
小さい子にも、息子くらいの10歳前後の少年にも
その子たちが好きそうなことをやってるブースがあって
本当に楽しいです。


今回は「外展示」と「中展示」があって
外展示の人は辛そうだった、暑かったんで。。。




今回個人的に大感激したのは
以前取材でご挨拶させてもらった
勝本さんの新作「CD Prayer」を実際に見れたこと!!!1


CD Prayer from yuichirock on Vimeo.




これWEBで見たとき正直ものすごい衝撃が走ったんですよ。
なんだこのひと天才じゃないか!って。
そしてこのCD Prayer を108台並べて曲を聴きたい。
その曲は何がいいだろう?って考えてたら
もうワクワクがとまらない。



いつもMakerでは子供のワクワクを微笑んでみてるのですが
今回は自分がめっちゃワクワクしました!
楽しかったです。

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2017-07-16

The Art Faculty「Whitescaper: A weaving workshop」に参加してきました。


The Art Facultyにて

Whitescaper: A weaving workshop

に参加してきました。


私自身は煌びやかな展覧会のパーティーより
親子鑑賞とか子供の鑑賞とか
ハンディがある団体が運営している美術活動とか
そういうのもすごく興味があります。
なぜなら私自身
子供を育ててる母親ですし、
そして生活とアートがもっと密着したら
みんな幸せになるのにと思っているので
このようなとてもベーシックな活動に
本当に共感してしまうのです。
今回Facebookで知ったこのイベント。
なんか面白そうと気軽な気持ちで参加したのですが・・・


めっちゃ感動しました。



まず、場所がいい。
The Art Facultyは自閉症療育センター(Autism Resource Center、略称ARC)
によって運営されてる団体。
こちらの団体はシンガポールでは超有名。
それは首相夫人が米国訪問の際にこちらの団体が販売している
自閉症のデザイナーが制作したバックを持参したからです。
ニュースにもなりました。

恐竜プリント1000円ポーチのファーストレディ

この記事、当時読んでいたのですが
販売場所まで見つけられなかったんですよね。。。
まあ!ここにあったの!!!って感じでした。


しかもですね。他の作品もめっちゃ可愛いんですよ!!!

そしてね。カフェもね、すごく美味しいんですよ!!!
団体に所属してる皆様もそれぞれ出来ることをやってる感じでした。

購入資金が活動支援になることはとても重要。
でも、でも、それ以前に


めっちゃ可愛い!!!!!!


日本にもアーツ千代田に似たような団体がありますよね。
本当に思うんですが活動の環境を整えるだけで
素晴らしい才能や結果って美しく花開くんですよね。
本当に素晴らしい。

ここ。私ね。通いますわ。



そして今回のワークショップ。
こちらはヨコハマ・パラトリエンナーレという
横浜トリエンナーレにあわせて開催されている
ハンディのある人、そうでない人が一緒になって運営する
イベントなんだそうです。
(恥ずかしながら知らなかった)

この井上唯さんのワークショップは
(公式サイトはこちら。すごく素敵!!!)
すごく単純な言い方をすれば
網を編んでいくんですが
今回は国際交流基金さんの助成を経て
東南アジア各所でアミアミなんだそうです!


素敵。



網を編みながら
お互い話をしたり子供同士で遊んだり・・・
ネットワークってこうやって出来ていくのねって
なんか感激しました。




美術館やビッグイベントの
派手で煌びやかな世界も素敵だと思うけど
やっぱり自分はこのような
「地に足がついた交流」が好きだわ!って
改めて実感。



浮つくことなく
このような活動をじっくり追いかけることを
取り組んでいきたいと改めて思いました。



10月に父の墓参りで一時帰国するのですが
ちょうど横浜の展示を拝見出来そうです。
楽しみです。



井上唯さんの公式サイトはこちら
ヨコハマ・パラトリエンナーレのサイトはこちら

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2017-07-15

トヨタとチームラボ共同開発アプリ「みんなで新型移動体を発明する子供向けアプリ「Mobilmo」を体験してきました。


ArtScienceMuseumで

トヨタとチームラボ共同開発した

「みんなで新型移動体を発明する子供向けアプリ「Mobilmo」

を体験してきました。


突然ですが、
マインクラフトの凄さってわかりますか?
マインクラフトの何がすごいかって
英語のわかる子もわからない子も
Xboxを持ってる子もiPhoneしか持っていない子も

みんながそれぞれの場所で世界中で楽しめる

ってことなんですよね。
ガジェットも環境もそれぞれで出来る。
ここすごい重要なんです。


では、この「Mobilmo」はどうなのか。
WEBを拝見すると


Mobilmo」は、世界中の子供達がデジタル上の巨大惑星を遊び場とし、
子供達が無限の創造力を発揮できるサービスです。


とのこと。


ゲームにおける想像力の発信とは何か。
マインクラフトと何が違うのか。
子育て世代の親として
興味津々で参加させて頂きました。


今回の「Mobilmo」。
トヨタ自動車さんとteamLabさんの共同開発作品だそうです。
そう、トヨタ&アート&子供といえば。。。



夢のクルマアートコンテスト!!!


そしてこのアートコンテストにデジタルを加えたものが。。。
Mobilmo」になるのでしょうか。
そうか最近はもう
「どこかに応募してなんとか賞で選んでもらう」より
「ネットワーク上での共感を集める(いいね!)」の方が
より共感してもらえるってことなんでしょうね。


実際のゲーム画面、プレゼンを聞いて私ちょっと思ったんですよ。
「これ、私でも出来るんじゃないかしら」って。
日本人駐妻では「ギーグ駐妻」として特別ポジション(変人枠って呼ぶな)
をゲットしてる自分としてはなんかいけるんじゃねって。
めっちゃかっこいい車作ってスターになれるじゃないかって。



しかし触ってみると認識甘かったです。
案外これ簡単じゃない。
それぞれのパーツを組み合わせていくのですが
物理的に可能な組み合わせじゃないと
ちゃんと動かないようになってるんですよ。
ばーんって壊れちゃうの。ばーん。



なのでネット上とはいえ、頭の中で三次元的に発想しながら
作っていかないとダメなのでかなり作り甲斐があります。
マインクラフトと違ってパーツのデザインが
かなり自由度があるのでこれは楽しい。



私がアタフタしてる間に息子はちゃっちゃと制作して
WEB空間の遊び場へ。
そこはあまり設定がし過ぎていなくて、結構自由に遊べます。
正直徘徊するだけでも結構楽しかった。


空間上にはいくつかアトラクションがあります。
これがまた
適当にやっても出来るけど、ちゃんとやると高ポイントゲットになる仕組み。
つまりどんなレベルの子でも飽きない。
これは上手いなあって思いました。



後半のワークショップではお兄さんたちに助けてもらいながら
各世代の子が自分の車を制作。
お互いテーマを当てっこしたりして楽しかったそうです。


ちなみにWEB上でユーザー同士が出会って
そこで組み合わせ情報なども交換したり、
ゲームで高得点を得ると称号がもらえたり
色々な活動ができるみたいです。


有名なYoutuberとかまだやってないですと思うので
今、チャンスかもしれませんよ。


ちなみにこのタイプのゲームは
イベントで楽しむのはまさにスタート。
これからだと思います。
どのような形に展開していくのか、家のiPadにも入れてみたので
見守りたいと思います。



最後に素晴らしいと思ったこと。
WS終了時になんと参加者には
Future Worldを思う存分遊ばせてくれるという
プレゼントがありました。

これ、主催者側はあまり意識してないかもしれないですが
大ヒットですよ。素晴らしいですよ。感動しました。
このような子供向けイベントというのは

「帰り道が笑顔」が実は一番重要なんです。
今回、「Mobilmo」を体験した子は終わった後に
Future World」を楽しんで超笑顔で帰りました。
家に帰って家のiPadで「Mobilmo」を起動した時
その時の笑顔を思い出すことでしょう。

なんどもなんども「Future World」で遊んでいるうちの息子も
Mobilmo」を家で起動した時めっちゃ笑顔でした。

こういう環境作りって実はすごーく重要です。
さすがだなと感激しました。


アプリはここからダウンロードできます。
アプリ内課金はありません。
是非お試しください。

【概要】
Mobilmo
公式サイト日本語版: http://www.toyota.co.jp/jpn/events/mobilmo/
公式サイト英語版: http://www.toyota-global.com/events/mobilmo/
プレイムービー: https://www.youtube.com/watch?v=a_UHyvzNXpY
詳細: http://www.team-lab.com/mobilmo/

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2017-07-08

森美術館&国立新美術館「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」を観てきました。



一時帰国中です。
今回の一時帰国の目的の1つは森美術館国立新美術館で開催する「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」をじっくり観ること。
ここでレビューとか思ったですが予想以上に深く、深く、深い展覧会だったのでレビューというか個人的想いを綴りたいと思います。


ちなみに私が訪れたことがある東南アジアの国は

シンガポール(住んでる)
マレーシア
インドネシア
タイ
ベトナム

です。
そしてシンガポールに住んでいて上記以外で身近に感じるのは
友人のメイドさんに多い

フィリピン
ミャンマー

です。

今回はこの「行ったことある&そこの国の人を知ってる」というのが私に多大な影響を及ぼすことになりました。当初私は「この展覧会を見た人がみんな東南アジアに行きたくなるといいなー」と考えていました。LCC安いのよーとか呟きながら(でもLCCで7時間以上乗るのはサバイバル好きにしか私は勧めません)。でも今回、この展覧会を見て私は「私は何も知らないで能天気すぎだったのではないか」と頭を抱えることになりました。
表現者の歴史、今、抱えている諸問題についてどう思うかちゃんとあんたは考えてるのか?と問題提起に固まってしまった感じです。



現地で美術館ガイドをして、それなりに記事などを書いて、自分的には東南アジアの歴史を普通のおばちゃんよりかは知ってる方だと思ってました。でも、知ってるからといってインスタ映えする写真を夢中になってる人に憤りを感じながらも「お前だって何も知らなかっただろう!日本で歴史で習わなかっただろう!」と言われたらもう土下座するしかないって猛烈に辛くなりました。ああ私なーっんもわかってないって。



でもね



だからこそ、これからその背景やちょっとした感じたことを共有しあって、そしれその共有から新たな「あなたをもっと知りたくて」になってもいいと思うんですよ。



というわけでこれから、幾つかの作品で私がグイグイ感じた理由を書き連ねていきます。これは正直単なる個人的感想でしかありません。でも何も知らないでああ綺麗だなって見るより「あああっちに住んでるおばちゃんがこんなこと言ってたなあ」って思っていただき、そこから「自分ももっと知ってみよう」と思っていただければ幸いです。

もっと書きたいことあるので加筆か別に記事も立ち上げます。



1;2つの展覧会、どちらから観るべきか


私は断然、森美術館を先に観ることをお勧めします。
理由は明確です。国立新美術館の方が終わり方がシンプルにハッピーになるからです。家族連れなら絶対に新美は後で。ちなみに新美は今回動線にトイレがあるので疲れてる人は新美を後の方が休み休み観れます。なので逆な言い方をすれば「終わった後断然議論したいぜ!」と思うながら森美術館を後にする感じがいいでしょう。
ちなみに保管、その他の関係もあると思いますが館内めっちゃ寒いです。上着をお忘れなく。



2;ユーモアあふれる自虐ネタを楽しもう

東南アジアに住んでますと言うと日本の方だと「(日本より)不便でしょう?」と言う人は結構多いですが声を大にして言いたい。シンガポールは東京よりめっちゃ便利です。UBERなどの安い交通網、デリバリーの充実、そして寒いくらいの室内、我慢を強いらない文化。もう日本の方が。。という感覚はマジで忘れた方がいいです。
そしてそうは言ってもユーモアに溢れまくってるのがこの東南アジア。自虐的に「ねーほらまだまだだしねー」的なことをユーモアあふれる形で表現しています。
これは同時に「もう自虐できるくらいまでになってきたぜ。今に見てなさい」的な未来への自信への表れだと思うのです。


このおいなんだこれと言いたくなるような工事用具をデザインしたインスタレーション「」。めっちゃ自虐ネタにあふれてるけど、ハッピーさ満載。


そして新美の最後のインスタレーション「黄金の亡霊「現実に呼ばれて、私は目覚めた」」は糸の山の中にあるネックレスを探す参加型インスタレーション。
ゴミの山を漁って金目のモノを探すスラム街を連想させます。でも、糸の中で寝そべってると気持ちいいんですよね。この心地よい自虐とハッピーさの融合に今の東南アジアの表現者の未来への希望と自信を感じるのです。



3;めっちゃ攻めてる「Happy and Free」




新美術館の中でとにかく親子で衝撃だったのがブー・ジェンフェン「Happy and Free」。
シンガポールやマレーシアは最初は連邦として独立をするのですが、その2年後人種的問題や政治的問題が複雑に絡み合いシンガポールはマレー連邦から追い出されます。
その後、シンガポールは捨て身の経済政策で大成功を収め、政治的立場は逆転します。しかし現在もマレーシアから水を購入しなくてはいけなかったりして、両者の関係は複雑な感情が渦巻いています。
この作品は「マレー連邦がそのまま続いてたら」を仮定してロゴマークを作ったり、連邦発足の時に流行った曲を演奏したりします。
でもこれはまさに「ありえない」こと。能天気にデザインすることで現在の複雑さを強引に気づかせるこのインスタレーションは両者の関係をある程度知ってるものからするとものすごい攻めてる感があります。



4;とは言ってもやっぱりフォトジェニックは重要よね

色々熱く語りましたがでもやっぱりフォトジェニックは重要な要素です。
へリドノやスーザン・ビクターはやはり美しい。





ちなみに日本の観客を信頼して柵などは置いてません。撮影に夢中になってぶつかったりしないように。
個人的にはズル・モハマドやアルベルト・ヨナサンの作品は本当にフォトジェニックだと思います。







5;現代を生きる日本人として東南アジアの歴史とどう向き合うか

東南アジアにおいて日本という国は「戦争」というキーワードを忘れることはできません。ちなみに私や私の家族が「日本人だから」という理由で直接的な差別を所属コミュニティで受けたことはありません(これはとても幸運だと思っています)私個人は1980年代以降は戦争の歴史を現在、未来を「認識として分けて考えることができる」人が増えてきた気がします。直接的な表現よりより詩的であったりユーモラスであったり。(もちろんそうでない人もいますけど)
日本軍の占領、そしてベトナム戦争を扱った作品も数多くあります。私が今回、心揺さぶられまくったのはバン・ニャット・リンの「誰もいない椅子」。



この髪を切るおじいさん二人ってのは北ベトナムと南ベトナムの元兵士なんですって。時代が時代だったら殺しあってたわけですよ。
そして髪を切るってことは武器を持ってるってことですよ。もしかしたら今、やろうと思えば殺せるかもしれない、でもやらない。今の時代を生きてるあんたは俺たちのこの行動をどう思うかと問いかけられてる気がします。ついちょっと前にホーチミンの統一会堂でベトナム戦争の歴史の映画を見た私にはこのおじいさんたちの思い、強く強く受け止めてしまいました。



6;まとめ





今回のこの大規模展覧会、正直シンガポールビエンナレーレクラスです。2つ展覧会を同時に観るのはちょっと大変かもしれませんがでも2つ鑑賞した後には「扉を見つけた」感を確実に感じることができると思います。

できたら何度も足を運んでほしい。
見終わった後にアジアの料理を食べながら想いを馳せてほしい。
そして東南アジアに是非遊びに来てほしい。


扉を開けてみてください。(びっくりすることも多いですけど)楽しいですよ!


今回巨大な作品群そして相手は東南アジアってことで色々間に合わなかったんでしょうね。音声ガイドも少なかったし図録は8月末にできるとのこと。
図録、すごく楽しみにしています。マジで楽しみにしてますよ!!!


注意;森美術館は無休ですが国立新美術館は火曜日休館です
会期;10月23日(月)まで

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2017-07-02

MIZUMA GARALLY「The Age of Disappearance」を見てきました。


MIZUMA GARALLYにて

「The Age of Disappearance」

を見てきました。

青山さんの作品は六本木クロッシング、アートフエア東京などで
いつも興味深く拝見していましたが実際にお会いするのは初めて。
キュンチョメ曰くこのブログをかなり前をかなり前から
お読み頂いているとのこと。
やっとご挨拶できて本当に光栄です。

今回は池田謙さんとの二人展。
「The Age of Disappearance(失踪の時代)」という
非常に考えさせられるタイトル。



青山さんの刺繍という技法には
裁縫好きだった自分はかなり刺激を受けます。
縫い目に込められた思いとかそういうのを
深く感じてしまうタイプです。




地図のシリーズでは
もう取り返せない時の流れを感じて
なんだか胸が締めつけられました。




そしてこれはなんだろう。。
と思いながら眺めていると池田謙さんが
「蛍光塗料を糸につけて反映させた楽器」なんだと
教えて下さいました。

1つの言葉が持つ指南力って本当に不思議。
ここから広がる世界に脳内で音がつきました。



青山さんとのコラボ作品も。
写真や言葉を読み込めば読み込むほど深みを感じます。



1分ごとにライティングが変わる世界は
まるで世界には表と裏があることを
見せつけられているかのようで
子供を育ててる親として
未来について改めて考えさせられました。


息子は現代音楽家である池田さんに
今、自分が凝ってるガレージバンドについて
色々お話させてもらって大満足。

現在は耳コピが主流なのですが
「次は自分の曲だよ!」課題を頂きプチ動揺。
さあどんな曲ができますかね。。。






圧巻だったのはパフォーマンス。
異空間に引きずり込まれるっていうのは
まさにこういうことなんだろうなーって
空想をしながら鑑賞。

そして何がありがたいって
今回のこのパフォーマンスが30分だったということです。

私の理解が足りないからかもしれませんが
現代音楽、映像の作品をライブで拝見する際は
30分以上は辛いです。
理由は簡単。「次、何が起こるのかが気になってしまうから」。

30分という時間は異空間に引きずり込まれ、そして
「ちゃんと帰れる」体験になりました。
よかったよかった。


ちなみに青山さんは横浜トリエンナーレにも参加とのこと。
秋の一時帰国も忙しくなりそうです。


8月6日まで。
詳細は公式サイトをご確認下さい。

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