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2016-02-29

John Changがアメリカ大統領選で話題になってるようです

今年はアメリカ大統領選の年。
今までも興味はあったけど今年の興味深さは半端ないです。
理由は簡単。

「今暮らしてる国で選挙権がないから
 選挙に対する外様感が半端ないから純粋に面白い」



当然といえば当然ですが
現在私が暮らしてるシンガポールで
私は選挙権はありません。
なのでシンガポールの総選挙は
すごく不思議な感じで眺めていました。
このどうしようもない外様感は
快感でありました。

そしてこの外様感を決定的にしたのが
2014年12月の日本の選挙。
私は引越の関係で
日本の選挙権も失効していました。
(現在は手続きしたので回復)
なので最近の私と選挙というのは
本当に独特な距離感なのです。
これは楽しまなきゃ損!と思いまして
いろいろ読ませて頂いています。


今回のアメリカ大統領選で
一番参考にさせてもらってるコラムニストは
Twitter、FBでも仲良くさせてもらっている
Yukari Watanabeさん。
彼女の文章はとてもわかりやすくて
自分がシンガポールでの選挙の集会に遭遇した時のような
手に届く臨場感があるので
すごく面白いです。

オススメなのがこちらのシリーズコラム。

アメリカ大統領選、やじうま観戦記!


コラムを楽しんでいたら
先日こんなニュースが飛び込んできました。

US campaign video draws flak for not crediting Singaporean photographer

そうですねえ
「アメリカ大統領選のビデオがシンガポールの写真家のクレジットを記載していない(盗作)と非難されている」
という感じでしょうか。
この写真家というのが私の大好きな「 John Clang」だったのでびっくり!!!



Sanders陣営のビデオがジョン・チャングが以前作ったビデオの手法を
盗作してるのではという指摘があったようです。
上記の記事の映像を見比べると確かに似ている。。

Sandersのビデオ


John Clangの作品


Sandersのビデオは今年のキャンペーンの一環。
John Clangが2009年に制作した国連気候変動会議のビデオ。
確かに似ています。


Sanders候補というのは現在74歳。見た目的にはおじいちゃん。
なので若い層の指示なんていないでしょうと勝手に思い込んでいたのですが
Yukari Watamabeさんのcakesのコラム
「裏切る友か、誘惑する謎の人か。ヒラリーとサンダースの選び方」
によると

-----------------------------------------
サンダースの最大の魅力は、リベラルな有権者が憤りを希望のエネルギーに変えてくれる唯一のリーダーだからだ。
そういう意味では、サンダースは2008年のオバマ候補に匹敵する。
ゆえに、支持者には若い層が多い。
-----------------------------------------

そうなのか!
じゃあJohn Clangの作品を見たことある人がいたのかも。。。
この件、それほどアメリカでは
大々的に報道はされていないようです。
個人的にはこれを機会に
John Clangがアメリカで注目されるといいなあ
と思います。

彼のインスタレーションは本当に心を揺さぶります。
なので心に残りすぎてしまったのではと思います。
「Being Together」で私は彼の作品を初めてみたのですが
涙が止まりませんでした。。

National Museum of Singapore, Exhibition Gallery 1「Being Together: Family & Portraits – Photographing with John Clang」を観てきました。

ちなみにこちらがメイキング映像。
Being Together

写真って写真だけじゃないんだなって
改めて感じたんですよ。
この展覧会に行った後で。
写真がそこにある経緯や歴史も含めて
「写真という作品」が今、そこにあると。

アメリカ大統領選って1つの国のリーダーを決めるという
単純な話ではないと個人的には思います。
そしてYukari Watanabeさんのコラムを読んでいると
各陣営、各個人、そして各コミニティのそれぞれの思いが
交錯して選挙は進んでいくのだなと
改めて思います。

こちらのコラム、超オススメです。
無料期間もあるのでぜひチェックしてください。
アメリカ大統領選、やじうま観戦記!
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theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

2016-02-25

Japan Creative Centre「OYAKO: PRESENT TO THE FUTURE ~A Parent-and-Child Photography Exhibition by Bruce Osborn~」を観てきました。


Japan Creative Centreにて

「OYAKO: PRESENT TO THE FUTURE ~A Parent-and-Child Photography Exhibition by Bruce Osborn~」

を観てきました。


偶然からのお誘いには意味がある。
なんとなくそう感じているので
今回雨のなか出かけてみました。


テーマは「OYAKO」。写真家ブルース・オズボーンの個展です。
解説にこんな言葉が。



「今年で東日本大震災から6年目を迎えるにあたり、改めて家族の大切さ、親子の絆を写真で伝えます。」


そうかもうすぐ6年目か。。
このブログは9年目に突入なので
当然震災時も更新しています。
「休館日」をとにかくまとめて
書きまくっていたら
ものすごいアクセス数で驚きました。
(当時、旦那は交通機関麻痺ゆえ家に帰れず。
私は子供と余震にびびりながら2時間歩いて家に帰りました)

あの時、ふたりで歩いたことを
息子は親との思い出として
覚えていてくれるかなと
時々思い出したりします。

人の「親子写真」に対してとくに意味を感じていなかったのですが
子供が出来、そして父親を亡くしてからは
私のなかで「親子写真」というのは
大きな意味を持つようになりました。

親子という関係ってすごく不思議。
強固でありながら
どうしようもなくうっとうしくて
「ああこの関係はいつか終わりが来る」
って突きつけられることが避けられない関係。

人によるとは思いますが
失って初めてわかることは
たくさんありますね。

父を亡くしてから
親子という関係が
とても深く、愛しく、そして
「はかない」ものであったことを
日々思い出しています。



やっぱりぐっときたのはシーナさん。
撮影した時はまだお元気だった頃のようです。
お嬢さんはこの写真があることに
とても救われたのではないかと思います。

本当に、親との写真は撮っておくべき。
子供に自分を撮ってもらうべきということ。
その時感じた「ああうぜえ」が
後でどれだけ宝物になるか
今改めて感じています。




とくにこのシンガポールという場所は
親子という関係を問い直す場所として
いろいろな意味を持っていると思うのです。

自分の意思で自分の親と離れて暮らす人
自分のルーツから飛び立った人
仕事のためにきてる人

それぞれの立場で今、このシンガポールにいます。

シンガポールという場で親子について考え直す
いうテーマには
John Clangの「Being Together」のような
ダイレクトアプローチもありますが


National Museum of Singapore, Exhibition Gallery 1「Being Together: Family & Portraits – Photographing with John Clang」を観てきました。


このようにポートレイト一本というのも
違ったメッセージを感じますね。

シンガポールに住んでる人に
ぜひ見てほしい展覧会です。





そしてこのシリーズには
被災地での撮影も行われています。

こちらはまた違った意味でとても見応えがありました。

実父が会津若松の出身ということもあり
私のなかで東日本大震災というのは
特別な意味合いがあります。

でも

私はその時東京に住んでいたので
「すべてがわかっているわけではない」と
思いを表現することはあまりありませんでした。

そしてシンガポールに転居しました。

そして私は
新たな気づきに遭遇します。
父が亡くなった時
私はシンガポール人やオーストラリア人の友人に
「父親の埋葬のために福島に行く」と言いました。
すると皆

「安全性はどうなのか」
「子供も連れていくなんて大丈夫なのか」

と多くのコメントをもらうことになったのです。

この時私は気づきます。
伝わっていない状態は全然終わっていないんだと。


被災した家屋の前での親子写真の笑顔の奥はなんだろう
彼らはどんな気持ちだったのだろうと
最初考えていたのですが
友人の言葉を思い出し

「あらゆる出来事は見える部分と見えない部分がある」

ことに気づかされました。


相手の知らない部分を知らないことに
先に恥じる必要なんかないのだ
すべてを知っている人なんて誰もいない

笑顔の奥の気持ちを私が勝手に紡ぐことなんて必要ない。
私はこの写真を見て父を思い出したという
話したいことを伝える。
私がしたいことをすればいいのだと。

写真だから残せる
「そこにあるエネルギー」。
まずは「場の共有」。今、共有できていることを
心から喜ぼうと。



もうすぐ3月11日がまたやってきます。
5年経ちました。5年前だから知らないこともたくさんありました。
そして
5年前だからもうしょうがないと
割り切れることが増えてきたことも事実です。


5年後、また前を向けるように。
たくさんのエネルギーが詰まっています。
ぜひ足をお運びください。


3月12日まで。
詳細はこちらをご確認ください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2016-02-23

Fost Gallery「Donna Ong 「My Forest Has No Name」」を見てきました。


Fost Galleryにて

Donna Ong 「My Forest Has No Name」

を見てきました。


シンガポール美術館にてよく作品を展示されていた
Donna Ongさん。
今回ギャラリーから
Invitationを送っていただいたので
オープニングパーティーに呼んで頂きました。
(なのにずっとブログ書けなかった!不覚!)



彼女の作品にはよく「森」が使われます。
シンガポールのあらゆる場所には「緑」はありますが
「森」は実は一部の場所にしか存在しません。
なぜならシンガポールの緑は緑化計画に基づいたもので
人口的に作られたものだからです。




Donnaさんの作品に登場するのは「森」です。
人の手が入っていない、そしてシンガポールではすでに消滅した「森」。
消滅の定義は様々です。
開拓者が乗り込んできた故消滅してしまった森
災害により消滅してしまった森
政府の方針により開発によって消滅してしまった森

森を消す要因は様々。

その様々な要因って
自分に降りかかる困難のような気もしてきました。




様々な困難により消されてしまった自分の中の「森」。
その森の再現により
もう二度と手に入らない自分の中の大切な何かを
大事に再現したようなこの作品。
箱の中の再現だから触ることも触れることもできません。
大切なモノと向き合う時の気持ちと
その大事な物を失ってしまった虚構感が
交錯したようなとても不思議な時間の流れを感じます。




そして奥にあった不思議な空間。
最初どうしていいのかわからなくて
ずっとみていたんですね。
そうしたらスタッフの方に「触っていいのよ」と言われたら
いろいろなものが出てくる出てくる。。。。!!!!


息子が楽しくなりすぎて
公園モードになってしまいそうになったので
あわてて止めました。




Donnaさんともお話することができました。
もちろん聞きたいのは奥の部屋。
「あそこにあるものは全部リアルですか?」
という質問に
「骨はリアルじゃないわ」と優しく応えて下さったDonnaさん。

「え、他はリアル。。。?」と次の質問ができなかった息子は
もう子供じゃないな、少年なんだなと
母は嬉しくなりました。
(実はいろいろなものが埋まっていましてね。。あんなものやこんなものや)




2月28日まで。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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