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2014-09-27

小山登美夫ギャラリー シンガポール「桑久保 徹 展「忘れることができない、素晴らしい一日」」を観てきました。


作家の桑久保 徹さん、
ギャラリーオーナーの小山登美夫さんと御一緒させて頂きました。
息子は描かれた赤ちゃんの顔真似してます(何故!?)。


小山登美夫ギャラリー シンガポールにて

「桑久保 徹 展「忘れることができない、素晴らしい一日」」

を観てきました。



まず、WEBで拝見した時に
猛烈に「風」を感じました。
この風を実際に体感したくて
OPにお邪魔させて頂きました。




実際に拝見させて頂くと
とてもさわやかな空間になっていました。
そして同時にとても繊細な儚さも感じました。
心地よさってのは一瞬で消えてしまうのよねと
改めてつきつけられるような。

お話を伺うと
作家の桑久保さんは
「思い描くいわゆる職業画家を演じるパフォーマンス」を行うことで
印象派を思わせるような油絵具を厚く重ねたペインティングを
制作していたそうです。
作家の桑久保さんは実際にお話をさせて頂くと
とても控えめで御優しい方でした。


「思い描くいわゆる職業画家を演じるパフォーマンス」
今の私にはすごく解ります。
こちらに引っ越して自分で色々な交渉を行う際
私は英語を使います。
英語を使う時にはまだ「使う」と意識して話すので
自分の中で別の人格が話しているような感覚を感じます。
その人格だと日本語を話してる自分では
絶対に言わないような言い回しが出てきます。
でもそれは日本語ではない別の自分だからしょうがないよね
って切り離してる自分がいます。
自分の中で別の自分を演じることによって生まれる表現。
この表現は演じる自分と素の自分では明らかに違っているけど
でも自分であることには変わらない。
儚い違いってそもそも何なのだろう。
もっと突き詰めると根底の自分ってなんなのだろうと
感じることがとても多いです。

桑久保さんの作品の中で世界に浸っていると
表現を通じて根本的な部分に語りかけてくるような
演劇体験的な感覚を深く感じました。




特にこちらのギャラリーは天井が高いので
作品の息づかいの自由感が上がる感じがします。
とても深い体験をする事が出来ました。
ありがとうございました。



小山登美夫ギャラリー シンガポールがある
GILLMAN BARRACKS
中心地からは少し離れますが
とても見応えのあるギャラリーエリアです。
ご旅行の際はぜひ足を御運び下さい。



11月9日(日)迄。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2014-09-18

森美術館にて「リー・ミンウェイとその関係展」が9月20日から開催されます。

スクリーンショット 2014-09-18 0.05.27


森美術館にて

「リー・ミンウェイとその関係展」

9月20日から開催されます。


シンガポールへの引越日程は悲しい程に二転三転したのですが
8月末に引越が決まった時一番に思ったのが

「リー・ミンウェイとその関係展」いつ見に行くの!

でした。


私はこの展覧会は必見だと思います。
なぜまた見てもいないのに
そんな事が言えるかというと
かつて彼の個展を拝見した時に
本当に強い衝撃を受けたからです。


2012-09-22
資生堂ギャラリー「リー・ミンウェイ展「澄・微」」を観てきました。



彼の作品のテーマであると思われる「コミュニケーション」は
誰もが体験することであるんだけど
誰1つ同じモノが無いものでもあります。



そして所属するコミュニティの変化により
自分のまわりの「コミュニケーション」も
どんどん変化していきます。


そして人は不安になります。
「何か大事なものを忘れていないか?」

リー・ミンウェイの展覧会では
数々のコミュニケーションが美しい形で「アート」として
そこに表現されています。
その表現に触れると私達も自分の内なるコミュニケーションを思い出し
「ああ私もちゃんと覚えていた」と安心することが出来るのです。


そして
沢山のコミュニケーションに触れることにより
多様性や多面性は「単なる違いでしかない」ことに
気づくことが出来るのです。




その気づきは私達の中に大きな安心感をもたらすでしょう。
その安心感こそ今の私達が一番必要としているものです。




この展覧会、ぜひひとりで行って頂きたい。
そして自分の中の自分と対話して頂きたい。
デートで行ったら絶対に一緒に見ないで
個別に見てその後東京シティビューで
自分達のコミュニケーションについて話してほしい。


大丈夫です。
悪い方向にはいきません。
彼の展示には優しさと清らかさが溢れています。
美しい思い出が美しい形でしか思い出せない様に。


あと絶対にハンカチ、いやタオルを
忘れないで下さいね。
押さえきれない想いが溢れて
涙が止まらなくなると思われるからです。



9月20日から。
詳細は公式ホームページをご参照下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2014-09-16

アーツ千代田3331にて「DOMMUNE University of the Arts -Tokyo Arts Circuration- 」が開催されます。

DOMMUNE_3331.png

アーツ千代田3331にて

「DOMMUNE University of the Arts -Tokyo Arts Circuration- 」

が開催されます。


DOMMUNEは日本にいた時から時々観ていました。
DOMMUNEは開局以来、トータル視聴者数 4,500 万人を超える
トーク&DJ ライブを全世界に発信し続ける
ネット配信放送局です。
時々Twitterで「凄いのやってるから観て!」とtweetがまわってきて
自分もその流れに引き込まれた!という経験何度もあります。
その時によって色々な思いがありますが
自分にはまってしまった時のあのどーん!というショックは
他ではなかなか体験出来ないものがありました。


そんなDOMMUNEがアーツ千代田でイベントをやるそうです。
これはかっこいい。すごくかっこいい。びっくりしました。
まず場所がいい。アーツ千代田の「いけいけどんどん感」は
DOMMUNEのような無鉄砲な躍動感とすごくあうと思います。
実際の会場、楽しいだろうなー。


そして現在日本にいない私は
「でも行けないし。。」と肩を落として10秒後に
はっと気がつきました。


「配 信 あ る じ ゃ ん」


そうなんです。DOMMUNEは配信番組だから
世界中どこでも観れます。
さすがだ。超嬉しい。


そしてこのようなイベントに
行ってみたかったけど行けないっ。。というそこの貴方。
ぜひ観てほしいんですね。
まずラインナップが凄すぎる。
かなり刺激的な組み合わせが多いです。
これを「配信で観れる」って凄いチャンスだと思うのです!
頂いた資料を拝見すると組み合わせすご過ぎ。。。

----------------------------
中村政人 x 宇川直宏
鴻池朋子 x 福住 廉
蜷川実花 x 猪子寿之
岡﨑乾二郎 x 薮前知子
原口典之 x 中村政人
毛利悠子 x 五所純子
榎 忠 x 五所純子
小谷元彦 x 荒木夏実
会田 誠 x 毛利嘉孝
椿 昇 x 茂木健一郎
松井 茂 x 粟田大輔
堀 浩哉 x 千葉成夫
杉本博司 x 都築響一
森山大道 x 長澤章生
出演決定:ヤノベケンジ、横尾忠則、飴屋法水、田名網敬一、Chim↑Pom
----------------------------
配信だったら家でも
現在なら外でも観れる訳ですから
ぜひ家族で観てほしい。
っていうかティーンのお子さんがいる人は
ぜひお子さんに薦めてほしいです。

かつて私達の世代は
ラジオで異世代文化における「衝撃の出会い」をしたものでした。
何故ラジオなのかというとまだテレビは部屋に1台なかったから(^^;)。
次の世代がテレビになってそういう出会いに映像がついたわけですが
そして現代の世代は出会いの場がテレビからスマートフォンになって
「自分で観たいものを選択」するようになってしまっていると思うのです。
つまり


「衝撃の異世代文化との出会い」


が殆ど、ない。



だからこそこういう画期的な配信番組で
衝撃的な「異世代の出会い」を体験してほしいんです。
人生楽しくなりますよ。
自分の手が届く範囲の衝撃で満足していたら
何も始まらないしね。



私も子供と一緒に配信を楽しみたいと思います。



イベント開催紹介は下記の通りです。
最新情報は公式ホームページをご参照下さい。
----------------------------------------------------------
◆会  場:3331 Arts Chiyoda 1F メインギャラリー(564.3 ㎡)
◆開催期間:2014 年9 月20 日(土) ~ 11 月3 日(月・祝)
◆開場時間:【展示】 12:00-19:00(番組配信日は23:30 まで)
      【番組配信】19:00-23:30(期間中不定期開催)
◆入 場 料 :【展示のみ】800 円 【 番組観覧】1,800 円(展示入場料含)

theme : アート
genre : 学問・文化・芸術

2014-09-13

Ikkan Art Gallery「Naoko Tosa 「Space Flower」」を観てきました。


Ikkan Art Galleryにて

「Naoko Tosa 「Space Flower」」

を観てきました。


仲良くさせて頂いてる金理有さんが
シンガポールで個展を開催する時に
お世話になったのがこのIkkan Art Gallery。
シンガポールに引っ越すのなら
ぜひ行ってみて!と場所を詳しく教えて頂いたので
金さんの個展のパンフレットを持って
行ってみることにしました。


海外のギャラリーは基本的に遠い。歩く。
サッカーで鍛えた息子さんだから一緒に来てくれると
感謝しながら出かけました。


高速道路の下で多くのコンテナが設置されている
倉庫街にIkkan Art galleryはありました。
NRTからは遠かったです。(次回はバスにします)




今回の展示は「Naoko Tosa 「Space Flower」」。
事前情報もなく入っていったのですが・・・



正直心の奥底から驚かされました。
なんですかこの映像は。
ここまで美しさのみを猛烈なエネルギーに変換して
鑑賞者を作品の世界に引き込むなんて
そんなに簡単に出来ることではありません。
衝撃と「引き込まれるぞ」感が
どんどん自分の中に渦巻くのですが
どこかでこの体験したことあるぞ。。

と思ったら

パンフレットの中に「琳派」との記述が。


なるほど!
だから母子でここまで見入ってしまうのか!


私は琳派が好きです。
息子は琳派が大好きです。
随分前から大好きです。


2011-03-24
出光美術館「酒井抱一生誕250年 琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派― 琳派芸術 第2部 転生する美の世界」を観てきました。


「狩野派は楽しい気分で絵を描いてないから嫌い」
今読んでも名言です。
今回このTOSAさんの作品をここまで見入ってるのは
大好きな「琳派」の香りがしたからなんでしょうね。


私もここまで引き込まれるとは
予想していませんでした。
最近のメディアアートってほんまに暖かい。
生きてる感をすごく感じます。

塗り重ねられや岩絵の具や
数百年の歴史を乗り越えたお寺の息吹や
この作品の前で圧倒された様々な人のぬくもりは
デジタルでは味わえないと思っていましたが
そんな事はないんですね。
エネルギー、がんがん伝わってきました!



親子で見入っていたら
スタッフの人がおもしろがって声をかけてくれました。
そこで金さんのパンフレットを見せながら
「私の友達がここで個展をやっていて。。」と話したら
オーナーのIkkanさんを呼んで下さいました。


そこで金さんの話をしたりして
色々なことが繋がって
沢山お話させて頂くことが出来ました。
シンガポールのアートシーン、
1ヶ月後も3ヶ月後も来年も
こりゃ楽しみだ!という気分になれました。
(渡星間もなくてばったばたなんですよ。。)
本当にアートは人を元気にします。
すごいです。有り難いです。



11月1日迄の開催です、
この時期にシンガポールにいらっしゃる方は
ぜひ足を御運び下さい。


開催時間帯等は
公式ホームページをご参照下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2014-09-05

Mizuma Gallery Singapore「BEYOND STUFF」を観てきました。


Mizuma Gallery Singaporeにて

「BEYOND STUFF」

を観てきました。


今回の引越に際して何度か行き来をしていました。
その間に既にこの展覧会のことは伺っていたので
期待値満々でありました。

しかし!

引っ越してすぐは片付がねえ。。
なのでなかなかタイミングが見つけられなかったのですが
どうしても我慢出来なくなり
片付を放り出して息子と見に行きました。


今回の展覧会は10点が5名のアーティストから出典されている
グループ展です。

特にアイ・ウェイウェイは以前森美術館でも展示を拝見していて
怒りとユーモアと様式美のバランスの美しさに圧倒されてしまったので
すごく楽しみでした。
(5年前ですか!びっくり!!)


2009-08-07
森美術館「アイ・ウェイウェイ展?何に因って?」を観てきました。



さて実際に足を踏み入れてみると
まずアイ・ウェイウェイの長期的プロジェクトの
写真作品に圧倒されます。
息子は思わず真似しそうになって
慌てて止めてました←さすが駐在、分かっておられる。
そして沢山の風景を「ここはどこだろう?」と
色々なヒントから必死に探していました。


そして私は
過去の彼はこのプロジェクトを続けている時に
今の彼の状況をどのように想像していたのか
今の彼はこのプロジェクトが並べられた場を観て
(実際には観れないわけですが)
過去をどのように振り返ったのか
色々想像してしまいました。


私も数年前こんな生活してるとは予想してなかったんで(^^;)


それにしてもアイ・ウェイウェイって
怒りだけでなく
可愛らしさというかユーモアのエッセンスが
絶妙なんですよね。
建築の要素もあるからバランス感覚に優れているんでしょうね。
だからついちょっと笑いながら身を乗り出して
みてしまう。
この「思わず身を乗りだす」が
すごく重要なのかなと
改めて思いました。



「今の中国は色々残しておきたい事実が沢山あるんだけど
でも記録やニュースとしては政府の弾圧もあって残せない。
でもアートだったら残せる。だから表現するんだよ」



ギャラリーの方から上記のようなお話を伺った際
今、自分がこの前にいる意味を改めて考えさせられました。
にやけるのがきっかけでもいい。
沢山の人が作品の前で気づき
新聞やニュースで統制されたものではなく
アートで表現された現実に「気づく」事が出来れば
世界が変えられるっというエネルギーを
空間からバシバシ感じました。




アイ・ウェイウェイは何度か鑑賞している息子さん。
「何が楽しかった?」と聞くと
彼の答えは「ひまわり!」
理由を聞くと

「怒ってる気持ちが一番静かに優しく伝わってきたから」


大きな作品も沢山あったのに意外でした。
彼にはアイ・ウェイウェイとひまわりに関しては
森美の展示のことぐらいしか知識がありません。
そしてアイ・ウェイウェイが現在東京はおろか
中国の本当に限られた地域でしか
活動出来ない現状であるという話も
断片的にしかしていません。

8歳の息子は
なぜ芸術家が政府の命令で移動が出来なくなるのか
個人を傷つけていない表現がなぜ怒られるのか
明確に分かっていないようでした。

ただ
彼はすごく怒っていて
怒ってることを止めていない
彼が怒り続ける事には理由がある(らしい)

こんな想いをとてもシンプルに分かった様でした。



この種が中国の人々を表しているのか
白く塗られた種が言論弾圧を表しているのか
もっと深く考えなくてはいけないのかもしれませんが
そういう事を細かく話していない8歳の子供にも
ダイレクトに想いが伝わるんだなと
驚かされました。








そのほかのアーティストさんの作品も
とても見応えがあります。
シンガポールにお越しの際は
ぜひ足を御運び下さい。


10月5日迄。
原則月曜日休郎です。

2014-09-04

シンガポールからこんにちは

ドタバタしておりましたが
シンガポールでなんとか生きております。
旅行でなくて引越となると
沢山やることがあってびっくりします。
1つ1つ対応していきたいと思います。
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