2013-08-01
「夏休み特別企画「あの方のあの時自由研究、そしてこれからの自由研究」第十四回 首都大学東京システムデザイン学部准教授 渡邉英徳先生編

大好評を頂いております
「夏休み特別企画「あの方のあの時自由研究、そしてこれからの自由研究」
記念すべき第十四回は首都大学東京システムデザイン学部准教授の渡邉英徳先生です。
渡辺先生とは文化庁メディア芸術祭で初めてお話させて頂きました。
そして現在も活動が続いている
「ナガサキ・アーカイブ」「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」
は深い感銘を受けました。
具体的にはどんな活動?と感じた方は
渡邊先生からご紹介を頂いたこちらの記事を
紹介させて頂きます。
HuffPost Japan
アルスエレクトロニカ栄誉賞の渡邉英徳さんに聞く―記録ではなく、記憶に残る「東日本大震災アーカイブ」
(Chika Igayaさんの記事です)
位置情報、言語情報の記録が
純粋に美しく視覚化されてることにより
私たち自身が自分で考える力を呼び起こしてくれる「アーカイブ」は
とても新しい体験でした。
容易に誰でも観ることが出来て
観る度に気づきがあり、思考が展開する
とても素晴らしい活動だと思います。
そして研究室の発表にも何度か行かせて頂いています。
学生さん達、いつも私たち親子に優しくして頂き
本当にありがとうございます!
この企画はいたってシンプルです。
皆さんに2つの質問をさせて頂いています。
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1:ご自身が小学生の時思い出に残っている自由研究は何ですか。
2: 今小学生の自分が目の前に現れて「自由研究のテーマを一緒に考えて」といわれたらどんなアイデアを伝えますか。
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現在活躍されてるクリエイターさんがどのような自由研究をしていたか、
そして今ならどんな自由研究をするのか。
興味深いお話が沢山聞けそうです。
では渡邉先生さんよろしくお願いします(^^)。
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1:ご自身が小学生の時思い出に残っている自由研究は何ですか。
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プランクトンの観察です。
家の近くの溝に溜まった水をすくってきて、
顕微鏡で眺めながらスケッチしていました。
その後、図鑑と照らし合わせて種を同定するという流れです。
私はゾウリムシ等メジャーなプランクトンでは満足せず、
図鑑の隅に載っているような(子ども的に)
マイナーな種を探すことに没頭していました。
憧れのヒルガタワムシを見つけたときは興奮したものです。
しかし、独特のウニョウニョした動きをスケッチに落としこむことができず
悔しい思いをしたことを覚えています。
懸命にミドリムシを探しましたが、結局見つけられずじまいでした。
現在は「ヒロシマ・アーカイブ」など、
Google Earthを使って「地球大」のデジタルアーカイブを制作しています。
当時の興味の対象であるミクロの世界からみると、
ずいぶんスケールの外れた仕事をしているなとも思います。
しかし、当時の私が接眼レンズの向こうにみていたのは
「自分たちの世界の隣にある、もうひとつの世界」です。
これは、今では仮想空間として解釈されそうな言い回しです。
しかし、ミクロの世界は現実を代替する空間(Virtual Reality)ではなく、
まさに現実そのものです。
デジタル地球儀の仮想空間に、遠い昔の「現実」をマッピングする今の私は、
子どものころと同じ動機に突き動かされているのかも知れません。
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2: 今小学生の自分が目の前に現れて「自由研究のテーマを一緒に考えて」といわれたらどんなアイデアを伝えますか。
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「地球の裏側に住んでいる、同じ年齢の人と連絡を取り、
どんな暮らしを送っているのか調べる」
というアイデアを伝えます。
SNSが普及した現在では不可能な内容ではありません。
Web、特にGoogle Earthなどのデジタル地球儀の普及によって
地球を文字通り「小さい」イメージで捉えることができるようになっています。
このテーマは、地図帳の向こう側にイメージしていた地「球」が
眼前にある時代の子どもたちに似つかわしいものだと思います。
この自由研究に携わる子どもたちが、
国境を越え、世界のなかのひとりとして
自分の実存を認識することに繋がっていくのではないか、と考えます。
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渡邊先生ありがとうございました。
皆様自由研究が「今の活動に続いている」のだなあと
改めて感じることが出来ました。
「子供の今」を改めて見つめたいと思います。
渡邊先生の今後の活動なのですが
とても幅広く活躍されるとのこと。
インドネシア大津波と越谷のデジタルアーカイブズの構築も始まってるそうです。
そしてナガサキ,ヒロシマアーカイブに関しては
8月ということで色々な動きがある様です。ぜひ
ナガサキ,ヒロシマ,東日本大震災,沖縄アーカイブズ・シリーズ (Nagasaki - Hiroshima Archive)
のFBをチェックして頂きたいと思います。
こちらでは平和シンポジウムの内容等
沢山の情報がいつでもシェア出来ます。
8月はぜひこちらの情報をみんなでシェアして
過去の核、現在の核について
それぞれの想いを自分の中に見つけて頂きたいと思います。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術