
町田市立国際版画美術館にて
「空想の建築―ピラネージから野又穫へ―」を観てきました。
コイズミアヤさんの作品がすごく好きなんです私。
2011-07-27
ギャラリー椿「コイズミ アヤ 組み立て/Overflow(コップの水があふれる様について)」を観てきました。そんなコイズミさんが参加されるグループ展がありますよと
ご本人から教えてもらいWEBを確認すると
すごく楽しそう!小学校の授業が本格化する前に
ぜひ行ってみようと思い出かけました。
町田はものすごく久しぶりに訪れました。
息子は当然初めて。
駅からかなり歩くので「なんか旅みたいだねー」と
親子で楽しみながら歩きました。
(予想以上に歩きましたが。。)
町田市立国際版画美術館はとても静かな場所にありました。
近くの公園もとても楽しそう。
下校後すぐ出かけたのでお腹が減りました。

隣接のカフェでおやつタイム。
すごく美味しかったです。
そして展示へ。
震えました。素晴らしかったです。
今回の展示構成はこんな感じ。
1:空想の古代 Part1 エジプトへの憧憬
2:脳内に構築せよ、空想の伽藍を
3:空想の建築―その系譜―紙上の建築家たち
1.ルネサンスからバロック、そして近代へ
2.物語を紡ぎだす幻想の建築
3.幻影の建築劇場
4.近代都市の幻想―魔都出現
4:空想の古代 Part2 ピラネージの見た夢
5:逍遙せよ、空想建築の森を
知ってる作家さんがいるいないとか関係ないです。
1つ1つの作品の世界観の奥深さが半端ないです。
凄い。吸い込まれます。
前半にコイズミさんの作品展示があったんだけど
本当に素晴らしかったです。
とても空想感があって、
でも空想してるっていう寂しさを包み込んでくれる優しさに満ちあふれていて。
気持ちがとても浮遊する感じがします。
息子は
「こいずみさんの作品は
バラバラになっちゃった物語をやさしくまとめた
たてものを作品にしたんだよ」
と語ってました。
ピラネージももちろん凄いんだけど
親子鑑賞には野又 穫さんの作品群は最高に面白かったです。
子供の空想の物語を可視化してくれるようなこの美しさは
私たちを空想の旅に連れていってくれます。
ちなみにドローイング展も同時開催されています。
こちらもとても楽しいです。
私的には
4.近代都市の幻想―魔都出現
のハワード・N・クックが最高でした。
今ではすっかり欧州派、特にドイツ派の私ですが
以前はNew Yorkが大好きだったんです。
何度も訪れました。
ハワード・N・クック的な作品はNew Yorkで沢山見かけた記憶があります。
なんだかとても懐かしくなりました。

息子は1つ1つの作品を味わいながら
「このたてものではこんな遊びをするんだよ」
「このたてものではこんな生き物がいるんだよ」
と小声で色々話してくれました。
その時間帯は鑑賞してる方が少なかったので
少しくらい話しても大丈夫だったかな。
もし心配という方は「美術館で語りあおう―トークフリーデー」
というのが会期中の水・土曜日(無料日(4月13日)と祝日(5月4日)は除きます)
に設定されている様なので
その日に行ってみるといいかもしれません。
そしてその流れで
「こういう建物に入ってみたい?」
と聞いてみると
「僕はいいよ。。ここの絵にあるたてものは
入ったら出口が無くなっちゃいそう」
全体に感じる
「ここではない何処かへ」の思想。
現状における猛烈な失望感。 そして
「この建物に入れたとしても何も変わらない。
おそらく失望に変わる」
と悟るような浮遊感。
展覧会全体に漂う独特の空気を
分かりやすく話してくれた息子さんありがとう。
展覧会全体が迷路に迷いこんだような空間でした。

展覧会的にもすごく見応えがあるし
横の公園もすごく楽しそうだし
家族で訪れるのもすごく楽しいと思います。
ただ駅から遠いです。
結構歩きます。
そこはぜひ覚悟してお越し下さい。
6月16日(日)迄。
月曜日休館日です。
※4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館です。
※4月30日(火)、5月7日(火)は休館です。
theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術