2013-01-20
森美術館「会田誠展「天才でごめんなさい」パブリックプログラム「おやこでアート」」に参加してきました。

森美術館「会田誠展「天才でごめんなさい」にて
パブリックプログラム「おやこでアート」」
に参加してきました。
時々行けなかった時もあったけど
基本ずっと参加し続けてきた「おやこでアート」。
今回はなんと我が家は最終回でございます。
さて。今回はトークに使われた作品は下記の通りでした。
この「おやこでアート」は基本的にこども中心なので
こどもが話しやすい作品が中心に選ばれていました。
1:「ハート」
2:タイトルバックのごきぶり
3:「あぜ道」
4:「ヴィトン」
5:「火炎縁蜚蠊図」
6:「火炎縁雑草図」
7:愛ちゃん盆栽シリーズ
8:「美術と哲学2 フランス語、ドイツ語、英語」子供のみ
:「みんなといっしょシリーズ」親のみ
9:「おにぎり仮面」
10:★劇団☆死期
11:ジャンブル・オブ・100 フラワーズ
12:★「灰色の山」
13:「滝の絵」
今回注目して頂きたいのが紹介リストの「★」。
こちらは予定外だったのですが子供のほうが食いついてしまった作品。
劇団☆死期のパワーは凄いです。
あれは子供が吸い寄せられます。しかも吸い寄せられた後なかなか動けない。
3月の講演楽しみです。
そして「灰色の山」に関しては
なぜ顔がないのかについて子供達になりに会話をしていたりしていました。
息子はニコ動で得た知識を時々披露。
愛ちゃん盆栽を語る6歳児。
運搬批判発言に凍り付くスタッフさんすみませんでした。
他のお子さんも特に動揺は正直なかったですね。
就学前の女の子は女の子の絵についても
特にどうこうってのはなくカワイイ子だねって喜んで見ていました。
確かにスイミング教室のロビーで裸で走り回ってる女児とかいるもんなあ。。
それに会田さんの描く女の子って写実的だけど写実じゃないから
体験が伴わないと現実的な動揺は来ないのかなって
感じました。
個人的に残念だったのは
親だけが話す機会の際
「自殺未遂マシーン」を選んでもらえなかったこと。
自分が個人的に思い入れが強いってこともあるんだけど
この「自殺未遂マシーン」の凄さは
親である鑑賞者こそが一番身近に感じられるような気がするのです。
背負うものがあるから、守るものがあるから
自殺という行為へ強い思いが感じられると思うのです。
そこで「親」という共通項があるんだから
混沌部屋で子供には劇団☆死期を見せながら
自殺未遂マシーンについて「親」に語ってほしかったなあ。
特に私が会田誠作品で初めて涙した
自殺未遂マシーン 4 号機の意味を深く感じれるのはまさに「親」だと思うのですよ。
なかなか出来ない共通感動体験を共有することにより
今日初めて会田さん作品を見たお父さんお母さんに
「美術界の奇才会田誠」と「父親である会田誠」が同じ人間である
という事が深く認識出来る最大チャンスを作ってほしかった!
と心の中で思わずジタバタしてしまいました。
(すみません思い入れが強いもんで。。。。)
始まる前まではどうなるのかどきどきしていた
おやこでアートはとても和やかに終了しました。
ちなみに混沌部屋に戻ってしばらく人間観察してたんですが
土曜日は家族連れが本当に多いですね。
一番楽しんでいるのはお母さんと女の子の組み合わせ。
そして一番動揺してるのはお父さんって感じでした。
個人的にぜひオススメしたいのですが
「天才でごめんなさい」鑑賞の際はぜひ
人間観察タイムを設けて頂きたいと改めて思います。
会田誠さんの個展、何回か拝見させて頂いているのですが
「ギャラリーオープンの時の爆走感」が
すごく壮快だなっていつも思っていたんですよ。
だから今回のような展覧会は会期が長いので
その爆走感は時間と共に減速してしまうのかと思っていたです。
だけど森美術館という環境は
「予備知識ゼロで迷い込んだ観客」
が常に投入されているんですよ。
彼らもあわせて鑑賞すると常にすごく面白い。
作品そのもののパワーはもちろん凄いんだけど
その「予備知識ゼロのお客さんが発生する空気」が
展示空間に常に挿入されていて疾走の動力になっている。
だから何度見に行ってもドキドキする。
この「会田誠展」は森美術館だからこんなに面白いんだろうなって
改めて感じました。
そしてそういう「予備知識ゼロのお客さん」の大多数の方が
激怒りしないでもびっくりという
ギリギリの線引で作品をチョイスした
森美術館さんすごいなって改めて思いました。
おやこでアートはとてもいい企画だと思います。
「今度は家族でも行ってみようか!」と再訪の自信を与えてくれる所が特に好きです。
スタッフさんは数名ついて下さるので
赤ちゃん連れや美術館が初めてのお子さんでも大丈夫です。
動線の途中にトイレがあるのも安心出来ますよね。
「美術館行ってみたいんだけどちょと不安で。。」
というお父さんお母さんの心強い味方になってくれる
「おやこでアート」。
就学前のお子さんがいらっしゃるお父さんお母さん。
ぜひ参加をご検討下さい。
そして約5年、こんなおかしな親子とおつきあいして下さった
森美術館パブリックプログラムの皆様。
本当にどうもありがとうございました!
今度はシンポジウムで隅っことかに親子で座っていても笑わないで下さいね。。
会田誠展「天才でごめんなさい」は3/31迄。無休です。
3/23、/24の六本木アートナイトではきっと凄い事が起こると思うよ!!!
スポンサーサイト
theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術