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2012-06-29

ギャルリー東京ユマニテ「川島 清 ドローイング 1997-1998・2012」を観てきました。

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ギャルリー東京ユマニテにて

「川島 清 ドローイング 1997-1998・2012」

を観てきました。



川島清さんの作品は
このユマニテさんで何回か個展を拝見させて頂いております。


2010-11-14
ギャルリー東京ユマニテ「川島 清 水量  Kiyoshi KAWASHIMA Water Quantity 」を観てきました。

2011-04-12
ギャルリー東京ユマニテ「川島 清 路傍ノート」を観てきました。


いつも頭の中がとても思考でぐるぐるになる感じです。
考える行為も含めて作品と解釈してオッケーということなので
そういうことにします(どういうこと(^^;))。



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今回は鉛筆でのドローイングがメインです。
いくつかの作品を間近でみていると
素材そのものがとても純粋に前に出てきているので
「もの派」になるのかなと思ったりしたのですが
もっと素材そのものになるんですってね「もの派」って。

作品の前ではほのかな鉛筆の香りがします。
濃淡は近づいたり離れたりすると
縦横無尽に動く精霊のように気配を感じることが出来ます。



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そして作品の前にいる空気は
実際に前に立ってみると
その人にしか味わえない時別なものであることは深く分かります。
作品は目の前にある作品だけではないのです。
両者の出会いの必然性に気づけるとそこから
自分の中でストーリーが再構築されていきます。


その作品が今時分の前にいるのは何故なのか。
なぜ今自分はここにいるのか。


ストーリーを感じれるようになった出会いに
深く深く感謝です。



6.30(月)まで。
日曜日休廊です。
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genre : 学問・文化・芸術

2012-06-25

森美術館「アラブ・エキスプレス展」を観てきました。

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森美術館にて

「アラブ・エキスプレス展」

を観てきました。


今、文化と自己主張にすごく興味があります。
最近自分の国、地域以外の文化に触れる機会が増えてきたからかもしれません。

森美術館では
「チャロー・インディア:インド美術の新時代」2008年
「フォロー・ミー!:新しい世紀の中国現代美術」2005年
と紹介してきたわけですが
今度はアラブですね!って感じです。
息子はインド現代美術は好きではなかったと記載されてますね(^^;)
ちなみに私は両方鑑賞してます。「「フォロー・ミー!」は素晴らしかったです。


息子もアラブ現代美術に興味津々。
そして息子は6歳で東京在住の割にはとても異文化に触れる機会を
持っていると思います。環境と関わって下さる皆様に感謝です。
サッカー好きというのも関係してるかもしれませんね。
アジアカップ、アジア最終予選。そして欧州サッカー界で活躍するアラブ出身の選手達。

知らない訳じゃないけど、殆ど知らない国。
今回は親子ともども期待MAXで出かけました。


そして行って初めて知ったのですが
こちらの展覧会写真撮影可能です!
なので今回掲載写真はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスです。



今回は3つのカテゴリーに分かれています。


セクション1:日々の生活と環境

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リーム・アル・ガイス
《ドバイ:その地には何が残されているのか?》
2008/11年


私たちが勝手に想像する「アラブ」というキーワードと
実際の違いや思い込みに対する指摘等をテーマにした作品が並びます。
こういう思い込みって実際に行くとまた違うんでしょうね。

息子はいくつもの作品に国境が扱われていることを
とても不思議がっていました。
息子はドイツとオーストリアの国境を超えたことがあるのですが
とても簡単に超えられるんですよね。
(ドイツ人の友人が一緒だったからかもしれませんが)
彼にとて国境は標識の赤信号的な感じだったと思います。
だから「国境」というものがどうしてこんなにテーマになるの?ととても不思議そうでした。


そこで他の作品にて「国境を巡って国の偉い人同士が喧嘩していたのよ」と説明。

「どうして喧嘩するの?」と聞いてきたのでこんな風に答えてみました。

この土地にはね、石油というみんなが欲しがるエネルギーの元があるの。
これがないと何も動かせない。だからみんな欲しい。
そこで石油を自分のものにするために国と国の偉い人達が喧嘩を始めたのよ。

「そうなんだ。。喧嘩してたんだ。。。」

と言いながら作品の中に描かれた人の姿をじっと観ていました。



セクション2:「アラブ」というイメージ - 外からの視線、内からの声

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マハ・ムスタファ
《ブラック・ファウンテン》
2008年-

そして次のセクションではイメージの具体化となります。
特に息子が目が話せなかったのは石油をイメージした作品。
これなあに!と聞かれたので
「石油をイメージしてるんじゃないかな。みんなこれが欲しくて喧嘩をするのよ」
というと先程の「国と国の【偉い人】が喧嘩」が具体化したようで
じっと観ていました。その間ずっと聞こえるしぶき音。
とても深い時間でした。



セクション3:記憶と記録、歴史と未来

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アーデル・アービディーン
《アイム・ソーリー》
2008年

そして戦いの現実と向き合って暮らしていく現実を実感します。

印象深かったのは《アイム・ソーリー》と描かれたネオンの作品。
英語を覚え始めた息子は「I'm sorry」が理解出来ます。

「どうしてごめんなさいなの?」

この作家さんはイラク出身なんだって。
(息子はサッカーが好きなのでイラクという国がアラブにあると理解しています)
イラクはアメリカと喧嘩をしていたのよ。そこでアメリカに住んでいた時に
「ふるさとはイラクです」って話すと沢山のアメリカの人に
「I'm sorry」って言われたんですって。

「何もしてないのに「ごめんなさい」なの?」

その人はその人なのにその人のふるさとがどこかってことで
何もしてないのに「ごめんね」って言われるの?
なんかごちゃごちゃした感じ。

そうね、なんかとてもごちゃごちゃした気持ちになるわね。



私たちはまだまだ中東の歴史を詳しく正しく理解していないと思います。
特に私は息子にちゃんと説明出来たのか、このブログを書いている今でも不安な気持ちになります。

ただ、このように人々には

「その人が育った土地の歴史」
「その人に関わる人、その人個人の考え方」←思想って言葉でまとめていいのか決めかねてる
そして
「上二つに満たされてないかけがえのない個人そのもの」

がそれぞれあって
そして皆それぞれの関係に試行錯誤してるんだな
という気持ちに気づけてよかったです。



最後に希望を。
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エブティサーム・アブドゥルアジーズ
《リ・マッピング》


この地図は現状の文化度、そして芸術の反映度を表しているんだそうです。
暗闇の中で光り輝く立体地図の灯りは希望を与えてくれました。


「戦い」や「争い」「死」を連想させる作品がとても多かったので
とても体力を使う展覧会でしたが
すごく深い体験が出来る場所であったと思います。
とても、とても見応えのある展覧会でした。
そして世界情勢について深く考えさせられる展覧会でした。
また伺いたいと思います。


息子は本当に一生懸命観てくれました。
そして沢山考えてくれました。

世界は広い。小さくまとまってちゃいけないよ。


★一部過激な表現の作品もあります。
 親子で鑑賞する際はまず大人が確認してどう見せるか判断することをお薦めします。


10月28日まで。無休です。
オススメします。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-06-23

渋谷ヒカリエCUBE 1, 2, 3「森山大道/石川直樹 写真展 "To Nirvana and Back"」「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012 開幕直前展」を観てきました。

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渋谷ヒカリエCUBE 1, 2, 3にて

「森山大道/石川直樹 写真展 "To Nirvana and Back"」
「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012 開幕直前展」

を観てきました。


アートを見つけに旅に出る。
こんな行為がぴったりな時期がやってきました。

私たちは一昨年瀬戸内国際芸術祭を訪れました。
この地方で開催される芸術祭というのが
単なるアートの発表の場だけでなく

地域との向き合い方の再確認や
若者の活動拠点の提供や
各世代との新たな交流等

さまざまな【うごき】を与えるものであることを実感することが出来ました。この

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012

は「瀬戸内国際芸術祭」の元となった
芸術祭であります。
私にとっては憧れの地でもあります。


でもですね。


このような地方で開催される芸術祭というのは
開催前は知名度が思った程上がらないのですよ。
そして終了後「なんですかこれは!」と切れたくなるくらい
の急上昇で並んで鑑賞となってしまう。


それも情報伝達がテレビや雑誌等に限られていたというのもあるでしょう。
なのでこの渋谷ヒカリエでの展示は開催広告の一環として
とても意味があると思います。

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さて息子はここで出来るWSに挑戦させて頂きました。
みんなではっぱを書いてはっぱの部屋を作るみたいです。
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緑の色が超綺麗です。

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息子は一心不乱に書き書きでございます。
私もやればよかったな。


このように自分が作ったものが
作品の一部になると
なんか見に行きたくなっちゃいますよね!


隣の空間では石川直樹さん、森山大道さんの作品展が開催されていました。
石川さんの作品はギャラリーで拝見したものも多かったです。
大迫力のエベレストと向き合うと本当に色々なことを考えさせられます。


そしてこのようなアート鑑賞旅行。
家族連れにはオススメです。
特に野外展示は空いている時期を狙えば
とてもくつろいだ気分で鑑賞出来ると思います。

今年の旅行先候補にぜひ如何でしょうか。




6月24日まで。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-06-21

東京都写真美術館「川内倫子展 照度 あめつち 影を見る」を観てきました。

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東京都写真美術館にて

「川内倫子展 照度 あめつち 影を見る」

を観てきました。


川内倫子さん。
映画『誰も知らない』のスチールを撮影されていましたよね。
個展を拝見するのは初めてです。


この日はひとりで訪れたので
気持ちを整えながら1つ1つを拝見しました。
展示空間全体の色の変化があって
変化がある度に
その空間の空気の形に心をあわせるのが
結構大変でした。


なんだかとても懐かしいのに
もうこの瞬間に二度ともう会えないという迫りくる絶望感に
勝手に心が締め付けられる不思議な感覚。


ある意味これって毎日の生き様そのものだよねなんて思ったりしました。


特に印象に残ったのは
渡り鳥をテーマにした動画でした。
非常に動きが繊細でぱっと見た感じだと写真のようにも見えるこの作品。
ずっと見つめていると見えてくる鳥の動きは
印象深い写真に心が吸い込まれて写真が動きだしたのではと錯覚するような
感覚になります。


とても「遠い感覚」というか
「遠くなる感覚」とでもいうんでしょうか。
なんかそんな感じ。

写真というアートに吸い込まれる感覚。
それを感じることが出来るのですごくオススメです。



7月16日 ( 月・祝 )まで。
毎週月曜日休館です。
月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館になります。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-06-19

ワタリウム美術館「ひっくりかえる展・竹内公太「ポータブルマインド東京(2007)」」を再訪してきました。

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ワタリウム美術館にて

「ひっくりかえる展」

を再訪してきました。



最近ニュースが騒がしいです。

オウム心理教の逃亡犯逮捕の中
最後の逃亡犯が逃げ続けています。
私は基本テレビをつけっぱなしにしないので
ニュース番組もあまり見ないのですが
それでもこのニュースが連日テレビを賑わせていることを
各方面から感じることができています。

当時の事件報道はとてもセンセーショナルで
毎日こんな事がどうして起こるのか
本当に不思議でした。そして

【何も関係ないのに突然地獄に突き落とされることは実際に起こる】

を実感させられました。



気になった点は他にも。
現在逃亡中の人物の潜伏先が我が家から案外近かったというのもその1つ。
私が息子の手をひいて歩いている時近くにいたのかなと思うと
何とも言えない気持ちになりました。
そしてこの何とも言えない【気持ちの意味が分からなくて】
自分でもとても不思議な気持ちになりました。
すっかり気にしなくなっていたのに思い出す感覚。

いまこそ
「竹内公太「ポータブルマインド東京(2007)」
を体感すべきだろうと思ったのです。

そしてもう1つ。これはぜひ息子と見たかったのです。
息子はこの事件を全く知りません。6歳なので当然です。
そして普段私があまりテレビを見ないので
こういう事件を振り返るワイドショー的な情報も殆ど知りません。
息子はなんと竹内公太さんと実際に話しているので
竹内作品にはかなりの衝撃があるらしいとは分かっています。

2012-03-28
XYZ collective「竹内公太 「公然の秘密」」を観てきました。

でも彼は「これがなぜここにあるのか(衝撃的なのか)分からないよ」
と最初見た時私に話していました。


改めてこの作品の意味を考えてみます。
そう、これはこの人達の歴史を知らない人と
そうでない人では感じ方がとても違う作品であります。


単なる人物画のように見えるこの絵画。
描かれた人物の背景、
そしてここにその絵が存在していた意味。


当時は沢山の指名手配写真が街に溢れていました。
これだけ沢山の写真が街中に貼られるんだもの。
すぐにつかまるでしょうと思っていました。


しかし時は流れ衝撃は風化していきました。
街には事件を知らない人が増えていきました。
逃亡していた、逃亡をし続けた彼らはきっとこの写真をみたでしょう。
どんな風に感じながら思っていたのでしょうか。
事件の風化を待っていたのか、
それは自分が鳥喪される様を見つめている様な感じなのかなとか
色々考えてしまいます。


息子の一言が私を現実に引き戻します。


「ねえこの人達は誰なの?」


事件について概要をうまく説明出来なかったので
「この2人の人は悪いことをして
 警察に行かなくてはいけないのに逃げ続けていたんだよ」

と話してみました。逃げ続けるの意味がいまいち伝わっていなかったんで
「おまわりさんと鬼ごっこだよ」
と言い換えてみます。それをずっと続けるんだよと。
「ずっと」ってどのくらいというので

「君が産まれてから今日迄を3回繰り返した位」

というとその年月の長さに固まっていました。
彼はまだ6歳。6年しか生きてきた経験がありません。
彼にとっての6年はものすごい長い時間でしょう。
それを3回繰り返す時間逃げ続けるなんて!

と驚いていました。

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息子は私とのこのようなやり取りで
この肖像画の人々の背景を少しだけ知りました。
帰りに指名手配写真もあったので
再度説明してみました。

でもあの時間のあの日を体験した私とは違うんですよね。
これはどんなに努力しても埋められない。


時間、場所、意識。それぞれの断絶。
その断絶に気づかないふりは許されないんだぞという
強い、強い警告。



もっと気づくべきことに気づかないといけないんじゃない?


こんな声が聞こえてきたような気がしてしまった以上
もう後戻りは出来ないのかもなと思い始めています。


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竹内公太さんって凄すぎだぜ。
そして数ある竹内公太作品から
この作品をキュレーションした
Chim↑Pomって凄いぜ!と
とても素直に感じることが出来ました。
さすがです。


★写真撮影可能な展覧会です。

★両容疑者逮捕を受け逮捕にあたってステートメントを展示された模様です。
 これは再訪せねば!と思っております。

「ひっくりかえる」展は7月29日まで会期延長とのこと。
月曜休館です。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-06-18

Bunkamura Box Gallery「Female times―女性美術家たちの今、これから―」を観てきました。

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Bunkamura Box Galleryにて

「Female times―女性美術家たちの今、これから―」

を観てきました。


今回の展覧会はいつも仲良くさせて頂いてる
富田菜摘さんから直接教えて頂きました。
富田さんの作品大好きなんです。
随分こちらでも紹介させて頂いています。



2010-01-15
「iPRECIATION(The Fullerton Hotel of SINGAPORE)」を訪問してきました。

2010-07-25
日本橋高島屋画廊X 「富田菜摘のこんなアートもある「集まれ小学生☆わくわくワークショップ」」に参加させて頂きました。

2010-07-27
ギャルリー東京ユマニテ「画廊からの発言 新世代への視点2010 富田菜摘 「さんざん待たせてごめんなさい」」を観てきました。

2011-07-12
ギャルリー東京ユマニテ「IMPACT 2011」を見てきました

2011-02-16
コレド日本橋「Spring Story 2011 The 3rd COREDO Women's Art Style」を観てきました。

2011-11-06
東京オペラシティアートギャラリー「収蔵品展39 寺田コレクションの若手作家たち」を観てきました。

2012-01-23
佐藤美術館「 sogno・夢~彫刻家二田原英二と次代を担う作家展~」を観てきました。




ざっと探したけどもしかしたらもっとあるかもwwww
ストーカー並みに追っかけてますね。

作品を見たら私がなぜ追っかけているか
すぐに解って下さると思います。
あの作品の可愛らしさ、幸せを運んでくれるような暖かみは
彼女だけが出せる特別なもの。
毎回元気を頂いています。
とても気軽に見に行ける環境です。
そして気持ちが穏やかにほっこりできると思います。

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今回もとても楽しい気分にさせて頂きました。
許可を頂き息子と一緒に何枚か撮影もさせて頂きました。
カワイイなー。


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今回の展覧会はグループ展。
なので他の作家さんの作品もということで
じっくり拝見させて頂きました。
息子が気に入ったのは斉藤 和子さんの大理石の作品。まず
「これって山伏の持つ法螺貝に似てるよね」
と作家さんに話しかけるという予想外の展開に私もびっくり。
確かに法螺貝に似てるんだよね。
そして大理石の流れるようなフォルムは
なんだかとても気持ちがよさそうで息子は

「あそこのおさるさんは夜ここで寝てると思う!」

と力説していました。
許可を頂き作品をスケッチ。
流れるようなラインを出すのが大変だったそうです(^^;)。


文化村内のギャラリーなので
気軽に行ける場所です。ぜひ足をお運び下さい。
6月24日まで。

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2012-06-16

MEM「林ナツミ「TODAY'S LEVITATION」を観てきました。

写真 12-06-16 21 58 48

MEMにて

「林ナツミ「TODAY'S LEVITATION」

を観てきました。


初めて林さんの作品を拝見したのは
3331のFrontLineでした。

あら飛んでる!的な驚きで不思議な感覚を覚えました。
そして次にどうやってんだろう?という不思議な気持ちにさせられました。
そう本当に不思議。一体どうやったんだろう。
って公式HPに詳しく書いてありました。。。
さすが。

「本日の浮遊」の撮り方 (浮遊の写真で実際に行っている方法)



そして今日大きなサイズの作品を拝見して
「飛ぶ」ではなくて「浮遊」である意味が
なんか感覚的に伝わったような気がしました。
浮遊って言葉になるとなんだか
不思議感が増すというか非現実感が増すんですよね。
そうなるとなんだか
それを見てる自分もなんだか不思議な感じになってきて
この状態もまあいいかなって思える感じになってくる。
色々悩んでいたこととか
辛いって思っていた事がなんだかふっと軽くなる感じ。
現実の中でなんだかふあっと浮いている感じ。
そう自分もなんか出来そうな感じだから
なんだか嬉しくなっちゃうんですよね。


息子は「飛んでるおねーさん!」と非常に楽しそうでした。
ただ今日は出かける前バタバタしすぎていたので
お絵描き帳とか何も持ってこなかったのですよ。
なので途中少し飽きてしまったのがちょと残念でございました。



写真 12-06-16 21 49 20
林さんともお話をさせて頂きました。
作品は基本表情を無くしているそうなんですが
実際にお会いするととても笑顔が素敵で
優しいお姉様でした。
今日はドイツ人の友人が一緒でした。
その方は彼女のファンなので
お話出来てとても嬉しかったそうです!
そしてサインもして頂きありがとうございました。



日常色々なことがあるけど
でもなんか楽しいことを見つけてると
小さい事が楽しくなるし
その楽しいことを積極的に楽しむことで
生活が変わるかもよ♬

って囁いてくれるような空間でした。
帰る時に笑顔になれそう。そんな感じ。

元気になれる展覧会です。
ぜひ足をお運び下さい。


7月16日まで。
月曜休廊(最終日のみ月曜日も開廊)です。

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2012-06-16

株式会社ナカダイの工場見学に参加してきました。

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株式会社ナカダイの工場見学に参加してきました。

ナカダイさんとは偶然の出会いでした。
渋谷ヒカリエが開館した時に
他の展覧会を観に行った時偶然出会ったのです。

なんだかワクワクワクワクするその不思議な空間に
心全体がワクワクしてしまいました。
私のそのワクワクは皆さんに共通だったようで
私のナカダイに関するtweetは600近いRTをされ
300近くまでお気に入り登録されました。
そして初めてNEVERまとめにもデビューしました。

【ナカダイ渋谷市場】ヒカリエにできた廃材ショップが話題に!

こちらのショップは期間限定だったのですが
何回か通わせて頂きました。

2012-04-26
Shibuya Hikarie「ナカダイ渋谷市場」を観てきました。

2012-05-02
Shibuya Hikarie「ナカダイ渋谷市場」 の買い物の仕方を再度確認しておこう!

ここでスタッフの皆様とお話させて頂いた際に
「ぜひ工場見学に来て下さい!」
とお話を頂きました。幼稚園の代休の日に予約をさせて頂き工場見学に行くことにしました!

電車を乗り着いて約3時間。
群馬の郊外までやっと到着。
ご挨拶をさせて頂きさっそく工場見学へ。
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ヘルメット着用なのですが子供用はなかった(^^;)

そこで順番に工場をまわっていきます。
ここで驚かされるのは
気持ちのいい空気。
産業廃棄物の工場というと正直匂いとかどうなのかなと
思っていた部分もあるのですが
とても気持ちいいんですよ。
驚いてる私にスタッフさんが

「きちんと処理してから分類しているので危ないものも匂いもないですよ」

とのこと。なるほど。

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廃棄物は分別をしてから
それぞれをきちんと分類し、扱いやすく処理をしていきます。
たとえば自転車。
まとめた上で圧縮して固まりにします。
なんかちょと作品ちっくです。

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解体している作業を安全な範囲で
きちんと見学させて頂きました。
そして個々に集まってくるものの経緯等も
興味深く聞かせて頂きました。

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ちなみにこちらでは
解体ワークショップ」というのを計画されてるそうです。
こういう場所で安全に壊すというのは
構造を理解することが出来るしとてもよい経験いなりますよね。
参加してみたいなー。

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そしてモノ・ファクトリーエリアでは
もう息子は楽しさMAX。

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ちなみに奧にある雰囲気ある棚は
車の部品で出来てるそうです。
マテリアルも雰囲気よく並べてみましょう。

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私ナカダイさんが出してるマテリアルのポストカードが
大好きなんです!
これは傑作だと思います。っていうかマテリアルの撮影ワークショップを
開催してほしいです。お願いします。


このように非常にきもちよく楽しく見学をさせて頂きました。
夏にはイベントも開催される模様。

第二回産廃サミット 開催決定

ちょっとした遠出に如何でしょうか。



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今回買わせて頂いたマテリアルで
鞄を作ってみました。
ベニーカーの記事だから超丈夫。カワイイでしょ。



さてこちらのナカダイさんのマテリアル。
今度は末広町の3331にやってくるそうです。
藤浩志さんの展覧会期間中にワークショップを開催されるみたいです。
藤浩志さんの展覧会、これ絶対に観に行きたいです。
今から楽しみで仕方がありません。

藤浩志の美術展 セントラルかえるステーション ~なぜこんなにおもちゃが集まるのか?~

こちらでワークショップの企画を募集がはじまってました。
どなたか如何でしょう?

【緊急募集!】株式会社ナカダイの素材を使ってワークショップしたい人募集!

ナカダイさんの工場見学の受付は
モノ・ファクトリー工場見学受付ページからどうぞ。

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2012-06-14

neutron tokyo「酒井龍一 展「Boundary」丸岡和吾展 &「反死」」を観てきました。

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neutron tokyoにて

「酒井龍一 展「Boundary」丸岡和吾展 &「反死」」

を観てきました。


「死」というものを具体化して捉える時
人によって色々な分野から入ると思います。
私にとって「死」を身近に感じた経験は
身内の葬式だったような気がします。

その体験は自分の中で

「次に○○が死んだらどうしよう」
「自分が死んだらまず何が見えるのだろうか」
「死の順番というのは実は見える人には見えているのではないか」

等色々な形で想像の世界を広げることになりました。
死後の世界の想像は
想像する時の状況によって明るかったり暗かったり。

newtoron tokyo というギャラリーは
とても美しい一軒家であります。
1階から3階を行ったり来たりしていると
死後の世界について揺れ動く心を
体感できるような気がします。


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上階の丸岡和吾展 「反死」はとてもキッキュな感じでありました。
死を連想させるキーワードが
とてもlightな感じで展示されていて
フランスのコメディ映画を連想されるような
そんな楽しい気分になりました。

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でも個人的には棺桶に入る勇気はなかったです。。
やっぱりリアルすぎる。。


そして2階、1階の
酒井龍一 展「Boundary」ではまた違った印象を感じました。

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死後別の世界に移動する時に
横から見えるようなとても深い静かな世界。
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暗闇の中で
光を構成する小さな粒の移動する音が聞けてきそうな静けさ。


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2階に上がるとそんな別の世界に呼ばれている者だけが
つける「見えない仮面」達に見つめられるわけです。
もしかしたら自分もそんな仮面を既につけているということ。。。?


色々な心の葛藤を感じることができる
とても感性を使う展覧会でした。




6月17日まで。
★6/15(金)と16(土)は営業時間を21時まで延長されるそうです。
★月曜定休です。
★最終日の展示は18:00までとなります。

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2012-06-11

【お知らせ】ワタリウム美術館「ひっくりかえる展」会期延長決定だそうです。

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ワタリウム美術館で開催中の

「ひっくりかえる展」


会期が7月29日迄に延長決定だそうです。



好き嫌いはあるとは思いますが
今、東京で体感すべき展覧会の1つではないかと思っています。
私たちは初日に訪れてから数回行かせて頂いています。
パスポート制なので何回も行けるのです。ありがたい。


初日の感想はこちら。
2012-04-01
ワタリウム美術館「「ひっくりかえる」展」を観てきました。

DOMMUNEでVIONAのメンバーのインタビューを観た後の感想はこちら。
2012-04-10
DOMMUNEでVIONAのインタビューを観てワタリウム美術館「ひっくりかえる展」を再訪してきました。



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その後も何度か足を運んでいるのですが
次回は竹内公太さんの「ポータブルマインド東京(2007)」について
書きたいと思います。



ぜひ足をお運び下さい。7月29日まで。
月曜日休館です。
毎週水曜日は、9時まで延長だそうです。

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2012-06-10

赤坂サカス「TBS×WOW WOW ユーロパークin サカス」に行ってきました。

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赤坂サカスにて

「TBS×WOW WOW ユーロパークin サカス」

に行ってきました。


息子はサッカーが大好きです。
サッカーに絡ませれば積極的に学ぶ姿勢を持っています。
今日は昨日の雨でクラブの練習がなく所用も出来たので
その後にぜひということで
「球舞 スーパーリフティングパフォーマンス」を観に行きました。



展示も沢山ありました。

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私は長谷部キャプテンのパネルにうっとり。

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キックターゲットを体験出来るブースも。

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ゲームをやって選手のパネルと記念撮影してくれるコーナーも。
ドイツ押しの息子はもちろんエジル選手と!



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そしてパフォーマンス「球舞」は凄かったです。
あまりに凄くて2回も見てしまいました。


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息子は1回目の参加コーナーへ。
楽しませて頂きました。

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ありがとうございました!


球舞のHPはこちら
公式ブログもあります。


今年から欧州選手権を試合としてちゃんと見始めた息子さん。
なのでこの展示は食いつきまくりました。
とても楽しかったそうです。
母も嬉しいです。ありがとうございます。



ちなみにこのような展示は
色々な状況を踏まえた上で展示されるので
比較的「子供が触っても大丈夫」と言われるような環境で
展示されることが多いです。
だからといって安心しすぎないでね。
こういう場所で鑑賞のマナーを体験してもらうって
実はとても大事なことなんです。

・係の人に話しかけられたら挨拶
・席の場所取りしてその場を離れない
・展示されたものに勝手に触らない

という点を実際に体験しながら展示やパフォーマンスを楽しむことになります。
そうですこれってとっても大事。
この体験、美術館や博物館の鑑賞へそのままスライド可能です。
子供は自分に興味があるテーマだったら
より興味を持って接してくれると思うのですよね。

「いつかは美術館で一緒に鑑賞してみたいけどでも。。。」
と二の足を踏んでいるご父兄は
まずこのような子供が興味のある無料展示で
鑑賞の楽しみを教える方法を
ご検討頂きたいと思います。




6月17日まで。
一部の展示は終了しております。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-06-07

国立劇場「平成24年6月歌舞伎鑑賞教室「俊寛」」を観てきました。

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国立劇場にて

「平成24年6月歌舞伎鑑賞教室「俊寛」」

を観てきました。


毎年6月と7月は歌舞伎鑑賞の季節です。
歌舞伎のWEBに鑑賞マナーのページが常時掲載になり
劇場では鑑賞マナーのパンフレットも出来ていました。
通常の劇場ではおそらく子供が鑑賞するのはとても厳しくなっているのでしょうね。
なので子供も大人も鑑賞出来るこの「歌舞伎鑑賞教室」は
とても貴重な場になっています。ありがとうございます。


とはいえ6月の鑑賞会は親子向けではないので
基本的には学校が来ている時の回の3階席を確保するようにしています。
3階席でも中心通路側を確保しておけば
十分楽しめますよ。でも座布団は借りれないので注意!
今回も3階席はとても空いていました。


IMG_7424.jpg
ちなみに今回「イヤホンガイド」を子供用に借りてみました。
子供が使いますと言うと小さいイヤホンを貸してくれます。
私はイヤホンガイドはどうもあわないので借りませんが
今回子供にはとてもよかったそうです。
ちなみに子供向けではありませんので
大人向けの解説を「聞ける」子向けだと思います。


さて「俊寛」のあらすじはこんな感じ。
-----------
平家討伐を謀った陰謀が表面かして俊寛と康頼、少将の3人は
南海の孤島・鬼界ヶ島へ流されています。
少将は島の海女・千鳥となじみ夫婦になることを決めたと俊寛に報告します。
俊寛がお祝いしているところへ赦免の知らせを告げる船が来ます。
上使の瀬尾が赦文を読み上げると、そこに俊寛の名は入っていませんでした。
だが、もう一人の上使・丹左衛門が読んだ赦文の方では俊寛も赦されていました。
都へ帰れると喜んで船に乗る3人。その時千鳥も乗ろうとするが、瀬尾が
人数があわないと拒みます。
それを見て少将は残るといい、康頼も俊寛も同調します。

そのとき瀬尾は俊寛に、彼の妻・あづまやが平清盛の側女となることを拒み、
子とともに自害したことを告げます。
それを聞いた俊寛は都に帰ることをやめ
千鳥を自分の代わりに乗せるようにお願いします。
それさえ拒む瀬尾に対して瀬尾の刀を抜き、瀬尾に斬りつけます。
この罪で俊寛は、自分は流人として再び島に残るといいます。
千鳥と少将、そして康頼、基康を乗せて船は都へと出発します。
船をいつまでも見送る俊寛の目には何が写っているのか。。。
-----------
自分が起こした行動が導いた結果なのに
去り行く船に対して悲痛な叫びを続ける俊寛。
その目は何を見ているのか。
その姿を見ているのは誰なのか。
誰に感情移入するかで劇中の印象がとても変わるような気がします。
私は康頼をずっと観ていました。
片方は想いを貫く為に、もう片方は想う人がいないという絶望感に打ちのめされてる状況
自分はどうしたらいいのかという戸惑いとかあるよねとか
色々な事を考えていました。



息子は話の内容はちゃんと理解出来たそうです。でも
「なぜ瀬尾が俊寛に切られる時に丹左衛門は助けなかったのか」
が分からなかったそうです。

二人は格好が同じだから同じ武士なんでしょ。
そして瀬尾は蒼い隈取りしてないから悪人じゃないんでしょ。
なんで助けないの?

うわーなかなか痛いところをつかれました。
仕事社会でミスの責任を個人に取らせるのが日本なのよ!とか言ってもなあと
躊躇してしまい6歳児に分かるように説明は出来ませんでした。。

よく観てるなー。
と改めて感心です。凄いねえ。



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子供を歌舞伎に連れて行き始めた頃は
子供が飽きないように音を立てないように
事前に色々なものを用意したもんですが
もうそういう用意は一切いらなくなりました。
本人は1時間以上の演目を大人のように楽しんでおりました。
自己犠牲の精神とか分からないものも多いはずなのに。
それでも歌舞伎を観たいとついてくるのですから
何か本人的にツボに入ったものがあるのでしょう。
歌舞伎は日本人としてずっと続いていく文化でありますから
おそらく将来は私とではなく友人や恋人や未来の奥様と行きたくなるはず。
その時気持ちよく帰れるように
沢山こういう場所に連れていってあげたい。
って親目線で語るより正直私が帰り道感想を話しながら帰るのが
すごく楽しいんですよマジで。



歌舞伎鑑賞教室は6月24日までです。
橋之助さんの演技を気軽に体験出来る貴重なチャンスです。
ぜひ足をお運び下さい。
詳細はこちらをご覧下さい。

theme : アート
genre : 学問・文化・芸術

2012-06-05

資生堂ギャラリー「さわひらき個展「Lineament」」を観てきました。

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資生堂ギャラリーにて

「さわひらき個展「Lineament」」

を観てきました。


資生堂ギャラリーは基本階段を使って降りていくのが好きです。
下階に向かって行くにつれ
作品の世界観に少しずつ入っていけるのが好きです。
今回のさわひらきさんの個展はポスター等しか
イメージがなかったので
少しずつ世界に入り込めたのがとてもよかったです。


さわひらきさんは近年、友人の記憶喪失をきっかけに、
「Figmentフィグメント」というプロジェクトに取り組んでいるそうです。

同プロジェクトは、記憶に対するさわさんの解釈を表現しているそうです。
記憶を失うことにより生じた「ずれ」が、現実を揺るがし
「正常」というものが、いかにあいまいなものなのかということを
気づかしてくれます。


そしてその「ずれ」がもたらずもやもや感というのは
誰もが感じているはずなのに
それを形に表せなくてさらにもやもやしてる訳ですが
その「もやもや」をかなりすっきり具現化してくれているので
こちらとしては落ち着いてもやもや出来ました。

ずっとのめり込んでしまうような世界観です。
夢に出てきそうです。





6月17日(日)まで。
月曜休館です。


IMG_7373.jpg
ちなみに近くにはフーターズ銀座店
オープンしていました。
友達とランチの予定が入っていたので行ってきました。
ごちそうさまでしたー。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-06-04

山本現代「立石大河亞個展」を観てきました。

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山本現代にて

「立石大河亞個展」

を観てきました。

立石大河亞さん。漫画を書く作家さんとしては存じ上げていましたが
「タイガー立石」という名前しか覚えていませんでした。
そして経歴を拝見してここまで開拓者精神に溢れた人生を送った方とは知りませんでした。
オリベッティ社のデザイナーだったとは知りませんでした。


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本展覧会は絵画作品3点と原画という構成になっています。
絵画作品もとても素敵なのですが今回私がとても気になったのはもちろん原画。
作品はほとんど文字に頼らないサイレント漫画でした。
なのでどの年代も、どんな言葉を話す人でも
差がなく絵そのもののから内容を理解出来るようになっています。
文字がなくて理解可能ってすごいですよね。
あらゆる可能性に門戸を開いているってことですから。


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IMG_7348.jpg


今展では絵画の他に
1982年に出版された「虎の巻」の貴重な原画全98枚を展示されていました。
これがまた本当に面白い。
そして面白いだけでなく美しい。漫画の原画があそこまで美しいとは
正直知りませんでした。
これが1つ1つ人間の手で描かれていたのかと思うと
思わずじっと見つめてしまうし
見つめすぎて息をするのを忘れてしまいそうになります。




6月23日まで。

オススメです。
ぜひ足をお運び下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-06-04

MA2 GALLERY「私の場所 私たちの風景 My Place Our Scenery」を観てきました。

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MA2 GALLERYにて

「私の場所 私たちの風景 My Place Our Scenery」

を観てきました。


今展のテーマは「風景」とのこと。
岩名泰岳さんの作品を体感したくて出かけました。
今回はグループ展。自分の中で自分が印象に残った作品について徒然と。


★撮影、掲載の許可は主催者の許可を頂いております。




IMG_7306.jpg
岩名さんが描く「花」を拝見してると
とても長い年月を感じるんですよね。
化石の中から外を覗いている花を見ているとでも申しましょうか。
とても長い、長い年月。
短絡的な時間軸の中でもがき苦しんでいる自分が
なんだかとても恥ずかしくなる様な。

でもそんな自分をあざ笑うというよりも
暖かく見守ってくれるような
深い深い暖かみがあるんですよね。

とても救われました。
ありがとうございます。



このようにある意味客観的な冷酷な強さを兼ね備えた作品の前だと

「風景というのは止まってるものではなく動いているもの」

としみじみ思います。
動いてるのものの瞬間を切り取り止めてる=葬り去る儀式
を観ているようなとても荘厳な気持ちさせてくれます。


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榮水亜樹さんの作品にも風景を葬り去るような
荘厳な想いを深く感じました。
見えている風景というよりかは存在そのものに入り込んだ風景
という感じでしょうか。
この作品はぜひ実際に観て頂きたい。
私のiPhoneでは良さは伝わらないです。
なので一番生命力を静止で感じられる部分だけを撮ってみました。


IMG_7308.jpg
2階の大小島真木さんの壁画もとても素晴らしかった。
山が時々話しかけてくるのには
正直マジでびっくりしました。


森林浴のような「絵画浴」を楽しめる空間です。
ぜひ足をお運び下さい。



7月1日まで。月曜、火曜 休廊です。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-06-02

5月の鑑賞記録

相変わらず本当に忙しいです。
いつか落ち着くのかなと思っていましたが
結局落ち着かないのできっと年末までこのままなんでしょう。

というわけで5月鑑賞した作品をまとめます。
KaiKai kikiの展示の凄さを早めにまとめたいです。はい。

---------------
スパイラルガーデン「【EXHIBITION】Breathing Atolls: Japan-Maldives Contemporary Art Exhibitionin Tokyo (呼吸する環礁(アトール):モルディブ・日本現代美術展)帰国展 」

東京都写真美術館「光の造形 - 操作された写真 - 平成24年度東京都写真美術館コレクション展」

AISHO MIURA ARTS「小池一馬 「Hallucinations」」

根津美術館「KORIN展」

スパイラルガーデン「堀木エリ子展 -和紙から生まれる祈り-」

札幌ウィンタースポーツミュージアム

21_21 DESIGN SIGHT「テマヒマ展 〈東北の食と住〉」

東京都写真美術館「生誕100年記念写真展 ロベール・ドアノー」展

東京都写真美術館「川内倫子展 照度 あめつち 影を見る」

渋谷西武百貨店8階「渋谷絵画」展

TOKIO OUT of PLACE「森村誠 「Daily Hope」」

Kaikai Kikiギャラリー「A Nightmare Is A Dream Come True:Anime Expressionist Painting」展

山本現代「立石大河亞 展」
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2012-06-01

TOKIO OUT of PLACE「森村誠 「Daily Hope」」を観てきました。

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TOKIO OUT of PLACEにて

「森村誠 「Daily Hope」」

を観てきました。



ずっと行きたかった展示でした。
しかしまあなんだか忙しくてなかなか時間が取れなくて。。
やっと行くことが出来ました。


AFT等で何度か作品を拝見させて頂いています。
今迄拝見している展示は「壁にかけて」拝見する作品でした。
今回は「作品の上を歩く」という設定とのこと。
どんな気分になるのだろうと思いながらワクワクして出かけました。



まず展覧会についての紹介を再確認。
---------------
世界の様々なニュースを伝える新聞。作家は印刷された文字の中からH,O,P,Eの4文字だけを残 し、全てを修正液で消し去っています。 今回の展覧会では、作品を床一面に敷き詰め、来場者はその上を歩きながら鑑賞します。また、 会場にはあたらしい新聞を設置し、夥しい文字の中からHOPEを見つけだす行為を、来場者自身にも体験していただきます。
---------------
丁寧に修正液で消されている「HOPE」以外の世界。
広告内の文字もすべて消されます。
しかし写真はそのままです。
なんだか不思議な世界の上を歩きます。


IMG_7253.jpg
この「消す」という行為自分でやってみると
とても大変なのが分かります。そして他の人の「消した行為」が
思った以上に気になってしまうのも面白かったです。



IMG_7254.jpg
さて作品の体感に戻ります。

この「HOPE」以外を消されている新聞紙の上を歩くと色々な気持ちがうごめきます。
まず新聞というのは一面の裏は大体スポーツ欄なんだそうで
開くと「一面の大ニュース」と「スポーツ」が隣り合わせになっています。
スポーツ欄には「HOPE」という単語が多く存在しているそうです。
注意してみると確かにスポーツ欄には「HOPE」という文字が目につきます。

スポーツというのは戦争をしないために人間が考えだしたものと言われています。
戦争や破壊のニュースとショッキングな写真の隣に
戦争を避けるための虚構の争い「スポーツ」の記事が並びます。

虚構の争いの中の「HOPE」を踏まないように歩きます。
私が踏みつけている消された世界には「HOPE」は本当に存在しないんでしょうか。
今見えてる世界。それは本当に「HOPE」なんでしょうか。
それとも「HOPE」なんてものは実は皆虚構に過ぎないのでしょうか。。


私たちはこうやって希望を、というか人の日常を踏みつけて
生きていくしかないのでしょうか。


沢山のことを考えさせられます。



不可能な設定なのですが
この展示形式に「アクリルがない」部分があったら
もっと衝撃的だったのかなと感じました。
アクリルは先程私が感じた「虚構の世界」と現実との遮断を表しているような感じがします。
「遮断」によって私たちは守られています。あちらの世界の大惨事も所詮あちらだと。
一部アクリルのない部分があるとその
その「遮断」がいかに自分にとって都合のいい感覚であったかという
猛烈なメッセージを発していたかもなと感じました。
自分で修正液作業をやってみるとあまりに大変なので
「そんなの絶対嫌!!!」って思うのも分かるのですけどね。。



IMG_7252.jpg
作品の中に入って、立って、歩き回ると
沢山のことを感じることが出来ると思います。
ぜひ実際に行って作品の中を歩いて頂きたいと思います。
オススメします。

ちなみに森村さん、
平成24年度(第20期)「公益信託 大田区記念美術作家助成基金」
に認められて助成があったそうです。
とても美しいアクリルでした。




6月3日まで。お急ぎ下さい。
【日曜日開廊しています】

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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