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2012-04-29

渋谷ヒカリエ d47 MUSEUM「NIPPON DESIGN TRAVEL - 47都道府県のデザイン旅行 -」「d SHOKUDO」「d47 design travel store」を観てきました。

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渋谷ヒカリエにて

「d47 MUSEUM「NIPPON DESIGN TRAVEL - 47都道府県のデザイン旅行 -」」
「d47 design travel store」
「d47 SHOKUDO」

を観てきました。

【お詫び】
「SHOKIDO」と最初記載されていました。
正しくは「SHOKUDO」です!
大変失礼致しました。お詫びして訂正させて頂きます。



今回はナガオカケンメイさんが関わるスペースについて
まとめてご紹介を。


D&DEPARTMENT PROJECT TOKYOというお店がすごく好きです。
近所なんで今でも時々伺います。
華美ではないけどとても洗練されているグッズが溢れていて
いつまでも飽きません。
うちの食器とかここで買ったものも多いです。
カフェも大好きです。震災後に最初にお茶したのもこのカフェでした。


震災前には全く気がつけなかったんですが
「「技」からもらえる安心感」って生活に密着したもののほうが
より強く感じれるんですね。
丁寧に信念を持って作られたものは
美しいデザインを自然に表しています。
そのデザインは地に足の着いた安心感を利用者に与えてくれると
気がつけたのは去年の3月でした。


D&DEPARTMENT PROJECT TOKYOが益々好きになりました。


そんなD&DEPARTMENT PROJECT が立ち上げたこの3つのスペース。
まずは「d47 MUSEUM」の第一弾企画
「NIPPON DESIGN TRAVEL - 47都道府県のデザイン旅行 -」
を観てきました。

この展覧会はナガオカケンメイさんのキュレーションです。
日本全国47都道府県からそれぞれ、観光・食事・お茶・買物・宿泊・人の
6項目を独自の基準で選定し展覧していました。

展覧のスペースが各テーブルという適度な規模であったのがよかったです。
それぞれのテーブルに解説があって
その解説を聞き込むと正直足が止まってしまうので。。
時々胸が詰まるようなコメントもあって涙ぐみそうになりました。
特にここには日本中から人がくると思うのでそれぞれのテーブルにて
涙ぐみポイントが違いそうですね。

47都道府県それぞれの物語。
その土地に対するそれぞれの想い。
ただここは「展覧会」なのでその想いをあくまでも【展覧】しか出来ません。
当然と言えば当然なのですが
正直歯がゆかったりします。
思わず手に取りたくなるようなものが沢山あるから。。。


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「d47 SHOKUDO」も行きました。
こちらは食事スペースとしてとても余裕のある造り。
店員さんの対応の気持ちよさに
D&DEPARTMENT PROJECT TOKYOと同じ空気を感じ
とても嬉しかったです。
息子もとても楽しそうでした。
ここで飲んだのみくらべジュース美味しかったなー。



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そんな数々の体験の感動から感じる欲望を満たしてくれるのが
「d47 design travel store」です。
D&DEPARTMENT PROJECTに一番近いこの店舗が
沢山の体験から感じた

「あの技を自分の側に」

という欲求を満たしてくれるわけです。


これってすごいことですよね。
自分が実際に感動した技を持って帰ることが出来るわけですよ!。
これは自分が気に入ったアートを購入して持って帰ることが出来る
アートギャラリーのお試し体験のような気がしてなりません。


ほらやっぱりこの8階というのは
東京に暮らす人々にアートを身近に感じる魔法をかける
壮大な実験場なんですよ。

そしてその魔法の威力をより強くするのは
ヒカリエの立地が大きく関係してくるような気がします。

技を自分のものにして嬉しくなるという体験をしたら
人間というのが次の「欲望」を満たしたくなるもの。
その欲望を刺激するのがこのヒカリエの立地の良さですよね。
エスカレーターを駆け下りて駅迄走って
次の目的地に急ぎたくなるこの立地。
そう、色々な人の中で
「ここから何かが始まる」ような気がしてなりません。



個人的な希望なのですが
この立地の良さというのは
「お迎えを控えた幼年期の子を持つ母」にとって
とても有り難いというのを声高にアピールしたいと思います。
なのでこのスペースで幼年期の子を持つママさんの中に眠る
「デザイン」や「アート」力を刺激するようなイベントが
あったら絶対に素敵だなって思っています。
っていうか何か出来ることがあったらお手伝いしたいくらいです。
D&DEPARTMENT PROJECT TOKYOなら通園時間中自転車ですぐ行けます。。
なんて色々妄想が暴走してしまいました。


この3つのスペース。
定期的にチェックしていきたいと思います。


「NIPPON DESIGN TRAVEL - 47都道府県のデザイン旅行 -」は
5月28日までの開催です。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-04-28

和光並木館「Lady Dior As Seen By」を観てきました。

和光並木館にて
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「Lady Dior As Seen By」

を観てきました。


クリスチャンディオール銀座のリニューアルオープンしたそうです。
その記念としてディオールのアイコンであるバッグ

「LADY DIOR」

を題材に様々なアーティストが「LADY DIOR」を表現した展覧会なんだそうです。


すみません「だそうです」ばかりで。。
そうなんです私はこの手のブランドに一番遠い場所にいるタイプです。
ブランドのバッグを買うのならMBA欲しい!旅行に行きたい!と
思うタイプなんです。。


そんな私が銀座のブランドのお店に行くのは
アートに触れたいからです。
ギャラリースペースはお店の中を通っていくことが多いのですが
道中の商品に心を動かされることはまずありませんでした。
単純に好みの問題なんですけどね。


そんな私でもこの展覧会はとても楽しむことが出来ました。
というか久々にぐぐっと心動かされた展示でした。


まずテーマが「Lady Dior」と絞られていること。
ブランドをよく知らない私でも知ってる「Lady Dior」。
私に取ってはダイアナ妃のイメージかな。
ちなみにtwitterアカウント(@Lady_Dior)もあります!


今回はテーマ以外は全く制約ないんだそうです。
数多くのアーティストさんがこれでもかとLady_Diorで楽しんでいるのがわかります。
名和さんの作品は安定した美しさでございました。
驚いたのが消える作品の存在。
ブランドにとって主力商品は永遠のシンボルであってほしいはずなのに
それを消してしまうなんて!!!消えることも受け入れてくれる。
ディオールてすごいなって改めて思いました。



そしてすごく好きだったのが
これは作品ではないのですがLady_Diorの制作過程をタッチパネルで示したもの。
実物大におかれた材料や作業道具をタッチすると
作業工程が出てくるというしくみ。
これは楽しすぎます。



映像作品も沢山ありました。
クオリティの高さにも思わず息が止まってしまいます。
数々の歴史の中の美女をより美しくしていったディオール。
「美しい女性は美しいバッグを持たなきゃね」と思わず呟いてしまいました。



写真、映像、造形等色々な表現が渦巻いているのですが
「Lady Dior」とテーマが単純明快。
しかも私バッグは大好きなので
(予想以上に)とても楽しむことが出来ました。


これって実はすごく大事なこと。
私のような「高い鞄?興味ない!」という人を
ここまで取り込み好印象を与えるというのは
もう立派なマーケティング戦略です。
「Lady Dior」実は言うと欲しくなりました(^^)



展覧会の内容とはちょと違いますがすごく感激したこと。
こちらスタッフさんの対応が素晴らしいです。
私の様なセレブリティな会場に慣れていない輩でも
笑顔で気持ちよく対応して下さいました。
本当にありがとうございました。



5月20日まで。無休です。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-04-26

Shibuya Hikarie「ナカダイ渋谷市場」を観てきました。

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Shibuya Hikarieにて

「ナカダイ渋谷市場」

を観てきました。


今日から「渋谷ヒカリエ」オープンです。
ダミアン・ハーストがすごく観たくて観たくて
初日に出かけたのですがまず今日あった素敵な出会いについて
紹介させて頂きます。


目当てはダミアン・ハーストだったので迷わず8階へ。
そうなんです皆さんがあまり上がってこなかった8階。
D&D等他にも見逃せない展示が沢山。
そこで1つ不思議なスペースを発見しました。

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なんだか素敵な材料がいっぱい。
なんだろう?何かの見本市?

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そして魅力的なネックレスやランプやペンスタンド。

これなんだろう?
と見ているとつなぎを着たおねーさんが話しかけてくれました。


こちらすべて廃材から作られているんですって!!!


この「ナカダイ」という会社は廃材を販売する会社だそうです。
会社のホームページはこちら。
今回は期間限定5/20までここで出張市場を開催しているとのこと。
廃材というのは各地から来るのでものすごい量なんですって。
ということは購入も大量買いが基本だろうな、
ここは展示のみかなって思っていたら。。


100グラムから購入可能なんですって!!!


うわー超楽しそう!!!
歴然と並べられた他の誰かが「いらないと烙印を押した」部品達。
でも自分の手で変化させれば
お気に入りの一品になるに違いない!!!
ものつくり好きとしてはテンションが上がります。

じゃあ作る派以外の人は興味ない?
そんなことはありません!!
もし明日以降にこのブーズを訪れる予定のある方は
直接ではなく他の階を見てから来てほしいです。

ディスプレイに置かれた沢山の商品達はとても魅力的。
でも、もしかしたら「ここがこうだったらいいのに!」と感じて
棚に戻してしまうものもあったはず。
それはサイズの問題であったり金銭的な問題であったりとか。
でもそういう迷いって実は創造の源なんですよね。

こんなものがあったらいいのにという気持ちで
このブースに入ったらそこは宝の山。
飛び込んだら新しい出会いが見つかります。きっと。

そして途中でお気に入りのものが見つかった人もぜひ。
この「ナカダイ渋谷市場」に来ると
商品というのは沢山のものをそぎ落として出来てるのが
深く実感出来ると思います。
その気づきは先程買った商品をより大事にしようと
実感出来ると思います。


そうなんですよどんな人も絶対にワクワクすると思います。


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私は今回は鞄の持ち手になりそうなテープを購入。
こんなに大量なのに420円でした!
ちなみにこれはベビー用品制作過程で出た廃材だそうです。綺麗なのに。。



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これはUSBケーブル制作途中に出る廃材。いーっぱい!!

不勉強で私はこのナカダイという会社を初めて知りました。
いろいろ確認すると建築やプロダクトのデザイナー業界では有名な会社とのこと。
なんだかとても先進的なことを行ってる会社さんの模様。

二回産廃サミット 開催決定 & 募集開始!!
モノファクトリー工場見学

確かにすごくワクワクさせる世界を構築されておりました。

他のブースももちろんドキドキしましたわよ!!

ダミアン・ハースト 「New Spot Prints」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
透明な混沌/Crystal Chaos CUBE 1, 2, 3
NIPPON DESIGN TRAVEL - 47都道府県のデザイン旅行 -

他にも沢山あるのだけどまず3つ。
こちらもブログ別記事で紹介させて頂きたいと思います。


というように盛り沢山なヒカリエ8階なのですが
実際に行って初めて感じたことがあります。

それはフロア全体の一体感。
その一体感から私の妄想は広がります。
この8階というのは実は壮大な「計画実験場」ではないかと思うのです。
その計画とは

「東京人にアートをもっと身近になってもらおうぜ計画」

だと私は勝手に推理しています。

身近なものがどのような行程で出来ているのか。
廃材を目の前にすると強く実感出来ます。
そしてその廃材が実はとてもクリエイティブなものであるということも。


作り出す技こそ創造の源。


どんなに美味しい野菜があったとしても
どんなに優れたIT技術があっても
どんなに英語が上手かったとしても
その材料や技術を使って

【人が産み出さなければ】

それは単なる宝の持ち腐れ。


ナカダイでモノが作られる過程を実感し、
D&Dでそれぞれの技の素晴らしさに感動し、
そしてハーストで別世界を知る。

でもこれは全部【人の手】で作られたもの。
まさに8階は技の見本市でした。
そしてどの側面も【人が産み出した芸術】であって
鑑賞する私たちがどこから好きになってもいいよ(^^)的な自由感が
満ちあふれていたんですよね。
これがフロア全体の一体感を出していたのではないかと。


そうなんですきっとここは壮大な魔法の実験場。
この魔法、かかって損はないと思います。



5月20日までの限定開催です。
すごく楽しいです。
ぜひ足をお運び下さい。

社員さんが常駐している5月6日までだそうです!
廃材の説明超楽しかったので6日までにぜひーーーー!!!

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genre : 学問・文化・芸術

2012-04-25

MORI YO GALLERY東京「パラモデル「パラモデルの作り方」 」を観てきました。

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MORI YO GALLERY東京にて

「パラモデル「パラモデルの作り方」 」

を観てきました。



パラモデル。
とても大好きな作家さんです。
ご存知ない方はこの映像をぜひ。
ねえ楽しいでしょう?



以前WSでご一緒させて頂きました。
2010-12-26
するところ「パラモデル・ジョイント・ファクトリー2日目」に参加してきました。


子供のような無邪気な気持ちで構築を進める勇気と
「でもここまでやっちゃったらちょとまずいかな、うふ」
っていう冷めた全体像を観る眼力もちゃんとあるっていうか。。

大人の分別を兼ね備えて子供のように遊ぶってまさに理想。
なのでパラモデル作品を観ているとついつい
冷静沈着な子供になって万能の力を手に入れたような
誇らしい気持ちになってしまうのです。

なのに実は私たちまだプラレール作品を体験していない。。。
悔しくて仕方がありません。。
体験したいよう。。。





さて今回はペイント作品。
わかっているのに!毎回毎回プラレールを探してしまいます。。


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今回は「パラモデルの作り方」というテーマです。
パラモデルを組み立てる設計図なのかな?
何が出来るんだろう?とワクワクしてしまいます。
熱心に観てそして引いてみると気がつきます。

「これ、設計図じゃなくね?」

そうなんです。
冷静に観るとこれを組み立てることは難しいことがわかります。
でもとても絶妙なパーツ配置等で
完成しそうな感じ!に見えてしまうのです。



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今回何が楽しいって観る度に発見がある作り込まれた描写です!
これはもう楽しくて仕方がありません。
息子も「座ってずっと見てたいよ!」とのこと。
確かに目の前に2畳程の畳とか置いて頂きたい感じです。


自分も自分だけの世界の設計図を書いてみたくなりました。


5月26日まで。
原則月曜休廊です。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-04-24

森美術館「会田誠展 平成勧進プロジェクト」がスタートしたそうです。

今秋に森美術館で「会田誠展」が開催予定です。


そしてこの展覧会についての「平成勧進プロジェクト」スタートしたそうです。
一口15,000円で展覧会サポーターになると、
限定エデション作品をもらうことが出来ます。
その他一口分に2枚招待券がついているとのことです。

他にも色々なサポーター形式がある模様。
詳細はこちらをご参照下さい。

「会田誠:平成勧進プロジェクト」について



前から会田誠作品は気になっていました。
扱うテーマの過激さと圧倒的な技術力は
好きとか嫌いとかそういう側面を考えることを忘れてしまうほどの
迫力がありました。
圧倒的な技術力を元に描く自由な世界というのは
個人的にはすごく好きなので
最近会田誠作品を楽しんで観れるようになってきたと思います。
そして何回か会田誠さん本人ともお話することもありました。
私のような素人にもとても丁寧に対応して下さいました。
とても紳士的で丁寧な仮面を被った方という印象があります。

息子も会田誠作品は特に怖がらないです。
サラリーマンの死体の山の絵を見て考え込んだり
「よかまん」を見て踊ったり(これは帰り道もやるので困った。。)
他の作品と同様に作品を楽しく堪能していました。




私は今回のこの個展をとても注目しています。

特にドキュメンタリー映画の予告編を見てから
展覧会への想いは一層強くなりました。


このドキュメンタリー映画は素晴らしい。
ぜひどうにかして鑑賞の機会を設けたいと思います。

きっかけは予告編の中の会田さんのことば。

「絵は人が見ることによって得られる
ある種の快楽を刺激するサービス業だと思っているんで」

という言葉に横っ面をぶっとばされたような
衝撃を受けました。

それは
「美術であろうとなかろうと」とはまた違った衝撃でありました。
前回のワンダーサイト本郷の展示での会田さんのコメントはこんな感じでした。
--------------------
美術(芸術、アート、contemporary art)とは何か----このような問いを前提に作られるものは、すべて近い将来滅びる運命にあるだろう。美術であろうがなかろうが、作りたいものを作る/作るべきものを作る/生きたいように生き、その痕跡として何かが残る――そのようなものしか後世には残らないだろう。悪いが今や美学者たちは、その忠言を聞くことが命取りになるウィッチドクターだ。このような僕の日常的な確信の一環としてこの展示はある。
-会田 誠
--------------------
この時にはすごく自分の道への自信というか
孤独を恐れる他大勢を相手にしない勇気に満ちあふれていて
殉教者のような崇高な印象を受けました。


私の中で会田誠という美術家は
「とても崇高な殉教者である」という公式がなんとなく出来はじめていました。
作品に向き合う度に感じる猛烈なエネルギーは
その印象をより強くしていきました。

しかしこの予告編でのコメントは
殉教者としての威厳や信念というよりかは
人間としての本音みたいなものを感じたんですよね。


アーティストとしての自分と人間としての自分。
この2つの自分に向き合う苦しさにもがいているのでは?


という仮定は予告編の中のご家族の姿を見てそう感じました。


日本社会で生きてく上で強制される「普通」というきつめの鎧。
これを着ないことを選んだ自分は孤独と向き合ってきたし
これからも向き合っていくであろう。

自分はそれでいいけど
もう自分の生活は自分だけではない。。。
大丈夫なのか?

という迷い。


神の手を使い凡人では表現出来ないような表現を操る神。

でも同時に

人間として。
美術家として。

崇高でありたいと同時に迷う人間としての姿。


産み出す勇気、送り出す行動力は
自分に大しても奮い立たせるような勇気のような
感情が送り込まれる様な気がします。


その「迷い」という感覚は会田誠という美術家を遠い存在ではなく
近い存在に感じさせてくれる気がします。
自分も何か出来ることをしたい!と思わせてくれるような感覚。


サポーターという制度は
もしかしてこの「美術家会田誠の多面性」に気がつき
多面性についての迷いに悩む自分を振り返り
会田誠という美術家の技術力、行動力への賞賛を強く感じられた人が
考案したのではないかしらなんて思ったりして。



サポーター、ぜひ検討したいと思っています。
今後も展覧会とこのプロジェクトに注目していきたいです。

theme : アート
genre : 学問・文化・芸術

2012-04-21

メゾンエルメス8階フォーラム「「望郷 - TOKIORE(I)MIX」山口 晃展」を観てきました。

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メゾンエルメス8階フォーラム

「「望郷 - TOKIORE(I)MIX」山口 晃展」

を観てきました。

こちら実は既に何回か訪問しています。



最近の自分の中での座右の銘が

「ていねいに。ていねいに!」

なんです。
人には好きなこともあれば嫌いなこともある。
嫌いなことを無理に好きになるなんて無理。
でも嫌な事もやらなきゃいけない。これが世の中。


だったら

「ていねいに。ていねいに!」

丁寧に行えば1回で終わるし
そして上手く出来れば案外好きになるかもしれない。
って思うんです。
丁寧にってのはゆっくりやれってことではなくて
1つ1つに向き合って行うってことで。。


山口晃さんの作品は私の中では

「丁寧」

に満ちあふれた作品。

1つ1つの絵画の筆遣い、立体作品の処理の仕方。
全てが「丁寧」であります。
そして1つ1つの世界の中に「くすっ(^^)」と笑えるようなユーモアがあるのがまた楽しい。


特に素晴らしかったのが電柱のシリーズ。
場所とあまりにもマッチしすぎです。
銀座に電柱というのがまた素敵。
1つ1つのディティールも楽しすぎます。
いつも思うけど夕方とか夜に行ってみたいなあ。。

そしてしかけのある小部屋で異次元体験。
そして制作途中の作品を拝見出来る贅沢な空間。

すべてが丁寧に仕上げられていて
作品の世界にふっとのめり込むことが出来ます。


よく山口さんの作品を
「それをここではない架空の世界」と表現する方がいらっしゃいます。
あまりに完成されているので「ここにはない」けどなんかありそうって
思ってしまいそうになります。でもね私は世界に入り込んでいると

「いや、この世界はここにはない」って
我に返れそうな気がしてしまうんです。
私は山口晃さんが描く作品の世界というのは
「【本当は届く訳がない】心の中に描いた理想の世界」
ではないかと感じます。

描かれている世界はとても守られているのですが
それは同時に「隔離されている」世界でもあるわけです。


私たちは守られているのか?
それとも隔離されているのか?


「自分は関係ない!」と安全な場所にいる【つもりで】
相手を冷ややかにみてる自分は本当に安全ですか?


作品の世界に入り込んでいると
と山口晃さんにあの落語風な口調で
冷ややかに囁かれているようでゾク!ってしてしまうような
そんな気持ちになるとてもゾクゾクした展覧会でした。



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何度も拝見させて頂いていますが
また行きたくなる展示です。
最終週にぜひ再訪したいと思います。



5月13日(日)まで。
会期中無休です。

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genre : 学問・文化・芸術

2012-04-18

ギャルリー東京ユマニテ「井上雅之展 INOUE Masayuki 「初形より-山」」を観てきました。

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ギャルリー東京ユマニテにて

「井上雅之展 INOUE Masayuki 「初形より-山」」

を観てきました。


前回の個展も拝見させて頂きました。

ギャルリー東京ユマニテ「井上雅之展 INOUE Masayuki new works 2010」を観てきました。

息子がちっちゃい!
今日は登園中に行きました。

今回は場所が変わって初めての展覧会。
シンプルなホワイトキューブになったので色々な規模な展開が出来そうですね。


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まず目に入ったのが小さな小作品。
初めて拝見したので???と思っていると
こちらは作品を製作する前に製作する作品とのこと。
3次元で焼き物という多行程の中で製作される作品とのこと。
完成のイメージというのはとても重要なんでしょうね。
ただそのイメージは完成途中で形にするってすごく大変!

2次元(デッサン)と3次元はそもそも違うし
縮小した焼き物は完成作品の過程ではなく
別の作品になってしまう。
そして焼き物は完成まで時間がかかる。。。


完成のイメージを飛んでいかないようにつなぎとめるためには
確かにスピード感って大事!

私も「この言葉やフレーズ書き留めておきたい!」って思っても
その場で書いてないと忘れちゃうもんなあ。。。
製作過程の動画とか見てみたいと思いました。



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さて作品。
前回とおなじ暖かい強さを感じながらも
自分が明らかに変わってることに気づかされます。
以前なら大きな作品を観ると
作品の重力の迫力にを実感したり
巨大な存在感から来る想いを感じていました。


しかし今は


「地震が来ても大丈夫なのかな」

という気持ちがまず先に出てきてしまいます。


でも不安な気持ちと同時になんだかとても安定感を感じます。
お話を伺うと実はこの形はすごく安定感があるとのこと。
確かに前回の作品と形を見比べると構造の変化がよく分かります。

前回の展覧会の写真はこちらに。
ギャルリー東京ユマニテ「井上雅之展 INOUE Masayuki new works 2010」を観てきました。


スタッフさんのお話によると
設営の際は人が上り下りしながら行うとのこと!
そんなに安定感があるとは。。。


この安定感が
どれだけ鑑賞してる私の心を穏やかにしてくれているのか
気づいた時になんだか胸がいっぱいになりました。
いくつか組み込まれたパーツは後から組み込まれたそうなんですが
不安な心をそっと支えてくれるような
優しさに満ちあふれていました。


「焼き物」はずっと残ります。
土に帰ることもなく水に溶けることもなく。
「存在」の意義について何度も考えさせられる昨今。
今目の前にある「存在」が存在し続けることの意味を
改めて考えることが出来ました。



4.28(土)まで。
日曜日休廊です。
場所が移転になっています。
同じビルの地下2階になりました。
詳細はギャラリーのホームページをご参照下さい。

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2012-04-15

原美術館「杉本博司「ハダカから被服へ」」を観てきました。

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原美術館にて

「杉本博司「ハダカから被服へ」」

を観てきました。



今回の狙いは「衣服を彫刻として見る」だそうです。
「彫刻の概念」とは「台座に乗っていて360度鑑賞出来るもの」
と聞いたことがあります。


360度の外側だけでなく
内側からも鑑賞、というか体感まで出来るのがこの「彫刻」。
本展では、1920年代から90年代にかけて発表された服の写真15点を展示してありました。


着ているのは(生身ではなく)すべてマネキン。
各時代の「理想体型:が違うので
その服が発表された時代に制作されたマネキンを用意してるそうです。


このマネキンの冷たさ具合が想像力を強く掻き立てます。


そしてその時代時代を感じさせるドレスや作品やアクセサリが
各自にさらっと配置されています。
1つ1つを見つめるとまるで吸い込まれそうな強さを持っています。
現実の存在感がとても強烈で作品の中の洋服達が
洋服という作品だけでなく
まるでその時代を生きていた人そのものを
感じさせてくれました。


作品はその時代に「タイムスリップする扉」のようでした。


そしてぜひ注目してほしいのが
キャプションの力強さ。
1つ1つの文章の力強さに感銘を深く受けました。


私たちの存在は次の日突然無くなってしまうかもしれないし
災いはある日突然私たちの身に降り掛かってくるかもしれない。


今この時代、この言葉が自分に迫る危機として
私のもとに迫ってきます。

今一度「価値」について深く考えてみたいと思います。
本当の危機が身に迫って着た時
本当に大事にしたいものを見失わないために。




7月1日まで。
原則月曜休館です。
詳細は美術館のホームページをご覧下さい。

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2012-04-12

西武渋谷店B館8階 オルタナティブスペース「中島崇 <Color expanse in spiral -螺旋に広がる色たち->」を観てきました。

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西武渋谷店B館8階 オルタナティブスペースにて

「中島崇 <Color expanse in spiral -螺旋に広がる色たち->」

を観てきました。


春ですね、春。

この時期の百貨店って過度にドキドキしてしまいます。
女子力が欠落してる私は普段からジーンズ+シャツ+上着+ピアス+α
なので春らしいTOPSがどうだとかいう百貨店の変化には
どうもついていけません。(治す気がないのがまた。。すみません。。。)


よって「-螺旋に広がる色たち-」というタイトルに
過度にドキドキしながら出かけました。
春の多色ってなんかドキドキしちゃうんですよ。



さて初日に行ってみるとそこには2つの流れがありました。

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まず1つは色彩の流れ。
そこには近くでみるととても親近感を感じさせる素材。
そしてその作品の産み出す影の美しさといったら!



そしてもう1つ。
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大きなスペースには新素材ので制作された

「螺旋」

が存在していました。



そもそも「百貨店」という場所は
数々のものが混在している場所に
数々の人が混在するという
とてもカオスな場所であります。

そのカオスな場所から産み出される光はまた別の動きがありました。
この螺旋は日々成長していくものだそうです。
新素材の螺旋は沢山の人々の中で流れる気のようなものを感じました、


春らしい服を来た多くの人がこの螺旋にうつり込み
螺旋は日々変化をしていくのでしょう。
そこにまた新しい色が加わり季節は巡っていきます。



去年よりは季節の移り変わりを暖かく受け入れられられていますか。
それは強くなったからですか。視野が狭くなったからですか。


そんな色々な胸騒ぎの想いを落ち着かせ
和ませてくれるような展開が繰り広げられることでしょう。


この螺旋が光り輝くのかどうように成長しいくか
とても楽しみです。




そうそう、LIVE Installationがあります!

2012.04.21 - 04.22 From 1:00 p.m. to 6:00 p.m.

週末の渋谷、しかも季節は春。
きっとここにくれば
気分を上げてくれるような出来事に遭遇出来るのではないでしょうか。
なんかすごい事が起きるのよね??
ここに来たら濃いの願いが7割叶うのよね??

と作家さんである中島さんにしつこく念押しておきました。
きっと何か素敵なことが起きます。起きるはずです。

4月22日はなんか凄いみたいですよ。このLIVEの他にも
こんなにイベントが!!!!

漆芸人間国宝の小森邦衛先生来場の画廊
渡辺おさむさん作品集発刊記念サイン会
ハイメ・アジョン新作受注会


この日は行くしかないですね。

4月30日まで。無休です。

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2012-04-10

DOMMUNEでVIONAのインタビューを観てワタリウム美術館「ひっくりかえる展」を再訪してきました。

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先日DOMMUNEでVIONAのメンバーのインタビューを観ました。

これがまた凄かった。
内容は美術手帖3月号で知ったことも多かったのですが
実際にメンバーが話しているという事実というか
彼の存在感がものすごい迫力でした。



思わず次の日
ワタリウム美術館「ひっくりかえる展」を再訪してきました。
子供の幼稚園が始まったので
幼稚園に入れた後に出かけました。
パスポート制に本当に感謝です。

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春の美しい日差しの中
渋谷にいたんだから春モノのバッグでも見ればいいのに
どうしても我慢できなくて
銀座線に飛び乗ってしまいました。
(これだから私は女子力干ばつ状態なのだな。。。)
私には文化がもっと必要なんです。


VIONAのメンバーのインタビューで彼らがChim↑Pomと福島に行ったという話を聞きました。
DOMMUNEで映像も拝見しましたし
展覧会では写真が追加されていました。

彼はこんなようなことを話していました。

「僕は現在監獄にいるメンバーのポートレートと世界中を旅する。彼は監獄から出れないけど」


その時私はこの活動をみて福島に住んでいる皆様はどう思うのかなと
感じました。


過酷な状況から出たいけど出れない。
そしてそれがいつ迄続くのか分からない。


自分に置き換える人とかいらっしゃるかもなと想像もしました。
過酷な状況に居住していた場所が激変してしまったという感じ。
環境的な縛りで出れないという状況は十分過酷です。
出ればいいじゃんと外からは簡単に言いますが
そんな簡単に出来ることでないし。。。


福島をまわる映像からは色々な感情がわき上がります。
彼のポートレートが福島を旅することで
福島の外見的現状について
ロシアの政治状況について
考える機会を世界中に発信しているわけです。
この活動から何かが変わることを信じて。


アートは現状を変える力がある。
この展覧会の4階のJRの映像を見て
こういうことなのかとやっと実感がわいてきました。



日本ってとても守られてきたんだと思うのですよね。
周りは海でしかも同じ言語の人が集まって住んでいて。
共通の敵に立ち向かうということもなく
結果的には平和に暮らしていたのが現状だったと思うのです。

そして東日本大震災。原発事故という
予想以上の大敵に教われ
そしてその戦いは今でも続きこれからも続く状況。

しかもその戦いの本質を皆捉えきれず
どこに向かって戦えばいいのか全く分からない。
だから、今迄と同じ要に混沌とした状況から目を背けようとしている。

戦うべき敵が分からないから
敵の本当の姿が分からないから
皆自分の都合のいいように敵を見立てている。
そし必要以上に隣人の敵を気にして
敵の本来の姿より隣人の見立てた敵の姿ばかり気にしている。


戦う力があるのなら
まず自分が思う方向に向かって歩き始めるべきなのに。


危機感の感じ方って本当にみんな違うんですよ。
そしてその違いを指摘出来ない空気が
今東日本には溢れているような気がします。
本当は皆不安で仕方がない。
不安だというと「○○なのに!」という非難が聞こえてきそうで怖い。
ただ不安なだけなのに。不安に感じることなんかない!というのなら
その理由を教えてほしいだけなのに。



前回まだ未完であった「つきささる」の前で
色々なことを考えされました。
みんながなんとなく気配を感じているのに
あえて気がつかないふりをしている「敵」の気配が
急に視覚化された感じ。
驚きと身悶えとそして我に変えるような美しさと。
この展示の突き刺さり具合は今の私には半端無かったです。



なんかもう泣けてきてしまいました。
でも泣いてばかりって訳にもいかないんだよね。
じゃあどうしたらいいのか。


走れる力
逃げる力
生き抜く力を


身につけなきゃってことなんだろうか。
ここまで体感してやっと「いきのこる」の意味が少し理解出来た気がします。


「危機の共有」。
危機を認識し共有することでやっと自分の身の危機を認識し
同時に「生きる」意欲がわいてくる。
こんな風に気合いを入れられたような気分です。


【危 機 か ら 目 を そ ら す な ! !】


エリィさんにうちの子と同じ歳の子がいたらいいのに。
そうだったら一緒に子供がどうやって生き延びていけるのか
一緒に思う存分話せるのに!
なんてよく分からない妄想まで飛躍してしまいました。



IMG_5794.jpg
「つきささる」こちらわざとこのアングルで撮影してみました。
そうなんです今回は撮影可の展覧会です。
ぜひ足を運んでその場に立って自分なりの記録を作って頂きたいと思います。



こちらのチケットはパスポート制なので
会期中何度訪れることが可能です。
学生割引、またはiPhoneアプリ「ミューぽん」の割引もあります。
ミューポンは現在絶賛割引中です。ぜひご活用下さい。


07月08日まで。
原則月曜休館です。
詳細は公式ホームページでご覧下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-04-09

「郷さくら美術館 東京」に行ってきました。

IMG_5736.jpg
中目黒駅からほど近い

「郷さくら美術館 東京」

に行ってきました。



IMG_5735.jpg
桜、とても綺麗になりましたね。
今年は去年の分までみんなで桜を愛でているような気がします。
私も今年の桜はなんかとても観ていてとても心に響きます。

そんな桜の側に
新しい美術館が出来たと教えて頂いたので
サッカーに行く前の息子と一緒に出かけてきました。


この郷さくら美術館の本館というのは
福島の郡山にあるそうです。
本館の所蔵作家一覧を拝見すると
日本画を中心にとても充実していました。




IMG_5738.jpg
場所柄お花見の道中に楽しむのが
一番オススメです。
今週から桜は散る美しさを堪能する第二ステージに突入すると思われます。
桜の花びらが敷き詰められた目黒川の美しさは
ぜひ今年も体験したいと思います。


月曜日、火曜日が基本休館日だそうです。
美術館の場所等は
公式ホームページをご確認下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-04-06

Ohshima Fine Art「榎倉康二 「Figure, Drawing」」を観てきました。

mori080901
Ohshima Fine Artにて

「榎倉康二 「Figure, Drawing」」

を観てきました。


常に心がけているのは

「自分がいいものを感じろ。周囲に影響されるな」
「本当にいけてるかどうかは自分で行動して確かめろ」

です。


作品そのもの匂いや存在感とか
自分の前に存在している今この瞬間までの歴史というか時間とか

そして

ここまで自分をひっぱって来てくれた
その作品そのものが持つ「強い力」とかを


体全身でを感じさせてくれるようなくれるような作品に
自分の足で出会いにいきたいんです。
そしてそういう出会いに遭遇出来ると


「ああ来てよかったなあー」

と深く感じることが出来るんです。



今回の「榎倉康二 「Figure, Drawing」」は
まさにそんな出会いでありました。


展示されている作品達が作り出す空間というより
作品1つ1つのパワーが凄かったです。息子も帰り道


「なんかすごかったなあ。なんか分からないんだけど。
 僕が幼稚園でああいう絵を書いたらきっとダメって言われるし
 全然すごくないんだけどなんですごかったんだろう?」


とても印象的な事を話していました。

IMG_5496_convert_20120406211406.jpg


2次元の世界の中でこちらに迫ってくる
「圧倒的な存在感」のような力は
自分の存在の確認を常に行っているのに不安で不安でたまらない
東京人の私にとっては眩しすぎました。


とても、強い強い力を感じました。
そこに存在してる。物質的にはそれだけだったのに。



スタッフさんが息子に「これは「もの派」って言うんだよ」
説明して下さったことを思い出し
ちょとここで「もの派」について調べてみました。


さて「もの派」とは何か。
---------------
『もの派』は、60年代後半から70年代前半に自然物と人工物を用いた作品を制作した
作家のグループであった。
「もの」をできるだけそのままの状態 で作品の中に並列して存在させることで、
それら自体に語らせることを目的とした。
---------------
TABlog『もの派』について IN 特集記事 BY アシュレイ・ローリングス 2007-09-08(より転記)


李禹煥さんの作品は何度か拝見経験が。
なるほど、もの派とはが少しだけ具体敵になりました。

上記の文章の中で
「パリ青年ビエナーレ」で、榎倉康二は2本の木の間に 高さが約3メートルで、幅が約5メートルのコンクリート壁をわたす『壁』という作品の写真を拝見しました。

非常に巨大な作品であることが容易に想像出来ました。
そして
今回拝見した作品達は2次元で十分受け止められる大きさだったのに
どうしてあんなにも強い力を感じれたのだろうかと改めて思いました。



1つ1つの作品が完成された世界でした。
今の私にはその完成された世界の重みが深く深くのしかかってきました。
あのパワーはどこから来るのだろう?


40年近く前の作品だそうです。
今、このようなパワーを秘めた世界を
新たに形成し表現するのは不可能なのではないかと
つい悲観的になってしまう位に強いパワーでした。
今の世界、
明らかに違った方向にバランスが失われているようにみえるからかもしれません。


だからこそ、怖がるだけじゃなくて
自分の足で外に出て体験して
そして感じなきゃいけないな!と
改めて感じました。


ああ、直島にいかなきゃ!李禹煥美術館行かなきゃ!と
色々考えてしまいました。
(ちなみに直島は行ってますが随分前なので李禹煥美術館はまだなのです。。)
ベネッセハウスに行ってきました

ああ旅行行きたい。。。飛行機乗りたいです。



とても深い体験が出来ると思います。
ぜひ作品の前に立って
パワーを感じて頂きたいです。


04月21日まで。
日、月、火、祝日は休廊です。
詳細はギャラリーのサイトでご確認下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2012-04-03

6歳になりました。

息子6歳になりました。
最近幼児要素がほぼ消滅したので嬉しい反面ちょと寂しいです。。。


このブログも気がつくと5年以上続けていることになります。
5年で東京の家族連れの美術鑑賞事情というのも随分変わったような気がします。
良い変化もあったしえーっという変化もありました。
これからも多大に変化して行くと思うので
よく観察して自分を見失わないようにしたいと思います。



そうそう、改めて自己紹介を。

6歳の息子と一緒にアート鑑賞をしている子育てしてるお母さんです。
息子は多くて週4回サッカーの練習に参加するサッカー少年でもあります。
私は息子の登園中、またはサッカーの練習のない日や前後に一緒に
美術館、ギャラリーをまわっています。
せっかく何年も沢山まわっているのだから
記録をしようと思いこのブログを5年前から始めました。

あくまでも個人の感想なので少しずつしかUP出来ません。
なので連日ブログでアート感想がUPされていたとしても
毎日美術館に行っているわけではありません(^^;)。


今年は去年以上にもっともっとガツガツいきたいです。
自分のことでも家族のことでもガツガツいきたいです。
ジャンプするタイミングを逃さないように
観察する力をより上げていきたいです。


今後ともどうぞよろしくお願い致します。

2012-04-01

ワタリウム美術館「「ひっくりかえる」展」を観てきました。

IMG_5414.jpg
ワタリウム美術館にて

「「ひっくりかえる」展」

を観てきました。


XYZ collectiveでの竹内さんの展示がすごく印象的でした。
2回行ってしまいました。

XYZ collective「竹内公太 「公然の秘密」」を観てきました。

無人島プロダクションでのChim↑Pomの展示も
いつもとても深く考えさせられるので
ぜひこちらは「初日に」観に行くべきと重い
親子で鑑賞しに行くことにしました。


このような爆走系のアート(これは自分で勝手に命名)は
個人的には「絶対に早め、出来れば初日に行くべき」と思っています。
展示期間が終了に近づけば近づく程
「猛進度が整う」ような感覚があって本来の爆走感が
落ち着いてしまうような気がするんです。
だから爆走感があるうちにと思って(^^)
ただしこういうパフォーマンス系の展示というのは
予備知識がないと衝撃度ばかりに目が行ってしまいがちです。
そこで以前購入していた「美術手帖3月号」を行く前に改めて熟読。

美術手帖 2012年 03月号 [雑誌]美術手帖 2012年 03月号 [雑誌]
(2012/02/17)
美術手帖編集部

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(Chim↑Pomのエリィさんより事前の熟読をtweetで薦めて頂きました。ありがとうございます)
そして持参してワタリウム美術館に出かけました。
行く途中息子にも見せながら説明。
つい先日竹内さんの展示を観ているし
Chim↑Pomの展示も何度を観ている息子は
当時の興奮を思い出しながら熱心に話を聞いてくれました。
っていうか君色々観てるから本当に並大抵の事では驚かないよね。。


今回はネタバレなしです。



ワタリウム美術館は基本的に2→3→4階と鑑賞していきます。
移動はエレベーター。
つまり展示が階ごとに一旦閉じられてしまいます。


しかし今回はエレベーターにものすごい「しかけ」があります。
この「しかけ」が鑑賞中の緊張感を継続させてくれます。
息子も「今回の展示で僕が一番びっくりしたのはエレベーター!」
と話していました。


(美術手帖三月号で予習して)息子が楽しみにしていたのは
The Voina art-groupの映像。
特に「 the 65-meters-high graffiti from the action "Dick captured by KGB!".」。
男子が好きな話題ですからねえ。。。

どうしてこういう事をしたのか、を
KGBとはどんな組織と言われているのかを
美術手帖からの知識を集めて説明。
(熟読しておいてよかった。。)



パフォーマンスは大人のイタズラではない。
大人が命をかけてやってる戦争(Viona)なんだ!
と以前宮島達男先生にtweetして頂いた言葉をここでも活用。

最近ドイツに何度か足を運び
外国の方とも交流が増えてきた息子は
他の国では日本と明らかに違う空気が流れていることを
実体験から感じ取ってくれている様でした。

Chim↑Pomの新作がまた凄かった。
息子はメイキング映像を観ながら呆然としておりました。
ぜひ実際に観て頂きたいです。


その他映像的にかなり刺激的なものも。
説明しにくい作品は今回は流しました。。。


3階では竹内公太さんの他の作品も拝見出来ました。
もちろん「指差し作業員」の映像も。
息子は糸電話を探していました。
「ここにはいないのよ」と話すと少し残念そうでした。


4階は映像中心。


無人島プロダクションで拝見した「気合い100連発」を観ながら
地震から1年以上経ったんだなあ。そして初めてこの映像を観た時には
知らなかったことがあったなあと改めて感じました。

無人島プロダクション「Chim↑Pom展「REAL TIMES」」を観てきました。

世界って広いのよ。
平和な場所ばっかりじゃないの。
そしてこの場所の平和だってある日突然崩れるかもしれないの。
だからどんな時でも生き抜ける生き抜く力をつけていこう。
これから生き抜く為に。


なんてことを考えていました。
深く、深く考えさせられる展示でした。


そして鑑賞中
「これってもしかして全部フィクションだったりして。。。」
という思いが時々よぎりました。
ここまでネットワークが社会に入り込み
イメージが多大になだれ込む時代です。
これって本当なんだろうか。
と常に疑う癖がついてしまったのでしょうか。
竹内さんの問いかけがかなり心に残っているのかな。
それとも「全部噓だったらいいのに」という気持ちが
まだ私の中でうごめいているのかな。


何が真実か
何が正義か


本当に判断が難しいです。
事前に第三者が判断することはもはや不可能に近いのではと思う昨今。
子育てしている身としては
子供を安全な情報のみの世界にかくまう事は既に不可能だから

「その事実に出くわした時自分でどう判断し、どう行動するか」

という判断力を子供に身につけさせる。
これこそ今子育てしている親がすべきことなのではと
改めて感じる日となりました。


IMG_5416.jpg
オススメします。
でも子供連れでは正直ハードル高いと思います。
まず自分自身でしっかりと観て
子供とこの事実を共有出来るかどうか
自分自身で考えてから再訪をオススメします。

こちらのチケットはパスポート制なので
会期中何度訪れることが可能です。
学生割引、またはミューぽんでの割引もあります。
ぜひご活用下さい。


07月08日まで。
原則月曜休館です。
詳細は公式ホームページでご覧下さい。

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