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2011-11-28

東京都現代美術館「ミューぽんユーザー限定企画第三弾「 対話型鑑賞 in 東京都現代美術館」」に参加してきました。

東京都現代美術館にて

「ミューぽんユーザー限定企画第三弾「 対話型鑑賞 in 東京都現代美術館」」

に参加してきました。


第二回の原美術館の回に参加しているこの「対話型鑑賞」。
今回は息子と参加してみました。そして旦那とドイツ人の友人を
見学させてもらうことにしました。
息子は(このブログを読んで頂いている方ならお分かりだと思いますが)超美術館慣れしています。
彼は「アートを観て感じたこと文章にして話す」行為を自然と思って育っています。
でもこれって実は日本人としては珍しいこと。
そのような彼を連れて参加する対話型鑑賞。
今回彼の言動は他の鑑賞者さんにどう影響するのかという点が興味がありました。


親子で美術鑑賞に行く時はそのアートについての説明や拝啓を噛み砕いて説明するようにしています。
しかし今回はあえて何もしませんでした。
それは息子はブンデスリーガが大好きで
ミュンヘンにも行ったことがあって
とても「ドイツに縁のある子」だからであります。
しかも今回はドイツ人の方とも一緒という活きた刺激を感じながらの鑑賞です。
今回は彼の直感を信じることにしました。
直感から出てくる言葉を聞いてみたかったのです。

展覧会には早めに到着しました、
まず最初にドイツ人の友人と私と旦那と息子の4人で鑑賞。
規律を連想させる雰囲気の作品が多いのはドイツだからなのかそうなのか。
息子はドイツ人の方と作品を何度も見比べながら
「ここ知ってる?」「ここは寒い?」とか私に聞いてきました。
私も知らない情報のときは必死に友人に質問。
友人は私達に分かる様に身振り付きで丁寧に答えてくれました。
私の爆裂英語につきあってくれたドイツ人の友人に心から感謝します。
そして黙って映像を一緒に鑑賞している時に
故郷を想う人が出す特有の空気を隣で感じたりしました。

この体験は私や彼にとってすごく大きかった気がします。
私たちの前には沢山の情報が時をまたいで溢れていました。

目の前にある作品
(ベルリンじゃなくてミュンヘンだけど)ドイツでの経験
ドイツ人の友人の優しさ

「寒さ」を感じさせる作品が多かったこともよかったです。
私たちは冬に再び渡独予定です。
今回ベルリンには行かないのですが北ドイツ特有と想われる冷たさを
ケルンに住んでいた友人と一緒に肌で感じられたのはとても刺激的でした。
未来(渡独)が楽しみという気持ちが加わると
こんなにも新しい風が吹くのか!と自分でも驚きました。


そんな刺激的な時間はあっという間に過ぎイベント開始時間へ。。
旦那と友人は見学ということで私と息子が参加します。
最初に一緒のグループになった方、超個性的なメンバーに驚かれたと思います。
色々どうもありがとうございました。
最初のトークの時間の合間に「ドイツの人ってラーメン食べます?」と聞くと
「食べないねー」と即答されたのはちょと面白かったです(^^)


そしていざ対話型鑑賞へ。
友人には「作品についてあーだこーだ話す会なんです。。」とは話しましたが
「人は話してなんぼ」という教育で育ったドイツの方からみたら
どう見えたかはちょと不思議ではありますが
鑑賞会はゆるくはじまりました。


今回は息子に「思ったこと言っていいよ、最初に言っちゃいなよ!」と何度も話しておきました。
雰囲気読める子なので本番では平野さんの問いかけに速攻で反応。
親子でアイスブレイカー役を楽しむことにしました。


こんな気持ちになれたのは
未来を楽しむ気持ちのおかげだと思います。
未来を期待する気持ちを持つ者の言葉は強いです。
親の私でも驚く程の起爆力がありました。
同時に自分を含めて大人っていうのは
「美術鑑賞時に目の前の作品だけを理解しようともがいているもの」
なのだなと改めて痛感させられました。
息子の言葉が呪縛から解き放つきっかけになってくれたような方もいらっしゃったので
よかったかなと思います。

印象的だったのは2つ目の作品を鑑賞時
皆さんが批判的な感想を話している中で
息子が「僕からみるとビルに見えるよ!」と話したのを聞いて下さった人が沢山いたことです。
そこで彼の視線で観るとどうなのかなと思いしゃがんでみると
作品の印象が一気に変わったんですよね。
視線の変化を伝えるとみんなが一斉に座ってみてくれたのが面白かったです。
そういえば私はいつも親子鑑賞の時は息子の視線でどのようにみえるか確認していました。
子供の鑑賞を想定していない美術館だと光が反射して全くみえなかったりするので。。
そうか他の人は作品をしゃがんでみたりしないか。。。
対話を通じて単なるオブジェにしか見えなかった作品が
もしかしたら完成したかもしれないビル群に見えてきて
夏に行ったミュンヘンの街並を思い出したりして
そして冬行く北ドイツはどんなかなと想像が暴走して
自分が降り立つとしたらどんな気持ちがするだろうとか
いろいろなことを感じることが出来ました。


美術館に行ったらその前の世界をその場だけで必死に理解するよう努力しなきゃいけない!
という強迫観念から自分を解き放っていきたいもんです。
目の前の作品を通じて別の土地、過去、そして未来をもっと駆け巡るような
感覚を持ちたい。そのほうが作品を通して自分自身がもっともっと自由になれる。


ドイツ人から見て今回のイベントをどう感じたかはうまく聞けませんでした。
楽しかったと話してくれたので信じることにします。
ちなみに友人が帰り道2つ目の作品について
「息子君が「このビルに住みたい。だってドイツの旗の色があるから」と言ってくれて嬉しかった!」
話してくれたのが自分としては印象的でした。
普段では味わえない特別な体験を楽しんでくれて私たちもとても嬉しかったです。
そして友人に英語で解説をして下さったTABのスタッフの皆様!
本当にありがとうございました。


今回の対話型鑑賞参加で感じたのは
テーマにおおらかに関係した「体験」がちりばめられてると
とても対話に入りやすいのだなってことですね。
たいていのことは体験出来る東京という場所は
もしかしたら対話型鑑賞には最適な場所なのかもしれません。


イベントは既に終了しています。展覧会そのものの感想は別記事で。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

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