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2011-10-31

森美術館「メタボリズムの未来都市展」を観てきました。

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森美術館にて

「メタボリズムの未来都市展」

を観てきました。

今回はおやこでアートでも参加してきたのですが
やはりちゃんと観てからまとめたいと思い
すぐに再訪してしまいました。


★今回はかなり細かい模型等が多いのです。
 美術館に慣れていない幼児さんを連れて行く場合は十分注意しましょう。


細かい作業や模型が大好きです。
沢山の模型や映像をみてると作られた思いとか模型の中に小人がいるんじゃないかとか
心が躍って踊って。。。
ああこの屋根は模型ではこうなってて
実際だとこうやって作ったのかなあとか
想像するともう楽しくて楽しくて。。。
正直ずっと観ていたかったです。



そもそも「メタボリズム」とは何か。
太めの私にはかなりきつい言葉なのでつい耳についてしまいますが
ここでの「メタボリズム」は「新陳代謝」を建築的に表現することだそうです。
建物はその人の生活様式、取り囲む人の数、その他関係するすべての要素にあわせて
増殖、現象を臨機応援に繰り返すとのこと。

そう、建物は生き物。
形あるものは必ず壊れるし生き物は絶えず変化をしていく。


人間が営む生活は常に変化するものと考え
その変化に応じて「増減していく」という考え方です。
木造建築が主体の日本ならでわの考え方であるとの説明もありました。なるほど。



メタボリズム建築の事例のひとつとして有名なものが「カプセル建築」。
国立新美術館を作られた黒川紀章さんはこの建築の代表作を作られた方。
その作品が「中銀カプセルタワー」ですね。
こちら実は賃貸に今でも出ています。

中銀カプセルタワービルの物件詳細

私たちも実際に建物の前まで行ったことあります。
なんだかとても不思議な建築でした。
今回の展覧会では内部の映像もあり生活様式を覗き見することが可能です。
そして実寸のものが六本木ヒルズ内に展示されています。
(時間がなくてまだ未見)


生活映像は(映像だけでも)とても面白かったです。
実際生活するとどうなんだろうと更に想像しています。
そしてここで過ごして落ち着けるのかな?ドキドキしないのかなとも。
カプセルの増殖で生活形態の変化に対応するという形式は
聞くだけなら自由に感じるけど実際はどうなんでしょう?
居住の追加というのは実は個の責任を伴うものでもあります。
だって小さいとはいえ「家」ですからそう安い買い物ではない。
その費用を払うのは自分。そして使い心地は使ってみないと分からない。


うう、この責任。
実は凄いプレッシャーな気がします。


それにしても前衛的で刺激的な建物ばかりでした。
公共建造物だとその姿勢や刺激をとても楽に受け止められるのですが
住居だと余計にドキドキしてしまうのは私が子育て主婦だからでしょうか。
こういう場所での勤務や生活ってどんな感じなんだろう。
想像ができないので余計にドキドキしてしまいます。はい。
同時にこの「ドキドキ感」は「六本木ヒルズの森美術館」という空間にあっているなと思いました。
行き交う人々が先進の場に自分がとけ込んでいると思い込みながらでも
「なんだか不安」「なじんでない自分」という気持ちを密かに共有する感じ。

そして同時に窓の外から眺める人工的建築物を観ながら
大地を踏みしめて森の中を歩いた感触を思い出しているメタボリズム建築の住居人の想いを巡らします。


私には「メタボリズム建築」というのは自分自身が確立していないと
とても落ち着けるものではないなと感じたことをここに告白します。
素敵だけど、こういう家では落ち着かないよ。。という感じ。
生活が主体な「家庭の主婦」だからでしょうか。
ついつい家庭目線でみてしまいます。
今回の展覧会では女性の建築家って殆どお見かけしなかった気がしています。

メタボリズムはまさに「男のロマン」なのかもしれません。

実現しなかったメタボリズム建築にいきなり放り込まれたお母さんの気持ちを
想像しながら美しいCGをずっと観ていました。



2012年1月15日まで。
会期中は無休です。

個人的に強くオススメしたいのが
こちらの展示を観た後にぜひ表参道まで移動して頂き
岡本太郎記念館の

「岡本太郎生誕100年第三弾企画展「ヤノベケンジ:太陽の子・太郎の子」展」

を観て頂きたいです。

人間が作ってきた「もの」をどう扱っていいのか頭を抱えてしまっている昨今。
恐怖と混迷に絶望することさえ気がつかぬふりを強制させられてる日々。

そのような私たちに「大陽の子」は前向きな気持ちをプレゼントしてくれます。
それは「大陽の子」を観た人すべてに素晴らしい機会を与えてくれることでしょう。
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genre : 学問・文化・芸術

2011-10-29

スパイラルガーデン「エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA004」オクトーバー・サイド」を観てきました。

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スパイラルガーデンにて

「エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA004」オクトーバー・サイド」

を観てきました。


去年と比べると日々の忙しさが違います。
あと子供の成長度が違います。
すっかり大きくなりました。

スパイラル「エマージング・ディレクターズ・アートフェア 「ULTRA002」」を観てきました。
スパイラルガーデン「エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA003」オクトーバー・サイド」を観てきました。
スパイラルガーデン「エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA003」ノーベンバー・サイド」を観てきました。


今回もオクトーバー・サイドは息子が幼稚園なので私のみの鑑賞で昼間に鑑賞させて頂きました。
そして夜岡本太郎記念館流れで親子で再訪。
っていうか夜遊び出来る様になったわね。。きっと私のように夜遊びしまくるわね。


このサイドについて私がとても気になったスタイルの作家さんは
「伝統的技法を自分の中に取り入れてる」
手法を使っている作家さんたちでした。
そして自分の中で技法を消化して
自分の世界観を作り出している。っていうかその産みの苦しみに挑む勇気を持つ勇気と行動力を感じました。


さて気になった作家さんを。

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柳田美奈子 MEGUMI OGITA GALLERY (東京)
鍋牛あやさんの刺繍の作品。
刺繍という手法に猛烈にそそられました。
手仕事で作る世界観は繊細と同時に「あたしが全部決めた!」とい
征服欲の達成の結果を感じとてもドキドキさせられました。


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大谷和香子 Galerie Sho Contemporary Art 東京
Miya Andoさんの作品。
美しく磨き上げられたアルミに
染めの技法での染色がとても繊細です。
光の反射は鑑賞者の位置で絶えず変化します。
力強いけど柔軟。理想の人間像のような作品でした。

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芦川朋子 waitingroom (東京)
植村真美子さんの作品。
漆を用いたその人物の瞳は
と多くの純真さと隠しきれない恐怖感が
共存しているようにも感じます。
それは同時に集団心理の変化に常に怯える自分自身のようです。
今回はその他にも立体が多くて楽しかったです。


写真
石井 信 四季彩舎 (東京)
富田三和五さんの作品。
和紙はとても薄く透明感を感じさせてくれます。
そしてその透明感は自然光のなかで更に透明度を増していました。
昼間しか見えない透明感に得した気分になりました。



その他とても手仕事感を感じさせる作品が心に留まりました。


写真
三浦愛正 AISHO MIURA ARTS (東京)
まるで編んでるかのようにみえる立体感のある作品でした。


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幕内政治 ex-chamber museum (東京)
細かい!これすごろくなんだそうです!


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鈴木一成 TOKIO OUT of PLACE (東京)
自作のオブジェを長期間撮影した写真作品には
時の流れとその時はどうやっても帰ってこないという
許諾感を感じさせてくれます。


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石水美冬 SNOW Contemporary (東京/シンガポール)
ある意味「パ」以上の衝撃度を感じさせる作品。
放射能で奏でるギターの音色をどう思うか、去年には想像もできなかった。


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息子は気に入った作品を模写させて頂いたり
とても楽しませて頂きました。
1日、また朝一に伺う予定です。
どうぞよろしくお願いします。


ちなみにこのアートフェア、こんなイベントもあります。
明日お時間ある方ぜひ。

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◆第1回 「美術作品を買う楽しみとは?」

 日時:10月29日(土) 20:00~21:30
 場所:スパイラルカフェ(スパイラル1F)1ドリンク制

 登壇者:石鍋博子(ワンピース倶楽部主宰)×山口裕美(コンテンポラリーラボ主宰)

現代アートを応援する活動を続けるお二人に、"難しい"といわれる現代アートの魅力や
身近な生活に取り入れ楽しむ方法、そして日本のアート界お元気にする処方箋などを
語っていただきます。
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★写真の撮影、掲載は主催者の許可を頂いております。
 写真はiPhoneのカメラでの撮影です。
 一眼レフ等を比較すると画質がいいものではございません。
 興味を感じて頂いたらぜひ実際に会場に足をお運び頂ければ幸いです。



アートフェアというと
とても特別なものと感じる方も多いと思いますが
この「ULTRA004」はとてもフレンドリーで入場しやすくて
気持ちのいい場所です。
作品も手の届く値段のものも沢山あります。
(でも今日お嫁入りしたものも沢山ありましたー)

こちらは入場無料、スパイラルという表参道から歩いてすぐという立地
というとても足を運びやすい要素がそろっている親しみやすいアートフェアです。
楽しめると思います。ぜひ足をお運びください。
尚、こちら会期が2期に分かれていますのでご注意下さい。
オクトーバー・サイド 10 月28 日(金)~30 日(日)
ノヴェンバー・サイド 11 月1日(火)~3 日(木・祝)

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genre : 学問・文化・芸術

2011-10-28

「子連れで芸術の秋」を楽しく過ごすコツを思い出してみる。

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画像は、たろーさん流れです。


さて気がつくとこのブログも77000アクセスも頂きました。
本当にありがとうございます。

私が息子を連れて美術館巡りを始めた頃は
本当に子連れの人は少なかったです。
そして現在は以前よりかなり多くのお子さんを
アートを楽しむ場で見かけることができるようになりました。

そこでおせっかいおばさんとして
子連れでアート鑑賞デビューのお父さんお母さんに
「こんなんポイントを気をつけると楽しいですよ」
を書いてみたいと思います。

連れて行くオトナが気をつけたいポイントは実は1つだけなんです。
それは「帰り道が楽しくなること」。
正直意識って欲しいことはこれだけです。

では具体的にはどうしたらいいか。
帰り道楽しくするために私が気をつけていることを書いてみます。




1:暑さ寒さ対策

重ね着で温度調整しましょう。
アートを展示している場というのは
すごく暑いかすごく寒いか極端な場合が多いです。
寒さで有名なのは国立新美術館でしょうかね。
アートフェアは暑い場合が多いかな。
オトナが若干暑いと思った場所は子供、特に赤ちゃんは暑いです。
お子さんをだっこする場合は1枚脱がせてからだっこしましょう。
寒い場所に行く際は薄い上着を1枚持って行くと重宝します。


2:混雑対策

都心のアートイベントはオトナが鑑賞の中心です。
そこは正直割り切りましょう。
家族で行く場合は空いてる時間を狙うほうがお互いの為です。
土日なら朝一、または閉館1時間前。
平日なら午前中でしょうか。
ベビーカーは出来るなら止めたほうがいいと思います。
正直邪魔と思われることが多いですから。
だっこひもで正面だっこのほうが作品がちゃんと観れてお子さんも楽しいですよ。


3:音対策

慣れない雰囲気で騒いでしまうお子さんもいるかと思います。
騒がしい場所でない場合は諦めて出ましょう。お子さん連れてぴりぴりした雰囲気だと
アート鑑賞=怖いと思ってしまいます。
なので初めての鑑賞という場合は出入りが自由な美術館や無料のアートフェア等が
オススメです。
あと休憩所がある美術館もいいですね。
事前に問い合わせをしてみて下さい。


4:退屈対策

正直自分だけ楽しんでいてはお子さんはつまんないです。
ぜひ楽しみを共有しましょう。
可能なら前の日に見に行く作品をネットやテレビ番組でみせてみるのもいいですね。
そして五月蝿くない範囲でお子さんの感想と話し合ってみて下さい。楽しいですよ。
後はアートフェア等自由度が高い場所では絵を書かせてもらったり
写真を撮らせてもらうのも楽しいですね。


5:対外対策

美術作品に触らない、騒がない、走らない。
これは最初が肝心だと自分は思っています。うちは

「作品は作家さんが一生懸命つくったから触ったら壊れちゃうから触らない」
「作品は実はよーーく聞こえるので大きな声でしゃべるとびっくりしちゃうので小さい声で」

を最初に徹底させました。
あとギャラリー等に行く時等スタッフさんが挨拶してくれたら
挨拶は目をみて返す。とてもよい経験になりますのでぜひ親が率先して挨拶は実行しましょう。



今年の秋は沢山のアートイベントがあります。
展覧会も興味深いものが沢山あります。
ぜひぜひ足を運んでみてみましょう。
きっと楽しい思い出になると思います!

theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-28

岡本太郎記念館「岡本太郎生誕100年第三弾企画展「ヤノベケンジ:太陽の子・太郎の子」展」を観てきました。

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岡本太郎記念館にて

「岡本太郎生誕100年第三弾企画展「ヤノベケンジ:太陽の子・太郎の子」展」

を観てきました。


うちの息子はトらやんが大好きです。
そしてヤノベケンジさんが大好きです。
山本現代さんでも京都造形芸術大学でも本当にいつも楽しく過ごさせて
頂いております。本当にありがとうございます。

京都造形芸術大学&ウルトラファクトリーに行ってきました。
山本現代にて「ヤノベケンジ個展「レヴィテイション」」を観てきました。
山本現代「ヤノベケンジ個展「アトムスーツ・プロジェクト:大地のアンテナ」」を観てきました。


実は、前回の山本現代さんの個展時にヤノベさんご本人から

「次はすごい人と一緒にやってるから楽しみにしてて!」

と言われていたのですね。
なのでとても楽しみにしていたので
この個展の情報を聞いた時に「あの時教えて下さったのはこれか!!」
と思い出しどうしても初日に行きたくなったのでした。

えっと「大陽の子」は巨大なのでもちろん見えるのですが
ここはじっと見るのを我慢してまずは記念館内へ。


★こちらの展示は写真撮影可能となっています。


この岡本太郎記念館には
何度も足を運ばせて頂いているのですが
まず驚いたのが太郎さんとヤノベさんとトらやんの競演!
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二人で思わず「おおおーーーー!!!」
と盛り上がってしまいました。
この二人が実際にお話したら本当に楽しいだろうなー。
なんかそのまわりをちいさなトらやんが沢山走り回ってるのを
親子で楽しく想像してしまいました。
奥のアトリエでもあまりにトらやんが自然に振る舞っていたので
個展が終わった後お人形の太郎さんが寂しくならないか
不安になってしまった程でした。

そして2階に上がり「大陽の子」に関するスケッチや小作品をじっくりと鑑賞。
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息子も私も観た事があるモチーフと一緒に
「大陽の子」をじっくりと鑑賞。
この子の防護服のガイガーカウンターはゼロとなっています。
そして防護服をぬいで凛とした姿で立っています。
彼の視線の先には明らかに希望がある。
表情からその希望を掴む自信を感じることが出来ます。


今の私の後ろ向きな気持ちが
とても恥ずかしくなると同時に
でも世の中そんなに甘くもないんだけどななんて
やさぐれたくなったりもします。


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そして数日前に観た「メタボリズム」での大阪万博の展示を思い出しながら
太郎さんは今、この日本の状況をどう感じれおられるのかなと思うと
涙が出そうになりました。

そして奥の映像のコーナーへ。
こちらでこの予告映像を改めて鑑賞。


その後に2階から「大陽の子」を観ると
もう涙が溢れてきてしまいました。


防護服を着なくていい世界のほうがいいに決まってる。
深呼吸出来る世界のほうがいいに決まってる。
間違ったものを作ってしまったと認められないの。
僕の目をみて。「これではいけない」って気がついて。

とストレートに言われてる気がして
深く心が揺さぶれました。


人が作ってきたものが人の生活を変えてきた。
歴史は繰り替えす。
諦めちゃいけない。
大丈夫。新しいものを作れるから。


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諦め気味というかやさぐれ気味だった自分を
とても元気に励ましてもらえたような気持ちになれました。
ヤノベさんいつも本当にありがとうございます。


気持ちが盛り上がりまくっていたので
初日に行ってしまいましたが
会期実はとても長いです。ぜひ足をお運びください。
私たちも何度も行こうと思います。
森美術館の「メタボリズム」鑑賞後に観ると
心の揺さぶられ度が猛烈に高まります。
人間が作ってきた「作品の力」をぜひ感じて頂きたいです。
休館日は火曜日(祝日の場合は開館)です。
 ※年末年始(12/28~1/4)及び保守点検日も休館です。

2012年2月26日(日) まで。オススメします。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-24

三井記念美術館「「華麗なる -三井家と象彦漆器」展」を観てきました。

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三井記念美術館にて

「「華麗なる<京蒔絵> -三井家と象彦漆器」展」

を観てきました。


蒔絵はとても好きです。
以前蒔絵について色々な体験をさせて頂くことが出来たからでもあります。
特に漆器というのは「生活で活用されるもの」ということで
当時の生活を思い描いたりすることも出来るので
観ていて本当に想像力が膨らみます。


私はとても貧乏性なので
実際につかうお皿は量販のものしか使えません。
息子を妊娠中~乳幼児の頃に腱鞘炎にかかり
数多くの更をクラッシャーのように落として割りまくった時期があって
皿の破損についてとても敏感になっています。

高級の万年室とかも同じ理由で無理です。
絶対に折ります。折る自信があります。


さて三井家はなぜ漆器商を応援したのか。
公式HPの解説を部分引用します。

-----------------
明治維新をきっかけに、日本の美術工芸は大名や社寺など有力な支持基盤を失い、
西洋文化の流入とともに衰退の途をたどります。
江戸に大店を構え京都に居住する「江戸店(えどだな)持ち京商人(きょうあきんど)」として
京文化を担ってきた三井家は、この危機的状況を危惧したためか、
京焼の永楽家など京都の工芸を積極的にパトロネージしてゆきます。
この展覧会で紹介する象彦も、三井家が手厚く庇護した京都の漆器商です。
-----------------
文化の保護という概念も踏まえて沢山の作品を発注していたのですね。
当時の西洋化の「流れ」というのは想像を絶する程激しいものだったのだろうな。


今回の亀彦の漆器類を1つ1つ拝見しながら
文化を守るという信念を感じさせて頂きました。
それにしても皆本当に美しい。
丁寧に使われてるのかしらと感心しながら見ていました。
高貴な家柄の方々はモノの扱いも丁寧なのか。。


と思ったら!!


なんと殆どは飾り棚用で実際には使わないとのこと。
使いたくなったりしないのでしょうか。
飾り棚に置かれたままの漆器は
一度も袖を通さず飾られているだけのオートクチュールの様。
こんなに美しいのに使われることがない品々達。

うーん私ってやっぱり庶民だなと思いました。



三井家綱町別邸で展示されていたという

「葵祭・祗園祭蒔絵衝立(あおいまつりぎおんまつりまきえついたて)」
「菊慈童蒔絵額(きくじどうまきえがく)」

は作品が生活の中に組み込まれていた吐息を感じることが出来て
とても興奮しました。
この衝立や額の前をどのような人たちが通り過ぎていったのか。。
想像が無限に膨らみました。




11月13日まで。
月曜休館です。

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genre : 学問・文化・芸術

2011-10-22

INAXギャラリー2「小林史子 -Mistletoe-展」を観てきました。

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INAXギャラリー2にて

「小林史子 -Mistletoe-展」

を観てきました。



1つ1つのパーツはとても身近なもので
そのパーツがまるで人の制御を振り切って
踊りだすようなインスタレーションです。


東日本大震災後はこういう展示の中に入ると
すごく心が揺さぶられます。

整えられて当然と思っていた世界がいきなり崩壊。
あの時、こんなに姿形もなくなるなんて思ってもいなかったとか
色々な気持ちが渦巻きます。


心がとてもざわついている時
奥から明かりが漏れていることに気づきました。
「映像かな?」と思っていたらなんとそこは窓。
こんな場所に窓があったなんて知らなかった。


混乱から見る全く別の世界。
住所にしたら同じ空間のはずなのに全く違う2つの世界。



同じ場所のはずなのに、違う。
この違いを見せつけることで喪失感を感じるのは日本人だけなのかな。
日本人は「違い」を極端に恐れると思います。
そう、自分も含めて。



世界はひとつとか甘いこと言ってんじゃねーよ。
そっちとこっちは明らかに違うことに気づいてないふりすんなよ。
違うことってそんなに怖いの?


気づかないふりをしている自分に水をぶっかけられたような気がしました。
違いに対してどう思うのか。
今迄やんわりと感じていたけど気づかないふりをしていた疑問を
こういう形で思い知らされるとは予想していませんでした。
とてもパワーのある空間。
水戸芸頑張って行っておけばよかったです。



10月24日(月)までですがお薦めします。
尚、日曜日は休館ですのでご注意ください。

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2011-10-21

東京都庭園美術館「「アール・デコの館」展を観てきました。

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東京都庭園美術館にて

「「アール・デコの館」展

を観てきました。



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今回は館内写真撮影が可能です。
マナーを守って撮影しましょう!
以下公式ホームページより抜粋です。

【撮影の際のお願い】
* 商業利用を目的とした撮影はご遠慮ください。(商業目的の撮影は、事前に当館の許可が必要です)
* 階段など、足場の不安定な場所での撮影は安全のためお断りしておりますので、館内の掲示や係員の指示に従ってください。
* ストロボ・フラッシュ、一脚・三脚、レフ板などの道具を使用した撮影は、他のお客様のご迷惑になりますので、ご遠慮ください。
* 演奏時およびギャラリートーク時は、撮影をご遠慮いただく場合がございます。

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いつも気になってるけど
でも気にしちゃいけないような気がして
見て見ぬ振りをしている
明かりやガラスを穴の空く程見つめるチャンスです。


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明かりもとっても素敵ですね。


(私は参加厳しいですけど)今後のイベントオススメなのは夜間開館です。
------------------
【ライトアップ+野外映像プロダクション】
2011年10月28日(金)~30日(日)の3日間は午後9時まで開館いたします。(入館は閉館の30分前まで)
この機会にぜひ「夜の美術館」をお楽しみください。

ライトアップされた建物に、戦前に撮影された旧朝香宮邸での日常風景や婚儀などの際の映像を投影します。
夜の美術館で幻想的な映像上映をご堪能ください。
日時:10月28日(金)~30日(日)
   午後4時~午後9時まで
照明デザイン:株式会社ライティング プランナーズ アソシエーツ
*「アール・デコの館」展期間中は、
夜間開館の3日間以外にも夕方から閉館(午後6時)まで建物のライトアップを行います。

【夜の調べ 音楽と映像鑑賞】
建物を鑑賞しながら音楽をお楽しみください。
1.日時:10月28日(金)   午後2時と午後4時と午後6時
  ピアノ演奏「アール・デコの館でサティを楽しむ」
  演奏:島田璃里   曲目:ジムノペディほか
2.日時:10月29日(土)   午後4時と午後6時
  ピアノ演奏 ラヴェル「マ メール ロワ」ほか
  演奏:鶴園紫磯子、後藤紗也子
3.日時:10月30日(日)午後4時と午後6時
  ヴァイオリン演奏 ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」ほか
  演奏:麻生愛、水越圭(ピアノ)

会場:いずれも美術館館内 *各回とも約30分
*「アール・デコの館」展期間中の毎週金曜日(10月7日、14日、21日、28日)の午後2時と午後4時にも
 島田璃里さんの演奏があるそうです。
------------------
詳細は公式ホームページをご確認ください。
日に日々夜は冷えてきました。
暖かい格好でお出かけください。



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この日は気持ちがいい天気だったのでお庭でも一休み。
息子は一生懸命絵を書いていました。
よー書けてるではないですか(^^)



10月31日まで。
休館は第二、第四水曜日です。
終了後は2011年11月1日より改修工事のため全面休館するそうです。
会期末に向けてどんどん混雑すると思われます。
ぜひお早めに。

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2011-10-20

東京国立近代美術館「所蔵作品展「近代日本の美術」」にてiPhone4Sでアート作品を撮影してみました。

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東京国立近代美術館「所蔵作品展「近代日本の美術」にて

iPhone4Sでアート作品を撮影してみました。




私ののように美術ブログを書いているものとして
iPhoneのカメラというのはとても重要です。
なので今回の新しいiPhone4Sのカメラにはとても楽しみにしていました。
今迄使っていたのはiPhone3GS。
これはこれですごく味があるのですけど
でも新しいカメラも気になります。。



今回のカメラ機能を整理。
つまり「画素数があがって暗闇でとっても綺麗に撮れる」ってことでいいでしょうか。

こちらを抜粋してみました。




【カメラ機能の向上】
カメラは8メガピクセルになりました。
ピクセル数がiPhone 4のカメラより60%も多くなったそうです。
ピクセル数と光量を増やしたことで写真の解像度と細部に劇的な違いが現れます。

【新しい光学システム】
どんな光の条件下でも写真が最も美しくなるように
カメラに内蔵されたまったく新しい高度な光学システムが連係中。
カスタムレンズは5枚の精密なレンズを組み合わせて入ってくる光を調整してくれます。

【暗闇撮影の向上】
iPhoneは光量の少ない所でも暗いシーンも暗くなりすぎず
光もまぶしくなりすぎません。
感度を高めるよう設計された次世代の裏面照射型センサーは
より短い露出時間でその場の明るさを再現できます。
必要な時には、LEDフラッシュが自動的に光ります。
オフをデフォルトにすることも可能です。



今回はとにかくそのままの状態で
フラッシュをデフォルトオフにして
撮影をしてみました。

場所は「国立近代美術館」の常設展。
こちらは入館寺に「事前手続き」を申請すると
基本どなたでも撮影が可能です。

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如何でしょう?
8メガピクセルって凄いですねえ。
まだまだ使いこなせていませんけど
沢山楽しみたいです。

theme : アート
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-18

東京国立近代美術館「イケムラレイコ うつりゆくもの」ギャラリー4「レオ・ルビンファイン 傷ついた街」を観てきました。

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東京国立近代美術館にて

「イケムラレイコ うつりゆくもの」

を観てきました。



秋、本当に日々忙しくなってきました。
日々不安に思っている事に正面から向き合っている時間が
どんどん削られていきます。
来年の今頃自分がどうしているかなんて
考えていたら不安で押しつぶされそうだから
気をつけなきゃいけないことは気をつけてその他はあえて考えずに走り続けています。



そんな気持ちの中イケムラレイコさんの展示を拝見する機会が。
いつものように予備知識無しで展覧会へ。。


作品の中を進むにつれ独特の浮遊感というか
とても柔らかい空気感に包まれました。
特に今回のイマムラケイコさんの作品には
「イマムラさんご自身の孤独感」を受け入れている感覚が
とても共感出来ました。
この孤独を受け入れる行為を自然に行っているのよという行動が
が同じ女性として私にはとてもなのでした。


私たち家族は今年の7月にドイツに行きました。
ドイツに行ってすごく感じたのが【話す力】の必要性。
今回はドイツの方と話す機会が多かったのですが
本当に自分から「話す事」が多かったです。

考えてみると「話す事」ってすごく難しいことですよね。
自分が何を話すか考えて話さないと
相手を傷つけてしまうこともあるし。
そして話すことにより相手も話し更に何を話すか考えて。。

つまり「話す」という行為は自分の中で世界が出来ていないと
とても大変だということ。

これって日本語でも大変なのに
異国で長期間続けるのは本当に大変なことのはず。
自分の中で色々な「不安」が根付いていくことにも向き合わなくてはいけないのだから。


イマムラさんはドイツで制作活動をされているとのこと。
色々ご苦労もあったと思います。
おそらくイマムラさんご自身もさまざまな不安を継続的に抱えておられたと思います。
その不安を抱えてる自分をきちんと受け入れ
不安の存在を愛でる段階まで浄化させ作品内に反映させているのではと感じました。


イマムラさんの作品には「不安」を共有する強さがあると同時に
鑑賞者側が感じているさまざまな「不安」をすべて受け入れてくれる
懐の深さを強く感じます。その暖かさは不安から私たちを解放してくれます。
作品の前にいると暖かくなりそしてふわっとなります。
様々な人が展覧会の感想のキーワードとして「浮遊感」をあげていらっしゃるので
この浮遊感覚を皆感じているのだなと思います。


不安を受け入れ、そこから解き放つという行為を強く感じたのが
「横たわる人物像:彫刻と絵画」のシリーズ。
展示内に入ってすぐ感じたのが「不安から解放される時の感覚」でした。
子育てしてる人なら聞いたことがある人もいらっしゃると思うのですが
子供というのは猛烈に怒られてたりして辛い思いをすると
「寝る」という行為に走る子がいるんですよ。
辛い状況から逃げる行為になるのかなこれも。乳幼児が集団で遊んでいて
1 VS nになっていじめられたりした時に寝る行為に走る子がいるんです。
私も子育てしてなかったら想像出来ませんでしたが
実際にそういう場をみると「困難からの解放」ってこういうことなのかもと
いろいろ思うところがありました。


目の前の困難に真正面から立ち向かうことがたったひとつの正解ではありません。

わたしにとって一番大切なことは昨日笑顔のあなたが明日も笑顔であること。
わたしたちは、すべてが「うつりゆくもの」であるという事を知ってしまったから。
今日もあいましょう あしたもあさっても、次はもうわからないからね。

そう、すべてはうつりゆくものだから。



同じチケットで鑑賞可能な「レオ・ルビンファイン 傷ついた街」
を鑑賞して改めて感じたことがあります。

「レオ・ルビンファイン 傷ついた街」は9月11日の事件から
それぞれに感じる不安と向き合っている人々のポートレートでした。
世界中を不安に陥れたあの事件。
しかし世界中が政情不安に落ちたわけではなかったわけで。
あくまでも対岸の事件だった地域もあったわけです。
今回のこの「傷ついた街」では撮影者側に「不安を対岸からみている」感が
を私個人はどうしても拭えなかったのですね。
もちろんそういう冷静な目も作品を制作するにあたり
とても大事なことなんでしょうけど3月11日を東京で体験し
7月にドイツで「当事者」として対岸から観られる経験をした私。
それぞれの人が感じる不安について様々な想いがうごめくことを
実感させて頂きました。



イケムラさんの描く作品から発せられる
「こちらが抱える(情けない)不安も含めて
落ち着けない自分を見守ってくれる抱擁感」
が愛おしくてたまらない気持ちになりました。



もっと早くに訪れればよかったです。
10月23日(日)までです。お急ぎ下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-17

東京都写真美術館「畠山直哉展 Natural Stories ナチュラル・ストーリーズ」を観てきました。

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東京都写真美術館にて

「畠山直哉展 Natural Stories ナチュラル・ストーリーズ」

を観てきました。



日本を代表する写真家の一人である畠山直哉さん。
イメージ的には上からのカメラでパーン!って感じ。
今回は日本で未発表のシリーズ、新作もとのことなので楽しみに出かけました。


鑑賞を続けていくと「とても大きな力に乗って空を飛んでいる」ような気持ちになりました。
とても壮大な光景に個々の人間の小ささや無力さを同時に感じてしまったのは
3月11日より
自然の力が時にあまりに絶大で人間が何をやってもかなわないと
見せつけられてしまったからでしょうか。


とても印象に残ったのが陸前高田市の風景を捉えた作品群。
陸前高田市は畠山氏のふるさとでもあります。
この展示室の写真もとても強いメッセージを持っていました。
自然の力があまりに雄大さと人間の作ったもののもろさを。

と同時に

生きてる限り自分達は再び立ち上がれることを信じてるという
【強い意志を記録しよう】という畠山氏の気迫も同時に強く感じました。
しばらくその場から動けませんでした。


展示室の中にフォトフレーム的な展示があって
なかの写真が変化していく作品がありました。
私。その作品は正直あまり静かに佇んでいたので
フレームだと全く気がつかなかったんですね。
ぼおっと見ていてその後別の写真を見ていて
再び振り返ったら全然違う写真に変わっていて
気が動転するほど驚いてしまいました。


自分のみていた景色がふと目を離したすきに
あっという間に攫われてしまう。


色々な想いが瞬時に駆け巡りました。


展示の最後のほうに大きなスクリーンで
作品鑑賞する場所もあるのですが
このフォトフレームの作品のほうが私は心鷲掴みにされました。



12月4日 ( 日 )まで。
休館日は毎週月曜日。
休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日。詳細は公式ホームページをご覧下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-16

21_21 DESIGN SIGHT「企画展「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」展 こども向けワークショップ 「絵をうごかしてみよう!」」に参加してきました。

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21_21 DESIGN SIGHTにて

「企画展「アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue」展
こども向けワークショップ 「絵をうごかしてみよう!」」

に参加してきました。


こちらのWS小学生からの参加なのですが
事前に相談させて頂き参加させて頂くことになりました。
いつも本当にありがとうございます。

※このように参加する子供の年齢について
主催車に相談するこことも個人的にはありかなと思っています。
ただあくまでもこちらが無理を相談させて頂いているので
先方の事情をよく聞いて無理強いをしないようにしていきましょう。


今回参加するのは
こども向けワークショップ 「絵をうごかしてみよう!」。
講師はアニメーション作家のモニク・ルノーさん。
確かNHKのEテレで番組やっていたような気がするんだけど。。
動物がテーマのアニメーション。(結局確認出来なかった。。)
あと今回の展覧会のアニメーション「Irving Penn and Issey Miyake: Visual Dialogue」は
本当に素敵でした。モニク・ルノーさんはこちらのアニメーション制作に関わっておられます。
この21_21 DESING SIGHTにはピーター・バラカンさんの声があいすぎます。



さてそんなこんなでWS開始。
今回はアニメーションの原理となるグッズをみんなで作りましょうとのこと。
アニメーションの原理を実際に作ってみよういう体験でした。
全部で3つのおもちゃをつくりました。


参加している子供達が皆おしゃれなことにまず驚きました。
そしてモニクさんのお話をみんなよく聞けることにも。
作るおもちゃの解説がとても丁寧だったことと
子供たちを助けるスタッフさんの対応がとても丁寧で感激しました。
例えば子供達は分割した絵を書く事に迷っていたら
どのような絵を書いたらいいのか図を使って教えてくれたり。。。

子供達も制作の過程で制作の手順を
具体的に教えてもらいながら
その手順を踏みながら自由に制作する。

このような環境を作ってもらうと
子供もとても安心して自分の想い通りに制作出来るので
親としても安心して見守れます。

子供に「自由に、個性的に!」って言いっぱなしの大人が多いこの世の中。
その割には個性ある行動を逐一注意されているのが東京の子供達。
いきなり「個性的に!」なんて放り出されても分からないよね。
このような優しいナビゲートは子供達もとてもありがたかったと思います。


子供達の表現は制作を続けていくうちにどんどん個性的になり
そして自由になっていきました。みんな楽しそうでした。。

私も少しお手伝いをさせて頂きました。
制作のうちのひとつ、1つ、ぱらぱらマンガを作っていた時のこと。

ぱらぱらマンガとは同じ大きさの紙に少しずつ変化させる絵を書いて
そしてぱらぱらめくって動いているように見えるもの。
モニク先生の助言で子供達の絵の表現が
どんどん個性的になって行くので
見ている私たちもとても楽しかったのですが。。。

いざ出来上がるとなかなかぱらぱらしずらい。
紙が良質すぎるのかうちの息子を含め皆苦戦中。
そこで私思いつきました。
スタッフの方に「写真撮影」の許可をもらい
息子の絵をぱちぱちと「iMotion」で撮影。
そこで出来ました。(超短いです!)

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他の子も「私も!僕も!」と話しかけてくれて
私頑張りました!
数名のお子さんの作品を撮影してみました。
ここでは息子の作品のみ紹介ですが
後日他の方の作品も紹介させて頂きたいと思います(^^)。


あと2つのおもちゃ制作もとても楽しかったです。
本当にありがとうございました。
そして今回は展覧会がまず素晴らしいので
また伺わせて頂きます!



ワークショップは既に終了しています。
展覧会は 2012年4月8日(日)まで。
休館日は火曜日(11月1日、3月20日は開館)、12月27日- 1月3日

詳細は公式ホームページをご確認ください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-14

iPhone4Sに買い替えました

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本日発売日にiPhone4Sに買い替えました。
量販店に何度も行きましたが並んではないです。


2年程前からiPhoneを使っていました。
私にとっての「魔法の電話」でした。


iPhoneにしたことで
Macがとても身近になり
Macに再び憧れるようになりました。。
伺うギャラリーや美術館の展示で
沢山のMacに出会うようになり
ついに自分もMacを買いました。


シリアル番号で一元管理というのも気に入っています。
どこの国でも修理出来るってことですしね。


今回は黒にしました。
iPhone4S とは「for Steve」って説もあるそうではないですか。
だったら色は黒のタートルに敬意を表して黒に決まってるではないですか。

おそらくまた2年。楽しくつきあっていきたいです。


でもこの端末はずっととっておくつもり。
Steve Jobsに感謝をこめて。



まだ開通してないけど!!!!
(初日に買ったの初めてなんでこんなに大騒ぎするって知らなかった。。)

theme : 思うこと
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-13

ギャルリー東京ユマニテ「額田宣彦「定常」」を観てきました。 

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ギャルリー東京ユマニテにて

「額田宣彦「定常」」

を観てきました。



IMG_5244.jpg
すべての構造物は線で表すことが出来る。
その線という存在にどこまで着目出来るか!と
意気込んでの鑑賞を開始となったのですが。。


IMG_5245.jpg
私が気になったのは線を浮き出させる「面」。
線を表すために存在する面から
目が離せなくなりました。


すごく人間的な筆遣いを感じさせるこの「面」は
描き出されている線の「産み出してる感」を強く感じさせます。
1つ1つのキャンパスの目を拾い人間の手だけで
直線を描き出す額田宣彦さんの作品。
今回面という存在の大切さに気づくことにより
すべての構造物は線ではなく点から出来ていると
再認識することが出来ました。



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特に心にぐっときたのがこちらの
「ホワイトベルト」のシリーズ。こちらキャンバスの張り方によって
すこし斜めな感じのベルトに見えるのが
またとても産み出し感を感じさせます。
何か大事なものを大切に閉まっているようにも。



IMG_5248.jpg
空間というのは作品だけでなく存在そのものでもあります。
作品だけでなく作品を含めた空間そのものに
自分の身を置くことによって
作品の1つ1つの立体感を体で感じることが出来るのだなと
実感することが出来ました。




10.22(土)まで。
日曜祝日休廊です。 

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-08

waitingroom「森田晶子個展『カミナリの花』」を観てきました。

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waitingroomにて

「森田晶子個展『カミナリの花』」

を観てきました。


アートフェア等ではよくお会いしていたのですが
実はギャラリーブースを訪問させて頂くのは初めてです。
正直何度も迷ってから伺いました。
(「間違いを気にしない」方向音痴なんです私。。。)



今回の作品を拝見していてすごく感じたのは

「寒さの音」

でした。

IMG_5091.jpg
雪降る前って音が聞こえてきましせんか?
「しんしん」する音とでも言いましょうか。
非常に静かだけどとても迫ってくる音。
とても力強い、聞こえない音。

IMG_5092.jpg
宗教画をイメージさせる作品の前では
教会の中を歩くときに聞こえる「石の建物の中の靴の音」
が自分の靴音から聞こえてくるような気がしました。


作家さんにお話を伺うと北国の出身とのこと。
「寒さの音」についてトークが盛り上がりました。


今回の展示は展示スペースをとてもよく研究されていて
作品と展示スペースが解け合う箇所があったりして
個々の作品がとても伸びやかに展示されている印象を受けました。
とても心地よい空間でした。
もう少し寒くなったらぜひ再訪したいです。



10月22日(土)まで。
会期中は、金&土 13~19時、月 17~23時 のオープンとなります。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-08

山種美術館「歌舞伎座建替記念特別展 知られざる歌舞伎座の名画」を観てきました。

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山種美術館にて

「歌舞伎座建替記念特別展  知られざる歌舞伎座の名画」

を観てきました。


この展覧会は 同劇場の所蔵する日本画、洋画の展覧会です。
現在、東銀座の歌舞伎座は2013年の新劇場完成へ向けて建替工事中です。
うちの息子は歌舞伎が大好きです。
「美の壷」の特集をきっかけに好きになりました。私たち親子の歌舞伎好きは
なんと息子からはじまってるのです。
私自身も随分色々頑張らせて頂いて歌舞伎座には改築前に集中して行かせて頂きました。
改築前に親子で歌舞伎座を訪問出来たことは
息子に胸をはって自慢出来るかなと思っています。

歌舞伎に実際に行って理解出来たのは
「舞台を見に行く」楽しさに満ちあふれた空気です。
その場にいるから体感出来る空気感みたいなものでしょうか。
もちろんそれは「舞台そのもの」だけではないわけです。
お土産を買ったり食事をしたりそしてその目的を達するために
会場内を闊歩するのもまた楽しい訳です。

特に思い出されるのが
階段で3階まであがっていく感じ。
3階にはカレースタンドがあったんですね。
コーヒーの横にクッキーを1枚つけてくれるサービスがありました。


IMG_2160.jpg
階段をあがっていくと踊り場の壁を使って
さまざまな絵が飾ってありました。
決して大きな空間ではなかったはずなのに
多くの作品が余裕を持って展示されていました。
私たちは歌舞伎が好きだったからやはり役者絵が印象に残っています。

絵1つ1つの名前や作家さんを本当に覚えられない私なので
今回の展覧会でも印象優先になってしまいました。
でも歌舞伎を【今は存在しない】あの歌舞伎座で見た時の
ドキドキ感やワクワク感を体の中で思い出せたので
素晴らしい体験になりました。


展覧会では歌舞伎座の所蔵品ということで
当然歌舞伎をテーマにした作品ばかりではありません。
息子は「役者絵をもっと見たい!」と話しておりましたが

「歌舞伎座なんだもん舞台で役者さんみれるでしょ」

と話したら「おかあさん頭いいね!」と感激して頂きました。

改めて感じるのが日本画のしなやかさ、美しさです。
日本画で私が特に大好きなのが女性のあごのライン。
1本でさらっと描いているはずなのに
とても美しくて肉感を感じさせて想像力をフル稼働させてくれます。
歌舞伎座で美しい日本画を拝見すると
綺麗なお着物の女性が隣にいて絵と現実がよく分からなくなったりしたりしました。
文化に満ち足りた空気の中だと現実と芸術が行き来することはよくあることです。
そんなことをふと思い出しました。



展示作品であと気になったのは役者さんご本人が描いた作品でした。
吉右衛門さんってのは本当にお上手だなあと改めて感じました。

普段歌舞伎座に行っている人でも
貴賓室等入る事ができない場所に絵展示されていた作品も
拝見することが出来きました。
とても嬉しかった反面歌舞伎座がとても懐かしくなりました。



行っておいてよかったです。



11 月 6 日(日)まで。
月曜日休館。(但し、9/19、10/10 は開館、翌火曜日は休館)

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-07

The Container (Bross hair salon内)「Chim↑Pom「K-I-S-S-I-N-G」」を観てきました。

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The Container (Bross hair salon内)にて

「Chim↑Pom「K-I-S-S-I-N-G」」

を観てきました。


なんとなく、なんとなくずっと気になっていたこの展示。
iPhone4Sの予約も気になっていたのですが
息子の登園中に中目黒方面で時間が作れたので伺ってみることにしました。

場所を確認したところ
ギャラリーらしき場所は見当たらず。あれ?と思っていると
美容院からおにいさんが笑顔でこちらへ。
えー髪は先週切ったばかりですと言おうと身構えていたら

「展示をお探しですか?」

ありがとうございます。そうなんです。
そこでおしゃれな代官山の美容院に入ると隣にコンテナ的なブースが。
「展示はこちらです」と促され中に入りました。


今回の展示は東日本大震災以降に人々が感じている「不安」と「寂しさ」がテーマなんだそうです。
このテーマに「○○に対する」という部分がないところに個人的にとても注目していました。
この東日本大震災というのはとても規模の大きい災害であります。
そして規模が多いということはその震災に対する体験(被害)もいろいろな情景があるということです。
「被災地のことを考えれば」という枕言葉で現在の自分の状況での不安感を
全面否定されられた人も多かったこの東京。

私たちだって、不安なのに。。

という気持ちを出せない不安。
この「主語のない不安」がテーマだといいんだけどなと思いながら
コンテナに入りました。



なかには3つの作品がありました。
男女の顔の描かれた二つの電球が衝突し、割れ、最後は真っ暗になるビデオ作品「Kiss」
十字架にかけられた等身大のキリストにキスするエリイさんの写真「King & Queen」
床に散乱する割れた電球たちも作品です。
そこから通震災後の電力不足と人間の「寂しさ」や「脆さ」さらには「不安」が
なし崩し的に鑑賞者に猛烈に流れていきます。

「King & Queen」がうっすらとしか見えない暗闇の中で
「無駄な電気を消して!」と何度も繰り返すテレビを消して
息子と早寝した寒い日のことなどを思い出しました。
そういう日は大体朝震度3とかで起きたことも。
正直怖かったけど怖い怖いってあまり言えなかった。



東京で生活しているのに
地震で壊れたものなんてなかったのに
常に不安を感じている自分がとても情けなくて
そんなこと口に出してはいけないと
気持ちを封印していた頃を思い出しました。

怖かったら怖いって言葉に出して言っていいんだよ。
不安だって言っていいんだよ。
そんなに気持ちが張っているとあなたそのものが壊れてしまうよ」

そんな声が聞こえてきた感じがしました。



あの時に言ってほしかった言葉。
あの時に伝えたかった言葉。


あの時の不安をちゃんともっと理解したかったです。
この作品のように。



私にとって今回はChim↑Pom作品で一番好きな空間になりました。
「人は誰だって弱い」というある意味とても恥ずかしい部分を
素直に出していいような空間でした。
エリィさんの母性的な部分に癒してもらったというか。
閉め切って鑑賞というのもとても母性的な感覚を感じました。


気持ちが沈んでいたらなんか泣き出してしまいそう。。。
そういう人いるんじゃないかな。


12月19日まで。
休館日に関してはBross hair salonにお問い合わせをお願い致します。




この展示は「無人島プロダクション」開催の「サヴァイヴァル・ダンス」と平行して開催されます。
「サヴァイヴァル・ダンス」は9月24日―10月15日まで、月曜日休廊です。
詳細は公式ホームページをご覧下さい。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-06

Thank you Steve.

スクリーンショット(2011-10-06 9.50.37)

アートとはちょっと違うかもしれないけど。


Steve Jobsが亡くなったことが本日発表になりました。
すみません、涙が止まりません。

実は私、最初に買ったPCはMACだったのです。
親戚がAppleにいたので過去の発売イベントに潜り込むことも出来ました。

起動すると挨拶してくれるのも嬉しかったです。
しかも1月1日は新年の挨拶までしてくれる。
「すごいよ!」と興奮していたら
「時計変えれば毎日見れるよ」と兄に言われてしまい

「おにーちゃんにはデザインがないよ!!!遊び心がないよ!!!」

と理不尽にブチ切れしたのを思い出します。



その後はずっとWindowsだったのですが
iPhone3GSを使うようになってからと
美術関係の場所に出入りするようになってから
Macがどんどん身近になっていき
美術館に行くとMacばかりが目について
iPadはアートツールとして完成される段階にまでなっていて
どんどん気持ちがMacに近づいてきていて
思い切ってMacに乗り換えました。

Macの世界に帰ってみると
コンピューターとしての能力はもちろん
たかがコンピューターのはずなのに
可愛らしさと大事にしたい気持ちが渦巻いていて...
すっかり夢中になっていました。

ツールのはずなのに
愛着的なものを込めることが出来るのがApple製品の凄いところだと思います。
そしてSteve Jobsの言葉ひとつひとつに感動を感じ

「じゃあ自分も何か作っちゃおうか!!!」

と思う勇気を自分の中に自分で見つけさせてくれてくれる。
そして

【その勇気を行動に移す時に優しく手助けをしてくれる】

それが私にとってのiMacでありiPhoneでありました。


今、すごく悲しいです。
だってまだ56歳。
これからまだ作りたかったもの沢山あったでしょうに。
なんで神様は先に連れて行ってしまったのんか。。。


この動画を見て
自分を奮い立たせています。
今度は自分が行動しなきゃ。
大丈夫、iPhoneとiMacが助けてくれる。

theme : アート
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-01

ギャラリー小柳「ビル・ヴィオラ 「Transformations」」を観てきました。

ギャラリー小柳にて

「ビル・ヴィオラ 「Transformations」」

を観てきました。

ビル・ヴィオラさんは私たち親子にとって特別な存在です。
何故かというと
親子美術鑑賞の最初が「ビル・ヴィオラ展」だったからなのです。
正直この日に息子が猛烈に愚図ったら
このブログの存在は考えられませんでした。

これが最初の記事。

photo(5).jpg
「おやこでアート」【ビル・ヴィオラ展】を親子で観てきました。
写真見つけてきました!ちっちゃーい!!!


号泣する子も結構いたような気がするのですが
なぜか息子は食い入るように見つめていました。
おそらく当時はまだ6ヶ月過ぎだったのですけどね。
彼はいまだに映像作品は比較的落ち着いて鑑賞可能です。




当時の感想を読み返してみると宗教的とか崇高な印象とか
パイクさんとの比較という感想が主だったようです。
パイクさんも今でも大好きです。
亡くなった時ショックだった。。


今回改めて作品を鑑賞して

「私自身が以前と変わってしまった」

ことを再認識させられました。当時感じた「水の断絶」は

現世と来世
自分と自分以外

を表しているのかなと感じていたのですが
現実に水の持つ多大な力を知ってしまった今
水の断絶は実際に自分の身に迫ってきます。
少し前に東京にも大きな爪痕を残した台風が
私の頭の中を駆け巡ります。


特に一番広いスペース奥にて鑑賞する

「Isoide's Ascension(The shape of Light in the Space After Death)」2005

は吸い込まれそうになり呼吸を忘れてしまいそうになります。
しりあがり寿さんの「あの日からのマンガ」を思い出しました。



ビル・ヴィオラさんご自身はこの個展を訪れると思われる
多くの日本人の鑑賞者の心境の変化について
どのように考えていらっしゃるのか
お話を伺ってみたいなと思いました。
Tokyo Art Beatによると
本展最終日には、作家も来廊し、クロージング・パーティーを開催されるとのこと。
うう。。惹かれますねえ。。。



特に「森美術館の個展を訪問している方」に
ぜひ観て頂きたいです。
自分の感情の変化を体感し、今後自分はどうすべきなのか
深く深く考えて頂きたいです。
今回はひとりで行ったのですが時間を作ってぜひ息子と行きたいと思います。


10月20日まで。
月曜休廊です。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2011-10-01

「するところ」終了だそうです。

今日とても残念なお知らせを観てしまいました。
「するところ」の工場がお休みになるそうです。

工場はおやすみになります。

「するところ」は1階は工場、2階は子供の遊び場『するところ』として
ワークショップを活動をしていました。
私達親子もワークショップに参加したことがあります。


するところ「パラモデル・ジョイント・ファクトリー2日目」に参加してきました。
するところ「パラモデル・ジョイント・ファクトリー」を再訪してきました&「パラモデル」がNHK「トップランナー」に出演します。




子供が造形を思い切り行えるとても素敵な空間でした。
スタッフの皆様の対応もとても暖かく
「こんな場所が家の近くにあったらなあ」と思っていました。
なので終了のお知らせと聞いて
心底がっかりしていたのですが。。。

この文章を読んで気持ち切り替えました。ブログから転記させて頂きました。
------------------
だけどそんなにがっかりしないで。『するところ』は終わりじゃないよ。ワークショップはこれからも続きます。いつもの場所はなくなってしまうけど、あっちこっちでみんなのための楽しいワークショップをひらいていきます。10月の下旬にはとある広場で、11月にはとあるアトリエでの開催を準備しています。これまでと変わらず、アーティストやスタッフと一緒になってみんなの遊び場をつくっていきます。
------------------
今度はうちの近くで「するところ」に出会えることを
楽しみにしています。

theme : アート
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