2010-09-11
INAXギャラリー「夢みる家具?森谷延雄の世界?」を観てきました。

INAXギャラリーにて
「夢みる家具?森谷延雄の世界?」
を観てきました。
家具は機能美優先のタイプの私。
無印のショールーム的な雰囲気が好きです。
デコラティブな雰囲気はどうも苦手。
天窓付きのベットとか猫足つきのバスタブなんて。。。
っていうタイプです。
なのでこの「夢見る家具」というタイトルをみて
あまり期待はしていなかったのですが。。。。
洗練された可愛らしさに驚かされっぱなしになりました。
この森谷延雄(1893-1927)というデザイナーに対して
予備知識は全くなかったので
ひとり鑑賞なのでじっくりと解説を熟読。
20代後半に欧米へ留学して33歳という若さで夭折という短い間に
研究、家具デザイン、執筆、教育など、驚くほど膨大な仕事を
家具界発展のために成し遂げたとの記述が展覧会解説にありました。
決して広くないギャラリーに
ものすごく膨大な情報、というか夢見る世界が詰まっています。
会場には復元家具がなんとあの小さな空間に13点もあります。
おおきく分けて2のコーナーに分類されます。
ひとつは室内空間を紹介するコーナーです。
震災後の第11 回国民美術協会展覧会に出品した3つの部屋
「ねむり姫の寝室」
「鳥の書斎」
「朱の食堂」
が写真で展示されその写真内にある作品が
復元という形で展示されています。
これがまた可愛いのなんのって。
童話を連想させるとても可愛らしい世界観がそこに表現されています。
そして可愛らしいのにすっきりしているのがとても素敵。
実際に使うことをちゃんと意識してるのもいい。
でもどちらかといえば繊細かなあ。。当時の人はどう思ったのかな。
もうひとつのコーナーでは「木のめ舎」の作品をはじめ
シンプルな中にもそれぞれのディテールから森谷の繊細な感性が十分に伝わる家具作品を展示しています。
1923年の関東大震災後の復興期ということで、廉価で実用的な作品というのを意識しているそうですが
そこにも世界観がちゃんとあるのが凄い。
全ての家具が歌ってるんですよ。
そしてイラストやメモも多く展示されています。
こちらにも世界観が満載です。
あとこちらは横道にそれますが
当時の日本人って小さかったのねと改めて思いました。
全ての家具が現代人からみるとちょい小さめ。
そこがまた世界観にあってるのですけどね。
建築関係の方とかぜひ。
オススメです。
2010年11月20日(土)まで。
休館日:日祝日です。【土曜、月曜開廊しています】
スポンサーサイト
theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術