2010-06-22
東京都写真美術館「世界報道写真展2010」を観てきました。

東京都写真美術館にて
「世界報道写真展2010」を観てきました。
私達親子にとって報道写真というのは
見逃すわけにはいかない展覧会です。
特にこの世界報道写真展は世界報道写真財団へ
世界中から集められた写真たちのなかで
各部門で優れた作品を展示する展覧会です。
自然部門など驚くものばかりなので
とても楽しみに出かけました。
今回入賞した作品は
一見みると「普通の風景」に見えるものが多くて
最初息子はなんだろう?ととても不思議がっていました。
例えば世界報道写真大賞を取った
イタリアのピエトロ・マストゥルツォが撮った写真。
一見夜のアパートの上で女性が叫んでいるだけの写真です。
でもこれはテヘランの建物の上で撮られた写真。
建物の上の女性は体制への抗議の言葉を叫んでいます。
この行為はあわよくば自らの命までも危険に晒す行為です。
その反体制を告発する勇気ある行動を
告発している彼女が安全な状況で
どのように伝えていくのか。
この綱渡りのような緊張感の上でなおかつ写真としての構図の美しさなどにも配慮する。
これこそまさにプロフェッショナル。
戦争、軍隊についての
衝撃的な写真も沢山ありました。
特にイラク戦争や紛争に関しての写真は
私自身が息を呑んでしまうようなものも沢山ありました。
「どうしてせんそうするの?」
「どうして鉄砲で撃つの?」
子供に聞かれてどう答えるか。
私が混乱してしまうことも多々ありました。
でも混乱してもいいかなって思ってます。
その現実に向き合う。まず始めなきゃいけないのは
現実から目をそむけない姿勢をとること。
そう信じて一生懸命向き合ってみました。
報道写真を新聞やネットではなくこのように直接パネルで見ると
とても緊張感を感じながら体全体で考えながら
写真と向き合うことが出来ます。
死体、裸体等かなり衝撃的な写真が多いですが
しかし世界でどのようなことが起きているのか
そこで生活している人はどのような呼吸をしているのかを
真剣に向き合う勇気は見る側にとても大事なことではないかと思います。
4歳の子供にも分かるように説明するのは
説明する側も大変ですが
自分の出来る範囲での説明に限られてしまっても
見せないより、説明しないより絶対にいいと思うと
信じて自分なりに説明頑張ってみました。
世界は広い。
君の世界は君が広げることが出来る。
さあどんどん出かけていこう。
8月8日 ( 日 ) まで。
原則月曜休館です。
夏休み営業等に関してはHPで確認をお願い致します。
スポンサーサイト
theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術