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2010-06-29

森美術館「「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」おやこでアート」に参加してきました。

森美術館にて
「「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」おやこでアート」
に参加してきました。

今回はいろんなご縁があってこの「「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」
にはなんと4回目の鑑賞。
それでも行きたくなるのが「おやこでアート」の楽しいところであります。
息子も行く気満々でした。
9ヶ月から参加してるので幼稚園のリュックを背負っている姿を見て
皆さんに大歓迎してもらって親子で感激でございました。


もうすぐ閉館という時間帯でありましたので
ものすごく穏やかな感じでの鑑賞。
4回目とはいえ子連れということなので
なかなか音声ガイドとかをじっくり聞いてというわけにはいきません。
なので今回も発見の連続でございました。

照屋勇賢さんの「来るべき世界に」「さかさまの日の丸」が沖縄の米軍機墜落事故を
モチーフにしていることをやっと理解出来たのは大収穫でした。
このような何気ないものを活用したメッセージってとっても重量感溢れて胸に飛び込んできますね。


4回目で雨宮庸介さんにやっと会えました。
これ毎日やってたのかー。お疲れ様です。


HITOZUKI (Kami + Sasu)のスケボーのロードがかなり破損気味なのに
改めて長期開催を実感しました。


Contact Gonzoの展示も改めてじっくりと。
これの前でパフォーマンス見たかったなあ。。
でも実際見たら凄すぎで硬直しちゃうんだろうな。
でも見たかったなあ。Gonzoさん。。。


青山悟さんの作品も何度観ても楽しいだよなあ。
今日上部の証明が作品をより美しくしていることを
教えて頂き親子で感心。
作品って1つじゃなくて照明や配置などもあわせて「作品」なんですねえ。


なんていつものように楽しく拝見
というか結局1時間半近くじっくり楽しんでしまった私達でございました。
いつも本当にありがとうございます。




今回スタッフさんより
拙ブログを見て「おやこでアート」に申しでみたという参加者さんがいた
と聞いてものすごく感激しています。
今回もそんな方いたら嬉しいです。本当に嬉しいです。

子育てしてる世界って実際は本当に狭くてぎゅうぎゅうしてると思います。
狭い世界だからこその息苦しさって沢山ありますよね。正直辛いですよね。

「親子で美術館に行く」って
そういう息苦しい世界にものすごくストレートに刺激を与えられる方法だと
個人的には思ってるんです。
管理された箱(美術館)に刺激的な環境(作品)があって
そこに出向くというとてもシンプルな行為で
その刺激を体感することが出来る。

刺激は生活に変化を与えてくれます。
その変化はその場では大きく分からないかもしれません。
でも断言できます。



体感する前と後は絶対に違います。



だから親側の私達がその刺激を体感するために家族で美術館に行って
お子さんが無反応または早く出たがったとしても
決して「まだ早かったか」とか思わないで下さい。
まずは刺激を体感しにいった行動を実現できた自分を思い切り褒めて下さい。
そしてその場に留まることが出来たお子さんを褒めてあげてください。

そして出向いた美術館のちらしを沢山持って帰って
お子さんに沢山見せてお子さんの興味のある展示が何か一緒に探す旅に出て下さい。



好みの作品に出会うこと、好きな表現方法に直接向き合うこと。
これはとても素敵な体験です。
東京という都市はとても特別で色々な文化が混在している割には
その文化を体験することをとても特別視する傾向がある気がします。
美術館めっちゃ沢山ある割には
美術館に行くなんて。。って話す人が本当に多いこと多いこと。
だから「子供が美術館に行くなんて!」って言う人が多いことも事実です。
(確かに煩くしたらそりゃいけない。そこは気をつけたい。でも私は地声が大きい・・orz)



だからもっと親子で気軽に美術館に行ける環境を
行く側である私達親と受け入れていただく美術館側が
「お互い連携して」意識して構築していきたいものです。

幼稚園児が美術を体感できる環境ってもっとあってもいいと思うです。
それは子供のためだけではなく連れて行くお母さんの為でもあります。
生活の中でアートという刺激を与えることによって
家族の世界をより広げることで
閉塞感から開放され世界の広さをより実感できるのではないでしょうか。
管理や騒音の面でいきなり全面開放は難しいのは子育て中の身として十分判っております。
だからこそこんな「おやこでアート」的なイベントってとても大事。
そしてこのようなイベントの「次の段階へ向かう環境作り」を
大人たちが子供の為だけでなく
親のため、数々の作品の為に構築していかなかればと改めて思いました。


どうしたらいいのかなあ。


そこで鑑賞するという体感を積み重ねていければ
小学生とかもう少し大きくなって自分で体感する時により深く体感できると思うんですが。
それに小学生の郊外学習で幼稚園時に親と観た作品に別の場所で再会するとか
めっちゃ刺激的な体験だと思うのですがいかがでしょうか。
考え甘いかなあ。


何かいいアイデア思いついたら整理してみたいです。
なんてことを前回の感想でも書いた気がしますが
本当にこの「おやこでアート」は幼稚園児には素敵なイベントだと思うので
ついつい夢が広がってしまうのでした。

いつもありがとうございます。
またよろしくお願いします。




7月4日まで。無休です。急いでー。
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genre : 学問・文化・芸術

2010-06-28

「京橋界隈アートフェスタ」が開催されます。

7月9日(金)?7月17日(土) の日程で「京橋界隈アートフェスタ」が開催されます。
logo


1995年にスタートし今回で16回目となるこのイベントは
京橋界隈の各ギャラリーが開催時期を合わせて企画展を開催する密度の濃いイベントなんだそうです。
参加ギャラリーの詳細はこちらをご覧下さい。
近代、現代美術が多いで頭を柔らかくしてぜひ気軽な気持ちで行ってみましょう!



以前家族で「画廊を初めて訪れる際に注意したい点」
というのを
「東京 アート アンティーク?日本橋・京橋美術骨董まつり」が開催されます。で紹介させて頂きました。
こちらは「子連れで美術鑑賞」がテーマなブログなので
こちらの文章を再掲載させて頂きます。


-------------------

【ベビーカーで訪れる際は置き場所を確認しましょう。】
画廊は入り口が小さい場合が多いです。
どこに置いたらいいか入室時に聞きましょう。

【子供の動きには十分注意しましょう。】
画廊は美術館と違い作品はガラスケースに入っていない場合も多いです。
作品に触ったり傷つけたりしないように十分注意しましょう。
おもちゃを持たせるのも危険な場合があります。十分注意しましょう。

【トイレの場所を確認しておきましょう。】
子供を落ち着かせる為にぜひ伺う前に。
ちなみに画廊が入っているビルのトイレってほぼ100%綺麗です。
子供連れでも安心して使えると思います。

【忙しそうじゃなかったらスタッフさんに話しかけてみましょう。】
他に鑑賞中のお客様がいなかったらぜひスタッフさんに話しかけてみましょう。
作品の背景や誕生秘話を聞くと作品がとても身近になります。

【貰えるものをもらってみましょう。】
美しいフライヤー、美術館のちらし。
画廊には綺麗で持ってかえっていいものが沢山あります。
持ってかえっていいものはぜひ貰ってみましょう。
我が家では美術館のちらしは私の熟読後は息子の工作の材料になります。
適度に硬くて色が綺麗なのでとても扱いやすい素材です。オススメです。

【楽しむ「方法」を見つけてみましょう。】
作品に親子で別の名前をつけるのもよし。
登場人物の題材におてて絵本をするのもよし。
撮影が大丈夫かを事前に確認した上で
写真を撮ったり鉛筆でスケッチをするのも楽しいでしょう。
自分達の楽しみ方を探してみましょう。

尚、写真を撮ったり作品の前でお絵かきをする際は事前に画廊さんに大丈夫か
確認をとるようにしましょう。

【帰るときはぜひ挨拶をしましょう。】
画廊はとてもスタッフさんと鑑賞者が身近に感情交換できる場所です。
いろいろ楽しくお話できたらそうっと帰ったりしないで挨拶しましょうね。

【そして日を改めて再訪してみましょう!】
作品は訪れる際に表情が変わります。気に入ったらぜひ再訪してみてください。
きっとまた違った表情で迎えてくれると思います。

-------------------
夏休み前ということなので
この時期に画廊を家族で回って
「夏の絵画の宿題のヒントを探す」ってのも素敵ではないでしょうか。
夏休み終了後先生がびっくりするような作品完成へのヒントが満載です。きっと。


尚、画廊を駅から回るには東京駅発の無料バス
『メトロリンク日本橋』を使ってみるとより便利なんて気がしてます。
この時期雨が降るか降らないかよりも
「蒸し暑い!」という天気に参ってしまいます。。
そんな時は東京駅や日本橋駅あたりから
この『メトロリンク日本橋』を活用して涼しく移動なんてのは如何でしょうか。

こちらを使えば近隣の美術館に行くのも楽!
三井記念美術館なんて目の前に止まってくれます。
7月7日から「奈良の古寺と仏像」が開催予定です。
ちなみに東京駅周辺美術館MAPをゲットしておくと
他の美術館も割引になります。

東京は色々なアートが溢れています。
ぜひ体感しにいきましょう!
私達も行く予定です。




開催期間:7月9日(金)?7月17日(土)
7/9(金)は夜8時まで営業です!
日曜営業していない画廊もありますので
事前に確認をお願いします。

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2010-06-25

財団法人日本相撲協会「相撲博物館」を観てきました。

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財団法人日本相撲協会「相撲博物館」を観てきました。



両国にはものすごくよく足を運ぶ私たちですが
実は国技館には親子で行ったことはありません。
以前私がスタイル・カウンシルのコンサートで行った位。
正直国技館に「相撲博物館」があることも知りませんでした。



今回は時間があったのと
このご時世だからこそ話題の中心に飛び込んでみようと思い
散歩しながら向かってみました。
国技館の正面玄関から程なく歩いた場所にその相撲博物館はあります。
相撲診療所の隣なので診療所が開いている時はお相撲さんを間近で観るチャンスがあるかも!
(個人的に鬢付け油の匂いってなんかぐっときます)



こちらの相撲博物館
「錦絵や番付、化粧廻しなど相撲に関する資料を収集、保存し、年6回の展示により公開しています」
とのことです。
錦絵はかなり充実してますので
浮世絵好きだったら一度は足を運ぶ価値が十分にある価値はあると思います。
でも正直管理はちょっと。。って感じ。

浮世絵のほかにも掛け軸などで
相撲を描いたものが数多くありました。
神話をモチーフにしたものとか
元の神話を知っていたらもっと楽しいんだろうなー。

息子は錦絵をガン見。
そこでぼそっと


「昔のおすもうさんは背中に毛が多かったの?」


うーん確かに古い錦絵のお相撲さんって
毛がとっても濃い。。。
どうしてなんでしょうね。



映像に関してもかなりの充実度を誇っていました。
大鵬の映像等貴重な映像を存分に楽しむことが出来ました。
近くのおじいちゃんおばあちゃん達が鑑賞に来てるのが微笑ましかったです。
無料ですからね。気軽に来れるってのはいいですよね。


現在非常に揺れ動いている大相撲だったので
その相撲の歴史を感じてほしくて
親子で鑑賞してみました。
ちなみに相撲博物館への入館で厳重なチェックはありませんでしたが
国技館周辺は取材規制の看板やガードマンであふれかえっておりました。
悪い膿を出し切っていただいて
日本の国技を新たに再生してほしいと願うばかりです。




原則平日開館。
詳細はHPの確認をお願い致します。

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2010-06-25

ROPPONGI ART AMANOGAWA2010が開催されます。

ギャラリーmomoさんに伺った際こんなお知らせを頂きました。


7月2日、3日と

ROPPONGI ART AMANOGAWA 

が開催されます。



7月2日は参加ギャラリーが午後9時まで開廊しているので
普段「行けない。。」という人にはぜひこの機会にギャラリーに
立ち寄ってみては如何でしょうか。
スタンプラリーで素敵な景品をプレゼント企画があったり
笹と短冊も準備されている模様!
なんと2日は17時から飲み物サービス等もあるようです!


参加ギャラリーは下記の4件。
実はmomoさんしか行ったことがないので
この機会に私達もぜひ伺わせて頂きたいと思います。




ギャラリー・トリニティー
星きさら「色眼鏡」展


湘南台画廊
大久保宏美展・加藤宛展


Gallery Lara Tokyo
斉藤千明個展【Barrier / Swinging or Trailing】


Gallery momo Roppongi
「早川克己展  「ハコモノ:都市に潜む魔術的リアリティー」」




国立新美術館の傍なのでお食事は豚組しゃぶ庵なんていかがでしょう。
我が家は豚組のとんかつには本当にお世話になっていて
何度も通わせていただいているのですが
実はこちらはまだなんですよねー。
@hitoshiさん今度本持って家族で伺わせて頂きます。
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(2010/06/24)
中村 仁

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2010-06-24

東京都写真美術館「侍と私?ポートレイトが語る初期写真?」を観てきました。

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東京都写真美術館にて
「侍と私?ポートレイトが語る初期写真?」を観てきました。


古い写真が好きです。
写真を撮るほうも撮られるほうも真剣勝負なところが
特に好きです。

今回はポートレートを中心に
昔の写真を地域を限定せずに振り返るという展覧会。
「日本と西欧のポートレイトによって導かれる初期写真の豊かな世界」と
HPに書いてありますがまさにその通り。
とっても豊かな世界が広がっています。


私が特に心奪われたのが亡くなってしまった赤ちゃんの写真。
写真に特に表記はないのですが当時の写真技術では
動きまわる赤ちゃんを写真に撮るのはほぼ不可能。
なので結果的にこの写真は「亡くなった赤ちゃんを撮影した写真」ということなんだそうです。
当時「写真を撮る」という行為は
撮るほうも撮られるほうも一大決心の大イベントだったはず。
そこで自分の亡くなった赤ちゃんを撮影するという行為は
撮影を依頼する側、そして撮影を行った技術者はどんな気持ちだったんだろうと
思うと涙が出てきてしまいました。


息子が見入っていたのが《九代目市川団十郎》の写真。
演目が「暫」という自分達が実際に歌舞伎座で観た演目だったので
ずっとじっと見ていました。
私達が見たのが現代の海老蔵さんの「暫」でした。
海老蔵さんはどんなポートレートだったのかな。


デジカメばかりの現在、このような古いカメラで
撮影された作品をみてると
写真という行為の根源を思い出せるような感じがします。
デジカメしか知らない息子と私は明らかに感覚が違うんだろうなあ。
今年の夏はぜひフィルムカメラにチャレンジしてみたいです。




7月25日(日) まで。
月曜休館。
夏休み営業に関してはHPで確認をお願いします。

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2010-06-22

東京都写真美術館「世界報道写真展2010」を観てきました。

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東京都写真美術館にて
「世界報道写真展2010」を観てきました。


私達親子にとって報道写真というのは
見逃すわけにはいかない展覧会です。
特にこの世界報道写真展は世界報道写真財団へ
世界中から集められた写真たちのなかで
各部門で優れた作品を展示する展覧会です。
自然部門など驚くものばかりなので
とても楽しみに出かけました。



今回入賞した作品は
一見みると「普通の風景」に見えるものが多くて
最初息子はなんだろう?ととても不思議がっていました。



例えば世界報道写真大賞を取った
イタリアのピエトロ・マストゥルツォが撮った写真。
一見夜のアパートの上で女性が叫んでいるだけの写真です。

でもこれはテヘランの建物の上で撮られた写真。
建物の上の女性は体制への抗議の言葉を叫んでいます。
この行為はあわよくば自らの命までも危険に晒す行為です。
その反体制を告発する勇気ある行動を
告発している彼女が安全な状況で
どのように伝えていくのか。
この綱渡りのような緊張感の上でなおかつ写真としての構図の美しさなどにも配慮する。
これこそまさにプロフェッショナル。


戦争、軍隊についての
衝撃的な写真も沢山ありました。
特にイラク戦争や紛争に関しての写真は
私自身が息を呑んでしまうようなものも沢山ありました。


「どうしてせんそうするの?」
「どうして鉄砲で撃つの?」

子供に聞かれてどう答えるか。
私が混乱してしまうことも多々ありました。

でも混乱してもいいかなって思ってます。
その現実に向き合う。まず始めなきゃいけないのは
現実から目をそむけない姿勢をとること。
そう信じて一生懸命向き合ってみました。



報道写真を新聞やネットではなくこのように直接パネルで見ると
とても緊張感を感じながら体全体で考えながら
写真と向き合うことが出来ます。
死体、裸体等かなり衝撃的な写真が多いですが
しかし世界でどのようなことが起きているのか
そこで生活している人はどのような呼吸をしているのかを
真剣に向き合う勇気は見る側にとても大事なことではないかと思います。

4歳の子供にも分かるように説明するのは
説明する側も大変ですが
自分の出来る範囲での説明に限られてしまっても
見せないより、説明しないより絶対にいいと思うと
信じて自分なりに説明頑張ってみました。


世界は広い。
君の世界は君が広げることが出来る。
さあどんどん出かけていこう。



8月8日 ( 日 ) まで。
原則月曜休館です。
夏休み営業等に関してはHPで確認をお願い致します。

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2010-06-21

国立新美術館「ウィーン、ロンドン、都市に生きた陶芸家「ルーシー・リー展」」を観てきました。

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国立新美術館にて
「ウィーン、ロンドン、都市に生きた陶芸家「ルーシー・リー展」」を観てきました。


こちらも時間の関係でひとりでの鑑賞。
とても女性的だったので結果的にはそれでよかった気がします。


ルーシー・リーはデザインサイトでの展示を観ています
こちらは三宅一生さんのディレクションで安藤忠雄さんのプロディースの展示
というスタイルでした。
そこでの印象は

「強い男性に守られた可憐な女性」

という感でした。
三宅さんと安藤さんというとても強い男性に守られたその器たちは
過度に可憐に感じてしまい正直

「お料理に使ったら壊れてしまいそう。。」

と不安になってしまいました。
(これには理由があって展示スタイルが1つ1つの器を感じ取れるようなスタイルでは
なかったんです。器には近づくことが出来ませんでした。)


それが今回の展示では
ガラスケースの中で双方向から器をかなり近くでじっくり観ることができます。

今回は作風の変化と環境の変化を
同時に感じることが出来る展示構成でした。
変化していく彼女の作品と制作ノートや手紙の数々は
その時の彼女の心境を伺い知ることが出来て
作品とともにとても楽しむことが出来ました。

今回も映像がとても魅力的でした。
彼女の声、しぐさ、人となりを視覚で感じたあと
実際のうつわ達に向き合うととても暖かい気持ちになることができます。
映像をじっくり拝見した(これもひとりだから出来ること!)後
掻き落としの技法を施された器をじっくり見ると
彼女の手さばきが目に浮かぶようでした。
そして伸びやかで美しいフォルムをみると
轆轤を動かしながら首を左右に振ってうつわの動きを楽しんでいる
彼女の美しい所作を感じることが出来ました。

色の美しさ、形の優雅さは
パンフレットやポスターでも
十分感じることが出来ていたし
実際見てより深く感じることが出来ました。
そして実際に見てより深く感じたのは
「このマグカップを使ってコーヒーを飲んでみたい」とか
「この花器に花を入れてみたい」と
実際に使ってみたいと感じることが出来たことでした。
これで私の中で彼女の作品が「大事に守られるもの」から
「実際に感じてみたいもの」に確実に変化した気がします。



高い天井、白い壁、透明なガラスケースという
ホワイトキューブは今回の展示にはあわないのではと思っていました。
しかしその私の予想はまさに大外れ。
作品を1つ1つ多方面から感じられる自由な雰囲気があって
とても楽しかったです。

作品、ノート、手紙、そして映像。
多方面からルーシーの凛とした美しさを感じることが出来きる
見ごたえのある展示でした。
これは新美という大きな大きなホワイトキューブの中だからこそ
鑑賞者が自由に行き来して彼女の【人となり】を自由に感じられた気がします。


ボタンはデザインサイトでとても楽しめたので期待していたんですが
暗転した部屋の中壁に陳列されたとても宝物扱いされた展示構成でした。
長い長いガラスケースに宝石のような陳列方法なので
鑑賞中後列が気になってしまいました。
ボタンやアクセサリーという身につけるものだから
他の人を気にせず明るい部屋で色々な方向から見たかったです。



展覧会は巡回も行います。
見逃した方はぜひ。


・益子陶芸美術館 8/7?9/26
・MOA美術館 10/9?12/1
・大阪市立東洋陶磁美術館 12/11?2/13
・パラミタミュージアム 2/26?4/17
・山口県立萩美術館・浦上記念館


展示は既に終了しています。

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genre : 学問・文化・芸術

2010-06-19

ギャラリーmomo六本木「早川克己展  「ハコモノ:都市に潜む魔術的リアリティー」」を観てきました。

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ギャラリーmomo六本木にて
「早川克己展  「ハコモノ:都市に潜む魔術的リアリティー」」を観てきました。

今日はひとりで訪問。
momoさんに「お子さんは?」と聞かれ「ひとりですー」と言う自分に
少し寂しさとか感じちゃったりして。親って複雑です。



momo061904
以前両国で拝見した個展は奥行きと広がりが感じられて
内部に引き込まれるような感覚を覚えました。
今回はなんと立体作品。
写真で観るより実物の面白さに衝撃を受けました。



カッターナイフで丁寧に切り取られボンドで組み立てられた作品は
1つ1つはシンプルな技法です。
でも組み合わせがとても絶妙で時々遊び心があって
とても楽しく拝見させて頂きました。

早川さんにもお話を伺うことが出来ました。

制作は原則左上からで全体像の構想は立てないとのこと。
全体像の構想は立てないというお話を聞いて
作品が「アジアで見た高層住宅」を連想させることに気づきました。
躍動感と勢いがあふれる生命感。
全体像なんてどこ吹く風で増築され続けたアジアの住宅街の高層住宅のような
勢いを感じることが出来ました。



「条件が全て揃ったとしたら作品を大きくしたいですか?高くしたいですか?」と
伺ってみるとすぐ

「高くしてみたいです。」

との返答。

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壁際にあった立体作品の影は本当に面白かったです。
「影を見せたいという理由でアクリルケースには入っていないこの作品。
材料を替えてより高い作品の構想もあるとのこと。
とっても楽しみです。



ちなみにボンドはお店で普通に見かけるボンドでした!
ちょとびっくり。
こんな風に組み立てをしていたんですね。

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息子が見たら「これやってみたい!」って言うだろうなと想像したりして。


いつも本当に面白いものを見せてくださるmomoさん。
いつもありがとうございます。

7月3日(土)まで。
月曜休廊です。

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2010-06-17

gallery21yo-j「池内晶子IKEUCHI Akiko Exhibition」を観てきました。

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gallery21yo-jにて
「池内晶子 IKEUCHI Akiko Exhibition」を観てきました。


今日は梅雨の間の晴れ間。
その時期を逃すものかとサッカースクールで
サッカーをやりまくり
その後に帰り道でもある自由が丘にて池内晶子さんの個展を観てきました。


池内さんの個展は2度目。
絹糸が作り出す世界はとっても幻想的。
iPhoneのカメラではこれぐらいにしか写りませんが
実際は雲の上というか滝の中を「無音で」歩いているような感覚。
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絹糸でつむがれたかなり大きな作品です。
しかしぶらさげている点はたったの4点なので天候、特に湿気には
ものすごく反応していきます。
今日は晴れていたけど明日は雨。
明日また作品は変化するでしょう。
今回の糸が白なのでずっと目をこらして見ていると
ものすごく静かに流れているような感覚を覚えます。
何か心の内側にいるような感覚。


------------------
天気の良い日もあれば雨の日もある。わたしの心は常に揺れ動く。

身体の感覚は、わたしを導く。
心のどこか奥の奥のかすかに、しかし確かにあるものをみつけるために。
心ではきっと向かわないであろうどこかへ行くために。
------------------
池内さんの文章が心に刺さります。


そう、常に心は揺れ動く。
動いた時どうしたら心穏やかでいられるのか
動いた時自分以外の人間とどのように対応していくべきなのか

もっと人間は「考え」なくてはいけません。
若い人に考えるということを伝えていかなくてはいけません。

「気に入らないから。。」という理由で簡単に殺傷する事件が続いているこの状況を
止める方法をどうしてオトナは示すことが出来ないんでしょうか。



自分の揺れ動く心を感じながら
絹糸の動きをじっとみていました。
雨の日にも観てみたいなあと改めて思いました。



最終日のパフォーマンスもとても幻想的で気になるのですが
ぜひ最終日より前に完成された作品を味わってほしい。
しみじみそう思える作品でした。




息子さんはサッカーで疲れた後だったので
今日は飲食に夢中でございました。。。
池内さんにお水まで頂いてしまいまして。。。
本当にありがとうございます。

帰宅途中聞いてみると本人は「よく見えなかったから怖かった」
だそうで。壊したら大変だと思うと怖かったんだそうです。
作品に対する敬意。素晴らしい(親ばか)。




ちなみに個人的に大好きな作品はこちら。
これ、とっても気になります。っていうかこういうの作ってみたい。
21yo-j061702


 
営業時間13:00?18:00
月・火・水 休み
6月27日まで。
最終日(6/27)4時よりパフォーマンスがあります。

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2010-06-15

2002年FIFAワールドカップ記念 日本サッカーミュージアムに行って来ました。

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2002年FIFAワールドカップ記念 日本サッカーミュージアムに行って来ました。


始まったらワールドカップってドキドキしますねえ。
やはり観てしまいます。
そして「どうせ。。。」と思い込んでいた日本戦。
いろんな事が重なって。。

なんと日本人監督初勝利!!!!
日本1-0カメルーン。

岡田監督本当におめでとうございます。
次、どうなるか分かりませんが今日の勝ち点3は喜んでいいのでは!と思います。
オランダ戦も頑張って下さい!!!


という気持ちを息子と共有したかったので
わざわざ御茶ノ水まで足を伸ばして日本サッカーミュージアムに行って来ました。
現在サッカースクールは行ってますがまだ4歳故試合というまではまだいきません。。。
でもコーチの楽しい指導のおかげでドリブルシュートは出来るようになりました。
本人はサッカーをするのは好きみたいです。
今日はどうもサッカーの博物館に行くからサッカーできると思いながら電車で移動。
歩いていく先にブルーが見えてくるとワクワクしますね。(私が)


構成は3つのフロアに分かれています。
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まずB1FのショップとJリーグ関係の展示のフロア。
色々なものにさわれます。これは優勝杯ですね。


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B2Fは有料で過去のワールドカップから現在開催中のワールドカップまで
さまざまな展示がありました。
日韓開催時の展示は本当に充実していました。
現在解説としてTVに出まくっている元選手達の活躍していた時代の
写真や映像が満載!
ツネ様のマスクがもうしびれました!興奮しまくりでした!

そして1Fのヴァーチャルスタジアムがものすごくよかったです。
現在は日韓ワールドカップのドキュメンタリーフィルムを上映しているのですが
パノラマ大画面、素晴らしい音響、しかも懐かしい音楽、ナレーターはカビラさんで
私のほうが大興奮というか軽く感涙。
当時どんなだったかどんな風に見てたかとか思い出してしまいました。

息子はサッカーしてる人が上手なのはよく分かったけど
どうして母がこんなに興奮してるのかは分からなかった模様です・・・。

もうすぐわかるよ。



鑑賞を終えてショップで物色中
「ブブセラを買う!」と言い張る息子に
「ないものは買えん」と応酬していたら奥のスタッフルームから
颯爽とした紳士登場。あ!川渕さん!!

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思わず握手と写真をお願いしてしまいました。
快く応じてくださり本当にありがとうございました。

JFAの建物内の施設ということだからよくSHOPにもいらっしゃるのかと思いきや
御忙しい故登場は本当に稀なんだそうです。私達ラッキーでした。


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お土産も沢山頂きました。
日韓ワールドカップに行ったことがある私としては
このレプリカチケットはとても嬉しかったです。

ちなみに子供のTシャツとキーホルダー買いました。
明日から幼稚園の鞄につけたいと思います。



世間で話題になっていて自分達が気になるイベントについて
自分(の可能な範囲)で体験してみる場を提供するというのが
自分が考える「親が子供にしてあげられること」だと思っています。
なので今回は息子に

「ワールドカップとは何ぞや」

と自分で触れてほしかったのですが本人よりも私が楽しんでしまいました。
ワールドカップ開催中ぜひ家族で訪れてほしいと思います。




原則月曜休館。平日は午後営業。
詳細はHPで確認をお願いします。

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2010-06-14

千葉市美術館「伊藤若冲 アナザーワールド」を観てきました。

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千葉市美術館にて
「伊藤若冲 アナザーワールド」を観てきました。


幼稚園の父親参観が土曜日にあった関係で
平日お休みの機会が舞い降りてきました。
この日を逃すこと無かれ。
しかも今日からだったら象さんと鯨さんに会える!ということで
母子で千葉市美術館まで行ってみる事にしました。

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しかし外は雨。しかも梅雨。変な天候でなんとなく気分も上がらないので
思い切って品川からグリーン車で千葉へ。
なんでしょうこの旅行気分。お絵かきしたりしながら過ごしました。


雨と時間節約の為タクシー1メータで千葉市美術館まで。
初めて訪れたのですが市役所の上という構造にまずびっくり。
思わずエレベーター乗り間違えました。
平日で通常休業の月曜でしかも雨という悪条件が重なってましたが
それでもお客様はそれなりに。でも少ないほうだったと思います。



「アナザーワールド」って色彩豊かな画風とは別の水墨画メインの展覧会で
名づけられたらしいといくつかの文献を読んでびっくり。
私は「写実の世界とは間逆のデフォルメされた別の世界(アナザーワールド)」
という意味だと思ってました。

それほどに水墨画はとにかく「自由」。
写実があれだけ精巧な人が書くからこそ
あまりに自由な筆遣い。
普段本当に沢山のものを観察して頭の中でその観察がどんどん成長していって
そしていざ書くときに爆発!ってなれるんでしょうか。
私自身は水墨画のほうが好みだったのでこんなに沢山の絵に囲まれて
とても嬉しくなりました。


MIHO MUSEUM所蔵の「象と鯨図屏風」は
驚くほど「普通」に置いてありました。
ガラスケースが浅いのでとても近くでみることができます。

海の王様、鯨。陸の王様、象。
この2つを対比させようというアイデアは
どんな時に思いついたんでしょうか。
そして象の背中に飾られた花は
若沖の目にはどんな色だったのでしょうか。

屏風の前で自分なりのアナザーワールドが展開されていきます。
本当に見ていて飽きません。
息子は「どっちを先に書いたんだろう」と考え込んでいました。
私は「鯨」かなあと思いますがどっちだったのかな?

写実?それって美味しいの?と言い放ってくれそうな
あまりに気持ちのよい造形美。
近くでみると「最近発見された」感がとてもはっきり出ていて
修復作業大変だったろうなあと改めて感じました。


「樹花鳥獣図屏風」にも再会。
森美術館がオープンした時の展覧会で見て以来かな。
数年前に見た時に抱いた感想、そしてその時の自分。
そして現在の感想、現在の自分。
でも作品は存在し続け、オーラを与え続ける。
この時間の流れのギャップがたまならく面白いです。


それにしても水墨画メインだってのに画風がバラエティありすぎる。
若沖さん自身はきっとやりたいことが沢山ありすぎて
自分の体が1つしかないことがとても悔しかったことでしょう。
「派」を名乗ってもおかしくないほどのバラエティ。
毎日発見の連続だったろうなあ。



雨と遠征の疲れもあったりして息子は大人しめの鑑賞。
しみじみと

「書いた人は前から動物を見るのがすきなんだねー」

と話していました。確かに真正面っていう構図多いです。
あとは胸を張っている鶏が多いのも気になったそうです。
とても鶏が威張ってると。大事にされていたんでしょうね。




帰宅後録画していた美の巨人たちで「象と鯨図屏風」を復習。
こちらがその後の調査で1枚の紙に描かれていてその後屏風になったと聞いてびっくり。
現在ですらあそこまでの紙を手に入れるって大変だと思うのに。。。



名品をかなり近くで鑑賞できる貴重な機会です。
6月27日(日)まで。休館日は第一月曜日(6月7日)。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2010-06-10

森美術館「MAM PROJECT011 ジュール・ド・バランクール」を観てきました。

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森美術館にて
「MAM PROJECT011 ジュール・ド・バランクール」を観てきました。


撮影が可能ということで
今回かなり通っている六本木クロッシング。
思い切り撮影した後で
今回はMAMプロジェクトが気になったので記録しておきます。


ジュール・ド・バランクール(1972年、パリ生まれ)は
9・11以降のニューヨークのアートシーンを代表する作家の一人だそうで。

今回のキーワードは「9・11」。
この点を知ってるか知らないかで印象はかなり違うような気がします。
特に 《無題(ビルボード)》 2006年
は強烈に9・11を連想させます。
蝋燭を使った作品もありました。
これも9・11を連想させますね。
上部にあった監視カメラは
9.11以降世界中で反映した監視社会への風刺でしょうか。

9.11を意識しすぎてはいけないのだろうけど。



なんてことをしたためながら
2001.9.11って随分前のことになってしまったんだなと
改めて思いました。
死に急ぐ人が耐えないのに
無理やり死に連れていかれる人もいる。
連れて行かれたことの確認も出来なくて
必死に手がかりを探そうとしていた掲示板。
とても印象に残っています。


9.11を過去の出来事として捕らえると
このような作品はどのように見えるのか
2001.9.11が過去の出来事である息子(彼は2006年産まれ!)に
じっくり聞いてみたいと思いました。



息子は7時間のフライトならなんとか大丈夫になりました。
幼稚園卒園までにNYに行ってみたいです。


7月4日まで。
会期中無休です。

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genre : 学問・文化・芸術

2010-06-09

東京都庭園美術館「ロトチェンコ+ステパーノワ展?ロシア構成主義のまなざし?」を観てきました。

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東京都庭園美術館にて
「ロトチェンコ+ステパーノワ ロシア構成主義のまなざし」を観てきました。


自分の中ではオトナの美術館と思っている庭園美術館。
なので今回もひとりででかけました。
朝の庭園美術館は本当に気持ちがいいです。


さて今回の展覧会、デザイン的にものすごく好きな分野なので
ワクワクしながら出かけました。
激動のソビエトという舞台で彼らのデザインは
どのように生き延びていったのか。
1つ1つのデザインの美しさを堪能しながら
その生き抜く力をぜひみたいと思いました。


興味深く鑑賞したのが「労働者クラブ」。
(仕事を終えた労働者たちがリラックスし、余暇を楽しむ場として構想)
アール・デコ博の展示ということで
ソビエトの力を海外に誇示という目的もあるだろうから
もっとかっこつけてるのかと思いきや
今見ても魅力を感じるようなとてもスタイリッシュなデザイン。
惚れ惚れしてしまいました。
(でも実際座るとせまそう・・・?)

夢物語でない理想を現実化する。

デザインするほうも楽しかっただろうな。
ちなみに椅子1つから購入可能みたいです。注文したいと思った方はこちらへ→

ロトチェンコとマヤコフスキーのコンビのポスターは
まさに私が期待していたもの。
とにかく面白いのがキャッチコピー。
この時代ならではこの言葉遊びは翻訳されていても楽しさが伝わります。
これほどまでにデザイン性が高いポスターをなんと1日で作っていたとは!

意外にとても楽しめたのが写真。
これはデザインの展覧会!と自分で考えていたので
写真に魅力感じるなんてとても意外でした。

ここまでや定規やコンパスで描かれたデザインや
作りこまれたパッケージを沢山楽しんだ後にみる
そこにある真実を切り取る「写真」にはまた違った視点を感じることが出来ました。
ライカ使ってたのかな。
カメラを構えている写真とかあったらぜひ見たかった。



この人たちは本当に沢山の引き出しがあるのだなあと改めて驚かされます。
そしてこの数多くの引き出しから解き放たれた作品たちを
しっかり保存してきたご家族並びに関係者の皆様の心意気に感激。
私すぐなんでも捨てちゃうからなあ。
ちゃんととっておくべきものはとっておかなくちゃと反省です。


とっても楽しめる展覧会でした。


6月20日まで。
休館日は第2、第4水曜日です。

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紫陽花も綺麗です。ぜひお早めに。

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2010-06-08

新宿エプソンepSITE「三井 公一写真展「iの記憶」」を観てきました。

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新宿エプソンepSITEにて
「三井 公一写真展「iの記憶」」を観てきました。


twitterでいつもかっこいい写真をUPされている
@sarurauさんの写真。
いつの日か実際に拝見したいと思っていました。

本日の予報は午後は雨。
公園に行くには危険なので幼稚園の友達と晴れの日に遊ぶ約束をして
本日は新宿まで足を運んでみることにしました。
(って結局帰宅まで雨降らなかったんですが。。)
新宿駅に降りて都庁に向かって歩くとiPadの広告がとにかく沢山!
いやーん盛り上がってますね。
iPhone4発売どうなるんでしょうね。ちなみに私は今回は購入しない予定です。
3GSでもマルチタスクになるしね。

歩く歩道を堪能して三井ビルに到着。
静かな環境の中拝見させて頂きました。




まずとても驚いたのが
こんな迫力ある大きさまでiPhoneの写真って引き伸ばせるんだ!
ってことでした。
そして展示では白黒、カラー、大きさもそれぞれあったのですが
それぞれのスタイルをがしっと受け止めるとても綺麗な黒っぽいグレーの背景に驚きました。
すごく完成された空間でした。
街角の風景とかとても素敵でした。私が一番気になったのは横田基地の写真。
とても大きさや奥行きを感じることができました。っていうか
どうしてiPhoneのカメラでああいう奥行きが出せるのかなあ。。。
プロは凄いなあって改めて実感しました。(当たり前のことですよね。スミマセン)
息子は蟷螂の写真が好きかと思いきやおねーさんたちの写真をセレクト。
あららのら。。。
その他の写真を見ながら何度も何度も
「これ、私のiPhoneと違うんじゃないの?」と思ってしまいました。



@sarurauさんともお話させて頂きました。

何でこんな風にかっこよく撮れるのか聞きたかったのですが
聞き方すら分からなくなってしまい
的を得ない雑談になってしまい大変失礼致しました。
驚いたのはものすごく色々な表現がされているのに
使用してる写真アプリはたった3種類ということ。
しかもこのアプリで撮りたい!って考える前に
瞬間的に選択してその瞬間を逃すことなく撮れるものなんだそうです。
私みたいに1画面写真アプリでアタフタしてるようではまだまだですなあ。。。



そしてとても印象に残ったのが


「いいなと思える写真を撮るにはよい場面を沢山体験すること。ちょっと昔の映画はオススメですよ」


ものすごく衝撃的な意見でした。
確かにいい!って思える場面を沢山体験すれば
その場面に出会えた時「これだ!」って思えるわけですよね。
子育て情報のなかでよく「テレビを見せるな」って言われますし
現在のテレビは見る価値を感じないし
テレビを子守代わりに見せまくるのはとてもよくないと思っています。
でも毛嫌いせず乱用しないように気をつけて
よい場面の体験を共有するってのも必要だなあと今回深く納得。
子供の映画っていったらアニメばっかりだけど
そういうのではなくよい場面が沢山ある映画を今度一緒に楽しみたいなと思いました。
オススメ映画ぜひ教えて下さい。


息子は最初拝見した時は
かまきりの写真などじっくり見てくれたんだけど
2回目に伺いお話を伺っていた際はちょい愚図で
私のiPadで遊ぶほうに夢中でございました。

後で理由を聞くと


「今日おかあさんぼくのカメラ忘れたでしょ!!!」


はい。確かに忘れました。。
自分の撮った写真を見せたかったそうです。
4歳児のプライド。ちゃんと尊重せねば。


iPhone持っていて写真撮ってるだけっていう私みたいな人は
とても刺激を受けると思います。ぜひ。




息子は一緒に遊んで頂きとても楽しかったそうです。
本当にありがとうございました。


6月17日(木)まで。
残念なことに日曜日休館。 新宿高層ビル街だから仕方がないのかな。。。



びっくりしました。

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2010-06-07

国立劇場「第77回歌舞伎鑑賞教室「歌舞伎のみかた」「歌舞伎十八番の内 鳴神」」を観てきました。 


国立劇場にて
「第77回歌舞伎鑑賞教室「歌舞伎のみかた」「歌舞伎十八番の内 鳴神」」を観てきました。

歌舞伎鑑賞教室の季節になりました。
今年は幼稚園に行っているので
どうやって鑑賞にしに行くかと考えていたのですが
思い切って幼稚園の後に行ってみることにしました。

色々考えて新橋まで行ってそこからタクシーというルートを
選んでみました。
これは大成功。暑い中歩くのいやだとか言われることもなく
スムーズに時間に余裕をもって国立劇場に到着。
今度からこの方法にします。




今日はいつもの親子鑑賞教室ではなかったせいか
それとも孝太郎さん、愛之助さんという鑑賞教室なのに豪華キャストだったからか
オトナの着物の人が多かったので少し緊張気味。



息子は自分の双眼鏡を持って観る気満々。
今回は何かあったらすぐ出れるような通路近くの端の席を確保、
お隣の人にもご挨拶出来たので私も少しリラックスした気分で鑑賞開始。
国立劇場は3度目だし本人も劇場でのマナーは出来てるので
あとは私の精神次第という感じで開演時間。


まずはいつものように「鑑賞教室」から。
今回は鳴神のストーリーを実際の舞台に登場しない人まで
役者さんが演じて紹介していました。
なので非常に分かりやすい。
そして贅沢だなあと嬉しくなりました。

歌舞伎を紹介する内容はいつも一緒なのですが
4歳児には「知っていることをやってくれる」というのが
とても心地がいいようで一生懸命見ていました。
今回は高校生が郊外学習で来ていまして
色々体験をやっていました。
うちの子もいつの日か体験教室とかいくのかな。
きっと実際行ったら寝ちゃうだろうななんて余計なことを考えたりしていました。
解説、今回は澤村宗之助さん。とっても楽しいんだけど
少し早口なのが残念です。演じていればそういうことはないから
やっぱり伝えることが多いのかな。


帰宅途中体験教室で何度も出てきた大太鼓を書いてました。
叩いてみたかったそうです。



舞台は本当に盛りだくさん。
仁左衛門にうっとりした経験がある人だったら
愛之助さんと孝太郎さんの演技にももちろんうっとり。
見るまでは愛之助さんばかり見てしまうんだろうなと
思っていたのですが実際は
孝太郎さん演じる雲の絶間姫から目が離せませんでした。
まるで峰不二子のようなかっこよさ。たまりません。


息子は途中中だるみはありましたが
よそ様に迷惑をかけることもなく合計2時間しっかり鑑賞しました。
特に最後雲の絶間姫の活躍→鳴神上人の怒りの場面は思わず立ち上がって鑑賞。
ものすごい迫力だったそうです。

ちなみにこのような観劇時にあると便利なのが
ものすごい薄いパーカー。
劇場内案外寒いので温度調節にあると気持ちよく鑑賞できます。
オススメです。


改めて歌舞伎って本当に楽しいなと再認識。
来月の鑑賞教室のチケット買って帰りました。




歌舞伎鑑賞教室は6月は24日まで
7月は3日?24日までです。
親子歌舞伎鑑賞教室は17日?24日。
親子歌舞伎教室は親子で参加すると割引があります。

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2010-06-06

青山 | 目黒「佐藤 純也:Ten」 「hokuro」を観てきました。

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今日は幼稚園が早く終わったので
サッカースクールの近くにて
青山 | 目黒にて「佐藤 純也:Ten」を観てきました。


佐藤純也さんの展示は
壁を自由に使ってイラストが自由に遊んでいます。
見ていて本当に気持ちがいい。
ネットサーフィンでひっかかった映像をイラスト化とのことで
元の映像を見たことがあるイラストもいくつか。
こういう時個人的に知ってる人がイラストに書かれていたらびっくりするよなー
なんて思ったりしました。


息子は展示より突然振ってきた豪雨
(訪問した時のみ豪雨だったのですね)が気になる模様。
そして奥の部屋にとことこ入ろうとしていたので
「おーい」と諭したら
「今回はこちらも販売ブースに使ってますのでどうぞ」と
快く言って頂きました。

ありがとうございますと入らせて頂くと
なんだか面白いものが沢山。

そこで面白いものをみつめました。

aomegu060303
一見草間彌生を連想させるような感じ。
作家さんはhokuroさんという方だそうです。
生き物なのかそれとも物体なのか。。。?
私がたじろいでいると息子がスタッフさんに


「さわってもいい?」


思わず「やめなさいって」と言ったらスタッフさんが
「どうぞ触ってみて、びっくりするから」
と言われドキドキしながら触ってみると。。


「軽い!」


驚く私に
「これ、綿棒で出来てるんですよ」
と衝撃の告白。
言われてみたら綿棒って分かるけど綿棒にどれだけ細工てますか!って
言いたくなるほどの精巧な作り。
つけてみるとかなり軽くていい感じ。
aomegu060306
ってなんで君がつけてるんですか。
(店員さんの許可は頂いております)
名前は「寄生虫ブローチ」。
人に寄生してはじめてブローチになるからですって。
すごく面白い!


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本もとても楽しい。鏡をうまく使ってなんだか得体の知れない生き物を簡単に生み出してる。
これって親子ワークショップとかでやってくれないかな。
親子でやって写真をお互い撮りあって発表しあうの。
面白いと思うんだけどなー。

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他にも沢山面白いグッズが売ってました。
おもしろーい。

気がつくとサッカーの時間まであともう少し。
hokuroさんの展示、今度じっくり拝見したいです!
今日も楽しませて頂きました。
ありがとうございました。



6月12日までの開催です。

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genre : 学問・文化・芸術

2010-06-01

小山登美夫ギャラリー 清澄「奈良美智展 セラミック・ワークス」を観てきました。

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人様に迷惑をかけて一騒ぎ起こして
結果としてとても落ち込んで
今後について不安で一杯なるときこそ
人は芸術に触れるべきだと考えています。


そこで今日は
小山登美夫ギャラリー 清澄まで行って
「奈良美智展 セラミック・ワークス」を観てきました。


初めて向かう小山登美夫ギャラリーは
本当に大きな倉庫街の一角でした。
巨大なエレベーターにまず動揺。どのボタンを押していいのやらって
感じでした。

そして平日の午後だっていうのになんですかこの人の多さは!
(私ちゃんと鑑賞できるかな大丈夫かな)と
心底不安に思いながら7Fまで移動。


そこには贅沢なスペースを活用した素晴らしい空間がありました。
エレベーターに乗っていた人全員が一瞬息を飲んだのが面白かったです。
皆吸い込まれるようにそれぞれの作品に近づいてきます。

奈良さんの個展は横浜美術館でも見てるのですが
今回のほうが空気の自由度が高くて作品たちが気持ちよく呼吸している感じがしました。
巨大作品「Winter Riot」の迫力はものすごかったです。

なんてことを考えていたらなんと奈良さん登場!
本日ツイッターで「オノ・ヨーコさんが!」って呟いていたのをみて
この時間は既にいないと勝手に信じていたのでものすごくびっくり。

奈良さんは手に科学雑巾のはたきを持っていて
「おそうじおそうじー」と楽しそうに作品を掃除をしていました。
すると息子にむかって

「君もおそうじー♪」

なんてジャブかまして頂いたりして。
笑顔で見守っていたのですが
その後私が猛烈に動揺する出来事が!!!


奈良さんが
「じゃあ君掃除して♪」

と息子にはたきを渡したのです!母であるわたくしは
「お掃除のやりかたを聞きながらやってね!」

と言うのが精一杯。
奈良さんは息子に作品の目のあたりの掃除方法等をやさしく分かるように
教えて下さいました。
母は作品の値段を想像してたら
妄想が暴動してしまい頭がこんがらがっていました。

無事終わって何よりでした。


奈良さんはその後も息子に作品の説明などもして下さいました。
親子で感激でもあるだけど私自身が大感激。
本当にありがとうございました。



そして6Fに移動。こちらにも素敵な作品たちが。
かわいらしい形に奈良さんのペイントによって
命を吹き込まれた壷の楽しいこと!
いつまでも見ていたくなります。
息子は1つ1つ顔真似をしていました。

私が一番惹かれたのは
6Fの展示室の一番奥にあるお花が生けられた花瓶。
その花瓶の表情はとても弱く、迷っている感じ。
まさに今の私自身そのもの。
そして「Miss Forest,(2010)」を思い出して
この花瓶と「Miss Forest,(2010)」を向かい合わせてみたい、
2人の会話を想像したいとか
沢山の妄想が暴走してしまいました。


そしてそんな思いが通じたのか
再び7Fに行ったら他の人の姿はなし。
思う存分「Miss Forest,(2010)」と会話をしてきました。
失敗ばかりで不安なのとう自分の気持ちを
とてもおおらかな気持ちで聞いてくれているような感じ。

とっても贅沢な空間でした。




「奈良が描き続ける子供たちの姿には、子供ゆえの純粋さと残酷さ、孤独と、
 それを正面から受け止めようとするひたむきな強さがにじみ出ています」

HPの文章が心に染み入ります。
幼稚園入園前、子供と一緒にいる時間が多いときには気がつかなかった
子供のもつひたむきさ、強さは強さをもっていない私には時には脅威に思えてしまうんです。
受け止める勇気がないから逃げてしまう、その結果もっと周囲を傷つけそして逃げてしまう。
長く生きてきて集団生活も終えて「逃げる自由」を獲得してしまったから。

獲得してしまった逃げる自由をもてあましている自分に対して
「Miss Forest,(2010)」は

「オトナは子供ほど強くないの。
 自分を含めてまわりに優しくしたらそれでいいんじゃない?」

と優しく囁いてくれたような気がしました。
あの3人で会話した時間は最高に贅沢でした。今でも思い出すと涙が出ます。



奥深く高貴な芸術性に満ち溢れたとても素晴らしい空間でした。
失敗した自分に対して前向きになるようにメッセージをくれるような
とてもエネルギーに満ち溢れた展覧会です。
また行きたいです。オススメします。




6月19日まで。
日曜月曜祝日休廊です。お見逃しなく。

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