
さて今年もやってきました。
親子で楽しむ歌舞伎教室の季節です。
去年こちらで息子は「歌舞伎」を初体験しました。
実はその時のパンフレットはまだ楽しんでいます。
正直去年この教室に息子と参加した時は
「来年興味ないかもしれないし。。。」
と思ったのでした。
それが。
既に歌舞伎座も3回体験してるし。。。
このブームいつまで続くのでしょうかねえ。。。
さて今回も前回と構成はほぼ同じ。
前半は「歌舞伎のみかた」という歌舞伎の装置をフル活用された解説中心。
そして後半は「荒事:矢の根」と「舞踊:藤娘」。
ふたつの演目はそれぞれ約20分?30分。それぞれ休憩が入ります。
この構成、とてもよく考えられてると思います。
子供を歌舞伎に連れて行っているものとすれば
1時間近い演目は正直ストーリーをきちんと理解していないと
場に集中させるのは辛いのです。。。。
前半は中村亀鶴さんの「歌舞伎のみかた」。
歌舞伎全体のしくみを説明して下さいます。
話し方はとてもお上手です。(でも若干早口だったかな。。。?)
今回は母子共に知ってる話が多く
(当たり前ですよね・・・だってこんなに観てるんですもんね。。)
驚きは正直ありませんでした。
あえて言わせて頂くとしたら
今回は演目説明にスライドが多かったのが残念でした。
去年は「義経千本桜」だったので鼓の組み立て方とか
この場でしか味わえないような解説にドキドキしたので
テレビ番組でも見れるような隈取りの説明の仕方は
もうちょっと工夫してほしかったなあ。。と思いました。
あと子供を参加させるのも去年なかった手法でした。
ここで仕込の子供以外の子が「参加したい!」と手を挙げたときに
「一緒にどうぞ♪」と機転をきかせた亀鶴さんの対応には
「さっすが!」と思いました。
息子は身を乗り出して興味津々。
いつもの幕見席とは違い花道がよく見える2階席2列目を
ゲットしたので楽しくて仕方がない模様。
っていうか何ですかこの余裕っぷりは。

再来年あたりには花道横で見ましょうねー。
そして休憩後いよいよ演目が始まります。
演目の内容をほぼ理解してるので息子も興味津々。
しかも大好きな荒事なのでもー気分はアゲアゲでございます。
「矢の根」も荒事で短い演目なので
正直あまり内容のあるお話しでございません。
「敵討ちに燃える兄弟の弟が正月に武器の手入れをしていたら
来客に縁起物の絵をもらい枕の下に引いて寝たら
兄のピンチを夢で知らされ馬を強奪して兄を助けに行く」
内容としてはこれだけ。
これを30分じっくり荒事の要素をちりばめて行うのです。
しかし休憩前の歌舞伎教室にて髪型や小道具の意味を説明されていたので
息子を含め子供達はみんな凝視しております。
息子はそれに加えて市川男女蔵さんが演じる蘇我五郎が
就寝時に叫ぶかけ声が鎌倉権五郎影政退場の時と同じであるとか
荒事の主人公が若い少年が多いのは二代目團十郎が病から復帰した際
より若さを手に入れたくて若作りをしたから等々
歌舞伎通の情報を確認しながら楽しく鑑賞していました。
それにしても荒事の就寝のシーンって
あんなにコミカルだとは思いませんでした。
後見さんにあんな風にサポートされて
寝る姿を演じる様は笑いをこらえるのが大変でした。。。
私個人としては(私の気のせいかもしれないのですが)
なんとなくツケのタイミングが遅かったような気が。。。
息子は大満足だったそうです。よかったよかった。
そして休憩後は「舞踊:藤娘」。
こちらは正直心配しておりました。
正直大人だって舞踊って飽きてしまう人も多い。。。
息子が「もうおわりがいいー」とか言ったらどうしようと
ドキドキしながら観ました。
梅枝さんの踊りははっとするほど綺麗なのですが
正直未熟な私たちは20分ぐらいがちょうどよかったかも。。。
坂東三津五郎さんが以前テレビで「舞踊は純粋に楽しんで頂きたいのです」
とお話ししておられましたが
まだまだ私たちはその境地には達していないかな。。。

結論としては解説を楽しみ
荒事を満喫し
舞踊も鑑賞することが出来たので
大満足でございました。
来年も参加したいですがさてどうなりますことやら。
本人が猛烈に嫌がらなければ参加し続けたいと思います。。。
theme : 日本文化
genre : 学問・文化・芸術