2017-04-26

森美術館「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」を観てきました。


森美術館にて

「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」

を観てきました。


なんてわたしたちにピッタリなタイトル。



そう、ここ数年わたしたちは
「チャーミングな旅の一環」として
この美術館を訪れています。


ちなみに、ハルシャさん。
1969年。インド南部、カルナータカ州マイスール生まれ。
現在もマイスールを拠点に活動されてるそうです。


つまり、まだまだ働き盛り。
そういう人の個展は


ミッド・キャリア・レトロスペクティブ


っていうそうです。
サイトの説明によると


ミッド・キャリア・レトロスペクティブとは
一定のスタイルを確立した中堅アーティストの
数十年間の仕事を網羅的に見せる展覧会


なんだそうです。
ちなみに「回顧展」とは
アーティストのキャリアの晩年や没後に開催されるイメージ。
確かに、現役バリバリですもんね。


今回、旅というタイトルを聞いた後
この展覧会を楽しみながら
私は息子の学校やクラブ活動であった
インド系の様々なご家族について
考えていました。



シンガポールで貧富の差が激しい国の1つであるインド。
金融関係、宝飾関係で大活躍する方もいれば
肉体労働を続ける環境で日々働く人もいる。


勝ち取った立場にいる彼らは
「私たちは今の立場にたどり着いた」
と強く認識しているように見えます。
そして様々な立場の人を冷静に見るように
心が鍛えられています。


この感覚は正直、日本に住んでいた時には
わかりませんでした。


ハルシャさんの様々な作品から出てくる


協調性の中に見える
異様な存在そのものを許容するスタンス


は、インドの皆さんの心の強さを感じます。
以前の私には想像もできなかった強さを。



人生は旅であり
旅を続けるには強くなければならない。


そんな気持ちを再確認するには
森美術館は私たちにとって最もふさわしい場所です。



私たちはこの美術館で
おやこ鑑賞を始めました。
この美術館が私たちを受け入れてくれなかったら
今の私たちは存在しないし
そもそも私は親として機能していなかったと思います。


様々に描かれるたくさんの人々の姿。
遠くから見るととても美しい布のように見えます。
まさに、今、流行りのフォトジェニック。
よくよく見るとそこには強い葛藤や黒い心が渦巻きます。


そしてフォトジェニックな空間って
心を旅に導くのね。。と改めて感じます。
私が、旅してこの美術館にいるからなのかも
しれませんけど。
森美術館は #empty などいろいろ新しい試みを
チャレンジされてるそうですが
今後も楽しみです。



それはまさに今私たちが生きてる世界。
「おかえり」と言ってくれる場所で
私は今、自分の世界を再確認できました。
素晴らしい体験でした。



ちなみに。
7月は大規模な東南アジアの展覧会が開催されます。
サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで
こちらもとっても楽しみです。


6月11日まで。
詳細は公式サイトをご参照ください。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-04-23

国立新美術館「草間彌生 わが永遠の魂」を観てきました。


国立新美術館にて

「草間彌生 わが永遠の魂

を観てきました。

私たちが行ったのは月曜日の午前中。
国立新美術館が「休館日」と誤解されやすい月曜日。
通常なら観客はかなりすくない日ですが。。。


かなりのお客様ががいらっしゃいました。
いろいろな方に
「ちゃんと時間をとってみるように」
「泣くと思う。女性は特に」と言われ続けたこの展覧会。


はい、その通りでございました。






こんなにも根底から来るとは
予想はしていましたが、
でも実際に体感してみるとすごかったです。


日本語環境思考という言葉を最近、私はよく使います。
(どこの国でいても)「日本語で日本語的思考で考えること」によって
感じることってあるんだなと思うことが多いからです。
それはいいこともあるし、辛いこともあります。
なんでえええええと叫びたくなるようなこともあります。


草間さんの作品はそのなんでええええという時に感じる
私たちの頭の上に重くのしかかる重さみたいなものを
具現化してくれているような気がします。


草間彌生はまさに第二の黄金期なんだそうです。
確かに彼女の作品のこの猛烈なエネルギーは
まさに黄金期だとおもいます。


しかしですね。


私が注目したいのは
彼女の作品に関わって紡がれる「言葉」。
この日本語が猛烈に、猛烈に語りかけてきます。



「我が永遠の魂」シリーズは圧巻。
そしてものすごく鑑賞に時間がかかります。
それは、多くの人が「タイトル」と作品を
見比べ、そこから感情を汲み取り、心が揺さぶられるので
なかなか前に進めないからです。

このエネルギーをフルに感じれるのは
日本語ネイティブの日本人女性だからかなと
改めて感じます。

彼女の言葉には年齢を重ねてきたから出てくる
浄化感が溢れその言葉に触れることによって
今自分が感じるしがらみを再確認し

「私はあなたのようになれますか」

というまるで神に遭遇した一般人のように
人々の感情は彼女のメッセージに集中します。



あなたに逢えてよかった
明日も生きていけそうです


そんな想いが溢れる凄まじい空間になっていました。



そして。


草間彌生さんは6月にシンガポールでも
大規模な個展を行うとのこと。
最初、私は巡回展と勘違いしてまして
この作品はアジアの人にどう伝わるのか
勝手に動揺していました。


実際の展覧会は巡回展ではなく
全く違ったものになるそうです。
それだけアジアで作品があるということでもあり
アジアの草間彌生の人気を改めて感じます。


そして6月、私はその会場で
どんな印象を感じるのか今から楽しみです。


必見です。ぜひ、足をお運びください。


5月22日まで。
火曜日休館です。(5月2日は開館)

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-04-04

ArtScience Museum 「The Universe and Art」が始まりました!


ArtScience Museumにて

The Universe and Art」が始まりました!

こちらの展覧会、以前森美術館で行われていた
宇宙と芸術展」の巡回展なのです。

そしてね、私ね、知ってるんですよ。
巡回展ってただの「巡回じゃない」んですよ。
そこで確変が起こるんですよ。
ものすごい楽しみにして出かけました。


プレス内覧会、パーティーで話題に上がったのが
医学と芸術展を通じての比較でもある

「内なる宇宙」と「外なる宇宙」。

そうなんですよね。
胃カメラ飲むたびになんかブラックホールってこんな感じかなって
思うんんですが、それって間違ってないことを
確信しましたね。


曼荼羅1つとっても京都から来た曼荼羅と
インドから来た曼荼羅の違いにまた
違う宇宙を感じたり。





そして個人的にすごく面白かったのは
貴重な記録であるホロスコープの向かいに
「竹取物語」絵巻があったこと!


私、調べ物とかしてる際に根詰めちゃうと
妄想が止まらなくなってしまうんですね。
あ、私だけじゃないんだ!って
なんだか嬉しくなりました。



そして3月で見たバーゼルで拝見した作品の
仲間たちも再開。

息子さんのモノマネの完成度、どんどん上がっています。



個人的にとても感銘をうけたのは
天文書をまとめたコーナー。
宗教裁判との関係性や科学者同士の関係性など
面白いサイドストーリーだらけなのですが


「ここ、初版本祭やん」


と気づいてしまってからは
このコーナーだけでプリウス何台買える?とか
現金な妄想が止まらなくなりました。


そういう時はイスラムの天文書で心を清めましょう。



ああ!これ見た!という作品も
もちろんあったのですが
新しい展覧会においての新しい発見も多々あり
ああ芸術をいろんな場所で見てみるって素敵!って
改めて思いました。


いつの日か息子がおじいさんになる頃には
宇宙での展覧会が一般化してるかもしれませんね!

ちなみにこの展覧会では宇宙での作品展示についての
展示もあります。
何が書いてあるかは、、シンガポールだから、言えません。



今回はパーティーでは息子も参加させて頂き
とてもたのしい時間を過ごすことができました。
ArtScience MuseumではNASA 展も開催されていたのですが
ドキュメンタリー的要素とはまた別な芸術による宇宙絵巻の世界。
ぜひたくさんの人に観て頂きたいと思います。


ちなみに「FUTURE WORLD」とのコンボチケットも発売されています。
森美術館の展示であった
「Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well, Transcending Space」
を同時に楽しむことができます。
ぜひ、足をお運びください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-04-03

National Museum of Singaporeで「Story of the Forest」を100%楽しむ方法



春休みですねー。
シンガポールでも日本からの観光客の皆様を
お見掛けする機会が増えました。


ミュージアム愛に溢れる私としては
ぜひ心底楽しんで頂いたい!と言うことで

National Museum of Singapore「Story of the Forest」
を100%楽しむ方法

をご紹介したいと思います。



1:はやる気持ちを抑えてまずはGoh Seng Choo ギャラリーへ

さあ綺麗な展示を見るぞ!と思う気持ちをまずはぐっと抑えて、
National Museum Singapore2階にあります
Goh Seng Choo ギャラリーへ向かいましょう。

こちらにはファーカーコレクションという
貴重な資料が展示されています。
このウィリアム・ファーカーさん。
シンガポール建国の父と言われている
スタンフォード・ラッフルズの部下でした。
彼は実質的な統治(まあいわゆる現場担当)で
そこで生物学的な記録を残すために
中国系の画家を雇ってシンガポールの動植物を記録させたのです。



ここには477の記録が残っています。
近くで見るととても美しい線が今でもきちんと残っていることに
驚かされると思います。



そして中心部には剥製も。簡易剥製(仮剥製)といって保存を最優先にした
剥製の姿は心が痛みます。

この展示のテーマは「Desire and Danger」です。
Desireは欲望、つまりお金になるような動植物、
Dangerは危険を伴う動植物の紹介になっています。


ここでいくつもの動植物を覚えておくべきなのですが
当然ですが覚えきれるわけがありません。


そこで子供用のガイドを持っていきましょう。
(ちなみにPDFのリンクがあるのでここでみるのもオススメです)



では大体の登場人物(動植物)がわかったら
いざ、Story of the Forestの場所へ参りましょう!



では出陣なのですが
そこで今回は100%楽しむ方法なので
アプリを確実に設定したいと思います。



2:アプリを正しい環境で設定しよう



「Story of the Forest」のアプリは
iOS、Android両方あります。入り口にQRコードがあるので
そこからリンクに飛ぶのが一番簡単でしょう。

DLが終わったらアプリ設定の
「位置情報」「写真アクセス」を有効にすることを
忘れないでください。



そしてここ大事。NMSの無料Wi-Fiに繋ぎます。
こちらのアクセス画面を確実に出してください。
そしてそこでチェックを入れて任意のアドレスを入力。
場合によってはリトライが必要な場合もありますが
焦らずゆっくりと。


このアクセス完了の画面が出たことを必ず確認してください。



そして環境が整ったことを確認して
先ほどDLしたアプリを起動しましょう。
そしてスタート画面までスワイプ。


そこでストップ!そして中に入りましょう。



ドーム、綺麗ですね。。。


3:さあゲームの始まりです。
展示の始まりであるこの最初の入り口の場所で
先ほどのスタート画面のボタンをプッシュ。


少し待ちます。
ここはそれぞれのスマートフォンによって
起動のスポードは異なるようです。


焦らない焦らない。




出てきました!
下部が自分の近くにいる動植物。
その動植物を探して写真を撮りますと。。




マイコレクションに追加されます!
わーい。




あとはこれを繰り返すのですが
時々さきほどギャラリーで見た動植物を思い出してください。
ねえねえすごくないですか???
1世紀以上も前の記録画が、動いてるんですよ!!



ファーカーさんに雇われた絵師は
こんな気持ちで当時の動植物を見ていたのかな?とか
想像が膨らみますね。
画家さんがこの状態を見てたら
「ああこれが俺たちの時代にあったらもっと楽だったのに!」とか
絶叫してるかもしれませんね。


ただ綺麗なだけじゃない。
ただ歴史的だけじゃない。
新しい博物館の形がここにあります。


そしてこのシステム。
とてもスムーズに動くということは
多大な情報をやり取りしているということでもあります。

あっという間に電池がなくなるので
注意してくださいね。




それぞれの頃合いのタイミングを見計らって
ドームの下で休憩しながら
シンガポールの動植物に想いを馳せてみてください。
時空を超える旅に出れるはずです。


そして。


この動植物たちは現在も普通に生息している動植物も
いっぱいいます!
鳥など、見たことがある!というモノを発見したら
マイコレクションを確認してみてください。


もう学ぶ場所は一箇所ではないのです。
同時に楽しむ場所も1箇所ではない。
学びと楽しみは常に共存するのです。



これで私たちも
「新しい驚きと学びの機会と共存している世界」
に属しています。
そう、ファーカーさんと同じように。


この展示は常設展示です。
シンガポールに来たらいつでも体験可能です。
ぜひ、足をお運びください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2017-03-16

Artscience Museum「FUTURE WORLD: WHERE ART MEETS SCIENCE」を再訪してきました。


Artscience Museum

「FUTURE WORLD: WHERE ART MEETS SCIENCE」

を再訪してきました。



前回伺った時に見たこの看板。



3月14日から新展示が加わるとのこと。
その後、新展示の詳細をWEBなどで拝見し
楽しみ(だけど前見たね。これ)と思い
私たちは気軽な気持ちで出かけました。


そう。烏に実際に出会うまでは。


森美術館「宇宙と芸術展」ですでに体験していた
「Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well, Transcending Space」



指示された場所でのんびり待っていると



うわー



うわ、これすげえ。
既視だからわかる凄さに打ちのめされました。


おそらくですが
森美と違う点は「座って見ることが可能」な点なのでしょうか。
躍動感が半端なくてすごいわ!と鳥肌が立ちました。
烏だけに。



私が現代の屏風として愛してやまない「Wave」のシリーズが
「人をだめにするソファ」と共に存在する部屋は
気合いを入れないとしばらく動けなくなります。


改めて思います。
実際体験して、感じたことってでかいわあって。
メディアアートって横展開が可能ですよね(お金かかりますけど)
横展開が可能ってことはそれだけ体感の機会が増えること。
これって実はすごく重要なのでは?と感じました。



そしてフルーツ滑り台は
子供達に大人気。結構飛び出しが多かったので
これはきっとすぐに対策が取られるでしょう。


この展示がすごいなあと思うことは
子供が思う存分遊ぶためには
何をすべきなのか、どこを補強すべきなのか
そういう対策が敏速に取られていくこと。
親としては安心して連れていけるんですよね。
ここ、すごく重要。



そして今回私が注目したいのは工作のコーナー。
(これはいつからあったのかな?)
「体験を変化させる」環境作りが進化していました。

自分が書いた絵がデジタルで動く、
そして今度はそれをプリントして実際に自分で組み立てる。

アナログ→デジタル→アナログ。
行き来は片方の否定ではなく相互理解につながるわけですね。
今回は時間がなかったので
のぞいただけですが、ぜひ作ってみたいものです。



「体験を続ける」ということは本当に大事。
やっぱアートって1回じゃなくて何回も、何回も見てあああって思うことが
心の中からのWOW!になり、そして次のアクションにつながるのですよ。


シンガポールやオーストラリアなどでは
美術館や博物館の公共スペースに
アートが溢れていています。もちろん無料。
チームラボさんはシンガポールでは
国立博物館の「Story of the Forest」がシンガポール国民は「無料」で体験することができます。

そういう体験で感じた「すげえええ」は
次の鑑賞要求につながるし、鑑賞要求から来た鑑賞の満足度は
正直半端ないと思うんです。


日本も、親子連れの鑑賞とか
もっとチケット優遇して何度も来てもらえるようにしたらいいのに。
そういう環境作りをどんどんしていかないと
まずくね?と思う反面



だから、チームラボって日本でパブリックの展示も数多く手がけているのかな?



と勝手に推測したりしました。
自分が色々関わったからかもしれませんが
アートと教育という分野は本当に興味が尽きません。

シンガポールにお住まいの方も、
シンガポールに旅行に行く方も
ぜひ足をお運び下さい。



ちなみに。
展覧会の中の無料Wi-Fiはかなり環境いいです!
旅行中の方はここで子供を遊ばせながら
WEBチェックはオススメです。

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