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2019-06-25

福岡アジア美術館「新収蔵展 2016年-2019年」を観てきました。

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福岡アジア美術館にて

「新収蔵展 2016年-2019年」

を観てきました。



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弾丸で長崎に行ってきました。
親戚の結婚式の出席のためです。
とてもよいお式でした。



さて。東南アジアからですと九州に移動する場合
拠点は福岡になります。
なので福岡空港にたどり着いたのですが
今回、せっかくなので福岡アジア美術館
訪問することにしました。


福岡アジア美術館は
20年ほど前はまさにアジアの美術の発信基地だったそうです。
確かにシンガポールでの過去のビエンナーレなどで
福岡アジア美術館の果たした役割がいかに大きかったか。
それはとてもよく聞かれる点でもありました。


実際に訪れた福岡アジア美術館はビルの一角でした。
(なんだか勝手に独立ビルを予想していた)
とても可愛らしい壁画があって思わず笑みが。



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そして素敵なカフェと図書館が並列していました。
訪問した日は土曜日の午前中だったのですが
様々なタイプの人が訪問していて
素敵なコミュニティが出来上がっていました。

そう、美術館ってこうあるべきだと思うのよ。
もちろん有名な作品の訪日!っていうのも
すごく大事なんだろうけど
こんな風に集う場所であってほしい。

日本でもこういう場所あるんだ。
よかったあああ。


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コレクション展はとてもコンセプトがしっかりしていて
見ていてとても楽しかったです。
先日開催されてた版画の展覧会「闇に刻む光」展関連でしょうか。
木版画で思わず目を見張るような力強い作品があり
思わず声が出ました。


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マレーシアに転居してから
仲良くさせて頂いてるパンクロック・スゥラップの作品も
沢山展示されていました。
彼らの活動はほんまに最高なんですよ。
私、KLに転居してこんなに木版画するとは思わなかった。
あいちトリエンナーレ、楽しみです。


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これからもしばらくは飛び回る人生なので
このように色々な美術館を訪れたいと思います。

6月25日まで。
休館日は水曜日だそうです。
詳細は公式サイトをご参照ください。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-06-16

【Singapore】Artscience Museum「Floating Utopias(天空のユートピア)」を観てきました。



Artscience Museumにて

「Floating Utopias(天空のユートピア)」

を観てきました。



ユートピア。いい響きですよね。
私にとってユートピアは「新しいiPhone」でした。
ユートピアって未開の楽園。観たことないのに
いまよりそこの方がいいって信じてる不思議な楽園。
おかしくないですか?
だって観たことないんですよ。
なのに絶対いまよりいいって信じてる。


まさにユートピア。
私にとっては「発売前のiPhone」がユートピアでした。



今回のこの展示。
社会学的側面も兼ね備えてると書いてありましたが
そういう難しいことはこっちにおいておいて、
とりあえずは

「いま見えてないけど憧れの場所」

を人間はどう捉えてきたかと考えると
とてもシンプルに楽しめるのではっと思います。



まず、展示の第一印象は「とりあえずでっかい」。


その予想外の大きさは「現状との明らかな違い」
を鑑賞者に猛烈に示します。
その大きさは様々なメッセージを送り込みます。



「Momoyo Torimitsu / Somehow, I don't feel comfortable 」
はキャプションを読む前と読む後だと印象が劇的に変わります。
日本の「かわいい」を巨大化することによって示す
「「かわいい」の強制的な定義」や
「日本の住宅事情への皮肉」
は言われてきた身としてはかなりぐさっときます。



Dawn Ngの「WALTER」は
私にとってはとてもほろ苦い作品でもあります。
この作品が最初に発表されたのは2014年。
この年の後半に私は日本からシンガポールに転居しました。
この作品は私の転居前に展示が行われていて、
私は多くの美術館でこの展示の関連するグッズを見ました。
でも実際の展示は見ませんでした。

存在があったけどでも実際にはみていない。
私にとってのユートピア。
最初にこの展示の写真を見た時
私はシンガポールの背景を知らなかった。
でも今は、この写真の多くの背景に見覚えがあるし、
何枚かは場所の検討までつく。
でも、今、実際にその場所があるかどうかは別問題
(開発が各地で現在進行形のシンガポールはいつも工事してる印象があります)。



そう、ここではないどこか。
もう存在していないどこか。


「ここではないどこか」ってどう定義されてるのか。
とりあえず地上から浮けばそこれは
「ここではないどこか」になるわけです。

かつて気球はその「ここではないどこか」を
直接的に体験する手っ取り早い体験だったのでしょう。



そして現在は技術が身近になり、
自分で気球をあげることもそれほど難しくなくなりました。
ちなみにこのコーナーはガチのインスタ映えスポットになってました。



では現在はユートピアが簡単に手に入るようになったのか。
そうではないような気もします。

多くの技術や情報が簡単に手に入るようになったからこそ
遠くなったユートピア。




私の息子が年老いた頃、
月に住む人間とか普通に出てくるのかもしれません。
この月を見てああ日本科学未来館!

と思わず叫んだのですが息子の反応はいまいちでした。
そうか幼稚園の時すごく行った場所だけど忘れちゃったか。。



こうやって時は流れていくのですね。
私たちの理想郷も浮遊しているのだなと感慨深く感じた展示でした。


9月29日まで。
詳細は公式ホームページをご参照ください。



theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-05-23

森美術館「森美術館15周年記念展:六本木クロッシング2019展:つないでみる」を観てきました。



森美術館にて

「森美術館15周年記念展:六本木クロッシング2019展:つないでみる」

を観てきました。

ちょとマジですか15年ってすごくないですか。
うちの息子さんよりちょっとだけ兄さんの森美術館さん。
ほんと、ここに来ると「ただいま」って気持ちになれます。
ある意味、自分の実家より「ただいま」感強いです。

今回は若手アーティストのいもちゃんも
一緒に鑑賞。ありがとうね。


今回のクロッシング展はよく知ってる作家さんも多くて
立派になってお母さん嬉しいよって感じで楽しませて頂きました。








その中でものすごく衝撃を受けた作家さんについて
記録に残しておきたいと思います。

こちらの展覧会、2005年から続く企画で
若手作家さんを紹介する展覧会なのですが
私が衝撃を受けたのは磯谷博史さん。




彼のこのネックレスの作品に強い衝撃を受けました。
磯谷さんは

「身の回りの出来事を再構成することで
日常の感覚や認識に疑問を抱かせ、
それらの意義を改めて問いかける作品」


を作る作家さんだそうです。
この2600mの真鍮の鎖はお母様、お祖母様のネックスレスでつながれ
「森美術館の既存の柱」に巻き付けられています」。


!!!!!!!


既存のものに対して、
とてもシンプルで美しい方法で、
しかもキャプションを読むと
誰もが「ああっっ」て感じる物語があって。


ちょっとこれすごくね?と強い衝撃を受けました。


昨今、表現は科学技術の進歩と共に急激な選択の広がりがあります。
「こんなこともあんなこともできちゃう」からこそ

「何を伝えたいのか一見でわからないほど情報量が多すぎる」

のが現状。

特に、この森美術館は「美術館に行きたい人」だけではなく
「展望台に行ったから一緒に美術館にも行っとくか」
スタンスの人が一定数存在します。
つまり、表現の受け止めの心の準備ができていない人。


そういう人の混乱ぶりも
また鑑賞ポイントとしてとても
興味深いのですが。



本来、表現で伝えたいメッセージというのは
もっとシンプルであったはずです。

この作品はシンプルさの原点に立ち返り、
しかも探求したい欲求を生み出し、
情報を得ると更に納得を得ることが出来る。


うわちょっとすごくね?




磯谷博史さん、
注目したい作家さんにまた一人出会うことが出来ました。
これだから美術館ってほんまに楽しいのよね!


5月26日迄。
展覧会詳細は公式ウェイブサイトを御覧ください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-05-22

台湾・高雄市立美術館「太陽雨:1980年代至今的東南亞當代藝術」を観てきました。



台湾・高雄市立美術館にて

「太陽雨:1980年代至今的東南亞當代藝術」

を観てきました。

サンシャワーは北京語で「太陽雨」と書くようですね。
なんだかその文字を見るだけでもワクワクしますね。


この展覧会は東京の森美術館、国立新美術館で行われた展覧会の循環。


2017-07-08
森美術館&国立新美術館「サンシャワー 東南アジアの現代美術展」を観てきました。

参加作家数は約半分になったそうです。
コンパクトになった分どのようなアプローチになっているのか、
見やすくなったのかなあ?など非常に気持ちで出かけてました。



その軽い気持ちは入場した後、私を大きく裏切ることになります。



見覚えある作家さんたちの作品が
入場前のホールにいくつもある光景は思わず笑顔が溢れます。


2年前と思わず比較。息子さん、大きくなりました。


さて。



会場に入ったとき、おおーパンクロックだとか盛り上がってる中
私たちは大きなうめき声に気がつくことになります。
入ってすぐのところに大きな人だかりが出来ていました。
映像作品が置いてありました。



クアラルンプールマレーシア出身の作家
Wong Hoy Cheongさんの
父の記憶を元にした
日本軍を題材とした作品でした。



恥ずかしながら東京で見たはずなのに
私はその作品を全く覚えていませんでした。
(後で図録を確認すると作家さんは出展してたけど
映像作品ではなかったようです)
動揺と同時にその作品に真剣な気持ちで見る台湾の人たちの視線に
私は更に動揺しました。



あれ私この視点を東京で全く気がついていなかった。



それから私はそれぞれの作品の中にある
東南アジアにおける日本軍が行ってきたこと、
戦争の重要性について
改めて問いかけられることになります。
東京で数回見たはずなのに、
シンガポールやクアラルンプールで
何度も図録を読んだはずなのに。


私は日本人として歴史をどう捉えるか、
日本軍についてどう捉えるか、
真剣に言葉にしたことが
なかったことに気づかされました。


東京で見たとき

「私は東南アジアの歴史をよくわかってるんだからね!」

的な驕りがあった。
そしてその虚構の自信は
私が安全地帯の中で考えていただけだった
のだということに気づかされました。



この作品が冒頭で
しかも音声がしっかり聞こえる状況で
あったことにこの展覧会が


「過去のアジアの歴史を日本の美術館として「受け止める」


という覚悟を強く強く感じ心が震えました。


台湾はとても親日な国と言われています。
みなさんとても親切です。
私自身がダイレクトに戦争や日本軍のことで
直接避難を受けたことはありません。

だからこそ、日本人である自分は
過去の歴史を学び知ること。歴史を受け止めること。
この姿勢から逃げてはいけないんだなと深く実感しました。

東京の展覧会を見たとき、
私は無意識のうちに安全なアプローチでしか
見ていなかった。
東南アジアのそれぞれの作家さんたちが
何を表現したかったのか、
その表現の元にある歴史は何なのか。
そしてその歴史を踏まえての表現を
どのように鑑賞者が受け取っていくのか。
そしてその鑑賞者の背景は。



表現において様々な多角化のアプローチ。
それぞれの作品は同じでも
改めて組み替えることで気づかされるメッセージ。
作品の力、展覧会の力というものを
強く実感することが出来ました。



息子は現在、マレーシアのインター中学に通っています。
彼にはマレーシア人の良き友人が沢山います。
この展覧会の冒頭でウォン・ホイチョンさんの作品を見て


「この作品を東京で覚えてない。
ということは僕は「歴史を見ないふりをしてきた」ってこと。
これからどうすればいいんだろう😭。」


と私と同じように動揺していました。
その後東京で印象的だった作品
(日本軍のことが取り入れられている作品が)
数多くあったことに気づきます。
いつも面白いおっさん的なイメージしかない
ホー・ツーニェンさんの作品に出てくる
「マラヤの虎」である山下泰文氏について
深く深く考えたりしました。

















後半は
暖かい表現、交流のアートなどを経て
気持ちは前向きになっていったのが救いでした。


グッズもとてもとても可愛いかった!


この展覧会を台湾まで見に来たのは
本当に私にとって素晴らしい体験だったと思います。
台湾美味しいものも沢山あります。
交通網も発達しているので移動もとても容易です。
UBERもあるので北京語を話せなくても
移動の意思疎通は十分可能です。
是非足をお運び下さい。


この展覧会がまたアジアの別の場所で開催されたら
ぜひ見に行きたいと思います。
待ってます。


2019年9月1日まで。
詳細は美術館のWEBサイトをご参照ください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-04-13

東京都現代美術館に行ってきました。



東京都現代美術館に行ってきました。


3年間にわたる休館を経て
2019年3月29日
リニューアルオープンした都現美。
思えば都現美にはずいぶん足を運ばせて
いただきました。
今回新しい展覧会が
どのようなものか
とても楽しみにしていました。

もちろん企画展も素晴らしかったのですが
今回は別の視点から触れてみたいと
思います。

今回、私はコレクション展に
心を奪われることになりました。
今回のコレクション展は
2期に分かれているうちの第1期です。
タイトルは「ただいま/はじめまして」。
都現美はなんと
5000点近い所蔵品があるとのこと。
そして様々なジャンルから
近代から現代に至るまで
現代美術を中心に
様々な作品をコレクション展として
紹介してくださっていました。


今回本コレクションを拝見しながら
非常に懐かしい思いがこみ上げてきました。
その想いの頂点は
意外なところからやってきました。


コレクションは1階と3階に分かれています。
1階から3階に上がるのは
基本的にエレベーターを使います。
私もそうでした。


しかし子供が小さかった頃
どうしても階段上りがしたいと
いうことで3階まで登り下りを
繰り返した事がありました。

都現美は大きな展覧会でなければ
行き交う人は
それほど多くありませんでした。
子供がゆっくり歩くには
適した場所でありました。

色々なことを思い出しました。

今回のコレクション展は
「あこれ見たことあるな」と
感じるものもあったり
初対面の作家さんも多数おられました。

約20人の作家が「はじめまして」
だそうです。
これらの作品は
主に休館中に集められとのこと。
まさにはじめまして。

こうやって美術館は
新しく変わっていくんだなぁと
思いながら鑑賞。
そして3階の奥にいた時、
思わず涙が止まらなくなりました。




それは宮島達郎さんの作品の前での
出来事でした。
改装前も宮島達郎さんの作品は
同じ場所にありました。

タイトルは
「それは変化し続ける、それはあらゆるものと関係を結ぶ、それは永遠につづく」。

静かにそして大きなあの部屋の中に
1つだけあるその作品。

赤いライトの光をぼんやり観ていると
いろいろなことを思い出しました。
私が息子とこの作品を
初めて見たとき、息子は
赤ちゃんだったと思います。
ベビーカーに乗っていた
時もあったはずです。


そして今、
彼はこの都現美で
いろいろな経験をして
経験を経て日本から離れ
そして一時帰国して
今この場に立っています。


私たちはいろいろな世界を
旅してきました。
本当に色々なことがありました。


ああ、ただいま。


公共の美術館と言うのは
パブリックの場所でありながら
鑑賞者それぞれの歴史とのリンクが
如実に現れる場所であると思います。

子供が小さい時
こんなことがあった。
親が動けなくなる前
こんなことをした。

色々なことを
思い出すでしょう。


ここに来たらこの作品がある。
人は変わっていくけれど。

もう息子とこのように来れる機会は
そう多くないでしょう。


息子が、そして自分が
どんな風にこの時を
思い出してくれるかなと
考えていたら
涙が止まらなくなりました。


できることなら
このように「ただいま」と
感じれる空間がある
美術館でずっといてほしい。


息子が彼の奥さん、子供と来た時も
「ただいま」といえる場所で
あってほしい。
そしてどうして「ただいま」なのか
語り継いでほしい。


公共の美術館というのは
いろいろ事情もあるでしょうから
その場所をずっと保っていくのは
とても大変だと思います。
人が生きていくのとは
また違った意味で
その美術館と言う環境も
生きていってる訳ですから。

だからこの「ただいま」と言える場所
に再会できた事に
深く深く感動しました。

そして

「ただいま」と言える人が
これからも増えていけるように
自分の出来ることを
していきたい。

改めて思いました。

いろいろな思いを
この中で感じれるような空間が
いつもその場所にある。
それがどれだけ
その人の人生の中での安らぎになるか。
帰る場所になるか。

本当にありがとうございます。



リニューアル、おめでとうございます。
そして「ただいま」。



6月16日まで。
詳細は公式サイトをご参照ください。
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