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2019-02-10

Museum Macam「Arahmaiani: Masa Lalu Belumlah Berlalu(The Past has not Passed)」を観てきました。



Museum Macanにて


「Arahmaiani: Masa Lalu Belumlah Berlalu(The Past has not Passed)」


を観てきました。

Lee Mingweiさんの大ファンである私がMacamでのプログラムをチェックする前から
この展覧会の存在は知ってました。
ジャカルタや東南アジアのメディアだけでなく世界規模のメディアでも
「是非見に行くべき展覧会」にチェックされていたからです。







Arahmaianiは、インドネシア、バンドン出身の女性アーティスト。
バンドンというのはインドネシア第3の都市、ジャワ島の西側にあります。
標高が高く1年中涼しいため、
週末になるとインドネシア各地からの観光客でにぎわいます。
学校や美術館などが集まる
文化芸術の都市です。
高級リゾート地としてもとても有名なんだそうです。


そんなバンドン出身の彼女の展覧会は、
絵画、舞台芸術、インスタレーション、詩など、
さまざまな媒体を通して表現を行なっています。
作品の多くは政治的、経済的、環境的な問題を扱っています。
消費主義、宗教、現代文化における女性像など
地域や世界の問題を浮き彫りにしています。

なので、背景を調べる必要がある作品も多い。。。
今回は70点の作品で構成されているそうです。


背景を知らなきゃ難しいの。。?
え。。。


大丈夫です。ご安心ください。
だってここ、MACANですよ。
愛溢れる空間で展覧会は設定されてるんですよ。
ほんと、すごいと思う。こんなに自由に空間を使えたら
アーティストもそりゃ嬉しいよなって思います。


映像などでパフォーマンスはチェック済みだったんですが
共有できる映像がありました。


Handle without care
というパフォーマンスの舞台となる
「Nation for the Sale」が行われる舞台。


様々な陳列物は
イスラム教を侮辱しているのではと
以前ものすごい抗議を
受けたこともあるそうです。

バリの衣装、資本主義を象徴するコカコーラ。
日常生活を取り巻く様々なグッズ。
宗教音楽はイスラム教だけでなく
あらゆる宗教の曲が使われているとのこと。
様々なものが複雑に絡み合い
現在のインドネシアの問題を浮き彫りにします。


その他、チベット問題とか
イスラムにおける
女性の扱いについての問題など
1つ1つを見ると非常に政治的、宗教的で
そこには数多くの語りがあるんですよ。
とても、とても、雄弁です。


でもなんでしょう。


そういう難しい側面ばかりを気にして
ああやっぱわかんないと思うからいいわって思うには
あまりに勿体無い。

人らしさにあふれてるこの世界を純粋に楽しんでほしい。

数多くのビエンナーレ、トリエンナーレ、グループ展、個展が
世界中で行われているのわかるわあって思います。


3月10日まで。
是非足を運んで頂きたい展覧会です。
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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-02-09

【Indonesia】Museum MACAN「Lee Mingwei: Seven Stories 」を観てきました。



Museum MACANにて

Lee Mingwei: Seven Stories

を観てきました。



私の中で絶対に外すことができない作家さんの一人が
Lee Mingweiさんです。
私が勝手に大ファンなんですけどね。

最初の出会いは資生堂ギャラリーでした。
その後私はシンガポールに引っ越したんですが
森美術館で個展のために一時帰国しました。
次に台北で個展があると聞いて追っかけました。
そこでご本人に会えて更に感激。
その後私はマレーシアに引っ越したのですが
Leeさんは一度イベントでシンガポールにいらっしゃってたんです。
私はその時引っ越し直後で
ドタバタしていてLeeさんに会える機会を逃しました。

ブログはこちら。
2012-09-22
資生堂ギャラリー「リー・ミンウェイ展「澄・微」」を観てきました。


2014-09-18
森美術館にて「リー・ミンウェイとその関係展」が9月20日から開催されます。


2014-12-17
森美術館「リー・ミンウェイとその関係展: 参加するアート―見る、話す、贈る、書く、食べる、そして世界とつながる」を見てきました。


2014-12-19
【コラム】リビングルームのホストになって「森美と私」を振り返る。


2015-09-06
臺北市立美術館「李明維與他的關係:參與的藝術 ─ 透過觀照、對話、贈與、書寫、飲食串起和世界的連結」を観てきました。


そして2018年11月。
インドネシア、ジャカルタのMuseum MACANという
素晴らしい個人美術館で
Leeさんの展覧会が行われると聞いて
私はいてもたってもいられなくなりました。

11月、12月は個人的にとてもしんどいことが多くて
精神的にものすごく辛かったんですよね。
そんな時にどうしても行きたかった。
結局行けたのは1月の末でしたが。。。


本当に、行って、良かった。









今回は彼の作品の中での7点を
物語のように展示するスタイル。
優しい雰囲気に満ち溢れていて
会場内で何度も泣きそうになりました。




特に手紙のコーナーは心揺さぶられました。
「The letter writing Project」は
展覧会に来た観客にそれぞれ大切な人に向けて
手紙を書いてもらい、
他の人に読んでほしくないものは封をして、
読まれてもいいものは封を開けたままにしておく、
という作品。


封をされた手紙は投函され、
封をしていないものは展覧会場で
他の観客が自由に見られるようになっています。
手紙の棚は毎朝リセットされるそうなんですが、
観られる手紙は
その後の手紙に多大な影響を与えるそうなんです。


この手紙、毎回読ませてもらうんだけど、
泣けちゃうんですよまじで。
インドネシア語、読めないけどでもなんかグッときたなあ。
私も、

「私はこの空間をずっと追いかけてる。ここに来れて嬉しい」

って英語で手紙を残してきました。




Leeさんの作品の根底にあるもの。
それはコミュニケーション。
一緒に食べる、手紙を綴る、
日常のコミュニケーションこそ究極のアートという表現。

これって、外国でアタフタしながら
語学を酷使して生活してると
涙が出るほどそうよね!って思うことがあるんです。


私自身、東南アジア在住5年目になりました。
英語が全くわからないわけではないので
死なない程度に生活はできますが、
でもやっぱりコミュニケーション苦手です。

これは日本語だったらいいってわけじゃなくて
人として苦手なんです。
学校の用事があるって時、
いつも息ができないわあって思うほどに緊張します。
同時に東京で幼稚園でも、小学校でも
学校と名のつく場所に行くのが
本当に嫌で嫌で仕方がなかったことを思い出します。


ええ、コミュ障と呼ぶがいいさ。


そうなると、
英語でなんとかアタフタできる方が
よっぽど楽なんです。
余計なこと、話さなくていいし。

こんな私にとって
人とのコミュニケーションは
ある意味演劇のような要素を持っています。
私は情報を得るために、タスクをこなすために
必死で「演じている」んです。
これをアートって言っていいのなら、
もしかして、私、すごく楽になれる。。?



どんなに挙動不審でも、
どんなにアタフタしてても、
それもコミュニケーション。
それもあなた。
あなたはそのままでいい。



って言ってもらってるような気持ち。



泣いてもいいですか。



Leeさんの世界に浸る際に
まるで母体に戻ったような
暖かい気持ちになれるのは
普段コミュニケーションってことに
疲れてそして疲れてる自分に嫌気を感じて
たまらない自分を

そのまま許容してくれるから

なんだろうなって思う。。。


今回は弾丸の訪問だったのでイベント、
パフォーマンスに遭遇はできなかったんだけど
それでも本当に満足度高かったです。
行ってよかった。


美術館も素晴らしい美術館なので
ぜひ一度足を運んで頂きたいと思います。
カフェも、美味しいです。


3月10日まで。
Leeさん訪問のタイミングが合えば、
やばい行ってしまうかもしれない。。。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-01-15

【Kuala Lumpur】National Art Gallery Malaysia「CHANG YOONG CHIA, Second Life」を観てきました。



National Art Gallery Malaysiaにて

「CHANG YOONG CHIA, Second Life」

を観てきました。


ほんと、このNational Art Gallery Malaysia のゆるさってたまりません。
午後3時にここを出ることを目標に逆算して行動すれば
交通に関してもほぼ問題なし。
そしてなんと言っても無料!
無料なのにものすごい充実っぷり。

ここはマジで穴場です。

そして今回は

CHANG YOONG CHIA, Second Life

を観てきました。
実際に何度も訪問させて頂いていて
毎回発見を頂いてるA+Works of Artさんから
情報を頂いたこの展覧会。
いつものように全くしなくて
行ってしまったのですが。。。


度肝を抜かれました。






CHANG YOONG CHIAさんは
1975年、Kuala Lumpur生まれの
マレーシアのアーティスト。
オフィシャルサイトを拝見すると
かなり長く多方面に表現活動されてる方のようです。

(オフィシャルサイトの色使い、可愛い。。。)

今回は集大成的な展覧会のようなんですが。。。


これが、大迫力なんですよ。

東南アジアで常に感じる止められない生命感や
止められないごちゃごちゃ感。
そして日常化する多くのアクシデントに
クスッと笑ってしまうようなユーモア。

東南アジアで暮らしてると
日々ぶつかる様々なエネルギーを
こんな形で表現できるのかと
驚かされます。







特に感銘を受けたのは
古切手を使った作品。

マレーシアって、ぶっちゃけ、郵便事情結構心配なんですよ。
正直、信用できない。
今でもそうなんだから、かつてはもっと信用できなかったと
思うんです。
この多くの古切手はこの


「届くかな。。届くといいな。。」という思いが
こもってるんですよね。
その思いはどんな気持ちを運んだんでしょうかね。
なんか色々かんがえが巡ってしまいました。



こういうアーティストをどんどん紹介していきたいです!
ほんま私たちがワクワクです!


1月31日まで。
詳細は公式ホームページをご参照ください。

more...

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2018-11-13

原美術館「リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」」を観てきました。



原美術館にて

「リー・キット「僕らはもっと繊細だった。」」

を観てきました。


リー・キットといえば、香港出身でアジアのアートシーンを牽引する注目の作家さん。
意外なんですが日本の美術館では初の個展なんだそうです。




リー・キットの独特の世界観とは何なのでしょう。
とてもシンプルなんだけど
なんか独特の緊張感を感じます。

友人の家で留守番を頼まれて大人しくリビングにいたけれど
ふとトイレに行きたくなって
トイレかなって思ったドアが片付いていない寝室で
なんか見てはいけないものを
いきなり見てしまったような
ドキドキ感があります。


私の美術に関する文章で「作品そのものを見ていない」と
コメントを頂いたことがあります。
その都市、その場、その箱に影響されすぎだと。
特に私の場合は子連れが多かったので

「その発表の場に行くまで」
「その発表の場から帰るまで」

がそれなりにドラマがあったので
(子供が幼子の時電車に乗ろうとしたらトイレと言われて探して右往左往とか)
(帰り道に子供が寝ちゃって重たいと涙ぐみながら帰宅とか)
(途中で食べたキオスクで買ったお菓子がめっちゃ美味しかったとか)

その場の作品だけを見つめることが苦手なんです。
つい、

作家の生活
展示された場所の日常
訪れる観客の生活

色々想像してしまいます。


今回原美術館のサイトにも
(話それますが原美術館の公式サイト、シンプルになってとても見やすくなりましたね!)

展覧会を開催する場合、その街やその場所の空気、感情に静かに寄り添い、サイトスペシフィックな作品(=特定の場所に存在するために制作すること)を創り上げるのも彼の特徴

と記述があったので
この緊張感を感じる感覚は
きっと作家の意図を理解できてるのだろう
と好意的に解釈することにします。

しかし。



私はこの「原美術館」という建物も含めて
今回の展覧会だと感じたので
個人的にプラボックスがちょっと。。。
と思ったのですが
私に原美術館の思い入れが
ありすぎだからでしょう。

それも含めてリー・キットなのでしょうな。


ちょっとだけ緊張感があって
でもとても守られた場所にいるような
不思議な展覧会でした。



最終日、素敵でしょうね。誰かを待つような独特な感覚を
味わいながら鑑賞後はレストランでランチとか素敵ですね。

原美術館のレストラン「カフェ ダール 」は
いつ行っても素敵なメニューで迎えてくれるので
とても嬉しいです。


12月24日まで。
詳細は公式サイトをご参照ください。
大事なことなので繰り返しますが
原美術館のサイト、とても見やすくなってすごく素敵!

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2018-11-10

国立近代美術館「アジアにめざめたら アートが変わる、世界が変わる 1060-1990年代」を観てきました。



一時帰国の最終日、国立近代美術館にて

「アジアにめざめたら アートが変わる、世界が変わる 1060-1990年代」

を観てきました。

日本に行く時に必ずチェックするのが東南アジアの展覧会です。
東南アジアに住んでるのになんで日本行っても東南アジア?
かもしれませんが今、拠点が東南アジアだからこそ

日本で東南アジアが「一般鑑賞者にどう捉えられているか」

を見つめ続けたいと思っています。

美術論とかそういう難しい話ではなく、
「ちょっと美術館でも行ってみますか」
的な感じで行った親子がどんな目で見るか。
それを観察し続けたいのです。


なぜなら全てはそこから始まると思うから。


今回のこの「アジアにめざめたら」展は東京が終了すると
韓国、そしてシンガポールに巡回するとのこと。
シンガポールは今回の近美よりも
展示スペースが拡大するとのことなので
(おそらく3階でしょうな。天井が高くなるので印象もすごく変わると思う)
まず近美でどの様なアプローチになるかを
是非体験したいとワクワクしながら出かけました。




今回の近美の展示がシンガポールと違うであろう点は

1:展示数
2:写真撮影

この2点と思われます。
図録と展覧会資料を比較すると作品数が明らかに違う。
これはシンガポールは大規模展覧会になりそう。
写真撮影は2つの作品のみ許可がされていました。


FX ハルノソ「もしこのクラッカーが本物の銃だったらどうする?」


タン・ダウ 「彼らは犀を密猟し、角を切ってこのドリンクを作った」

うーむどうせシンガポールで全部撮られまくるんだから
(韓国は行ったことがないのここでは触れません。
でもきっと撮影OKがデフォな気がするけどどうなんでしょう)
許可しちゃってもよかったのと思ったのだけど
何か事情があったんでしょうね。



今回の展覧会の構成はイントロダクションがありそのあとに

「構造を疑う」
「アーティストと都市」
「新たな連帯」

という流れになっています。
各作品はメッセージ色が強め。
でも全体的にはとても曖昧な雰囲気が漂います。
それはまるで近美を訪れる一般鑑賞者の大多数である日本人が


「アジアって日本も含まれる?」


的な能天気な疑問を持っても
ハリセンで殴られることはない様な優しい曖昧さです。

これは日本ならではでしょうね。

韓国やシンガポールではそうは問屋が降ろさないだろうな。


「アーティストと都市」というカテゴリーにおいて
マレーシア、インドネシアの新しい美術活動よって
生まれた前衛的作品はとても注目に値します。
なぜなら前衛的であるのにとても楽観的な感じがするから。

西洋的な概念を捨て去り、
自らのアイデンティティ、歴史を見つめ直す
という姿勢で生み出された作品は
産みの苦しみ故に
ストイックさが前面に出てしまうことが多い

と感じがちですが、
でもその概念において自らのアイデンティティを
否定する要素はとても少なく感じられました。
だから、事前知識がなくてもなんとなく楽しい感じなんだろうな。。。
いいよね、こういう楽観さって。。。



そして「新たな連帯」カテゴリーにおいて
韓国、中国、台湾の作家たちの「何としてでもこの世界を変えてやる」
という熱い思いを前にして今本当に何もできてないよなと
自らにドロップキックしたくなります。

天安門事件関連の作品は
やはりこの事件は忘れることができない重大事件
なのだなと改めて思います。



でも私としてはその様な世界を変えてやる的な
熱い思いより
その表現を思わず笑ってしまう様な明るさで表現した
ワサン・シッティケートに敬意を評したい。

「私の頭の上のブーツ」

はこの展覧会のタイトルバックになっていますが
この作品が解き放つ「根本的な楽観」こそ
どんな境遇にも負けない強い気持ちを
表現してるのではないかなと感じました。



やっぱり私はアジアの根本的な楽観さが好き。
この根本的な楽観さこそ、今の日本で暮らしてる人に感じてほしい。
今の日本は空気が暗すぎる。
この暗さだと自分たちの素敵なところも見えなくなっちゃうよ。




最後に。
訪問前日に「にんげんレストラン」に行った私たち。
とてもエキサイティングなパフォーマンスが続いたのですが
そのパフォがあまりに強烈すぎて


「前衛芸術集団<ゼロ次元>」
「ジャン・ホアン「無名の山を1メートル高くする」」


をとてもファンタジックに感じたことは新しい発見でした。

ジャン・ホアンなんていつも
自らの体を痛めつけるぶっ飛びパフォーマンスって
イメージだったけど
(アバンギャルド・チャイナとか今思うと衝撃的な展覧会でした。
村上隆のスーパーフラットにもどでかい作品があった)

今回はとても静かに、ファンタジックに感じましたね。
息子は

脱ぐってことはもしかしてものすごく気高いことなのでは。。。?

と考え込んでいました。。。
(でも君は脱がない方がいいと母は思うよ。。。)


色々気づきが多い展覧会でした。
ナショナルギャラリーで見た見た!
と言う作品より初見であった韓国の現在芸術に
多くの衝撃をもらいました。
あ、私韓国の現代芸術全然知らないわ。。
そういえば行ったこともないわ。。。
ちなみにマレーシアには結構韓国の方、多いのに。
ちょっと勉強してみたいと思いました。



2018年12月24日まで。
月曜、休日休館。



✴︎来年にシンガポール旅行、韓国旅行を計画してる人に全力でオススメしたいです。
きっと観光、買い物、グルメ要素に加えて「文化を探す」要素が加わると思います。

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