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2019-11-12

一時帰国してました

10月、手続き関係で一時帰国していました。
まだあまり寒くなかったのでありがたかったです。

今回は短い滞在だったので本当にドタバタ。
それでも素晴らしい体験をたくさんすることができました。

次回の一時帰国予定は4月。来年はオリンピックの時期は帰らないので
(チケット高すぎて無理)日本の夏を外から拝見します。

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theme : ひとりごと
genre : 学問・文化・芸術

2019-09-26

私はずっとアートに救われてきました。だから今度は私がアートを救いたい。「文化庁が、「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金不交付決定の撤回を文化庁に要求します」



驚くニュースが飛び込んできました。


愛知 国際芸術祭への補助金 不交付の方針 文化庁


今日は1日、心身穏やかでありませんでした。


私自身は正直、表現に関してどちらかの主張に
ガッと寄ってるタイプではありません。
5年間日本にも居住していません。


このあいちトリエンナーレで内覧会、初日に参加しました、

「完成されたあいちトリエンナーレを実際に見ている数少ない鑑賞者」

でもあります。
ものすごい暑さではありましたが
すごく見応えのある芸術祭でした。

外国住まい故、感想を書こう書こうと思っていたら
どんどん事が展開していって
追いつけないって思っていたら


9月26日のニュースに崩れ落ちました。


これ、マジで怖いです。
私自身は本当に、ただ、「美術展を楽しんでる鑑賞者」です。
この楽しんでるという行為は私にとってとても重要です。


おかげさまでこのブログももうすぐ13年目。
長く続けてきたおかげで
たくさんの作品、展覧会、美術関係者、そしてアーティストと
交流を持ち続ける事が出来ています。


私は知っています。
展覧会や芸術祭で展示されている作品が

アーティストがだけが孤独に、独りよがりに作ってきたものではなく
アーティストと、彼らを取り巻くスタッフ、キュレーターが
長く長く年月と労力とお金をかけて大事に構築した集大成であり
そして私のような鑑賞者が関わり


そこに作品の世界が完成されるということを。


私はその作品の世界を楽しむ事が好きです。
だから、その芸術作品ができる過程のアクションに対して
全ての作業が終了した後に「対価を支払わない」と急に国が言う事は
その芸術作品に関わる多くの人にとって
経済的だけでなく心身の大打撃になる事が
容易に想像できます。
全ての審査が終わり、芸術作品が完成して展示された後に
国が支払い予定だった助成金を支払わないというのは
ものすごく危険です。それは

アーティストやキュレーター、スタッフは
そのアクションに怯えてしまうことになる
鑑賞者はそのアクションを常に意識して
作品をみることになる


芸術作品の持つメッセージは怯えという「織」に閉じ込められてしまうことになります。


現代アートなんてわかんないしー
だってほら表現のなんちゃら展のことでしょー
私が好きななんとか美術館展とかなら
関係ないしー


って自分は関係ないって思ってる人にこそ聞いてほしい。
今回はとても危険。
今回の助成金支払い拒否は話題になってる展示のみでなく
あいちトリエンナーレ全体。
そして「報告と違う」というのが支払い拒否の理由だそうですが
このようなプロジェクトって別に美術展に限らず
最初の報告通りに全て実行できるなって方が少ないはず。。


つまり。


この助成金支払い中止を認めてしまうと
後出しジャンケンで「お金出さないから!」という事が
起こりうる可能性が格段に高くなる。
そして芸術に関わる人たち全てが
「お金出さないよ」という表面化しない圧力を
常に感じて芸術と向き合うことになってしまう。


別に現代アートに限ったことではないです。
映画や音楽、教育だって同じ事が起こる事が
考えられます。


今回、助成金支払い拒否が通ってしまったら
日本の文化は「一部の人が決めるもの」になってしまう。
子育てしてるひとりの人間として、そんな文化は、とても悲しい。
私は現在日本に居住していないけど
日本のアーティストもギャラリストも美術館もギャラリーも
とってもとっても大好きなんですよ。
だって、私は彼らに救われて生きてきたから。
今でも一時帰国の度にみんな私に勇気と元気とエネルギーをくれます。


これを読んでくださってる方にもそれぞれ

「自分が救われたと感じる何か」

があると思うんです。その何かが倒れてしまっている、
立ち上がれないような重圧を与えられている。


助けたいと思うでしょ。そう、その気持ちです。
私は、今、日本のアートを助けたいです。


ぜひ、賛同をお願いします。
スクリーンショット 2019-09-26 22.01.28

文化庁は「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金交付中止を撤回してください。

2019-09-24

あいちトリエンナーレ「キュンチョメ:声枯れるまで」を観てきました。そして10/5は「円頓寺クリケットクラブ」!



随分遅くなってしまいましたが
やはり記録に残しておこうと思います。

あいちトリエンナーレに行ってきました。
私自身は今の形ではない、
最初のトリエンナーレを完全体験した
数少ない目撃者のひとりであります。
でも、今は、その目撃に関して全体感をまとめる能力は
私にはないなって思います。
なので、今回は想いとして
残しておきたい作品について個々に書く予定です。

——————————————


あいちトリエンナーレに行ってきました。
名古屋の地に降り立ったのは7月30日。
内覧会の前の日でした。
赤道近くから来たはずなのに、とにかく、とにかく暑かった。。。

朝、名古屋城に行きたくて今回は前日に訪問、
内覧会の朝に名古屋城にいくプランを考えていました。
そんな私たちにがあいちで楽しみにしていた作家がキュンチョメ。
前日にいくのよって話をしたら「ぜひ」とお誘い頂き
前の日にゆっくり作品を拝見させてもらいました。


あいちトリエンナーレの紹介ページはこちら


彼らとの交流も随分長く、そして熱いものになっています。
私自身はアートにおいて批評家にもエッセイストにも有名ブロガーになりたいわけじゃない。
唯一なりたいのは


「私みたいなダメ人間が芸術鑑賞で救われて生きていけてるから、
あなたも好きなこととわちゃわちゃやってもうちょっと生きてみるといいよ」

と伝えるおばちゃん。


海外長く住んでていいじゃん
息子聡明でいいじゃん
何言ってんの、喧嘩売ってんの?

という人もいるかもしれません。
でも人は人それぞれの悩みがあるわけです。日々いや瞬時瞬時

「ほんと生きててごめんなさい」

って思う時ってあると思うんですよね。
みなさんあると思うんです。
ほんと、生きててごめんなさいって。


キュンチョメの作品や文章は
そんな風に「ほんと俺ダメ人間」って落ち込んでる時に


おれ達だってダメ人間~
でもこのうまい棒美味いぞ!

みたいな
落ち込んでる自分の心の高さまで降りてきてくれるような
寄り添いと優しさに満ち溢れいると思うんです。
随分前から作品拝見していますが
彼らの作品が語る物語と、彼ら自身の寄り添う優しさ。
この優しさこそ、アートだよねって思うのです。


(写真提供:キュンチョメ)


今回の作品は2つ、1つは習字の作品。
女性から男性になった若者とその母親が名前を重ねて書く。
その間の会話、空気が胸を締め付けられる、
言いたいことがそれぞれあるんだろうな。でも、言わない、言えない。。。
お子さんの気持ちも、お母さんの気持ちもわかる。もう泣きそうでした。




(写真提供:キュンチョメ)

そして室内の大きな作品「声枯れるまで」
3名の若者を通じて考える名前、家族、そしてその人自身。
色々なこと(あえて「こと」としか書けないほどの大きな出来事が
彼らにあったはずだ)を名付けられた名前を共にに過ごしてきた。
そして多くのことを経て自分の意思でつけた名前。
振り返る度に苦笑いしかない波乱万丈の半生だった私。
母は自殺のニュースを聞く度に「あんたよく死ななかったね」
とメーをよこす。
そんな私はお子さんの気持ちも、
そして親になった今は親の気持ちも痛いほどわかる。



一緒に叫んだ時、みんな嬉しかったろうな。
カセットで一緒に叫んだ気持ちを共有するのも
私世代には嬉しかった。
(ちなみに息子さんはこの時「初めて」カセットを触りました!)


彼ら作品が、そして彼らのことが大好きで
ついついあれやこれや
世話を焼いてしまいますが
心から癒してもらってるのは
私だよなあって思います。



心に悲しみや辛みの割合が増大して辛い人や
押し付けじゃないひとの寄り添いを
感じたい人は
絶対に絶対に行ってほしい。

絶対に作品に触れる前のあなたと違うあなたがそこいるから。
あいちトリエンナーレは色々な方面で
非常に大きな議論を呼んでいますが

本来芸術というのは
心揺さぶられるものであってほしいと
芸術に触れる者は皆思っていたはずです。

そしてキュンチョメは
レクチャー&パフォーマンスイベントが10月5日に控えています。
それは「円頓寺クリケットクラブ」。

ちなみにうちの息子さん!豪系、英系インターナショナルスクールに
通っているのでクリケット経験者です。
クリケットのルールは何回聞いてもわからんっって断言してます。
私自身マレーシアのスポーツチャンネルや、
オーストラリアに行った時のテレビ中継でクリケットを観たことがあります。
ルールは全くわからなかったけど、
観客の盛り上がりやスポーツ雑誌の盛り上がりから

「心を鷲掴みにするスポーツなんだろうな」

と個人的に感じています。

外国暮らしってどんなに慣れたと思っても緊張感は抜けないです
(あ、でも日本も緊張します。つまり私はどこでもリラックスしてないです)。
彼らにとって「クリケット」は
その緊張感を少しでもほぐすためのセラピーでもあるんだと思います。
私が彼らの作品に触れて心をほぐしてもらっているように。

10月5日、そこには暖く、優しい交流が産まれることでしょう。
それこそ「情の時代」に必要なものではないでしょうか。

私は海外にいるので参加できませんが
素晴らしい作品を楽しみにしています。


あいちトリエンナーレは10月14日まで。
急いでください!




10月5日前にはこちらもぜひ読んでね。
「あいちトリエンナーレ2019」市原佐都子×ホンマエリ(キュンチョメ )×サエボーグ

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-09-17

The Back Room KL「Exhibition - "Memories" by James Seet」を観てきました。



The Back Room KLにて

「Exhibition - "Memories" by James Seet」

を観てきました。



個人的に思うんですが、クアラルンプールの
「いい感じのお店」のセンスってちょっと半端なくいいです。

車で「わざわざ来る」人を対象にしているからでしょうか。
雑貨センスのレベルがかなり高いと個人的に思っています。




今回はいつもお世話になってるRichard Koh Fine Art が
関係している個展。
現在クアラルンプールはかなり強力なヘイズが来ているので、
どこかに積極的に出かける気分になりません。
そんな状態の中の展示の案内なので、
喜んで出かけていきました。

クアラルンプール中心部から高速で
ちょっと行った場所にあるこの建物。
それなりに廃墟感のある建物の一角に、
なんだか心躍らせるような素敵な看板を発見。



早速ビルの階段を上ってみると、こんな素敵なギャラリーに出会いました。








ジェームス・シートさんは「記憶」をテーマに優しい世界を作り上げていました。
陶芸が作り出す土の力強さと漁を連想させる網。フジツボを連想する陶器作品は
ここは都会の一角なのに、なんだか、海の香りを感じます。


なんだか瀬戸内国際芸術祭にあいそうだねー

と親子で話しました。
もうすぐ、秋会期ですね。









それにしても、めっちゃかっこいアートビルだった!
クアラルンプール やジャカルタは、こういう

「超かっこいい集落」

が突然出てくる底力があるよなあって思います。
全てのバランスが可愛い。
デザイン力や発信力のバランスが悪いアート集落は
なんというか

「水平棒を使わないとわからない程度の違和感」

にモヤモヤしたりするんですが
ここは全てのバランスにリズム感があった。





カフェお店も素敵でした。
サンドイッチもすごく美味しそうだった!
(今度食べるんだ!)


展示にも心洗ってもらったんですが
素敵な場所を知ることができてとても良かったです。
ヘイズはまだまだ続きそう。
今月中に収まってくれるといいんだけど
さてどうなりますかね。。。


展示は9月29日まで。
向かう手段は車しかないです。
ビルの中はとてもフレンドリーですが
周囲はあまり治安が良さそうではないので
実際に出向く際は帰りなどに十分注意して
お越しください。

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

2019-08-22

瀬戸内国際芸術祭。もうすぐ秋会期なので、大島について振り返る。



あっという間に9月も上旬終了。
このままだと気がつくとクリスマスを通り越し旧正月になってしまう!!!
なのでやっとこさですが大島について振り返りたいと思います。

瀬戸内国際芸術祭については、それなりに語りたい!といつも熱く思っています。
それはなんと第一回から通っているからです。
(3回目は会期間だったけど)このコンプリート、できる限り続けたい。



第一回に訪れた時から作品を再訪するたびに胸にこみ上げてくるものがあります。


本当、芸術祭って続けてほしいの。続けて訪れることで訪問者は多くのことを感じているのです。

今回訪れた島は

小豆島、豊島、男木島、そして大島。’

大島は初めての訪問。なかなか行く機会に恵まれなかったんですね。
今回、電車の時間と船の時間をにらめっこして
大島の訪問を決定しました。

さて最終日。小豆島から高松に向かい、高松港のコインロッカーで荷物を預けて
大島行きの乗り場に向かいます。私はいつものようにチケットの販売場所を探します。

あれ。。。。?

こえび隊の人に聞くと

「大島、高松間は無料なんですよ」

えええええええ。

これは医療的配慮であるとあとで気がつきます。そう、大島には悲しい歴史があるのです。
大島は1909年に国の政策により
中国、四国地方のハンセン病患者の方の
収容するための施設が作られました。
国が政策を完全転換するまでの
約100年間、2000人以上の人が
大島で亡くなられているそうです。
本来だったら治療可能、
空気感染する病気でなかったのに
ここにずっとずっと
とどまることを強要された人々が眠ります。

この大島の展示では、
大島の歴史と現実を捉えること、
そして現在も生活している方と
子供達の交流を重ね、
大島を未来に通じる島として
様々な試みが行われているそうです。



今、日本ではない別の国で自分が撮った写真やガイドをみながら色々なことを思い出すときに透き通るような風に触れる感覚を思い出します。初めて訪れた場所のはずなのに、とても久しぶりに訪れたような感覚。
ここに、誰かが、昔からいた感覚。



港から展示がある方向に歩きます。
聞こえてくる優しい音楽。これはハンセン病の患者さんの弱視に対応するための音楽だそうです。
この地域では。この音楽と決まっているそうです。

そして途中には様々な宗教施設があります。ハンセン病の患者さんは政策が完全転換するまでこの島から出ることが許されませんでした。だからこの島には患者さんの宗教観に応えるため様々な宗教施設があります。
今、私は日本に住んでいませんがそこで思うのは「宗教って大事だな」ってことです。相手の都合を考えず自分の全部を思い切り投げ出せる対象。確かに神様ならそれができますもんね。



そして音を感じながら展示を全て拝見しました。「リングワンデルング」は山を歩きながら体全体で感じる作品、
私たち親子は「トライアスロン親子」なので相当足腰逞しいのでそれなりの時間で全て見ることができましたが山岳の山の移動などは正直サンダルなどでは辛いです。山歩きができる底の厚い靴でぜひお越しください。

そして元入居者の方の寮での展示は皆、心揺さぶられます。
私自身日本を離れてから病気とか死とかそういうことを深く考えることが多いです。そして小さい時から今も人との交流を素直に持てる自信が全くない私は感情をよく絵や文章にしていました。




なので、山川冬樹さんの
「歩みきたりて」は本当に
心を揺さぶられます。
終戦後、生きて帰れる!って思ったら
ハンセン病と診断され一人だけ隔離され、
そして大島に送られた歌人
「政石蒙」をテーマにした作品。
しばらくその場から動けませんでした。


病気ってね、宣告される前の日までは
本当に本当に「他人事」なんですよ。
どんな気持ちだったんだろうとか、
どんな思いでこの海を見ていたんだろうとか。
ここで朗読されていた文章が
WEBにあったので転載。
とても印象的な朗読でした。
http://terayama2009.blog79.fc2.com/blog-entry-2810.html


そして私は驚愕の事実を知ります。
彼は、まだ、生きています。
彼はこの場に生きている。
勝手に彼の人生を終わらせてしまった
自分を強く恥じると同時に
自分の半生がこのように
可視化されることで
どんな気持ちになったのだろうかなど
想いが止まらなくなりました。




瀬戸内国際芸術祭は
それぞれの島で本当に発見があります。
素敵な美術館、インスタ映えする風景、
そしてたまらなく美味しいご飯。
4回目の今回、
本当に感じたのは海外からのお客様が
とってもとっても多いことです。
みなさん英語と日本語、
そして母国語を上手に使って
ちゃんとボランティアされていました。
本当にお世話になりました。

そしてこの大島は
このような島の活性化とは
また違う視点を
気づかせてくれる場であります。

生きるとは何か、生かされるとは何か。
色々なことを考え、
気づかせてくれる体験になりました。




その他展示されてる作品も、
そして入居者の方が手入れされてる植物も、
建物に提示されている看板も
全てに思いを感じました。
生きてることの意味を
深く問い直してくれる場所です。


大島は、とても、とても小さな島です。
徒歩で十分まわることができます。
ぜひ訪れてほしいです。
次回、機会を作って
今度は芸術祭以外の時期に
いきたいと思います。

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